あの男子。
私が意味不明に恥をかいた黒幕。
「桧山」というらしい。
「ではこの続きから笹岡さんどうぞ」
「えっ!?続きぃ?へ?えっ?あっ!?」
これ、あれや。
音読が回ってきた。
桧山の事考えてたから忘れてたじゃん!!!
「それから私は...からだよ!!」
後ろから桧山の声がした。
「は?え。あ...」
「笹岡さん...?」
「あ、はい。読みます読みます!!」
あわててその文章を探し読み始めた。
「そ、それから私は〜...」
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休み時間。
桧山にお礼でも言おうか。
「あのさひや...ま?」
「なに。笹岡さん」
名前呼ばれて少しドキッとした。
「あのさ!ありがと!!音読の!」
「あ。良いよ。やっぱロボットかと思った」
え、は。
あ、てゆーかそうだ。
私がロボットってなんなん。
「あ、そのさ、ロボットって、なんのこと?」
「笹岡さんずっと静かで表情固まってるから」
「え...なにそれ」
「この学校嫌なのかなって」
なんだ。優しさ?
桧山良いとこあんじゃん。
「〜っ!もういいだろ!///」
桧山はそう言って席を立った。
照れてんのかな...
「希歩ちゃーーん!」
花日だ。
「あ、は、はなび。ちゃん」
「パァァァッ名前呼び!!ありがとう!!!」
名前呼びそんなに嬉しいん?
するとまりんが来た。
「もー花日!あ、希歩ちゃん、
あの大きい声と表情どしたん!笑」
「まりん...ちゃん。
それ、止めてよ。笑笑」
「あっ、ごめんね。
てか結衣ちゃんどこか知らない?」
「結衣ちゃん?知らない」
「私も。そういえば休み時間からいない...?」
花日が心配そうに言った。