フェアリーテイルナツルーグレルー恋愛小説7

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1:みさ:2015/11/26(木) 16:07 ID:IRo


ルール

・楽しく小説を書く!

・荒らしは厳禁!


 LET'S START!

350:みさ:2016/01/06(水) 22:25 ID:IRo

模試が終わって死んで帰ってきたミサが引き続き実況を、行わさせていただきます!(笑)


*むんむんと林檎へ*


続けるうえでのルールです

・わざとでも、本当に相手が傷付きかねないことはやらない

・見ている人も不愉快になるようなものは書かない

・あくまでも、ここは小説のスレッドということを忘れない

以上のルールで戦いをやってもらいます。

読んだら 同意する  同意しない と書いてください。

同意しないがあったら、試合は認めません。
破ったらその場で敗退。

私は審判なので、あくまで公平にジャッジします。





めいびす>>なんかMかSかのやつだって

351:めいびす:2016/01/06(水) 23:22 ID:lis

みさ>>なぜそうなった…

(観戦者としてみさのルールに賛成だな…
…観戦してていいのかは知らぬが…
こちらも不快になりかねないので頼みます)

352:みるくてぃ おぶざ むんむん:2016/01/06(水) 23:30 ID:BUI

めいびす))ルーシィはやっぱ元気なのね笑



「…やはり、これはっ!」

エルザは倒れているイグニールの元へ近寄った。

「くそっ、やはりハメられたか!」

その顔は血管が浮き出そうなほど怒りで満ち溢れていた。

「おい、エルザ、どうし、たんだ、よ……」

ナツが後ろから駆けてくる。

思いもしなかっただろう、ここに大好きなイグニールの亡骸があることなんて…

「っ!」

ナツはエルザを見た。ナツの瞳に恐ろしい顔をしたエルザの顔が映る。


〈真の鳥王と真の鳥姫は大事なものを失った時、理性では抑えられない怒りで覚醒する〉

〈その怒りが止むことはない。そして…敵国を滅ぼすだろう。〉

〈どちらかが勝った時、影のものが決まるんだ〉

〈これこそが、僕の理想郷そのものだ。〉


イグニールと過ごした日々が蘇る。

炎を出した時に失敗して自分に当たりそうになったのをイグニールが防いだくれた時。

それとともにナツの心は静かに揺れ始める。その揺れは次第に大きくなり…その力が全てを塗りつぶす。

朱い羽が生え、空へと羽ばたいて行った。




燃え盛る城から少し離れたところ。ミラとルーシィは避難していた。

「ミ、ラ…何あれ。ナツ、どうしちゃったの?」

ミラはルーシィをそっと抱きしめる。細い体は恐怖によって震えている。

「…待ってて。貴女も、彼も、救ってあげるわ。」

ミラはルーシィの頭にそっと口付けるとナツが飛ぶ方をキッと睨みつけ、水のオーラを出し始める。

そして羽を出して空へ飛びだった。



「貴女、私の城を壊すのもいい加減にして頂戴!…はぁっ!」

「…お前らがイグニールを殺したぁ!イグニールはてめえの事が好きだったんだぞ!」

「私だってそうよ!話を聞いてっ!」

「イグニールの事を騙しやがって!」

ルーシィは青い光と朱い光がぶつかり合うのを見つめる。

恐怖と悲しみに襲われながら。

……どれだけ辛いのだろう、自分の大好きな人二人が殺しあうところを見るのは。

「…!」

……どれだけ辛いのだろう、自分の大好きな人がーーー

「…っ」

ーーーー自分の大好きな人を殺す場面を見るのは。



「てめぇら、ぜってぇ許さねぇ!」

ナツは炎を纏わせた剣を構えてミラの方へ飛んでいく。

「いやぁぁ!」



「……っ…」

朱の光が一際煌めいた。その光は青の光に向かって進んでいく。

その朱の光と青の光がぶつかっと時…青の光は消え、下へと堕ちていく。

「…ミラっ」

リンは涙を零す。ミラとの思い出を思い出しながら。

ミラが忙しくて一緒にいれなかったとき。すれ違ったミラはルーシィを切なげに見つめていた。

「……ミラっ」

ルーシィは何度も何度もミラの名を呼ぶ。

ルーシィの心は揺れ、青に光る羽がルーシィの背中に生えだす。

そしてその力は解き放たれ、羽を広げ、空に飛び立った。



((君と戦う空へ、飛びたつ))




ゼレフはその様子を静かに眺めていた。

353:みるくてぃ おぶざ むんむん:2016/01/06(水) 23:31 ID:BUI

みさ))了解であります!「同意する」……でもどうやって勝ち負け決まるんだろう…?

354:みるくてぃ おぶざ むんむん:2016/01/06(水) 23:31 ID:BUI

あと今の小説も終わりました!リクがあれば何なりと。

355:みさ:2016/01/06(水) 23:42 ID:IRo

めいびす>>なんかね、途中で誰がMだ!誰がSだ!…ってなってこうなった(笑)

むんむん>>出場を認めます(笑)


まぁ、ルールはこんなものでいいでしょ。

勝負はね…相詰まってるな、ってより多く思った法が負け。

でも、行っちゃいけない言葉は絶対ダメだからね!

356:みるくてぃ おぶざ むんむん:2016/01/06(水) 23:49 ID:BUI

みさ))うん、分かった。

めいびす))……もうね、本人達もよく分かってない。

357:めいびす:2016/01/07(木) 00:29 ID:lis

みさ>>なんとなく想像はできるw

むんむん>>そういう感じなのか?w

358:るーしぃ◆WHE:2016/01/07(木) 08:20 ID:IAs

Mだったのねカタ:(ˊ◦ω◦ˋ):カタ

359:みさ:2016/01/07(木) 13:29 ID:IRo

じゃあ、試合があった1日の最後らへんに優勢かくね!

あと、納得がいかなくても、切れないでね☆

360:みさ:2016/01/07(木) 13:32 ID:IRo

359>>優勢っていうのは、より多くダメージを与えられ、ダメージをいかに避けたか、て感じ。

361:みるくてぃ おぶざ むんむん:2016/01/07(木) 16:53 ID:BUI

みさ))大丈夫だよー!切れないからー。…けど林檎たんがこないね。

362:みさ:2016/01/07(木) 17:04 ID:IRo

むんむん>>そうだね…。林檎どうしたんだろう。

363:もるくてぃ おぶざ むんむん:2016/01/07(木) 19:14 ID:BUI

めいびす))…もしかしてうちが林檎を傷つけちゃったのかな?だったら謝らないと…

364:みるくてぃ おぶざ むんむん:2016/01/07(木) 19:37 ID:BUI

ボカロ版で「とにかくボカロについて語るスレ」を作りました〜。よければ来てください!

365:めいびす:2016/01/07(木) 21:13 ID:lis

まぁ…忙しい場合もあるだろうし。
気長に待ちましょ( ´▽`)



座学を終え、廊下を歩く。
窓の向こうを見たときには、もうすでに陽は暮れはじめていた。
ーーもう今日は、妖精の尻尾のみんなと戯れることは無理かな…。
そう思い、足を早める。…すると。

レオ「やぁルーシィ!今日は…ちょっと御機嫌斜めかな?」
ルーシィ「兄様…そんなことないです」

笑顔で登場してきた兄に笑顔を返す。
確かに…あまり戯れることもできなかったから、機嫌は悪いのかもしれない。
兄様は私以上に私のことをご存知なのかもしれないな…と密かに思ったり。

レオ「しょうがないな…お出かけしてあげようか?」

あたしの機嫌が悪い時、兄様は愛馬にあたしを乗せて、夜の花園へと連れて行ってくれる。それをお出かけと呼んでいるらしい。
あたしはそれがお気に入りなのだ。
兄様はそのことをよく知っているから、機嫌が悪いと知った時連れて行ってくれる。
あたしは笑顔で、「お願いします!」といって頷いた。

父上と母上に許可を貰い、兄様の手を借りてルーシィに乗る。
馬の稽古をしているとは妖精の尻尾以外誰も知らなので、ドレス姿のままの後ろに横向きに座る。
念のため、狩り用の剣をは腰に差して兄様は言った。

レオ「今日は出発がちょっと遅いから、あまり長居はしないよ?」
ルーシィ「構いませんわ!」

その声を聞くと、ルーシィはヒヒーンと鳴き、走り出した。


風が頬を撫で、流れる景色が夕焼けに照らされる。
遠目にマグノリアが見えて、水平線もよく見渡せた。
木々のざわめきが耳に心地よく響く。
遠目に人々のざわめきも。
そんな感覚に浸っていると、「着いたよ」、と兄様の声がかかった。

366:林檎:2016/01/07(木) 22:27 ID:nNU

ごめん!久しぶり〜!私もみさのルールに同意します!
え?大丈夫!全然傷付いてないから!私を傷付けさせようなんて、絶対にできないんだからなっ!!

367:林檎:2016/01/07(木) 22:38 ID:nNU

思ったんだけど、ドS勝負の台詞をさ、恋愛系ドS台詞に変えない?それなら見てるみんなもイヤな思いはしないと思うんだ〜!

368:みるくてぃ みらくる むんむん:2016/01/08(金) 16:46 ID:BUI

林檎たん))良かった〜。……恋愛系ドS台詞に賛成!……でも、具体的にどんな感じ?

小説が思い浮かばない〜

369:みるくてぃ みらくる むんむん:2016/01/08(金) 16:47 ID:BUI

そして名前変えたらまさかのトリプルM。

370:林檎:2016/01/08(金) 19:59 ID:9kc

みるくてぃ)愛してるよ…。ウソだけどな
的な!

371:みさ:2016/01/08(金) 23:22 ID:IRo

んー…。確かに、傷つかないけど…それでドSが決まるかな?

372:みらくる むんむん は みるくてぃ が すき:2016/01/09(土) 09:11 ID:BUI

分かんない…。

373:林檎:2016/01/09(土) 10:18 ID:2Ek

なるほど〜!じゃあ、前と同じ通りでいいか!

374:みさ:2016/01/09(土) 13:06 ID:IRo

うん。
じゃあ2人ともガンバ!(笑)

375:林檎:2016/01/09(土) 16:29 ID:OMU

「ルーシィ、ナツ達を排除して来て欲しい。」
「分かったわ。式は今日の夜よね…?」
「そうさ。だから、決して返り血は浴びてはならない。」
「その言い方は…!ふふっ、殺せという意味ね…」
「ああ。殺してしまえ…。」
「了解…」
ルーシィは自分の部屋に戻り、紅い口紅を塗った。ルーシィの姿はまるで血色に染まった蝶だ。

「あれは…、ルーシィだ!」
「ルーシィ!!!」
ルーシィは何処からともなく、空から現れた。
「ルーシィ!一緒に帰ろうよ!」
トキがルーシィに呼びかける。トキを、仲間を傷付けない、むしろ、傷付けたら手の付けようがない程怒るルーシィなら必ずこの声が届くはずだとみんなが思った。しかし、ルーシィはトキに冷たい視線を送っただけだった。
「ネコは…、大人しく鳴いてなさい。風竜の咆哮!」
「…ルー…シィ…?」
冷たい視線を送るだけなら良かった。だが、ルーシィはトキに自分の咆哮を放った。それは、誰もが見たくない光景だった。そして、トキは姿を消した。
「トキィ!…ルーシィ!オレだ!ナツだ!火竜のナツだァァ!!!」
「ルーシィ!聞こえるか!?オレだ!グレイだ!今迎えに行ってやるからなァァ!!!」
ナツとグレイはルーシィの方へ飛んだ。
続く

376:めいびす:2016/01/09(土) 17:33 ID:lis

が、頑張ってー(??)

