太陽くんの好きな子は…
あの子だったのか。
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『あの子』は、約1ヶ月前、このクラスに転校してきた。
『はじめまして。友利美桜(ともりみお)です。』
そう言って自己紹介をはじめた女の子は、ものすごく可愛い子で。
にこにこしてて、華奢で、色が白くて。
まつげが長くて、ぱっちり二重の大きな瞳。頬は桃色。
髪の毛は、少し茶色がかった艶のある髪の毛で、肩より少し長い。
とても可愛い女の子だ。
みんな、声には出さないけど、すごく興奮しているっぽい。
『じゃあ、友利さんも来たことなので、席替えをしましょう』
と先生が提案した。
えー…
せっかく想楽ちゃんと隣になれたのに。
横を見ると、想楽ちゃんも残念そうな顔をしていて、ちょっとホッとした。
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結局、席替えをして、私と想楽ちゃんは離れ離れになってしまった。
でも、想楽ちゃんは美桜ちゃんの隣になって、『やったー』と嬉しそうにしていた。
それが少しショックだったけど…
美桜ちゃんは、華奢で子柄で、性格も天然で素直なので、自然とクラスの妹キャラとなり、人気者になっていって…
次第に、他のクラスの子達からも声をかけられるほど、この学年に溶け込んだ。
やっぱり、見た目が良い子はいいなあ、と感じる。
私もよく、『可愛い』と言われることはある。
男子からも『妖精さん』とか言われてるみたいだし…
自分でも、女の子らしくなれるように頑張っているから、嬉しい。
でも、好きな人に振り向いてもらえないなら、意味がない。
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