「私は月川ちりですわ、よろしく」 持っていた扇子をぱたぱたと扇ぎながら微笑む月川さん。 「真中のんさんですよね?」 こくりと頷く。つられて私も微笑む。 少しの沈黙が過ぎる。休憩室をぐるり、と見回してみたが沢山の受験生...もとい、アイドルが居る。 まぁ当然だろう。参加条件はプリチケを持っていること、それだけだからだ。 ここだけの話、こんなに人が残るとは思って居なかった。筆記試験なんか特に難しかった。 それとも私が実力不足というだけだろうか。