てんさいの毎日

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1:Rika◆2c のせしおゆみ:2018/05/23(水) 00:10

人目を惹く派手な容姿、それに相応しない頭脳。
彼女はそれを持っていた。

「私、頭にはちょっと自信あるんだよねー」

なんて彼女は言っているが、12歳の知識は遥かに超えている。
本人的は、自分の頭脳を都合が良いとも悪いとも思っているらしいが。

「―――――がさ」

「志麻、それウケるー」

そんな並外れた存在を放っている彼女も、周りの“凡人”を心の中で見下しつつも普通の女子小学生らしく生活をしている。
しかし、天才が完璧に周りと同化することは不可能であり……

―――――志麻ちゃんの言ってることって、分かんなーい。

―――――志麻って、よく分からないよね。

なんて言葉を聞くこともしばしば。
志麻的には理解できる言葉で説明したつもりらしいが、相手は理解してくれない。
天才故に、そのような事に苛立ちを覚えることもあるのだ。


志麻の思う“普通”に話していると、目の前で男子と女子が「足踏んだか踏まなかったか」という足を踏まれてもスルーする志麻にとってはどうでもいい理由で喧嘩を始めた。

「……ふふー」

そんな“普通じゃない”彼女だからこそ、今、目の前で仲間達が喧嘩をしているのを見て楽しんでいる。
……人間の心情の変化は、彼女にとって計算式のように予測できるものでもなく、見ている分には楽しいらしいのだ。



これは、こんな風に喧嘩が勃発するクラスと、それを見て楽しむ天才の物語―――――――――


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