「くあぁ…」
目を擦り乍、女は気だるく起きた 時計の針は七時を差している。寝惚け眼で外を見れば遅刻しそうなのか女学生は小走りで学舎の在る方向へと赴く。ばんからの学生服に身を包んだ男子学生はその後を追う様に走る。
女は何時もの風景を見つめた後は乱れた黒髪を掻き、欠伸をし乍自らの寝ていた蒲団を雑把に畳んだ。
「…そういえば朝御飯が未だだった」
女は台所に向かい朝御飯を作った。
炊きたての白米に少し焦げた焼き鮭、
豆腐の味噌汁が女の目を覚ます。
「いただきます」
食べようとしたとき何かの視線を感じた。