1人の男の子が、やって来た。
その子がやって来た場所は、「___遊園地」
そして、そこには大人は誰もいない。
子供だけだ。
男の子と同じ歳くらいの子供たち。
「あなたたちには、ゲームをしてもらいます」
アナウンスされた言葉。
子供たちは“ゲーム”と言う言葉に反応する。
さぁ、ゲームのはじまりだ…
【さぁ、ゲームのはじまりだ】 HOZUMI,作
ここは、「“王様”遊園地」
この王様遊園地に集まっているのは、子供だけ。
大人は誰1人いない。
変わっているかな?
変わっている方が面白いよね。
クククク…
紹介が遅れたね。
僕は、管理人みたいな感じの人だよ。
あぁ〜。
社長でもあるかな。
まぁ、この遊園地を仕切っている人。
これからは、管理人ってことにしよう。
「今日、君たちに集まって貰ったのは他でもない、君たちにゲームをしてもらうためだ」
僕のアナウンスが、遊園地全体に響き渡る。
子供達の目には、楽しみが映っている。
「そんなに楽しみなんだね。じゃあ、僕の楽しみを君たちにあげるよ。クククク」
僕の声は、独り言となり、消えていった。
「今から、命令するゲームをして下さい」
僕の声が遊園地に響き渡る。
「まずはじめに、2人ペアになって貰います」
「何それ、ゲームじゃないじゃん」
僕のアナウンスに不服そうな子供達の声。
まだまだダネ〜
確かに今のままじゃ、ゲームじゃないが、これから始まるんだよ。
「それでは次に、そのペアと一緒にお化け屋敷に入って、その中で、ゲームをしてきて下さい」
「なんだ普通じゃんか。つまんないの」
またもや、不服そうな声。
そして…
「もう帰ろ」
次々と言い出し、この遊園地を出ようとする。
でも…
ガチャン。
「あ、開かない…」
そう。この遊園地は、もう出れないのだ。
「残念だけど、ここからは出られません。ここからは出たければ、私の命令に従い、ゲームをクリアして下さい」
子供達の顔には、不安と恐怖が現れる。
「その顔、ホント、ソソるよ」
僕の笑い声が、この部屋に響いた。
「クククククッッ」
〜第三者目線〜
「とにかく、ペアを作り、お化け屋敷に入って下さい」
子供達は、恐怖を感じながらも次々とペアを組み、遊園地に入って行く。
だが、1人。
1人だけ、その場に立ったままの男の子がいる。
その男の子は、管理人が何を言おうと、表情を変えなかった。
常に、無表情だ。
皆がペアを組み、お化け屋敷に入って行く。
だが、この男の子だけ、残ってしまった。
管理人の計算では、余りは出ないはずなのだ。
だが何故か、余りが出てしまった。
どうしてだろうか。
管理人にとって誤算だ。
それも、この後に大きな影響を与えてしまうのだ。
〜管理人目線〜
何故、余りが出てしまうのだ。
僕の計算では、誰も余らなかったのに。
どういうことだ。
どうなっているんだ。
この遊園地には、決まった人しか入れないのに。
入れていないのに。
落ち着け。
落ち着け。
おちつけ。
オチツケ。
オチツケ。
呪文のように何度も何度も自分に言い聞かせた。
「残った男の子は、今から携帯に送る場所に来てください」
携帯は、この遊園地に入る時に全員持っているか確認している。
招待状に持ってくるよう伝えたから。
余ったあの子に招待状を持っているか聞かなければならない。
その為に彼をここに呼び出す。
だが、その考えが吉と出るか凶と出るかは分からない。
いや。
そもそも僕は、吉や凶など考えていなかった。
ただ、招待状を持っているか確認することしか、頭になかった。
この考えが、僕の残りの時間を左右することになると言うのに…
凄く面白いです!更新頑張って下さいね!応援してます!
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