第4章ー冬真の初恋ー
side 冬真
「あれから…何年か立つんだな…」
俺は席に座ると、ボソッと呟いた。
そう…あのとき…俺の初恋だ。
あれは、3年前だ。
春に俺は入学した。小学校を。そんな次の日だった。
俺はテコテコの歩いていた。その時だった。
「あれ〜?無いよ〜」
後ろを振り返ると、同じクラスの女子が廊下で何かを探している。
「春果ちゃん!どうかしたの?」
俺は何かを探している春果に声をかけた。ちなみに、俺が小1の時までちゃん付けで呼んでいた。春果は俺のことを君付けで呼んでくれていた。
「あ…冬真君…」
春果はうるうるした涙目で俺を見つける。
「あのね…ゴム無くなっちゃって…」
春果は涙声でだんだん涙が目から溢れてきたのだ。
「俺も探すよ?特徴はどんな感じなの?」
「えっとね…お花のゴム…」
春果はグスッと、涙を拭きながら言った。
それから俺と春果は探し始めた。