私の花。

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1:百合水:2018/10/27(土) 16:44

ープロローグー

「ねぇ、知ってる?」

「何?」

「また、自殺だって。」

「また?」

「うん。」

「また、アレの仕業なの?」

「そうみたいだよ。」

「怖いね…」

「うん。」

「もし私達の前にアレが現れたら…」

「やめてよ。縁起でもないし」


「フフフフ…」


「え…?」


「貴方達の花はなんですか?」

2:百合水:2018/10/27(土) 17:03

説明T

初めまして!百合水です!
唐突に書き出したこの小説の説明をします。

この小説は、自分でもよくわかんないジャンルの小説です。
(作者はミステリーとかホラーに近いと思ってます。)

題名の通り、花がモチーフの小説です。
あ、あと登場人物が多いです。ごめんなさい。

初めて小説を書くので、アドバイスとかくれたら嬉しいです!
感想も待っています!

以上です、ありがとうございました!

3:百合水:2018/10/27(土) 17:24

第一話 花屋

ピピピピ…ピピピピ…
「う〜ん…」
目覚まし時計の音で目が覚めた。
でも、少しうるさすぎると思う。
「耳痛い…」
今度、新しい目覚まし時計を買おう、と思いながら私は制服に着替えた。


「おはようございまーす」
「あぁ、おはようございます花守さん」
食堂に行くと、寮の大家であるマコさんが朝食を準備していた。

「今日もあの時計、下まで響いていましたよ。」
「…すみません」
やっぱり今日中に買おうかな、時計。迷惑かけてるみたいだし…

「はい、できましたよ。」
「ありがとうございます」
今日の朝食は、クリームシチューとフランスパンだ。
マコさんの料理は見た目も味も一流だ。

「そういえば、アリサはまだ起きてないんですか?」
アリサは、私の寮に住む、もう一人の子の事だ。
「それが…昨日から寮に帰ってきていないみたいで…」
「ふーん…」
私は気に留めなかった。

けど、


このことがあの事件の幕開けだなんて思ってもいなかったんだ_____

4:百合水:2018/10/27(土) 17:31

登場人物紹介T

花守 ミズキ(主人公)
ごく普通の高校一年生。B組。
思ったことをすぐに口に出してしまう。
良くも悪くも素直な性格。

眞壁 マコ
ミズキの寮、如月荘の大家。
優しくて、頼りになる。
料理がとても上手い。


新キャラ登場次第、紹介していきます。

5:百合水:2018/10/28(日) 16:40

第二話 自殺

「おはよう、ミズキちゃん」
通学路を歩いていると、後ろから声がした。
「おはよーミヅキー」
ミヅキは私のクラスメイトで、親友だ。
優しくて、気遣いができる、私とは正反対な性格の子。
唯一似てるのは名前くらい。
そんなことを考えてると、
「なんかね、昨日も花屋が現れたんだって。」
とミヅキが呟いた。
「花屋?」
「うん。怖いねぇ…」

『花屋』
最近、この辺りを騒がせている不審者のことだ。
童話『赤ずきんちゃん』に出てくる、赤ずきんのような恰好をした
中学生くらいの少女で、後ろから近づいてきては、
「貴方の花は、なんですか?」
と、聞いてくるらしい。
会ったことないからよく分からないけど。

「ミ、ミズキちゃん?」
「えっ、あっごめん!ただの考え事!」
「う、うん」
ずっと黙ってたから、心配かけちゃたみたい。
本当、ミヅキは優しいなぁ…
羨ましいくらい。

教室に入ると、ある机に花瓶が置かれていた。
「これって…どういうこと?」
それは________

アリサの机だった。

「ミ、ミズキちゃん…これって…」
「…………。」
その時、
ピーンポーンパーンポーン
「全校生徒の皆さん、体育館に集まって下さい。」
と、放送があった。
「ま、まさか…アリサ…」
私達は、放送に従い、体育館へ向かった。

体育館に行く途中、
「よぉ、花守」
「…緑川」
緑川は、私のクラスメイト。
「ミヅキちゃんもおはよー!!」
「おはよう、ダイチくん」
「……はぁ。」
わかりやすいなぁ、緑川は。って言いそうになった。
危なかった…
そう、緑川はどうやらミヅキのことが好きみたい。
ミヅキは気づいていないみたいだけど。あの子鈍感だし。
「早くいこーぜー」
と言って、走って行ってしまった。
「ま、待って」
それに続いてミヅキも走って行った。
「…置いてかれた」
私は内心ちょっとイラつきながら、二人を追いかけた。

