「恥ずかしいだろ。」
迷子センターを出た瞬間、和典に言われた。
ごめんなさい、和典。
「ま、俺も気配りできてねぇし、彩だけがわりぃわけじゃねぇけど。」
ありがとう、許してくれて。
「喉乾かねぇか?」
「確かに乾いた。」
和典は、自動販売機の所に行って、お茶をふたつ買ってきた。
和典は気がきくよ。充分。
「うぅぅっ!寒いね。ハックション!和典寒くないの?」
和典は、来ていたジャンパーを私に被せてくれた。
暖かい。
「彩、進まないと待つことになる。並んどこうぜ。」
「ん。」
進み出すと、和典が私の手を握ってくれた。
「手、繋いどこうぜ。はぐれないようにな。」
和典、優しすぎる。
気がきく。
ありがとう、和典。
>>457の続き書くね。
びゃらく、シンデレラは
知っているのオリジナルフラグ
外せたよ。
教えてくれてありがとう。
[オリンピックは知っている
〜妊娠編〜]
大学を卒業しても、まだまだ付き合い続けている私たち。
オリンピックも今年ある。
大学生のときは、ロンドンオリンピックだった。
今年は、リオオリンピック。
私たちを結んでくれた、レスリング。
また、見たいなぁ。
「彩、最近太ってないか?」
和典、女の子に向かって何言ってくれてるのよ!
確かに、最近太ってる気がするけど、はっきり言わなくてもいいんじゃないかなっ!
「彩、病院行かないか?上杉医院だったらいいだろ。」
うん、いいんだけど。
渋々上杉医院に来ると、意外な結果が出たのだった。
「彩ちゃん、妊娠してるよ。もっと大きな病院に行ってごらん。いい結果が出るから。ひとりだよ、妊娠しているのは。初孫だね。」
妊娠っ!?
初孫っ!?
診察室から出ると、すぐ和典に報告したんだ。
「和典、私、妊娠してるって。」
和典は、目を見開いていた。
「おめでとうだな!」
うんっ!
私たちの初めての子供。
早く産まれないかな。
続く
このときは、23歳です。