もうすぐ沈む夕日に照らされた花々。
あたしは声も出さずにただ見入っている。兄様は優しく見守ってくれた。
手を離すと、オレンジの光が消え、陽が落ちた。代わりに、月がやんわりとあたりを照らし始めた…その時。
ーーードオオォォンッ!!!という音が聞こえた。マグノリアの方からだ。兄様が馬を連れて走ってくる。慌てて馬に乗ると、後ろに兄様がまたぎ、手綱を握るーと同時に、ルーシィは勢いよく走り出した。マグノリアの一角が、赤くなっている。
風が、少し熱い。
……燃えているのだろうか





現場へとたどり着く前に、あたし達を探していたらしいバルゴが即急に城へ戻るように、と言ったので、行き先を変更して城へと戻ってきた。
すぐにアリエスがやってきて、父上の書斎と通される。中には数人の家臣と父上、母上がいた。

アリエス「こちらで急遽会議が開かれてます〜。すみませ〜ん」
ジュード「…ルーシィ、レオ」
レオ「何か…あったんですか?」

父上も母上も家臣も、深刻な顔をしていた。
どうやら、あの爆発は隣国の者によるらしい。
隣国はローズクォーツというのだが。そこの王族の王子が、あたしに求婚をしているのだ。あたしは別に好きな人がいる。でもそれは言えない。からまだ早い、と断ったのだが、しつこく書状を送り続けているのだ。

ルーシィ「…つまり、ローズクォーツがしびれを切らした…といいたいのですか」
家臣「…証拠にこれを。」

渡されたのはローズクォーツの印が押された封筒。中身も、爆破はこちらから盗賊達に依頼したとのこと。

レオ「そこまで執着してくるのも変な話ですよね」
レイラ「だから不安なのだけれど…せめて、面会ぐらいはした方がいいのかしら…。」

みんな不安そうな顔。
あたしがその原因なのだと思うと、胸が痛くなった。
その後は、一旦お開きとなり、あたしはネグリジェでベッドに倒れこんでいる。うつ伏せで右頬をシーツにつけて、また溜息をついた。何度目だろうか…。
目を閉じても、眠気はやってこない。
溜息と目を閉じたり開けたりを繰り返して、それでもダメだからベランダに出た。

夜風がやんわりと吹き込んでくる。
あたしはそっと目を閉じる。虫の声が耳に心地よく聞こえる。

グレイ「ルーシィ様」
ルーシィ「ひゃっ!?」

驚いて後ろを振り返ると、妖精の尻尾のグレイが立っていた。
そんなに驚くなよ…といいつつ、ポケットから何かを取り出して、あたしに渡してきた。

ルーシィ「…何?」
グレイ「城門前で受け取ったんだg…ですが。ルーシィ様にわたしてほしいと。」

その封筒には、ローズクォーツの印がしてある。
…。またか。
しかも今回は、国を通さずあたしに直接に。
封筒を開け、便箋を取り出すと明らかに脅迫文だった。
【私と結婚して下されば、国への被害は最小限に努めましょう。まぁ…してもしなくてもマグノリアは潰しかねませんがね】とか。

グレイ「あの…」
ルーシィ「いいわよ砕けた話し方で。どうせ誰もいないわ」
グレイ「…姫さんも大変だよなぁ。ローズクォーツからだろ?それ。求婚か?」

いつも求婚されてるわよ、ローズクォーツの王子サマには。と言いつつ、便箋をたたんで封筒に入れ、破った。
グレイが『ちょ…!』といい、とめてきた。
『何よ?』と聞き返す。

グレイ「何求婚状破り捨ててるんだよ!」
ルーシィ「何度も何度も断ってるし、今回に限っちゃこれは求婚でもなんでもないわ」

この時、あ、しまったと思った。
普段のあたしならこういうことは王族以外に言っちゃいけないとわかっていた。
グレイは、妖精の尻尾のみんなは優しいから。そんなこと知ったら乗り込んでしまうと思うから。あたしは、あわててごまかした。
『ほら!ローズクォーツとは比較的仲良いし!こういういたずらも、あたしとあっちの王子にはあるのよ!』だとか。
『もしかしてさっきの爆発も…』とグレイが言ってきたが、『最近物騒だからじゃない?』と誤魔化した。
笑みを作ったが、ちゃんと笑えていないと思う。グレイの目も見れない。
そろそろ寝なきゃ、と言ってベランダを去った。…いたたまれなかった。

ベッドに潜り込み、強く目を閉じて、無理矢理寝た。
…これから、どーしよ…

377:むんむん おぶざ みるくてぃ …だんだん名前が変化していく……そして長い。:2016/01/09(土) 20:20 ID:BUI

姉に林檎とか、僕とかめいびすとかみさの小説、今までのやつを一通り見せたら「林檎さんのってあんたのパクリじゃん。ってかあんたも林檎たんとか気持ち悪い」って全面否定された…囧rz
林檎も僕のをパクってる訳じゃないし、林檎たんでもキモくないしっ(♯`∧´)
彼氏といちゃってる姉の方が気持ち悪いしっ…(…リア充瀑瀑瀑瀑……)

…そして、イラつきながら書いたいちゃラブ ナツルー


「ナツ〜!お出かけしよっ」

何処かで明るい声が彼を呼ぶ声がした。…けど、気にしない。

いつもの事だし。私はグレイとウェンディと仕事に行く約束もしている。

(仕事に行けば、少しは安らげると思う)

「うわっ、もうこんな時間!」

隣にいたレビィちゃんに声をかけて駅へと進んでいく。



「なあ、リサーナ。」

「ん、何?」

「…ルーシィのプレゼント、一緒に選んでくれてありがとな」

「いいのに、これくらい。ルーシィもナツも、私の仲間!二人を応援してるから!」



「ごめん、待たせちゃった?」

駅に着けば、やっぱり二人共揃ってる。二人は待ち合わせより早く来るタイプだから早めに出ようと思ってたんだけどな。

「そんなことないですよ、ルーシィさん。私達が早く来ちゃっただけですから。」

「ほら、行くぞ」

…やっぱり、二人共優しい。二人の少し赤く染まった顔が、寒さを表しているのに。

「…そっか、ありがとっ」

深く追求しても二人共が困るだけだから、その優しさは心で理解しておく。




「…はぁ。疲れたぁ」

ギルドに入ってから口を零し、背伸びをする。

ドン、と。少し強めの足音が聞こえる。それはあたしの前で踏まれた音らしく、俯いている顔の目の前には足がある。

「…ルーシィ。」

「……なに、ナツ」

「ちょっと来てくれ」

なんだか、何時ものナツらしくないな、と思いながら大人しく腕を引かれておく。

腕を引かれて着いた先はギルドの前にある大木。

「…なぁ、ルーシィ。」

…彼は一体どうしたのだろうか。少し、そわそわしているように見えなくもない。

じっとナツを見つめているとこちらを向いた顔と目がばっちり合ってしまう。

(…やっぱり、こうやって見ると恥ずかしい//)

周りよりも整った顔にどきり、と心臓が高鳴る。

(…でも、顔だけじゃない。ナツの全部に惹かれたの)

二人でじっと見つめ合う。

「あの、さ…今日、リサーナに手伝ってもらって…」

“リサーナ”

その名前に反応してしまうのは、嫉妬しているから。

嫉妬なんて醜いのは分かるんだけど、気持ちは膨れてしまう。

「ルーシィへのプレゼント、買った!ほら、これ!」

(……は??)

最初は絞り出すような声だったのが、最後にはキレ気味になった。

そしてその声と共に出されたのはラッピングされた、少し膨らんでいる袋。

「、え?どうしたの、これ」

「…そ、その…俺ら、付き合って一ヶ月だろ?だから、何かあげようと思って…」

ナツは視線を外しながらも質問には答えてくれる。

「…一回じゃ選べられなくて、何回も買いに出かけたとか、そんなのねーからな!」

…あぁ、忘れていた。彼はとんでもないツンデレだということを。

「…ふふ、ありがとっ!」

そして、あたしは貴方にプレゼントをあげる。



ファーストキス という名の最高のプレゼントを。

378:むんむん おぶざ みるくてぃ …だんだん名前が変化していく……そして長い。:2016/01/09(土) 20:21 ID:BUI

あ、バトル忘れてた。「貴女は私を翻弄したいのかしら?…ふふ、でも無理よ。貴女が子豚である限りは」
……とか??というかわたくしは林檎さんの性別が知りたい。女子だよね?女子で良いんだよね?!

379:林檎:2016/01/09(土) 21:25 ID:nNU

みるくてぃ)え、私今の小説やめた方がいい?あと、うちの姉さんもリア充だよ!
私は女子力が無い学校でのあだ名が歴史女Sの女子でーす!
「あら、子豚はいいですのよー。何も考えずに日々過ごせる…。ときに、動物は人間を上回る程の能力を出す…。という事は、私の能力は低くても、あなたよりかは能力があるという事。」

380:林檎:2016/01/09(土) 21:49 ID:nNU

「お前の目を覚ましてやる!アイスメイク・ゲージ!」
グレイはルーシィを檻に閉じ込めた。
「グレイ!手荒なマネはするな!!」
「分かってらあ!ンな事はよぉ!」
エルザがグレイに注意する。部外者から見れば、今の状況はかなりヤバい。ルーシィが檻にいるからだ。どう見ても、グレイが病んで、監禁したにしか見えない。
「ナツゥ!アレで行くぞ!だ!!」
「おうよ!任せろォ!」
ナツとグレイは手を合わせ、バトンタッチをした。
「ルーシィ!目を覚ませェェ!!!」
「オレらの元に帰って来いィィ!!!」
『フェアリー・ルーズ!!!』
檻の中にいるルーシィにナツとグレイの光が直撃する。
『これは…、フェアリー・ルーズ!フェアリーテイルで最も最強の魔法…!!一億分の一の人間しか使えない魔法!その使い手が…、滅悪魔導士グレイと、滅悪竜魔導士ナツと言うのですか…!!?…うちのギルドは…、本当にスゴイ!』
ルーシィの体が光った。
「ルーシィ!」
「大丈夫か!?」
ナツとグレイがルーシィに近寄った。ルーシィの姿が元に戻ったからだ。
「…アンタ達ヲ…、コロス!ウフフ…」
「そんな…!まさか!」
「フェアリー・ルーズが…」
『全く効いていない…!!!』
続く

381:みさ:2016/01/09(土) 22:44 ID:IRo

んー…。今日の勝負は微妙だね。

引き分け!


むんむん>>え?!み、見せたの?!

