「脳界探人」
彼の者の
脳界は
実に不思議だ
階段は
階段の意義を
成してはいなかった
空の色は
目眩がする程の
橙と黒が
白砂を歩いていたら
生物は住んでいない
汚濁な海で
否 生物はいた
生きていない物だったが
コクリコの様に
赤い森の中で
桃色の象が
酔っ払いみたく
機嫌良く踊っている
近付いたら
頭蓋を
潰されそうに
良く見たら
怒って
暴れているのだった
危ない 危ない
案内の
猫と足跡が
跡絶えた
目の前に
杉の木と鋸が
切り倒したら
元の世界へ
帰れたが
戻れなかった