砂時計

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1:Naa.:2016/09/22(木) 02:22


私の恋愛には、タイムリミットがある。

人の人生は、砂時計みたいなものだと思う。
砂時計の砂が全て落ちれば終わり。

私の砂時計は、人より少し落ちる速度が速すぎたんだと思う。


*✽*✽*✽*✽

2:Naa.:2016/09/22(木) 02:30


河上 知恵
ごく普通の高校2年生。

でも人と違ったことがある。
それは、
いつひょっこり死んでしまうか分からないこと。
もしかしたら、
明日死んでしまうかもだし
数分後に死んでしまうかもしれない。

私は生まれた時から心臓が本当に弱い。
今まで生きていられてるのが奇跡なんだとか。

お医者さんはいつも言う。

「長く生きられたとしても成人式は迎えられないかもしれない」

私は16歳で今年で17歳になる。
成人式は迎えられないかもしれない。

成人式は3年後。
要するに時間がない。

…ろくな恋も青春もせずに死んでくのかな、なんて。

でもまぁこれが人生さうん。

所詮こんなもんだと思ってた。

*✽*✽*✽*✽

3:Naa.:2016/09/22(木) 02:35


今日も制限された規則の正しい生活。

⚪走らない
⚪甘いものは食べない
⚪歩きすぎない
⚪運動はしない
⚪我慢しない

…言い出したら限りがない。

そんな生活なにも楽しくなかった。
小さな頃からずっと、
不満だらけの日々を送っていたけど

「長生きするため」

だから守ってきた。

お母さんやお父さんを悲しませたくない一心で。

長く生きたところで、
ろくに親孝行もできやしないんだろうな。

とりあえず、
普通の子が羨ましい。

*✽*✽*✽*✽

4:Naa.:2016/09/22(木) 02:50


あんまり無理な運動もできやしないから、
息切れなんてしたこともない。

どんな感覚なのかな。

ふと、
体感してみたいな、なんて考えが浮かぶ。

ドキドキしたり、
緊張したり、
キュンキュンしたり、

それだけのことなのに、
私の心臓は弱いからすぐに発作を起こすんだ。

…けど、
こんな私だって好きな人がいる。

ドキドキキュンキュンするのが怖いから、
緊張するのが怖いから、
アタックとかそんなことはしない。

ただただ、
遠くからでいいから見ていたかった。

彼はすごく爽やかな好青年で。

きっとモテモテなんだと思う。

「ちぃ??」
「あっ、ごめんねどうしたの?」
「もうちゃんと聞いてよ!」
「ボーっとしてた、どうしたの?」

私の唯一の友達の女の子。
れいれこと、
鎌倉 麗奈ちゃん。

「麗奈ね、好きな人できたの!」
「えぇ、ほんとに??」
「本当に、同じクラスだよ」

れいれの好きな人かぁ。
きっとれいれは可愛いから上手く行くんだろうな。

「誰か知りたい?」
「うん、良かったら教えて??」
「..神崎くん」
「…か」

神崎 龍騎くん。

「神崎くん本当カッコいいよね!」

龍騎くんは、
私の好きな人。

「..ちぃ?」
「あっ、そうなんだ!」
「聞いてる?」
「き、聞いてるよ??」

れいれは、
凄く凄く可愛い幸せそうな顔で龍騎くんの話をした。

…身を引こう。
静かに黙って贅沢なんて言わずただ好きでいよう。

れいれのことを応援しよう。
そう思った。

*✽*✽*✽*✽

5:あみ:2016/09/22(木) 12:35

感想書いても、よろしいでしょうか
面白そうですね
知恵さんと麗奈さんどうなるのでしょうか
楽しみです


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