めいびす>>もう何を応援してんのかわかんないよね(笑)

382:むんむん おぶざ みるくてぃ …だんだん名前が変化していく……そして長い。:2016/01/10(日) 08:35 ID:BUI

林檎))やめなくていいよ、面白いから!「あら?私の子豚になればのうのうと生きる時間なんて与えませんことよ?散々痛ぶって働かせる…貴女の休む時間なんてないのに、とんだ勘違いをして…なんて哀れなのかしら。」
傷ついたらお互い言おうね!あと、林檎が女子で良かった…

みさ))お姉ちゃんも葉っぱ天国やってるんだよね〜。それで「〇〇はどこで投稿してんの?」って言われたから、名前だけ教えた。

383:みかん姫 元むんむん:2016/01/10(日) 08:41 ID:BUI

これからはこの名前でいきます!本当、コロコロ変わって申し訳ございません!呼び方は今まで通りでも、新しい方でも、どちらでも構いません。

384:林檎:2016/01/10(日) 10:00 ID:nNU

みるくてぃ)そっか〜…、良かった〜!
「可哀想に…。私を痛め付けるとそのうち私に仕返しをされるのではなくて?豚を舐めてると、痛い目に合うわよ。今のあなたのようにね…」

385:林檎:2016/01/10(日) 10:10 ID:nNU

「そこまでだ、ルーシィ…」
「ゼレフ…!」
ルーシィが攻撃しようとすると、ゼレフがやって来た。
「式の準備ができた。さっさと式を挙げよう。」
「…分かったわ。」
ゼレフはルーシィと共に消えようとした。そこで、スティングとローグが声をあげた。
「ルーシィ!さっさと帰って来い!セイバートゥースはずっとお前を待ってるからな!!!」
「そうだ。ルーシィ!式が終わり次第、お前を迎えに行く!!!」
『オレらはルーシィがどんな姿になろうと、ルーシィを受け入れる!!!それだけは分かっとけ!!!』
スティングとローグが声をあげたあと、ゼレフとルーシィは消えた。しかし、スティングとローグは見た。
ゼレフに連れて行かれるとき、微かだがルーシィが笑ったこと。
笑ったあとに、滅竜魔導士でも聞こえるか、聞こえないくらいの声で

ありがとう、絶対に帰る

と言ったこと。
だから、スティングとローグはルーシィが絶対に戻って来ると信じている。
続く

386:みかん姫:2016/01/10(日) 16:08 ID:BUI

「ほぅ、今の私が痛い目にあっていると?…口を開けば非現実的な事ばかり並べて…痛い目に遭う私なんて、ありえないでしょう?しかも子豚を舐めるなんて…そんな低脳のする事を私がするとでも…?」

…というか、本当にネタが思いつかない…

387:みかん姫:2016/01/10(日) 16:09 ID:BUI

林檎の小説))なんかだんだん良い話になってきた…やっぱり皆の思いは届いたのね…!
…なんか皆小説の感想書いてなくない?(あれ、僕が見落としてるだけ…??)

388:林檎:2016/01/10(日) 16:13 ID:nNU

みるくてぃ)ありがとう!みるくてぃの小説から離そうと、予定と少し違うようにしてるの!
確かに…、みんな感想書いてないね…

389:林檎:2016/01/10(日) 16:15 ID:nNU

みるくてぃ)「子豚を舐めてるから私に舐めてると言われるのよ。舐めてなかったら言わないわ。」

390:林檎:2016/01/10(日) 16:30 ID:nNU

!!微エロ注意!!

バチン!!!
「…ッ!!」
部屋に鈍い音が響く。ゼレフがルーシィの頬を叩いたのだ。
「ルーシィ、君にはガッカリだよ…」
「うるさい…!アンタの嫁なんかに誰がなるもんですか!!」
「…言う事が聞けない子にはバツを受けてもらうよ…」
ゼレフはルーシィの服に手を伸ばした。
「なに…?なにをするの?…んんっ!」
ルーシィが抵抗すると、ゼレフは抵抗を止めるかのようにキスをした。
ルーシィとゼレフのキスはこれで二回目だが、一回目とは比べものにはならないくらい濃厚で、長いキスだった。
「…ッ!?」
「あ・あたしを舐めないで…!ウェンドーラの娘を…、舐めないで…!」
ルーシィがゼレフの舌を噛んだのだ。痛みに耐えれず、ゼレフはルーシィの口から口を離す。
「おもしろい…。夜はまだ始まったばかりだ…。楽しませてくれよ、ルーシィ。」
「やってみなさいよ…!」
ルーシィとゼレフの夜が始まった
続く

391:みかん姫 :2016/01/10(日) 16:43 ID:BUI

「貴女の土だらけの身体を、頭の悪い頭を舐める…?あははっ、可笑しいわね。見下してるのよ、見下してる。貴女じゃこの言葉の意味、わからないかしら?」

予定をズラさなくてもいいのに…

392:林檎:2016/01/10(日) 17:14 ID:nNU

みるくてぃ)「見下すとは、あなどって相手を下に見る。または、みくびる意味。舐めるとは、人を馬鹿にしたりみくびる意味。どう?同じだと思うのは頭の悪い私だけかしら?」

393:林檎:2016/01/10(日) 17:48 ID:nNU

「さあ、ルーシィ!楽しませてよ!」
「そんな事…!言ったって…!アァ!!力が…、入らない…」
そう。林檎の都合により、体中の魔力をゼレフに抜き取られてるルーシィ。
「君との結婚はどうでも良かった!君の力さえあれば良かった!」
「あたしは…!アンタとの結婚は…!嬉しくなかった…!けどね…、アンタにウェンドーラの力を取られるのが…!一番イヤなのよ!!」
ルーシィは魔力を取る装置を壊した。
「なっ…!でも、ルーシィには力がないはず…!」
「ゼレフ、アンタに一つ、教えてあげるわよ!

人間は大事なモノを守るときは
想像を超える力が出るのよ!!

あたしの大切な…、大切なウェンドーラから貰った力をアンタなんかに渡さない!!!!」
「だけど、残念ながら君とボクは同じ運命を歩む定なんだ!!命を尊く思うほど人の命を奪い、魔法が上手く使えなくなる!そして、命の重さを忘れれば魔法が使える!!!ならば、こんな世界を変えよう!!!」
「あたしの運命がそんな運命なら…

あたしはそんな運命変えてやる!!

あたしには仲間がいる!友達をいる!愛する人もいる!みんなの力を借りて、あたしは自分で自分の運命を変えてやる!」
続く
ナツルーにしよかな?ルーシィが言ってるのは、他のアニメから取った名言です。

394:林檎:2016/01/10(日) 17:49 ID:nNU

誤字です

友達がいる!

ですわ

395:みさ:2016/01/10(日) 17:59 ID:IRo

今日は…むんむんさんです?!

396:林檎:2016/01/10(日) 21:01 ID:nNU

チクショー!負けかよー!

397:みさ:2016/01/11(月) 00:20 ID:IRo

林檎>>大丈夫だ!まだ明日がある!

林檎、むんむん2人ともいい勝負です。
林檎は上回れるように、むんむんは維持できるように頑張ってください!!

398:みかん姫 :2016/01/11(月) 11:18 ID:BUI

よっしゃやるぜぃ!もう、みさは実況・審判に馴染んでるね…(笑)
小説、切ないのにしようかな…?

399:みかん姫 :2016/01/11(月) 11:29 ID:BUI

からくりばーすとの小説買ったからなんか思いついた!…少しは変えますから。



ここはマグノリア。科学技術はここが一番進んでいるだろう。
現に、科学により魔法、魔導士を作ることに成功している。
親のいない者や、孤児院暮らしの者は魔導士になる『究極大手術』を受けることが義務付けられている。
一般市民も受けられるが…この技術は選ばれた者のみが成功する。例外の者は死に至る、または瀕死になってしまう。
そんな危険を承知に手術を受ける者など居ないに等しい。
そして、手術を受け、魔導士になった者は“特殊魔導士ギルド”には入らなければいけない。
この力を手に入れても、自分の生きる道は決まってしまうのだ。
特殊魔導士ギルドはおもに評議会では手に負えない犯罪組織によるテロなどをメインに活動。
その特殊魔導士ギルド、最強のギルド。“妖精の尻尾”。その最強ギルドの最強隊、第一部隊の悲しい恋の、物語ーーーー

400:みかん姫 :2016/01/11(月) 12:00 ID:BUI


「……はぁ。」

隣のエルザがふかーーくため息を吐く。
俺も吐きたいとは思うがなんとなく、したくない。
…それもこれも、今活動が盛んになってきている、“星霊”と言う暴力犯罪組織のせい。

彼等は魔法ラクリマを破壊目的に改造、または生産して活動を行う。
今までは薬物や強盗などの犯罪もしていたが、ボスが代わってからは“破壊”を目的とする。

「…はぁぁぁ。」

「おいエルザ。見てるこっちが苦しくなるんだが」

「いいだろう、少しくらい。戦闘に駆り出されたらため息吐く暇もないんだ」

まぁ、もっともだ。彼奴らはただただ、破壊。
ラクリマが自爆することもある。

「そういや、新しい殺戮ラクリマが出てきたよな?」

「グレイは見たことがないのか?」

「あぁ、この前は参加しなかったからな」

「そうだったのか…あの新ラクリマは今までの物よりも格段に攻撃範囲が広がっている。スピードも上がっていて少々厄介なものだ。」

この隣のエルザは第一部隊隊長。副隊長は俺とナツなんだが、隊員が少ない。
この三人は幹部級と言われていて、実力も確かだ。しかし、他の隊員は他の者より少し上、というくらいだ。
隊員は俺ら三人にウェンディ、ジュビア、ガジルで構成されている。

『エルザ!第一部隊に応援願がきた!場所は今送った!はやくこい!』

『何っ?!くそっ……グレイ、お前は脚力が優先強化されていたよな?屋上に素早く避難し、屋上から隣のビルの中へもぐりこめ!』

『了解!』

隣のエルザと顔を見合わせ、頷きあう。それを合図に、ビュンと走り出す。




「うーん…壊したりないなぁ。もっともっと、すべて壊さないと〜♪あははははっ」

屋上から下で戦うギルドとラクリマを見下ろす。
相変わらずギルドの奴らは必死に正義を守り抜こうとする、貫こうとする。

「うぅん…やっぱ殺戮器具は押されてるなぁ。でも、いっぱい壊れてる!」

単なる時間稼ぎでもたくさんたくさん壊せるでしょ?
…もっと、もっと壊して、コワシテ。いーーーっぱい紅いのが見たいの!

「あ、来たきた。遅かったねっ、ギルドの人さん♪」

貴方にはいっぱい、いっぱい。…紅を見せてもらうよ?



屋上から行けとは言われたが、やっぱり待ち伏せ…って、は?