体育館はとても騒がしかった。
「はいはい、静かにーー!」
生徒指導の辻が皆の話し声を止めた。
そして、校長先生が舞台に上がり、

「1年B組の本山アリサさんが自殺されました。」

6:百合水:2018/10/28(日) 16:54

登場人物紹介U

霧森 ミヅキ
ミズキの親友。1-B。
優しくて、気遣いができる。
ミズキとは名前以外正反対。

花屋
最近、巷を騒がせている不審人物。
童話『赤ずきんちゃん』に出てくる赤ずきんのような恰好をしていて
出会った人に、「貴方の花は、なんですか」と聞いてくるらしい。

緑川 ダイチ
ミズキとミヅキのクラスメイト。
ミヅキの事が好き。
運動神経がとても良い。

辻 カオリ
ミズキ達の学校の生徒指導担当教師。
数学の教師。1-Aの副担任。
さばさばした性格。生徒に案外人気。

本山 アリサ(前回書くの忘れました)
1-B。ミズキと同じ寮に住んでいた。
原因不明の自殺をする。
ミヅキの中学からの同級生でもある。

7:百合水:2018/10/29(月) 19:46

第三話 事情聴取

「…えっ」
「ウ、ウソでしょ…?」
「まじかよ…」
体育館全体が騒がしくなる。
上級生たちが、
「それってうちら関係なくね?」
「早く帰りてぇー」
と、言っている。
どうして。アリサが?
何で?なんでそんなこと言えるの?
そんなことを考えていると、
「い、いじめなんてなかったよね?」
と、ミヅキが震える声で問いかけた。
「私が知る限りでは無かったよ…」
私は正直に答えた。
「というわけで、今日から警察の捜査が始まりますので、
今日より一週間休校となります。」
と、校長先生が大声で言った。
「まじかよ」
「自殺だけで一週間も休校になるもんなの?」
「こっわ」
とつぶやく人もいれば、
「イェーーイ!」
と言っている人もいた。
何ふざけたこと言ってるんだろう。
人が死んだのに。
「…ありえない」
と、つぶやいてしまった。

「これより1年B組の皆さんは、警察による
事情聴取を受けてもらいますので、体育館に残って下さい。」
と、校長先生が言った。
「じ、事情聴取!?」
「何で?」
クラスの皆が騒ぎ出す。
そして、私のクラス以外の人が体育館から出て行った。

「では、出席番号順に一人ずつ、事情聴取を行います。」
警察の風見さん、という人が言った。
「まじだりぃー」
ダイチがめんどくさそうに叫んだ。
「私、なんて言えばいいんだろう…」
ミヅキが小さな声でつぶやいた。
「正直に、本当の事を言えば良いでしょ」
私はそう答えた。

大体、一人2分くらいで終わったから、
1時間ちょっとで事情聴取は終わった。

帰り道。
「なぁ、何聞かれた?」
ダイチが突然聞いてきた。
「いじめはあったのか、とかかな…?」
と、ミヅキが答えた。
「花守は?」
「私?私は…土日何してた、とか」
「お前、疑われてんじゃん」
ダイチが馬鹿にしたように言う。
「は?」
私が怒ると、
「ふ、二人共、喧嘩はダメだよぉ…!」
と、ミヅキが止めた。

コツンッ。

後ろで足音がした…気がした。
「誰…?」
私は思わずつぶやいた。
後ろには誰もいない。
「な、何…!?」
「ま、まさかな、まさかな…」
ダイチが意味深なことを言った。
「どういうこと?」
私が聞くと、
「…花屋、じゃないよな?」
「ちょっとやめてよぉ…!!」
ミヅキが半泣きで叫ぶ。
「い、急ごっっ!!!」
私たちは、全力で走った。
とにかく、走った。

のに。


トン

誰かが、私の、肩を、叩いた。

8:百合水 次の更新は10/31:2018/10/29(月) 19:50

登場人物紹介V

風見 孝太郎
警察官。
アリサの自殺について調査している。
正義感が誰よりも強い。

※校長先生は重要人物じゃないので、紹介しません。

9:百合水:2018/10/31(水) 19:45

第四話 レイ

「…ヒッ」
私は思わず悲鳴を上げてしまった。
「…誰?」
私は恐る恐る後ろを振り返った____

___そこには、見慣れた顔があった。

スラっとした高い背、黒っぽい服を着た彼は、

私の幼馴染である、レイだ。

「……ちょ、ちょっとぉぉ!!!!」
私は怒りに身を任せ、叫んでいた。
「び、びびびっくりするじゃん!もーー!!!」
「…………」
レイは何も言わない。
「なんだよ、狼谷かよー」
「レ、レイくんかぁ…」
代わりに、緑川とミヅキが喋った。
「レイ、謝りなよ。」
「……悪い」
レイの小さな声が辺りに反響する。
幼稚園に入る前からの仲だから、こうやってレイを
言い負かすことができるのは、私だけだ、と思っている。

