【若おかみは小学生!と天才作家スズがコラボする!
★小説のネタは友情を乗せて★】
{織子side}
私の名前は関織子。
春の屋旅館の若おかみなの!
ここに浮いているのはウリ坊っていうユーレイ。
私にしか見えないんだ。
美陽ちゃんっていうユーレイの子もいるんだよ。
私の友達の、秋野真月さんの姉。
真月さんの家は、秋好旅館。
とても大きな旅館なの。
ここの春の屋旅館は、小さな旅館だけど、とてもにぎやかだ。
鬼の鈴鬼が呼んだせいでもあるが、お客様の間で仲良くされる方が多い。
そんなとき、来てくださったお客様とのお話を紹介します。
「ねえ、ウリ坊。私、真月さんの図書室に借りたい本があるの。でも、忙しくて行けないの。美陽ちゃんを探して借りてきてくれない?」
「おっこ。自分で行くんだ。人にそう頼るなって言っとるだろ!」
おっこーーー私のあだ名。
お母さんが、おにっこちゃんって呼んでたんだけど、お父さんがおっこと聞き間違えて、おっこって呼ばれるようになった。
今では、友達ほぼみんながおっこと呼ぶようになった。
「もう、ウリ坊は使えないんだから。もういいわ。」
ウリ坊に、フン。と、顔を背けると、同い年くらいの顔にしては、身長がとても小さな子が来た。
>>77の続き
{スズside}
私、スズ!
今は旅行に来ている。
ちょっと和っ!
って感じが強い所に。
小さな村?町?に。
「スズちゃん。ここが今日泊まる旅館よ。小ぢんまりしていていいでしょ」
着いた旅館は、小さな小さな旅館。
本当に小さい。
ここに来るまでに見た、大きいビルみたいな旅館ーーー秋好旅館。
ここの方が大きくて楽しそうなのに。
って、ずっと思っていた。
でも、この小さな旅館ーーー春の屋旅館に入った瞬間、そんな気持ちがなくなったんだ。
「お待ちしておりました。鈴木様。」
旅館の従業員さんも、私より身長が高い女の子も。
みんなが待っていてくれ、出迎えてくれたんだから。
「スズちゃん、ここにしてよかったでしょう?旅館評論家の方のコメントで惹かれたのよ」
旅館評論家?
この仕事って、一軒一軒旅館を回ってインターネットに旅館の評価をする仕事だったよね。
ミャーコが旅館評論家になったら、どんな評価するのかな?
ちょっと汚かった。とか?
悪いこととか書きそうだよね。
ミャーコには向いてなさそう。
「おっこ、鈴木様をもくれんの間にご案内してさしあげて。」
おっこと呼ばれた女の子は、おばさんの荷物を持ち、エツコさんと呼ばれた女性は、私の荷物を持って案内してくれた。
続く