続きです
少し短くなりました
多分台本書き
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??「チャオ☆帰ってきたよ〜!」
二人がよくわからない会話をしていると,向こう側から良く聞き慣れている声が聞こえてきた
その声の方向を向けば,案の定それは輝美だった
手を振りながら真っ白な道を走ってくる
それより今回は普段よりかなり早く帰ってきた
紘斗「やけに早いな………また何か企んでるのか?」
かなり嫌な予感がするようで,紘斗は苦笑いしながらそう問いかけた
輝美「実は今回、二人にも空の旅を楽しんでもらおってね」
その言葉にきょとんとしている二人
輝美はムッとすれば楓埜を担いぎ,紘斗を引っ張りながら祠の中へと入っていった
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目の前に広がるのは無限の青,涼しいような暖かいような心地よい風が髪を揺らす
輝美「どう?空の上は……♪」
ニコッと笑い二人の方を向く
楓埜「村がゴミのようだ」
紘斗「やめろ」
素直な感想を無表情で言う楓埜
どうやら二人とも楽しんでいるようだ
暫くすれば明るかった日が沈む様子が見えた
とろとろと熔けるように陽は大きな湖の向こうに消えていく
空は黄色からオレンジ,オレンジから紫,紫から青…………
美しいグラデーションに染まっていた
陽が沈んでしまうと,辺りはすっかり真っ暗だ
いつもより星や月が近い位置にあるように感じる
周りは一面の星空
そのような風景にも見飽きたのか,紘斗はぽつりと輝美に言ってみた
紘斗「なぁ,この空のもっと上に行ったら何があるんだ?」
その言葉を聞くと,いつも明るい表情の輝美が無表情になった
そして怪しいような怖いような笑みを浮かべ,いつもより低い声で言った
『空の上には行っちゃいけない。馬鹿な魔物が住んでるからね』
その言葉はゾッとするほど不気味に感じた
輝美「それじゃ,そろそろ帰ろっか!」
またパッといつもの笑顔に戻れば二人の方を向きそう言う
二人が目を瞑れば,またいつもの白い雪が積もった野原だった
挿し絵☆
https://i.imgur.com/8EmW6Vg.jpg