「あ、来たきた。遅かったねっ、ギルドの人さん♪」

目の前には殺戮ラクリマなんてなく、少女が佇んている。
そして言動からは星霊の奴らの可能性が高い。…が、奴らは人間など使用しない。
……ってことは、これが噂の“ヒト型・破壊ラクリマ”か。

「うっ…?!」

突然左脚に激痛が走る。目の前の少女が銃を発砲したようだ。

「戦闘中に考え事ー?そんなことしてていいのー?でも、そうすればいっぱい紅が舞っちゃうね♪」

…はぁ。今は考え事なんてしないほうがいい。目の前の敵に集中するのみ。

「…アイスメイク・ランサー!」

素早く手に魔力を込め、攻撃を仕掛ける。

「うーん…紅じゃないなぁ。紅の方が素敵でしょ?」

パキンッ

「な、んでだ…」

俺の創り出した氷は目の前の少女によって、壊された。銃を使った可能性は、ない。
なら、なんで…

「でもね、紅も素敵なんだけど、黒もいいんだよねっ♪」

そう言って少女は黒の塊を作ると、俺の腹を貫通させた………

401:林檎:2016/01/11(月) 17:07 ID:nNU

「仲間…?友人…?愛する者…?そんなくだらないモノで何ができる!」
「くだらないモノなんかじゃない!素敵な力よ!」
「その力をボクは嫌っている!素敵なんかじゃない!人間には闇がある!いつ裏切られるか分からないじゃないか!!」
ルーシィとゼレフの技が交互に交わる。そして、お互い討論しながら避ける。
「…確かに、人間には闇がある。いつ裏切られるか分からない。でもね、本当の絆っていうのがあるのよ。切ろうとしても、切れない本当の絆。それを人は『愛』と呼ぶのよ。」
「あ…い…?」
「愛よ!アンタもいるでしょ?一人ぐらい…。愛した人が!」
ルーシィは攻撃をやめた。ゼレフが攻撃をやめたからだ。

「愛…。愛した人…。メ…イビ…ス…」

ゼレフの頭の中では、自分と一緒に笑うメイビスが浮かんでいた。

「メイビス…。君は…、ボクが殺してしまった…」
「殺してなんかいない!ゼレフと初代を苦しめてたのはアンクセラムの呪いでしょ!初代が亡くなったのもその呪いのせい!それなら…、アンクセラムを…、この呪いを倒せばいいのよ!」
「そんなこと、できる訳がない!相手は神だ!」
「あたしが力を貸してあげる!」
続く

402:みさ:2016/01/11(月) 18:28 ID:IRo

むんむん>>ありがとう! 
今日は試合してないと思うから、なしだよ!

403:みさ:2016/01/11(月) 18:45 ID:IRo


でも、どうやって出ればいいんだろう。
生き残りは、わずかだ…。

「私がは光を照らしますから、皆さんで、この方たちをどうか家族のもとに…」

その時、ビリビリ、っと何かが破れる音がした。
上を見ると、闇に亀裂が走り光が漏れていた。
だが、その亀裂はすぐに壊れる。

「ま、眩しい」

入ってきたのは、とてつもない量の光、だった。

何秒立ったかわからないが、目が慣れたと思い目を開ける。

「…!!」

皆はもう眼を開いて立っていた。
見つめていたのは、ルーシィだった。
両者絶句した状態で立ちすくんでいた。






闇を開けると、死体以外のものがあった。
何か、動いている。

1人が目を開きこちらを見た。何も言えずに、立っている。
他の奴らも見ている。


___フェアリーテイル


なぜだかわからないがそう直感的に思った。

「…ルーシィ!」
「…?」

なぜだかわからないが、今とても懐かしい声がした気がする。
だが、その声が何なのかはわからない。
声がした方を見ると、そこには黒髪のたれ目の男がじっとこちらを見ていた。


___ドーン!!


爆発音がした。
いや、正確に表すと、ルーシィが手を上げ何か呪文を唱えた。

そして、そこら中に生い茂った木々が消えていた。

さっきまでいた人々と共に。


続く

404:みかん姫:2016/01/12(火) 17:05 ID:BUI


「うわぁ、紅だよ、紅。綺麗な紅!ほら、見なくていいのー?」

ヤベッ…意識が朦朧とするなか、彼女の声はクリアに聞こえる。
その周りでぐるぐる響くのは鳴り止まない爆発音。

「でもね、こんなんじゃダメなの。もっと壊して、もっと壊れて?もっと紅でいっぱいにさせて!」

少女は狂ったように笑いだす。それが腹や左脚に響く。

少女は自分のケースから鍵を取り出す。そしてそれを…


ギリッ


ーーー口の中で噛み砕き、吐き出した。

「あー、でももう時間だ。じゃあね、ギルドさんっ。今度はいっぱい紅を見せてね♪」

彼女は屋上の崖部分へと歩いていく。
その後ろ姿が幼い頃の記憶に映る彼女と似ていて…


「ッ…ルーシィ!」

思わず、叫んでしまった。
俺の声に反応した彼女は振り返り、にこりと笑う。

「あんた、うざい」

それだけ伝えると屋上から飛び降りていった……




「ふふっ、目当ての物は入手出来たわ。いい働きね、ルーシィ、ユキノ。」

「はい!ありがとうございます。」

暗がりに青い画面の光で溢れる部屋。

一人の少女は目を輝かせ、一人の少女は鍵を見つめ、一人の女性はモニターに向かいあう。

「特別に褒めてあげるわ。…ところで、リサーナは何処にいるのかしら」

女性が呟くとユキノは気まずそうに目を泳がせる。

「それが…半分壊された身体で帰還されました。なので、カリウムの元で治されています。」

「…そう、本当、使えない子よね。まあ、いいわ。」

「…明日は評議会の拠点を襲撃。何としてもポルカを入手しなさい」

「「了解」」



「おいグレイ。報告だぜ?何やってんだよ」

「あぁ、悪りぃ。考えごとだ。」

「お前が考え事か?珍しいな…まあ良い。報告を頼む」

ギルド妖精の尻尾本部。第一部隊はエルザの元で会議を行っている。
それでも頭のなかに浮かぶのはルーシィと酷似しているあの少女。
ルーシィは本に影響され、星霊を呼ぶ鍵にハマっていた。それはやはりあの鍵と関係しているのか…
駄目だ、思い浮かばない。それより会議に集中だ。

「昨日、屋上から潜入ルートには殺戮ラクリマが一体。そこで俺は左脚、左腹を重傷。それとーー」

「グレイ。私は何故お前が怪我したかが気になっている。お前が怪我するなど、よっぽどの敵だったんだろう……っ、まさか…!」

グレイの話を遮ったエルザだが、だんだんグレイの言う殺戮ラクリマに気づいていく。

「…あぁ、そのまさかだと思う。人のような容姿に相当な戦闘力。…恐らくあれがヒト型だ。」

その声で周りは静まり返る。数カ所からは息を飲む声を聞こえる。

「…そうか。まあグレイもポーリュシカさんのおかげで10分安定なだけだからな。ナツはどう思う」

「なぁ、そのヒト型ってどんな奴なんだ?新殺戮ラクリマは高精度だったけどよ…」

グレイは“彼女”を思い出す。その姿を思い浮かべば思い浮かべるほど“あの子”を思い出してしまう。
……昔の“あの子”を。

「魔導士ランクでいうと、A以上…いや、SSってところだ」

俺らがフェアリーテイル最強の『S』ランク。ここのマスターでさえSSまであと一歩のところだ。
つまり…彼女は相当な強さになる。

「そうか…グレイ以外の者が当たっていたらひとたまりもなかったな。」

魔導士ランクは一番下がE。一番上がSS。現在SSは確認されておらず、Sが最高となっていた。
その驚異的な強さに第一部隊も震えあがる。

「…もし、そのヒト型何台も生産されていたら…。」

「ウェンディさん、それは無いに等しいと思います。この技術は相当賢い、または資材が必要です。」

「あぁ、ま、ボスが相当頭良いとかなら納得できるけどよ。ギヒッ」


グレイは俯いて唇を噛む。もし昨日会ったのが“あの子”だとすれば、彼女も元は人間だ。
“あの子”はまだ生きていると信じたい。…それと同時に、彼女が“あの子”ではないと信じたい。

「グレイ、そろそろ薬が切れるだろう。部屋に戻って良いぞ」

とぼとぼと歩きだす。エルザの言う通り、そろそろ足が痛みを訴えはじめた。

(…ルーシィ。)


いつか。あの頃のように、幸せに笑いたいと思うのは、俺だけかーーーー?

405:みかん姫:2016/01/12(火) 20:26 ID:BUI


「グレイ様!」

高めの声が俺の後ろで鳴る。人物像を頭の中で考えて後ろを向く。

「ジュビア、頑張ってお粥作りました!これです…」

そこに居たのは予想通り同じ部隊のジュビア。彼女は何故か俺に好意?を持ってるらしい。
“あの子”を失ったとき、ジュビアは俺の心を立て直してくれた。

『…彼女、グレイ様の事大好きだったんですね。あなたの大事な人は、あなたに生きて欲しかったから、守ったんだと思います。…だから、その子の分も、生きてください。』

初めて会った俺にも笑顔で接してくれた。その笑顔に何度励まされたか分からない。

「…あぁ、ありがとう。向こう行って食べるよ」

少しやつれ気味にお粥の入った鍋を受けとる。

「いいえ!ジュビアがあーんを……」

………時々暑苦しくなるときもあるが。…それでもジュビアは俺に頑張って話しかけてくれるから。
その笑顔に応えたいと思う。

「いや、結構足も辛くなってきてるから…」

「そうですよね!では、気をつけてください」

そう言い残すとジュビアはぱたぱたと走っていった。

…知ってる、“あの子”まではいかなくても、ジュビアの存在が大きくなってることも。
…………………あのヒト型は、敵だってことも。

それでも、可能性を求めてしまう。

もう大事なものは失わない、と。
“あの子”はあんな狂的な笑顔を浮かべるわけない、と。

「結局、それは理想なんだよな…」

その後、俺を呼び止める者もいず、静かの自分の部屋へ戻った。

406:みかん姫:2016/01/12(火) 20:26 ID:BUI

「まぁ、あの子豚…逃げるなんて、ずる賢いのね。頭は悪い癖に悪知恵だけは働く…正真正銘の低脳子豚さんね。」
これって続いてる?

407:みさ:2016/01/12(火) 20:48 ID:IRo

わからんw

408:林檎:2016/01/12(火) 21:50 ID:nNU

みるくてぃ)「あら、いつどこで私が逃げたというの?そういうのは、私が尻尾を巻いて逃げたときに言いなさい。」

409:林檎:2016/01/12(火) 22:03 ID:nNU

「君が手を貸してくれても、アンクセラムには勝てない…」
「そんな…!でも「いいんだ!…本当の絆を…、愛を知れたことで、ボクの罪が少しでも…!人々に償う事が出来たなら…!」ゼレフ!姿が…!」

ゼレフは膝をつき、血を吐いた。

そして、姿が消えそうになった。

「…ルーシィ、今度生まれ変わるときは…、ボクは…、神の怒りに触れずに…っ!普通の人間として…、生きれるだろうか…」
「生きれるわよ!アンタだって…、元は普通の人間じゃない!
迎えに行く!アンタが普通の人間として生まれ変わったらあたしが…!アンタを…!迎えに行くから!!!絶対にィ!」
ルーシィがゼレフを抱いて、大粒の涙を流した。
敵でも、愛したときがあった。
愛する者がいなくなるとき、人は死よりも苦しい絶望を感じる。
それは、黒魔導士と闇滅竜魔導士だって同じ。
「…ありがとう。ルーシィ…。」
「ゼレフゥ!!!目を覚ましてェ!!」
ルーシィの腕の中でゼレフは消えた。
続く

410:めいびす:2016/01/12(火) 23:04 ID:lis

ゼレフいい人!メイビスとゼレフの組み合わせは好きだー。
ルーシィが人型のラクリマ…せ、設定が込んでますな…((震
えーっと…両者ともがんばれー?




