今日は久しぶりにいい夢だった。
真っ白な世界に父親がいて、
「あんたが残すものも残さなかったからとんだ苦労を強いられてるんだけど?」
と問うたら、お酒を飲んだ時にしか見せない照れたような笑顔で
「まぁええが。しょうがねぇが。わしにはできんかった、悪かった」
と。
「あーそう。それじゃ、仕方ないな」
自然と笑えて、そこで目が覚めた。
私の記憶にある最後の父親の姿は、脳症を発症して、ひとならざる顔に
成り果てたものだった。
それが、笑顔に更新された。
私の中にある都合のいい幻影なのはわかってる。
それでも、気持ちが何倍も楽になった。
よかった、な。
それこそがたぶん不覚にも不器用な最期を迎えてしまった親父さんの本心だと思う。
いい夢見れたな、良かったな(笑)