プロローグ 1人の、少女が砂利を踏む。びゅおうっと風が唸る。少女は、コートに手を突っ込む。中にある、写真をじっくりと見る。 ニヤリと笑った彼女は、ぶつぶつと何かを呟く。濃い霧が、彼女を包む。 次の瞬間。彼女は消えた。彼女が立っていた辺りには、氷に包まれた砂利が残っていた。 ルナを最悪の悪夢が、冬の寒さと共に包むことになる。