>>6 誤字訂正『月見』→『星見』
>>7 ありがとうございます!
_____________________________
「二人とも、ありがとう!見つかって良かっ……」
「トリシア!急患だ!」
それは突然のことでした。
トリシアが安堵した顔でレンとキャットに礼を述べているとき、いきなり診療所の扉が開いて、近所に住んでいる男性が慌てた様子で入ってきました。
背中には見知らぬ赤毛の少女が、青ざめた顔で気を失っています。
「どうしたの!?」
トリシアは緩んでいた顔を一気に険しくさせ、少女のもとに駆け寄りました。
「裏通りで倒れてるのをさっき発見したんだ!俺が来た時にはもうこの状態だった!」
「とりあえず、ベッドに寝かせよう」
レンが落ち着いた表情で男性をベッドに誘導して、赤毛の少女をベッドに寝かせました。
そしていざ、トリシアが診ようとしたとき。
「…う、ううん……」
少女から、うめき声が聞こえて来ました。
「あなた、私の声が聞こえる?」
トリシアは真剣な顔で彼女にそう呼びかけます。
すると少女が薄く目を開いて、トリシアの姿を捉えました。
そしてその視線をトリシアの後ろにいるレンやキャット、男性に移して、口を開きました。
「お腹すいた……」
「「「「…へ?」」」」
トリシアたち一同は、その少女、リリアーネの言葉に、呆気にとられ目をぱちくりさせたのでした。