僕がもう少し小さかった4歳の時だ。僕は元々親がいなくて、養子になった家でも愛されなかったから、
いつもは家から出て一人で街をほっつき歩いてて、帰るのは義親が寝てから起きるまでの間だけだった。
そんなある日、街を歩いていたら金ピカのマッチを床に置いてしゃがみこんでいる人がいたんだ。
心配して声をかけたらすごい形相で怒鳴られた。どうやらマッチの火を消しちゃったみたいなんで
しょうがないからそのマッチをトントンやってもう一回点けてやったんだ。そしたら、
フッと意識が飛んで、次意識が戻ったら、その場にそのまま寝ててとなりには、さっきの…
マッチを持っていた人が死んでいた。その隣に…ハッキリと姿は覚えていないが、黒い…
お化けが居た。お化けは、死んでしまったその人に、「選ばれるべき者では…なかった」とだけ
言い残し、消えてしまった。
それから、チラチラと変な物が見えるような気がして居たけど、そんなに気にしていなかった。
…………僕の話…信じてくれる?