私の恋愛には、タイムリミットがある。
人の人生は、砂時計みたいなものだと思う。
砂時計の砂が全て落ちれば終わり。
私の砂時計は、人より少し落ちる速度が速すぎたんだと思う。
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河上 知恵
ごく普通の高校2年生。
でも人と違ったことがある。
それは、
いつひょっこり死んでしまうか分からないこと。
もしかしたら、
明日死んでしまうかもだし
数分後に死んでしまうかもしれない。
私は生まれた時から心臓が本当に弱い。
今まで生きていられてるのが奇跡なんだとか。
お医者さんはいつも言う。
「長く生きられたとしても成人式は迎えられないかもしれない」
私は16歳で今年で17歳になる。
成人式は迎えられないかもしれない。
成人式は3年後。
要するに時間がない。
…ろくな恋も青春もせずに死んでくのかな、なんて。
でもまぁこれが人生さうん。
所詮こんなもんだと思ってた。
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今日も制限された規則の正しい生活。
⚪走らない
⚪甘いものは食べない
⚪歩きすぎない
⚪運動はしない
⚪我慢しない
…言い出したら限りがない。
そんな生活なにも楽しくなかった。
小さな頃からずっと、
不満だらけの日々を送っていたけど
「長生きするため」
だから守ってきた。
お母さんやお父さんを悲しませたくない一心で。
長く生きたところで、
ろくに親孝行もできやしないんだろうな。
とりあえず、
普通の子が羨ましい。
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あんまり無理な運動もできやしないから、
息切れなんてしたこともない。
どんな感覚なのかな。
ふと、
体感してみたいな、なんて考えが浮かぶ。
ドキドキしたり、
緊張したり、
キュンキュンしたり、
それだけのことなのに、
私の心臓は弱いからすぐに発作を起こすんだ。
…けど、
こんな私だって好きな人がいる。
ドキドキキュンキュンするのが怖いから、
緊張するのが怖いから、
アタックとかそんなことはしない。
ただただ、
遠くからでいいから見ていたかった。
彼はすごく爽やかな好青年で。
きっとモテモテなんだと思う。
「ちぃ??」
「あっ、ごめんねどうしたの?」
「もうちゃんと聞いてよ!」
「ボーっとしてた、どうしたの?」
私の唯一の友達の女の子。
れいれこと、
鎌倉 麗奈ちゃん。
「麗奈ね、好きな人できたの!」
「えぇ、ほんとに??」
「本当に、同じクラスだよ」
れいれの好きな人かぁ。
きっとれいれは可愛いから上手く行くんだろうな。
「誰か知りたい?」
「うん、良かったら教えて??」
「..神崎くん」
「…か」
神崎 龍騎くん。
「神崎くん本当カッコいいよね!」
龍騎くんは、
私の好きな人。
「..ちぃ?」
「あっ、そうなんだ!」
「聞いてる?」
「き、聞いてるよ??」
れいれは、
凄く凄く可愛い幸せそうな顔で龍騎くんの話をした。
…身を引こう。
静かに黙って贅沢なんて言わずただ好きでいよう。
れいれのことを応援しよう。
そう思った。
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感想書いても、よろしいでしょうか
面白そうですね
知恵さんと麗奈さんどうなるのでしょうか
楽しみです