次の日。
目を覚ましても、あの明るさはない。
空には灰色の雲がどんよりと漂っている。

ルーシィ「今日は…曇り…」

胸騒ぎがする。
あたしの胸騒ぎはいつも当たる。嫌なことほど当たってしまう。
ーーはぁ。
自然とため息が溢れ出た。

息を吸い込んで、頬をぺちっと叩くとあたしはベッドから立ち上がった。

ルーシィ「…今日も頑張ろ」







ルーシィ「へ?妖精の尻尾が?」

朝食の為に広間へと訪れると、父上から報告があった。
妖精の尻尾が朝からいないのだ。
いないのはいつもあるが、何も言わずにいなくなるのは初めてのことだった。

レイラ「ローズクォーツのこともあるし、何もないといいのだけれど」
ジュード「そういえば…レオはどうしたね」
ルーシィ「メイド達の長期休暇とともにまた遊びに行ったのでは?」

今は新しいメイド達を育成させる為、カプリコーンなどの執事長、メイド長などは長期休暇だ。
コックも新しい人になっており、そのせいかどことなく朝食の味が変だ。がする。
朝のドレスの着せ方も、緊張で手が震えているのが目に見えた。
新しいメイド達の育成期間は一週間後くらいだ。それも今日までだ。

レイラ「しかし、今回の新しく来てくれる人達は随分緊張してるわね」
ジュード「スコーピオン達が陽気だっただけだろう」

ははは、と笑い声が響いた。


長い廊下を背筋を伸ばして姿勢良く歩く。
子供の時は頭に本を載せたりして修行したものだ。
座学の為に資料室へとはいるとカプリコーンの姿が見えた。

ルーシィ「カプリコーン?何故ここにいるのです?」
カプリコーン「ルーシィ様。勉学も継続が大事と思いまして。図書館のは一週間のうち、全て読んでしまいましたのでこちらのを読んでいました」

図書館の本を一週間で全部…。
そういえば昨日も新人さんへと手本を見せてたわね、本を読むついでに。
そういえば、あの時はクル爺もいたっけ。

新人執事「ルーシィ様!座学のお時間…カプリコーン様!」
カプリコーン「あぁ、今席を外しますのでご安心を」

どうやら本当に本を読みに来ただけ見たい。
あたしが席に着くのと同時にカプリコーンは資料室を出て行った。

新人執事「ルーシィ様、たまには隣国のことも知りたくありませんか?」
ルーシィ「あら、いいわね。何を教えてくれるの?」
新人執事「私の知人がローズクォーツ出身でありまして。ローズクォーツの歴史でもお話できたらと。」

…彼はローズクォーツによるあの爆発のことも、この国との関係も、知らないんだろうな、と思いつつ、ローズクォーツの歴史には少し興味があった。
『是非聞かせて』
あたしはそう言った。


ふと窓を見れば、日は傾き雲の切れ間からオレンジの光が降り注いでいた。
ーー本を読み漁り、小説を書いていたら時間を忘れたらしい。
しかし、妖精の尻尾のいない城はなんとも退屈だ。
…って。何考えてんのあたし。やっぱり汚染されたかなと思いつつ、夕食に呼ばれた。

夕食を取っていると、ふいに父上が声を上げた

ジュード「そういえば、妖精の尻尾が帰ってきたようだ。」
ルーシィ「え?」
レイラ「あら、ルーシィ知らなかったの?怪我なさってる方も多くて…」
ジュード「なに、また喧嘩したのだろう」

そこで会話が終わってしまったが、なかなか食が進まない。
ーーてか、今日のシェフは緊張しすぎよ。味が変だもの。
まぁ愚痴はいいとして。
早めに食事を済ませて、妖精の尻尾の方へ行ってみよう。
怪我だなんて心配だもの。
兄上は帰ってこないし、妖精の尻尾は怪我して帰ってくるし。今日の胸騒ぎはこれか…。
雲の切れ間からはオレンジの光が地上へと所々差し込んでいるが、灰色の雲はどく様子はない。
遠くで雷鳴が聞こえた気がした。


感想書いてないと少し話題になっていたようだったのでかいたです

411:みさ:2016/01/12(火) 23:30 ID:IRo

めいびす>>もう、何を応援しているのかわかんないよね…(笑)


今日は………むんむん選手です!

むんむん選手は今のところ記録を伸ばしております!

やはり、年の差で使っていたり知っていたりする言葉が違うのが原因なのでしょうか…?

412:みかん姫:2016/01/13(水) 07:03 ID:BUI

え、え?年の差?……林檎、今小学校?中学校?
「まぁ、いらっしゃったのね。全然来なかったので、怖気づいて降参したかと思いましたわ。」



星霊が使う“殺戮ラクリマ”とは何だ。星霊の使うヒト型殺戮ラクリマとは何だ。
ヒト型は何故、魔導士と同じ能力を持つのか。

一向に答えが出ない問いは頭の中でぐるぐる螺旋を描いて廻るーーーーーー



『こちら、第二部隊・カナだ。探索中に大規模テロが発生。殺戮ラクリマも見られるから、恐らく星霊の仕業だ。数もさほど多くない、第一部隊、応援を要求する。』

無線の通信LANで連絡を取り合う。連絡は第二部隊・副隊長のカナから。
星霊の目的は“破壊”。そう言われていたが、前のテロでは物が盗まれていた。
その“モノ”は何かは分からない。

『第一部隊隊長、エルザだ。要求に応える。場所は何処だ。』

『それがちっと厄介でね…評議員の集まる第一拠点シャトレーヌ城だ。』

無線通信LANで繰り出される会話をボーッと聞く。
仲間には悪いが、今は戦闘に出たくないと思う。

『何っ?!…了解だ。…前回はヒト型の目撃が確認されている。第一部隊、副隊長と私以外は個人行動をするな!第一部隊、至急出動!』

“ヒト型”

この声に反応する俺はどんだけ“あの子”を引きずっているんだよ…。
もう一回、当たる可能性だってある。その時は、ちゃんと……

「粛正、か……」

エルザの声を聞きながら勢いよく地を蹴った。



「もっと、もっと壊れちゃえぇー!あひゃひゃっ♪」

「もう、ルーシィ。そんなに連射すると弾丸が切れちゃうよ?」

「ユキノは分かってないなぁ。この連射はキレーな“紅”を見るのに必要なんだよー?あははっ♪」

私は銃で、ユキノは刀で壊す。…全部、全部。全部コワシチャウの!
あーぁ、真ッ紅な血を出してくれる人、来ないかなぁ?

周りは綺麗な紅色の炎で色づいている。何もかも壊すの。
あの炎は全部全部、真ッ紅に染め上げて、壊し尽くしちゃの。

「…よし、ある程度の目標は達成したはね。ルーシィ、Bルームから妖精がきてる」

妖精…?…あぁ、あの妖精ね♪それじゃあ、今夜の獲物はキミ達だね…?

「あんなに素早く行かなくたってきっとアイツらは逃げないのに…しかも足止めしてくれれば良いんだけど…ね」


鋭くキラリと光る刃物。…はぁ、ぜんっぜん隠れきれてないよー?きっとあれは隊長サンの武器ー。
でも、たくさんいる…今夜はいっぱい“紅”が舞っちゃうね??
そうと決まれば、さっと茂みから出る。

「あっははははっ♪いっぱい“紅”を見せてよっ…!!」

素早く銃を連射、連射、連射。これはもう乱射って呼ぶべき?
あっははっ、そんなのどーでも良い…!もっとだよ、もっとコワレテ?

「ねーね、そんな防御だけじゃ駄目だよっ…?!」

一つの銃が幼い少女を貫いた。そこからは綺麗な“紅”が飛び散る。

「うわぁ、紅だ♪キレーなキレーな紅だ!あはははははっ!」

何なの、アイツら…声も出さずにただただ防御。
きっと自分は正義ーってlp言う奴らの集まりなんだろうけどっ。
…ムカつく、ムカつく。ムカつくムカつくムカつく。

「その腐った心を壊シテあげるっ!」

一人、下っ端級のヤツを倒す。うーん、紅は紅なんだけど、物足りないなぁ。
それはやっぱ、アレが第一部隊じゃないからー?…うん。きっとそうだよね。

「ねぇ、一つだけ、教えてあげるね♪あたしたちも……」

413:林檎:2016/01/13(水) 19:07 ID:nNU

ごめん。私さ、言うの忘れてたけど、よく行動がSって言われるんだった〜。(笑)
私は小学生だお♡

414:林檎:2016/01/13(水) 20:35 ID:nNU

番外編〜

ナツ「闇滅竜魔導士と黒魔導士編も終わったな!」
ルーシィ「本当、疲れたわ。」
グレイ「そういえば、何でルーシィはフェアリー・ルーズが効かなかったんだ?」
ルーシィ「ああ!それはねぇ、本当は効いてたのよね〜。」
ナツ「なにっ!?じゃあ、何でこっちに戻らなかったんだ?」
ルーシィ「ほら、そこでナツ達のところに行っちゃうと、ゼレフが何するか分からないじゃない。」
グレイ「なるほどなー」
ルーシィ「じゃあ、次回!最終章!あたしの居場所編お楽しみに〜」

415:みかん姫:2016/01/13(水) 21:18 ID:BUI

私も小学生だお♡うちは行動も言動もかな…??

416:林檎:2016/01/13(水) 22:07 ID:nNU

私はほとんど行動だね〜

417:林檎:2016/01/13(水) 22:22 ID:nNU

「ルーシィ!」
ゼレフが消えてから、ナツ達がやって来た。
「み…んな…」
「おい!どうした、ルーシィ!おい!」
泣いているルーシィの肩をナツが揺する。
「ナツ…。あたし…、また一度愛した人を守れなかった…」
「ルーシィ!オレらがついてる…。いや、オレがついてる!
オレがお前を愛してやるから!」
「ナツ…。あたしは…、もう一度…、人を愛していいの…?」
ナツの告白にルーシィは返事ができない。
ゼレフという愛した人を守れなかった者がナツという人を愛していいのか。
「あたしは…、ウェンドーラも…、ゼレフも…、そして、フィオーレ中のみんなを…、守れなかったんだよ…!」
「オレがルーシィが守れなかった分、ルーシィを、みんなを守ってやる!」
「本当に…?」
「絶対だ!約束する!!!」
「あたし…、ナツが好きだよ…。ギルドに入ったときから。」
「オレも好きだ!世界で一番好きだ!」

二人の気持ちが重なると同時に
二人の唇も重なった。


『知ってる?ファーストキスってレモン味がするんだって〜!』
『ヘェ〜。そうなんだー!私もいつかしてみたぁい!』
昔、誰かが言っていたことを思い出した。
これを母に言うと、こんな返答が返ってきた。
『ファーストキスのレモン味は涙の味でもあるのよ。』


「知ってる?ナツ…。ファーストキスはレモン味がするのよ…」
「!!! そうかよ。じゃあ、レモンは涙味なのか?」
「ファーストキスのときだけね!」
end

418:みかん姫:2016/01/14(木) 00:24 ID:BUI

林檎))すごい良い話…!「……は?」

-----あたしたちも、魔導士なんだよ?

