今日は朝から胃が痛い。
不安だ。
緊張する。
みんなは私をどんな目で見るのだろうか。
嫌な目で見るのだろうか。
想楽ちゃんは、私に笑顔を見せてくれるだろうか。
そう、みんなを疑ってしまう自分が嫌だった。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
その言葉がぐるぐると頭を回る。
ランドセルを背負って、一歩家を出ただけなのに、久々の外気にソワソワする。
私は、3週間も外に出ていなかったんだな。
久しぶりに背負ったランドセルの感覚に、少し自分の情けなさを感じた。
いつもだったら、ここを想楽ちゃんが通りかかって、一緒に登校してたけど……
今日はいなかった。
他の子と行くようになっちゃったのかな。
そう考えると、すごく悲しくなった。
そりゃあ、そうだよね。
私が突然来なくなって、友達のたくさんいる想楽ちゃんが一人で行動するはずがない。
やっとのことで歩き出す。
誰かに見られたらどうしよう。
あいつ今まで何してたんだよ、とか、思われちゃうのかな。
そんなネガティブな考えばかりが頭を埋め尽くす。
想楽ちゃんに会いたい、という気持ちと、会いたくない、という気持ちが体中を駆け巡って息が苦しい。
どうして、どうして。
なんで私はこんなにも弱いのだろう。
情けない、情けない。
再び足が止まってしまった。
すると、ドンと後ろからぶつかられた。
突然のことにびっくりして振り返ると、一年生の子たちがきゃあきゃあと騒いでいるようだった。
私も、あんなに無邪気な頃があったんだな……
あの頃に戻りたいよ。