ナナセちゃんのアイデアそのいち、バレンタインデー。
…………………何故か単体で出来ちゃったのよ。
「はい、チョコ」
キドの素っ気ない言葉と共に小さな袋を渡される。
カノは読んでいた雑誌を置き、ソファーから起き上がると、そうか、今日はバレンタインデーだと今更気付いた。
「ありがとう、キド」
そう言って笑うとキドは照れた顔を隠すようにフードを深く被る。そして自分の部屋に黙って行ってしまった。
キドから貰った袋を見つめる。ピンクのハート柄の白い袋に赤いリボンと可愛らしい包み。
リボンをほどき、袋を開けるとチョコチップクッキーの美味しそうな匂い。
よく見るとチョコチップはハートの形になっていた。
「やっぱりキドは可愛いなぁ〜………」
そう言ってクッキーを1つ手に取った。
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零乃さんのアイデアそのいち、暗い系。
「ごめん………なさ……」
小さな声が部屋に響く。
もう誰宛の謝罪か解らなくなってきた。何回罪を犯したんだ………。
もうどうしたら良いのか解らない。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい………」
もう少し早くアジトを出れば……ヒヨリちゃん探しに僕も付き合っていれば………。
『隣で死なれちゃ気分悪いから貸してあげようと思ったの!』
もしあの時、キドがいなかったら本当に凍え死んでたかもしれない。
もしキドがいなかったらつまらない世界だったかもしれない。
【平凡】の中に混ざった【異常】の僕ら。
そんな僕らをリードしてくれてたキド。
キド………………………………。
「お疲れさま、キド。独りぼっちは寂しいよね」
強情で泣き虫なキドは今頃泣いているかな。
ああ、僕は馬鹿だ。こんな事しても更に泣かせるだけだろ?
だけど……………。
「今回だけ……………」
再び繰り返す運命は見えている。今日と言う1日もそのループの1つで。
繰り返されるなら、キドの側にいたい、それは我儘かな。
ぼんやりした視線の先に紅い水溜まり。
キドの事を考えていた。
痛みや苦しみはなかった。
ごめんね、大丈夫。すぐに二人になるよ。
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とりあえず2つ………出来た…………!!!!!!
全部やるつもりだぜ(ドヤッ⬅
アイデアくれたナナセちゃん、零乃さん、ありがとう!
全部書くの?!すごっ!
頑張って!私はその間に自分の設定考えとくよ!