「誰?」
「私はブレドラン。お前が不幸になったのは全てこの世界にいない紛い物のせいだ。で…お前は復讐したいか?」
「復讐?」
ブレドラン「ああそうだ。家族を奪ったあの憎しみ…晴らしたいだろう?」
「…晴らしたい。復讐するならなんでもします!だから、力を貸して下さい!」
ブレドラン「決まりだな。ただし道のりは厳しいぞ。それでもしたいなら、着いてこい」
僕は三途の川で厳しい修行をすることになり、そこで暮らすようになった。
ブレドラン「まだだ!そんなもので通用すると思ってるのか!?」
ブレドランの修行は厳しく、更に難しい勉強までさせられた。
「まだです…僕は復讐するためにここへ来たのですから!」
「そうだ!お前の目的は家族を殺したのは紛い物のせいだ!いじめられたのも居場所を燃やされたのも全て紛い物のせいだと思え!!」
「僕を不幸にしたのは、雪音クリス、剣城京介、キュアフォーチュン、キュアセレーネ、清洲タツミ、黒渦ガイト、飛電或人、常磐ソウゴ…!!」
そして、一年後…。
僕は一撃で相手を倒す力と誰よりも高い知能を手に入れた。
ブレドラン「随分と立派になったな」
ヨゴシュタイン「これで紛い物も倒せるナリ」
ドウコク「ま、まだ認めねぇけどな!」
「ありがとうございます」
ブレドラン「そう言えばまだ名前をつけてなかったな。お前は名前まで奪われた人間…そして不幸にして復讐する存在…。
よし、お前は癌を与える者…キャンサーだ」
キャンサー「キャンサー…」
ブレドラン「キャンサーは癌を意味する。人を不幸にする紛い物に、絶望の癌を与えるのだ!」
キャンサー「はい…」
ブレドラン「そして、これを与えよう」
キャンサー「これは、ガスマスク?」
ドウコク「これを着けていればお前の敵などいねぇ」
ヨゴシュタイン「もちろん誰にも正体は分からないナリ」
キャンサー「…わかりました。家族の恨みを晴らすまで、復讐することを誓いましょう」
そう言って、僕はそのガスマスクをつけた。