あの時と同じように、にたり、と彼女は笑う。しかし少しもすれば背を向け歩き出してしまう。そしてまたあの時と同じ、一回止まり、振り返る。

「頑張ってね、正義サン?」

ほら、また。にこりと笑った。その顔はやっぱり“あの子”でしかない。
…何だよ、お前はいま何処にいるんだ。本当にあいつがお前なのか?

「クッ、逃がしてたまるか!行くぞ!」

「え、エルザさん!今は撤退した方がいいと思います。評議員の避難も済み、この辺りに人は住んでいませんから。」

様々な問いが螺旋を描き続ける頭の中、ウェンディがエルザを宥めている声が聞こえる。

(俺は、どっちを守りたい?“イマ”の仲間か、それとも…“カコ”の大切な想い出か…)

…いや、どっちかじゃない。どっちも、だ。どっちも、守る。
…………守ってみせる。


「…ルーシィ、よくやったわ。ユキノも、…ね。」

ユキノが本当に嬉しそうに笑顔を浮かべる。
それでもルーシィの脳は覚醒していない。

「ルーシィ、貴女、私の話の最中に考え事?…貴女は誰のモノだったかしら?」

そう言って女性はルーシィの額をピンヒールの踵でぐりぐり押す。
ルーシィは苦痛に顔を歪め、はっと我に帰る。

「あ、ごめんなさい、ごめんなさい!」

「まったく、きちんとなさい」

女性は椅子をくるりと回してモニターへ目を向ける。

「…まぁ、今回も大収穫ね。……カエルム、リサーナはどうなってるのかしら。」

「恐らく、全治2日ほど。」

「……そう。貴女達も戻っていいわ。次は…特殊魔導士ギルドを狙っていこうかしら」

(私たちの目的は、破壊だけじゃない。)

女性は心の中で呟いた。

419:みかん姫:2016/01/14(木) 00:26 ID:BUI

ーーーーーーヒト型。

それは星霊の最大の武器。ヒト型は特殊魔導士ギルドの者と同じ、究極大手術を受け、魔導士になっている。

しかし、魔導士である反面、殺戮兵器という名の“機械”の技術を活かし、身体の半分、または2/3は機械などを使われている。

その機械の技術によって身体も使い手が弱い刀の攻撃では血が出ることはない。

更にヒト型にはそれぞれ“コア”があり、その“コア”を破られると、ヒト型の機能は停止してしまう。

“コア”は何処かの部位と入れ替えてつけてある。“心臓のあった場所”や、左眼、胃など、場所は様々。


ーーーーーー何故、究極大手術を受けているのか…。他の疑問も、知る者は数少ない。


ーーーーーー魔導士。

彼等は究極大手術を受け、その能力は人それぞれ。ドラゴンの力を操る者なんかも出てきている。

そんな彼等も“メンテナンス”というものが必要になる。メンテナンスがなければ細胞が衰え、死に至るんだとか。

メンテナンスには一週間ほどかかり、メンテナンスを受ける者はメンテナンス中、意識がない。

………しかし、そんなメンテナンスの資材は一握りの者しかわからない。


ーーーーーー何故、“ヒト型”が魔導士であるのにも関わらず、メンテナンスをしなくても生きているのか。

もし、メンテナンスをしているのなら、何故、その技術を持つ者が居るのかーーー

420:みかん姫:2016/01/14(木) 00:27 ID:BUI

すいません、>>418は「……は?」からが小説です!

421:みかん姫:2016/01/14(木) 00:27 ID:BUI

ある所にとても優秀な博士がいました 彼の弟子もまた、優秀でした

博士は、一人の捨てられて少女を拾いました

その少女が、神童と呼ばれる博士の優秀な弟子です

彼女は博士に喜んでもらうため、勉学に励みました

何かが成功するたび、博士は少女の頭を優しく撫で、ふわりと笑いました

あるとき、博士が宿題に、と出した自分の研究のデータを渡しました

この式を解いてほしいと頼みました

少女は喜びました 大好きな博士に、憧れの博士に頼ってもらえた、と

少女は今まで以上に張り切りました 全ては、博士のため

博士は、争いが暴発するなか、国を救うべく研究しているのです

少女はそんな美しい彼の生き方が大好きでした

そして、遂に、少女は式を解くことが出来ました

博士にも出来なかった難題を解決させました

少女はそれを博士に渡しました 博士は今まで以上に褒めました

そして、実現が可能になったのです

“人類人工進化”に

これは力のある“適任者”を更に強化する技術です

少女は喜びました ----これで強化された人を戦に出せば勝てる、と

強化された人が少しは長生きできるよう、“魔力充電カプセル”を作りました

…………しかし、その技術にはとんでもない“資材”が必要となるのです

少女はすっかり大きくなりました 8歳が、16歳に

しばらく博士も少女も忙しく、二人は会えていませんでした

そんな時、少女は博士に呼ばれ、博士の研究室に呼ばれました

博士の部屋には二つのカプセルが存在しています

その中には、二人の少年少女の姿

博士は言いました --彼等こそが、史上初のS級魔導士だ、と

少女は喜びました --これで世界が救えますね、と

しかし、博士はこう続けます --あぁ、君の親友の細胞は素晴らしい

少女の顔が強張ります 親友と呼ばれる人に、心当たりがあったのです

この研究施設内で唯一安らげる、年の近い彼との時間

彼は究極大手術の被験者No. 1でした その担当者として、少女も全力を尽くしました

しかし、いつまで経っても適応者には選ばれませんでした

そこで、博士は彼に言ったのです --君の細胞をもらう、と

------君がくれないのなら君の担当者であり、君の大事な親友の彼女の細胞をもらう、と

被験者No. 1の彼は心が揺れるなんてことはありませんでした

彼に取っても担当者である少女は心の支えだったから

そして、被験者No. 1の細胞を使われ、新たな方法で生まれた二人の幼い魔導士

人工的にS級魔導士は初めて 博士も喜んでいます

……しかし、少女は喜べません 確かに、強化するのは良いと思いました

しかし、それは死んでしまった者の細胞を使うはずでした

そんな少女に博士はこう告げます --多少の犠牲くらい必要だ

死んでしまった者の細胞ならまだしも、生きている人を殺してまで人を強化させる…

そんな技術が少女は許せませんでした そこで少女は研究施設を脱走しました

そして星霊に入りました 星霊のボスは、自分と同じ、この世界を変えたいという評議員

その評議員の手を借り、研究施設内に潜り込み、自らの手で博士を殺害

その時、研究施設も炎で包んだ しかし、少女は二人の魔導士を救いました

その幼い二人を孤児院へ、送ります

そんな孤児院も、一年後には星霊の手によって大炎上

それは孤児院のみんなが究極大手術を受けた少し後のこと

その際、少女は星霊のボスへと成り上がっていました

少女は一年前の二人の魔導士の内一人、少女の方を連れて帰りました

この少女以外にも、数名を捕獲しました

連れ去られた者が後に機械を身体に入れた“ヒト型”となるのです

422:みかん姫:2016/01/14(木) 19:00 ID:BUI

分からないことがあれば何でも聞いて!…もう大体ひとしずくさんの小説と化してます。



「グレイ様…?」

「…あ、悪りぃ」

心配そうなジュビアの声で我に帰る。この会話は毎日のように続く。
「本当に大丈夫ですか?」聞いてくる彼女に「あぁ。」とだけ答えると不服そうだが、深く追求はしてこなかった。

「…ヒト型のことは心配かもしれませんが、大丈夫です。私達でやっつけちゃいましょう!」

俯く俺の顔を下から見上げたジュビアはにこっと笑った。全てを癒してくれるかのように。
そして、俺に手を差し伸べる。俺は安心したように笑うと、彼女の手を握ったーーー

『エルザ!第二部隊・隊長、カナだ!あいつら、また襲撃してきやがった!応戦、頼む!』

和んでいる雰囲気を壊すようにカナの声が飛び入ってきた。
かなり焦った声ってことは、さすがに連日の襲撃は予想していなかったのだろう。

『何っ…!こうも連日事件が起きると…私達の方も持たないな。第二部隊は撤退、私達だけで敵を倒す』

『何言ってんだ!まだヒト型は見ていないが、ラクリマも進化してきてる。あんたらだけじゃ…!』

『安心しろ、私達もそこまで弱くはない。』

エルザが上手い具合にカナをなだめると、第一部隊に行動を伝える。
やはり前回と同じように全員で行動するようだ。

『各自出発、後落ち合うぞ!』

その声に第一部隊全員が声をあげると、心臓がどくんと跳ねた気がした。

423:愛して愛して愛して:2016/01/14(木) 20:33 ID:BUI


「うーん、そろそろ来る頃かなぁ?」

「どうしたの、ユキノ。」

ぼうぼうと炎が燃えつづけるなか、呑気に会話する少女達は勿論、ヒト型。
珍しく戦闘中に背中を伸ばしたユキノにルーシィは驚きながらも質問する。

「いえ、そろそろ妖精の尻尾が来るんではないかと思って。所詮ここも、弱小ギルドですね〜」

…確かに、とルーシィは考える。この状況が怖くなり、自らの命を差し出してくるようなギルドだ。
奥に引きこもって強いギルドに応援要請しても可笑しくない。

……それでも、全てを壊すだけ。

二人は“彼女”に忠誠を誓っている。例え過去の因縁に襲われようと、その決意は揺らがない。

ーーーーー筈だった。


「ユキノ、行ってくる。妖精の匂いがするからっ!」

「…はい、いいよ。本当、ルーシィって戦闘になると性格激変ね。いってらっしゃい。」

…ユキノはやっぱり分かってる〜。自分のこの“破壊衝動”はまだまだ満タサレナイ。
全部壊して、主様の望む世界を作り出す。………そう、全ては人類の輝かしい未来の為。

「…あれ、一人なの?なぁんだ、つまんな、い……っ!」

妖精の匂いがする方には一人の青い髪の女性。その手には星霊の機密情報チップ。
…何故、持っている。

「ねぇ、それ、何処で奪ったの?」

「奪ってなんかいません。正規のルートで手に入れたものです…!」

やけに反発してくるこの女。でも、どっかで見たような……

「…ふぅん、偽装が正規のルートなんだぁ。やっぱりねー。最近怪しいとは思ってたけど…」

最近怪しい動きの多かったあの“部品工場の雑用”はこの女だったのか。
そこまでして正義を貫く?…自分が正義ってわけ。なんか、ムカつく。

主様が苦労して出した結果を詰め込んだ作ったチップを平気で“正規のルート”なんて言って騙して奪ったことが。
何も知らない弱者が全部、善悪を決めることが。

……何も、知らないくせに。あたし達がこの国のために今までどんな苦労をしてきたか。
主様が、どんなに苦しんだか。最愛のヒトを殺し、殺され、彼女が泣かないわけがない。
ヒトの命を自分に取り込んで、何も知らないで、楽な人生を歩く奴らが、ムカつく。

「まぁ、いいよ。……でも、覚悟して」

ただじゃおかない。それなりの報酬は貰わないと、ね?

