「ねぇべジータ」
私はソファに座っているべジータに声をかけた。
彼はこっちを見ずに「何だ?」とだけ言う。
私たちには子供がいない。
そのことについて、少し相談があったの。
「べジータって、子供、ほしい?」
「ぅぐっ.......!」
あら、コーヒー噴出しちゃった....。
私何か変なこと言ったかな?
「な、なぜそんなことを聞く?」
「えー?だって気になったんだもん。」
『結婚してるんだしそういう話もするでしょ?』
そう言うと黙っちゃった。
「お前はどうなんだ?」
「えー?お前って誰のこと?」
なるべく名前で呼んでほしくて分からないフリをする。
「はぁ...、ブルマはどうなんだ?」
「うーん...。」
少し考えるフリをするけど答えは出てるの。
「私は...、今は、いらない。」
「今、は?」
「うん」
「なぜだ?」
「だって、子供ができたら...、しかもそれが女の子だったら....。
べジータがその子ばっかり構うようになって私のことなんて
忘れちゃうんじゃないかって、とにかく不安なのよ。」
うわぁ...、全部言っちゃった...。
どんな反応するのかな...。
「嫉妬か...。」
べジータはニヤリと笑いそう呟いた。
「え!?べ、別に、嫉妬なんかじゃ!!」
なんだか悔しくなって言い返すけど彼の表情は変わらない。
「なんで笑ってんのよ!そんなにおかしい!?」
「いや.....、」
べジータは私の目をしっかり見てこう言った。
「可愛い、と思ってな。」
多分、いや、絶対、今の私の顔は赤い。
べジータがそんなこと素直に言うなんて...、やだ、嬉しい...(泣)
「今は二人の時間を過ごせれば満足なんだろ?面倒臭い女だな。」
恥ずかしさからか、言い方は少し乱暴だったけどすごく嬉しかった。
「うん!」
ぎゅ。
力一杯抱き着いた。
今日は特に思ったの。
私はべジータが大好きで、べジータも私を愛してくれてるって。
その後は...、言うとべジータに怒られちゃうから
ご想像におまかせするわ☆
(完)