「で、何で狼谷は、俺らを追いかけてたんだ?」
「…………」
緑川が、レイに尋ねると、レイはやっぱり黙った。
「正直に言いなよ」
そう私が言うと、
「……花屋の被害者が出た。」
「……えっ?」
「…………」
「いやそこで黙んないでよ。」
私は思わずツッコミを入れた。
「……今回の被害者は…」

「…本山、アリサ」

「……は?」
私は、驚愕した。
アリサが花屋に殺された?
「……被害者は、手に夕顔を持っていた…らしい。」
レイがゆっくりと小さな声で言った。

「…夕顔の、花言葉は…罪。」
「……被害者は、自分の罪に耐え切れず自殺した…と思われる」

「…そんな」
最初につぶやいたのはミヅキだった。
「…花屋、か」
次に発言したのは緑川だった。
私は何も言えないままだった。

というか、レイが何で花屋の事について調べているか。
それは……

「あの、さ」
ミヅキが突然喋った。
「午後さ、皆で集まらない?いろいろ話したいし。」
「あーいいぜ俺は。」
「私もいいよ。切り株で良い?」
「了解ー!」
「うん!!」
「あ、緑川、レイも引きずってでも連れてきてよ」
「分かったぜ」
「…………」
レイは困惑していた。
それが、なんとなく笑えた。

10:百合水:2018/10/31(水) 19:50

登場人物紹介W

狼谷 レイ
ミズキの幼馴染。
無口で、ミズキが促さない限り発言しない。
花屋のことについて熱心に調べている。


訂正

第三話で緑川ダイチの事を、
緑川ではなく、ダイチと表記していました。
すみません!!!

11:百合水:2018/11/01(木) 19:16

第五話 花言葉

午後12時50分。
私はカフェ「森の切り株」通称切り株に着いた。
カランカラン…
ドアを開けると木製の風鈴が音を立てた。
「いらっしゃいませ」
店主の老人が挨拶をした。
「おじいちゃん、久しぶりー!」
「あぁ、ミズキちゃんか、久しぶり。」
店主である架塔さんは、私の幼い時からの知り合いだ。
それに、このカフェは、私が生まれる前からあったから、
私はここの常連でもある。

「まだ、誰も来てないかぁ」
私が呟くと、
「待ち合わせかい?」
と、おじいちゃんが聞いてきた。
「うん、ミヅキと、緑川と、レイと!」
私は、笑顔で答えた。
「レイ君か…私も久々に見るな…」
「えっ?おじいちゃん、最近レイと会ってないの?」
「あぁ…前はよく来てくれたんだよ。でも最近急に来なくなってな…」
「ふーん…」

カランカラン…
「こんにちはぁー…」
ミヅキが入ってきた。
「あ、ミヅキ!!」
「ミズキちゃん!もう来てたんだぁ」
「うん、緑川とレイは?」
「見てないよ?あ、架塔さん、ご無沙汰してます。」
「久しぶりだなぁ、ミヅキちゃん」
その時だった。

「かーみーや!!!!入るぞ!!!!」
緑川の大声が聞こえた。
「…レイだね」
「…レイくんだ」
きっとレイが入るのを拒否しているんだろう。
レイは、人が大勢いるところが嫌いだ。
数分後___

カランカラン…
「もう1時過ぎてんだよ!悪いな遅れちまって!!」
「…………」
「い、いいよ大丈夫だから!!」
ミヅキが慌てて答えた。
レイは黙ったままだ。
「レイ、おじいちゃんが困ってるよ。謝ったら?」
レイはとにかく喋ることが苦手だ。
だから、いつも私が喋る理由を作ってあげてる。
「……すみません」
小さな声でレイは謝った。
「いいんだよ、全然!
それより、最近店に来てくれなかったけど、何かあったのかい?」
おじいちゃんがそう尋ねた。
「……調べものが、あったので。」
さっきよりも小さな声で、レイは答えた。

「で、アリサの事なんだけど。」
私は話を切り出した。
「アリサが花屋に殺されたって本当なの?」
私はレイにそう尋ねた。
レイは、こくりと頷いた。
「気になったんだけど…アリサちゃんの罪って何?」
ミヅキがそう尋ねた。
そういや、レイがアリサは自分の罪に
耐え切れなくなって自殺した、と言っていた。
「…被害者は、自分の妹を…」
レイが小さな声で言った。