素早く女へ近づき、手で“コレ”の口を押さえて酸素を取り込ませなくする。
よし、人質1匹目は捕らえられた♪

いつの間にか気絶した“コレ”を引きずって歩く。
“コレ”から血が出ているのに、見れないのが残念だけど。

424:みかん姫:2016/01/14(木) 20:34 ID:BUI

ごめん、↑は僕です!…みんな、来ないなぁ。

425:林檎:2016/01/15(金) 19:21 ID:nNU

久しぶり〜!みるくてぃ、一人で更新お疲れ様!

426:林檎:2016/01/15(金) 19:40 ID:nNU

次は〜、もしも!ルーシィが小さい頃からギルドにいたら!?的な!設定GO!

ルーシィ
ナツ、グレイとチームを組む普通の星霊魔導士。
泣き虫だが、仲間を傷つけなれるとウラノ・メトリアを感情的に発動できる。(本人は無意識でやっている)
ナツとグレイに守られてばかりの自分を嫌う。ストラウス姉兄妹には可愛がられてる様子。特にミラ。

ナツ
ルーシィ、グレイとチームを組む炎の滅竜魔導士。
ものをよく壊すが、仲間を傷つけた奴には容赦しない。憧れはギルダーツ。ルーシィが好き!?

グレイ
ナツ、ルーシィとチームを組む氷の造形魔導士。
普段はクール(?)だが、結構やんちゃなところもある。仲間を傷つけた奴には容赦しない。憧れは氷となったウル。ルーシィが好き!?

リサーナはめんどくさいのでエドラスに飛ばされてない設定で!

427:めいびす:2016/01/15(金) 20:36 ID:lis

ルーシィ「みんな!」

仮として造られた妖精の尻尾の大きな扉をバンッ!とあけると、皆が一斉にこちらを向いた。
頬にガーゼをつけている人もいれば、手や足が包帯でぐるぐる巻きになってる人もいる。

ルーシィ「わっ、みんなひどい怪我…。何があったの?」

そう聞いてみるけど、みんな顔をうつむかせるばかり。
…なんで?
…あたしには話せない事情なの?
元々あたし達は身分がある。でも、妖精の尻尾はそういうのは気にしないと思ってた。
ーー結局、そうなのか。
過去を思い出し、気ばかりが焦ってそんなことを考えていると近くでカツ、と音がした。

ルーシィ「エルザ…」
エルザ「ルーシィ」

エルザのヒールの音だった






エルザ「ここ、トパーズはローズクォーツに支配されそうになっているとグレイから聞いた」
ーーあぁ、あの時か
エルザ「いてもたってもいられなくなった私たちは、ローズクォーツに乗り込んだんだ。」
ーーそんなことしなくていいのに、どうしてそうやって突っ走っちゃうのかな…?
エルザ「まぁご覧の通り、コテンパンとなってしまったんだが…」
ーーそれもそうよ。

なにせ、ローズクォーツは今や軍事国家といわれるほど戦闘力が高い国だ。魔導師や兵士の数は尋常ではない上に、一人一人腕が立つと話題なのだ。
妖精の尻尾が最強といえども、一人一人がそれなりに強い人、しかも大量ならば、勝ち目は10から低くて5まで下がるだろう。
しかし、軽症で済むというところはさすがだ。

エルザ「だがな…グレイとジュビアが帰っていないんだ。」

…え?
グレイとジュビアが帰っていない?
聞けば、帰る途中に逸れたらしい。
エルザも『不覚…』と言って歯を食いしばっている。
みんなが俯いているのもこれで納得がいった。
ひと騒ぎした後なら必ず残党がいないか見て回る。救助をしに行っても、向こうの方が数も多く、こちらは軽症とはいえ怪我をしている。
それに、夜になってしまったならうかつに動くわけにもいかない。
第一、妖精の尻尾だあぁ!!と名乗ってきたらしいのでローズクォーツがこちらにさらに目をつけるだろう。
迂闊に動いて手薄の間に進軍されても問題だ。
そんな時。

???「わりー、遅くなっちまった」

明るい声が仮設ギルドに響いた。
その声は紛れもなくーー

『グレイ!とジュビア!』
ジュビア「すみません、交渉が中々うまくいかなくて」
ルーシィ「交渉?」
ジュビア「はい!」

詳しく聞くと、グレイは元々古の王族の末裔だという。名は、グレイ・フルバスターではなく、グレイ・フルバスター・J・アクアマリンというらしい。
伝説には聞いたことがあった。かつて広大な雪の土地をたったひとつの王族で収め、それを全て操ったとか。その王族は代々魔導師であると。
そして、いくつもある拠点の本拠点が、今のローズクォーツだと。
だが、今はその本拠地はローズクォーツ家が収めている。
どうやらその件は隕石大量落下が原因らしい。
ーー隕石大量落下。
宇宙から大量の隕石がかつてのこの土地へと落下した。それは、様々な災いをよんだ。世界は混沌へと陥り、ほぼ破壊されたと。
生き残ったアクアマリン家は、今のローズクォーツの地を守るため持つ全ての魔力を消費した。
それはエーテルナノへと変換され、アクアマリンの所有する土地は隕石の被害をうけなかった。
他の土地も、長年の時を経て自然とともに復興した。
ーーけれど、別の問題があった。
他にも生き残った様々な家が、土地の拡大をし始め、アクアマリン家に守られ当時のままの姿の土地を欲しがった。
代々魔導師のアクアマリン家は、もう魔力は無い。大気中のエーテルナノによりかろうじて生き延びているのだ。
同盟を組んだローズクォーツに、復帰するまでこの国を頼み、ローズクォーツも復帰したら国を変換すると約束し、契約状を交わした。
そして、アクアマリン家は、従兄弟の関係の、ジェイド家へと隠居した。
それが、ジュビアの家。ジュビアの本名は、ジュビア・ジェイドロクサー。

グレイ「まー。今がその時ってわけだな」
ジュビア「契約状で、返還してもらったんです」

ギルドのみんなは間抜けた顔をしている。
…多分、あたしもそうだ。



自分で書いててわからなくなった。
星霊にも悲しい裏事情がありそうだね…(´-`).。oO楽しみにしてるよ

428:みかん姫:2016/01/15(金) 20:41 ID:BUI

めいびす))ありがとう、ちょっと意外な展開でびっくりした!やっぱりジュビアとグレイはかっこいいね!
林檎))リサーナ面倒くさいとか…wうちもそれ(ルーシィが小さい時からいたら)時々想像するけど、林檎バージョンも楽しみにしてるね〜

429:林檎:2016/01/15(金) 21:30 ID:nNU

「ルーシィ!仕事行こうぜ!」
「バルカン退治で七万J!」
「本当に!?行く!」
あたし、ルーシィ!妖精の尻尾の魔導士。
あたしは星霊魔導士で、契約してる星霊は黄道十二問のアクエリアスと、キャンサーと、タウロス!あと、子犬座のプルーと、クル爺、ホロロギュウム!

「お、ついたぞー!ナツ!ついたから起きろ!!」
「ウエップ…。キモチワリィ…」
「大丈夫…じゃないか。毎度毎度、大変そうだねー。」
「もっと列車に慣れろよなー。」
「ナツにはムリだよ!あい!」
酔っているナツを見て、あたしとグレイとナツの相棒のこの前生まれたばっかりのハッピーが言う。
「お前ら…、他人事だと思いやがって…」
「他人事だもんなー!な、ルーシィ!」
「だよねー!他人事だもーん!」
「そうです!あい!」

ママへ

あたしは今、スゴく幸せです。
でも、あたしは弱いから
二人はあたしを庇いながら
戦って、仕事をします。
こんなあたしは、二人とチームで
いいのでしょうか。

続く

430:沖田総悟:2016/01/15(金) 22:46 ID:nNU

バルカン退治の為にバルカンがいる山にやって来たあたし達。
「バルカンだ!ハッピー!ルーシィを連れて空に行け!」
「あいさー!行くよー、ルーシィ!」
「そっちは頼んだぞ!ハッピー!」
「あいィ!」
まただ…。またあたしを安全なところに避難させる。そして、二人で戦う。

なんで?あたし達、チームでしょ?

なんで?あたしを逃すの?

なんで?あたしを弱いと見るの?

あたしだって
戦える!!!

「あたしだって戦えるんだからァァ!!!」
「ルーシィ!?」
あたしはハッピーの手を離して空から地面に飛び降りた。
怖いとかは感じなかった。
あたしを認めてほしかった。

「ルーシィ!お前…」
「ナツ、グレイ。あたしだって戦える!あたしだって魔導士だよ!」
「…フッ。分かった!一緒にやるか!」
「ありがとう、グレイ!」
「やってやるぞ!ルーシィ!」
「うん!ナツ!」
あたしは二人と戦える事になった。
「火竜の咆哮!!」
「アイスメイク・ハンマー!!」
「開け!金牛宮に扉 タウロス!!」

ママへ

あたしは今日、初めて
二人の本当のチームに
なれたと思います。
一緒に戦って、報酬を
もらったからです。

続く

431:林檎:2016/01/15(金) 22:46 ID:nNU

沖田総悟ちゃうわ!林檎や!すまそ!

432:みかん姫:2016/01/16(土) 01:38 ID:BUI

あと、凄い今更なんだけど、怖いの無理な人は見ないでね!
林檎))沖田総悟…w



ピコン

携帯用端末が鳴る。着信音は統一しているから、隣のナツかと思えば俺の端末。
普段は使わない、緊急時の着信音。しかも相手はジュビア。

そういえば、最近ジュビアのこと見てなかったな…

「誰からだ?…あぁ、ジュビアか。多分ずっと潜入調査してためてぇだし、その事じゃねぇの?」

…だ、そうだ。なんか上から目線なのが気にくわないが、緊急の連絡文を開く。

『チップを入手しましたが、敵に潜入がバレてしまいました。チップはジュビア常連の洋菓子店の店長に託しました!それを、預かってください。お願いします』

そこには洋菓子店のマップまで貼られている。衝撃的な内容に少し固まるが、ナツと頷きあえばすぐに建物を抜け出す。

「端末にはGPSがついてる。それで探すぞ!」

「てめぇに言われなくても分かってるっつーの!」

言い合いをしなが走り進む。立ち止まらないのは喧嘩していても信頼関係は結ばれているから。
隣のナツと戦うのは何時ぶりだったか…そう考えながら走り、店に寄ってからジュビアの居るところへやってきた。
…当然、ジュビアを救い出すためだ。