「…殺した罪を、花屋に押し付けられた…らしい。」

12:百合水:2018/11/01(木) 19:19

登場人物紹介X

架塔 哲司
カフェ「森の切り株」の店主。
ミズキとレイの幼い時からの知り合い。
コーヒーを作るのが得意。

13:百合水:2018/11/02(金) 19:16

第六話 第二の事件

「アリサの妹が…?」
私は驚愕した。
アリサが、アリサの妹を殺した…?
「…アリサちゃんはそんなことするような子じゃない!!!!」
ミヅキが叫んだ。
そうだ。アリサはそんな子じゃない。ミヅキの言うとおりだ。
そう考えてるとレイが呟いた。
「……被害者の、妹の遺体は、一週間前に見つかっている…らしい」
「えっ……?」
本当、なの?
アリサが?本当に?殺したの?
「…被害者の遺体から、凶器が、見つかった…らしい」
レイが、小さな声でつぶやいた。
「本当、みたいだなー」
緑川が言った。

その時だった。

「…福山君が?どういうことだい?」
おじいちゃんが、慌てた声で言った。
「どうしたの?おじいちゃん?」
私は、おじいちゃんに問いかけた。

「…福山君が、遺体で見つかったそうだ……」

14:百合水:2018/11/02(金) 19:21

登場人物紹介Y 

本山 マリア
アリサの妹。中学2年生。
アリサに殺されたらしい。

福山 チサト
カフェ「森の切り株」で働く大学生。
遺体で見つかった。

15:百合水:2018/11/04(日) 17:01

第七話 惨殺

「ふ、福山さんが…?」
福山さんとは、ここでバイトしている大学生の事だ。
そのとき、急に誰かに引っ張られた。
「ちょっ!何!?」
引っ張ったのはレイだった。
「…行くぞ」
レイはそう呟くと、私を引っ張りながら店を出た。
「行くって何処に!?てかお金払ってないよ!!!」
私はレイに訴えたが、レイは私を無視した。

しばらくして、私たちは山に入っていた。
「ここ、何処…?」
「……確か、この辺りだった」
「何が!?」
さっきからレイの様子がおかしい。
何を探してるんだろう…?
「………あった」
レイが小さくつぶやいた。
レイの視線の先にあったのは____

____バラバラに惨殺された福山さんの死体だった。

16:百合水:2018/11/04(日) 17:11

第七,五話 その頃のダイチとミヅキと架塔(ミヅキ視点)

「行っちゃったね…」
私たちは、ドアを見つめていた。
さっき、レイくんとミズキちゃんが出て行ってしまったからだ。
「あいつら、タダ飯食ってんじゃん、犯罪だぁ」
ダイチくんが言った。
「まぁまぁ、急いでるみたいだし許してやるか。」
架塔さんが言った。
そんなので済ませていいのだろうか__と思った。

「それにしても、あいつら本当に仲良いよなぁ」
ダイチくんが言った。
「うん…」
あの二人は、幼馴染らしい。
でも付き合ってるんじゃないか、と思うくらい仲がいい。
羨ましいくらい…
いつもレイくんはミズキちゃんを優先する。
きっとレイくんはミズキちゃんの事が好きなんだろうなぁと思う。
いいなぁ…ずるいや。いつもミズキちゃんだけ。


私は何も持ってないのに。

17:百合水 次の更新は、11/9と思われる:2018/11/04(日) 17:37

https://ha10.net/art/1541067977.html
上のURLのページに登場人物の絵をちょくちょく載せてます。
最近エラーするので分かんないですけど
ミズキを3、4回投稿してるという悲劇が起きてます。
よろしくお願いします。

18:百合水 お久しぶりです:2018/11/10(土) 16:07

第八話 他殺

こんなの、見たくなかった。
血生臭い。赤い。紅い。朱い。アカい。
「いやぁっ…」
私はその場でうずくまった。
「なんでこんなとこに連れてきたの!?」
私はレイを責めた。
「…悪い。ただ、あれが福山とやらか
確認してもらいたかっただけだ…」
「それでも、やっぱひどいよ!!!」
「…悪い」
そのときだった。

「誰だ」
後ろから声がした。
振り向くと、そこには
警察の風見さんがいた。
「何をしているんだ。ここは立ち入り禁止だ。」
「あ、あの…」
「…ん?君…何処かで見たような…?」
「花守です。アリサの自殺の件でさっき会いました。」
「…あぁ思い出した!学校のアレか!で、隣の彼は?」
「…………。」
レイは黙っていた。
「あっ彼は、今日休んでた人で…」
慌てて私が答えると、
「…狼谷、レイ……」
レイが、小さな声でいった。

「そういや、あの事件…」
「なんですか!?」


「自殺じゃなく、他殺だったらしい…」

19:  紅葉  ◆TV.:2018/11/11(日) 16:13



滅茶苦茶好きなジャンル!!
ホラーとミステリーが入り混じった感じで 、スラスラと読んでしまいました。

更新待ってます!


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