「この倉庫…俺は右から行く。ジュビアは多分、真っ直ぐ先だ。……俺はお前を信じているからな」

ナツは自分の強化部位である鼻を効かせて行動を指示。強化部位とは、能力が備え付けられた時に強化された部位のことだ。

「…まかせとけ。」

俺らの存在に気がついたラクリマを凍らせながら進んでいく。

ーーーーーー思えば、これは罠だったのかもしれない。



「よく、頑張ったわね、大事な人に嘘まで吐いて。相手は潜入調査の時に捕まったと思ってるんだっけ?」

周りがざわつく倉庫内、あたしだけの声が響く。後ろ、檻の向こうにいる青い女は声を出そうとしない。

「ま、いいや。それでも、罠だって気が付かなかったのかな?…ふふふ、おっかしぃ」

鍵を取り出してボキッと折る。後ろの女はなんだか怯えている。
この女が“カレ”のそばに居たって考えるだけで…イラつく。

「ぁーあ、早く来ないかなぁ」

…何で、悲しいんだろう。イラついているはずなのに。
鍵を折っては踏み潰し、鍵は折っては踏み潰すの繰り返し。
………感情的になってる場合じゃない。じっと時を待つだけ。

「……分かってるわよ」

分かってる、わかってるの。でもね、“あの人”が近づくと、包帯で隠された左目が疼いてしょうがない。


鍵の破壊をやめ、少し前に立つ“アイツ”を見上げる。

「…ジュビアを返せ」

「ふぅん…嫌だ、って言ったら?」

この前会った時のような情けない声じゃない。怒りがこもった声で女の解放を望んでる。
……何でよ、何であたしじゃないの…。あたしの方が、あたしの方が……っ

「頼む、何でもする、チップだって、ここにあるから…」

「へぇ、何でもする…ね。じゃあ、チップを寄越して。」

膝からがくんと項垂れ、頭を下げてくる“アイツ”に言い渡す。
別に、交換条件なんかじゃない。しかも何でも、とか…

「こんなの、当たり前でしょう?アンタ達は人のモノを奪ったんだよ?」

「…それは、てめぇらが悪事を働く奴らだからっ…!」

この前も似たこと言ってたっけ?……何度言わせたら気がすむんだよ。
もう、ムカつく。むかつくむかつく。最近ムカついてしょうがない!

「…前も思ったんだけど、アンタらだって、殺してんじゃん。あたし達の仲間、殺してんじゃない!」

前、ユキノに言われた“戦闘になると人が変わる”。二重人格、っていうやつ。
それが思う存分、発揮されてくる。もう全部、コワシたい。壊したい、コワシたい…

こうやって叫べば、目の前の“アイツ”はびくりと肩を揺らす。
…そうでしょ?あのラクリマも、主様の計画に参加したい、って言った人の細胞を取り分けて貰って作ってるんだよ?

「…俺を殺せ。そして…ジュビアを解放しろ」

……そっか。じゃあもう、決まりだね。

「やっぱりあたし、アンタが……」

銃を二つ、構える

カチャリ、音を拾った“アイツ”はこっちを向く。

あたしは“アイツ”の目をみてもう一度、思う

そして銃の引き金を……

「 大 ッ 嫌 い 」

……後ろに目掛けて引いた。

433:林檎:2016/01/16(土) 09:50 ID:nNU

みさの小説、私は好きよ♡

もしも、Sランク試験だけじゃなくてAランク試験があれば?
当然、あたし達はAランク試験を受ける

「Aランク試験は三人一組だから、オレとルーシィとナツでいいよな?」
「うん!でも、ハッピーはどうするの?」
「ハッピーは留守番な!」
「…あい」
あたし達はAランク試験を受けられる力があるらしい。
だから、あたしとナツとグレイで受ける。
「Aランク試験は他のギルドも一緒に行う。それは、ギルド同士の力を見るのと自分の実力を見るためだ。」
「今回、参加すんのは、ラミアスケイル・ブルーペガサス・フェアリーテイル・マーメイドヒールだ。
自信を持って参加しろよ!」
エルザとミラが、分かりやすく教えてくれた。エルザとミラはS級魔導士だから、試験官をする。
「試験は何すんだ?」
「それはまだ、秘密だ。」
「試験内容は毎年変わるんだ。」
「頭脳関係出るのか?」
「分からないな。」
スゴく不安になってきた!
でも、このチームなら
合格できるよね!

434:林檎:2016/01/16(土) 13:17 ID:nNU

「これからAランク試験を始める!!」
「ルールは簡単だ!試験は全部で第三試験まである!それぞれの試験をクリアする事だ!!」
今日は、待ちに待ったAランク試験の日!試験会場に呼ばれてあたし達は集まった。
「がんばろうな、ルーシィ!」
「うん!」
絶対にAランク試験に受かってやるわァァ!!!
あたしはきっと、燃えていた。
「第一試験はラミアスケイルで行う!担当試験官は聖十のジュラだ!」
ど・どうな試験なんだろ。

「これから、第一試験を行う。その名も
筆記試験だ!問題は全部で十問…。ルールは
・あらかじめ、チームの三人には一人十点ずつ持ち点が配布される。
・チームの三人中一人でも零点を取ればそのチームは失格となる。
・カンニング行為は発見次第、原点二点だ。五回見つかると、即失格。
・なお、十問目は白紙であり、試験開始からある程度時間が経てばワシが内容を発表する。
以上だ。では、席について貰おう。」
ジュラさんの説明の後、あたし達はジュラさんに言われた席についた。
席順はこう。

ルーシィ|シェリー|ヒビキ
ジュビア|グレイ|イヴ
ガジル|レン|カグラ
ミリアーナ|ナツ|

435:林檎:2016/01/16(土) 13:25 ID:nNU

ちょ、席順書いてたのに書き込んじゃった!

ルーシィ|シェリー|ヒビキ
ジュビア|グレイ|アラーニャ
ガジル|レン|カグラ
リズリー|ナツ|イヴ

ファントムも試験参加追加

436:林檎:2016/01/16(土) 16:27 ID:nNU

「よーい、始め!」

グレイside

聖十のジュラの合図と共にみんなは一斉に書き始めた。
つーか、左横からの視線がスゲェんですけど!!?
「イケメンイケメンイケメンイケメンイケメン…」
なんかブツブツ言ってるし!?怖ェよ!と・とりあえず…、集中しよう。

『第一問
魔導士として大切な事
A, 』

知るかよ!こんなの教えられた事ねェよ!
適当でいっか…
『第一問
魔導士として大切な事
A,人を助ける為にある事を忘れない事』
これでいいよなー。じゃ、お次行きますか!

『第二問
造形魔法の基礎
A, 』

これは分かるぜ!なんせ、オレは氷の造形魔導士だからな!
『第二問
造形魔法の基礎
A,片手でやらずに両手でやる』
この調子でバンバンやってやるぜ!

437:みかん姫:2016/01/16(土) 19:29 ID:BUI



後ろでドサッと倒れる音がする。やっとあのムカつく“潜入オンナ”が死んでくれた。
…心が軽い。

「あーぁ、死んじゃったねぇ?ねーね、どう、どんな気持ち?あはっ、あははっ!」

今日はもう少し楽しみたかったんだけど…また今度、会いましょう?
…前方から人の駆けつける音を確認。…音からして第一部隊副隊長、ナツ。
さっきの銃声で来たのかな?…面白い獲物なんだけど、やっぱり今日は撤退しないとね。
元々これだけのつもりだったし。

「グレイ、ジュビア…!」

その声が聞こえたのと同時に檻を開ける。中のオンナが邪魔だけど…
とりあえず、持ち帰る。持ち帰っていっぱい“紅”を見せて貰お♪

左手でオンナを引きずり、鍵の入ったポーチにはチップ。

「それじゃ、またね」

檻の向こうに超ミニ型・爆弾装置を投げる。
数秒して爆発。その後は大炎上。

(こういう“紅”より、ヒトからでる“紅”の方がいいなぁ…)

そろそろ二重人格も消える頃かな?



コンコン、とドアをノックして俺の部屋に来たのはイミテイシア。彼女は最近第一部隊に入った、俺らに続く数少ないS級魔導士らしい。毎日、ご飯を持ってきてはいろんな話をして帰っていく。

「もう、グレイさん。いい加減、気を戻したらどうです? …彼女は、こうなる“運命 サダメ”だったんじゃないですか?」

彼女はいつでも呑気に言葉を紡ぐ。鬱ぎ込む俺の癒しにはなって欲しいが……効果はない。
心の支えだったジュビアを昔の想い人に殺されて……わからねぇ。

壁に凭れかかる俺の前に来ると、俯向く俺の顔を覗き込む。

「…私、もう行きますね。エルザさんってば、結構口煩いんですよ〜」

…そして、珍しく何も話さずに帰っていった。
何で、こんなことに……俺が、俺が強かったら、母さんも、父さんも、ウルも、ルーシィも。ジュビアだって…守れたのに。

ジュビアは何故死んだ。……分からない。いや、分かりたくない。
ジュビアが死んだ時、ルーシィは銃を構えて、それで銃声が鳴って、ナツが来て……

……ルーシィのせいだ。全部、ルーシィのせいだ。

憎い憎い憎い憎い

『グレイ、出動願いだ。…あと、お前の休んでいた二週間で一時覚醒剤が出来た。ここだ、という時に使え。』

そうか、二週間も…みんなだって戦ってるんだよな。だったら、俺だって戦わねぇと。

…ルーシィ、待ってろ。ジュビアの仇は、必ず果たす…!


「やっと来た…♪」

目の前には第一部隊が全員お揃いで。ほんと、仲良しなこと。
……でもね、今日、君らの拠点を狙ったのは…ホントの事を知ってもらうため。

「グレイ、お前は戦え。因縁があるんだろ?」

「ナツ…」

…はぁ、もう作戦会議ですか。そういうのは最初にやっておかないと。
あれ、もう逃げ出そうとしてる。……ほら、あんなことしてたから、あたしが止めちゃうよ…?あはっ♪

「はいはいあ、させないよーっ!」

先陣を切った隊長の刀を銃で弾く。流石にダメかと思ったんだけど…そうでもないんだね♪
ま、あれは囮、ってとこかなー。

「…今日は、第一部隊サンに話があるの…♪」

駄目、“アイツ”がいると最近抑えられるようになったこの人格が、疼く……

「あはははっ、今まで言ってた自分たちの“正義”の真実を教えてあげるよっ?」

……もう、あんた達で主様の真似はさせない…!



林檎))…ジュビアか。ナツとかは大丈夫かなー?大体はイグニールだよね?

438:林檎:2016/01/16(土) 21:14 ID:nNU

ルーシィside

聖十のジュラさんの合図と共にみんなは一斉に書き始めた。
と・とりあえず集中よ!

『第一問
魔導士として大切な事
A, 』

これ、知ってる!家にいた時、パパの本で読んだ!!
『第一問
魔導士として大切な事
A,人を助ける為にある事を忘れない事』
これで合ってるはず。

『第二問
造形魔法の基礎
A, 』

これは…。これも、パパの本で読んだ!
『第二問
造形魔法の基礎
A,片手でではなく両手でやる』
よし、と!じゃ、グレイsideでも未公開の第三問目に行きますか!

『第三問
右の図の放射物は高さ七mの木の上にある敵の魔導士Aの剣における、最大射
程距離を描いている。
この剣の描く楕円に現れる
敵の魔導士の特徴及び、平面戦闘時における最大射程距離を想定し答え、その根拠を示しなさい
A, 』

何コレ!!問題のレベルが一気に上がってるじゃない!!全く分かんないわ…

あたしは小さくキョロキョロと周りを見てみた。横の人もグレイもこの問題には苦戦してるようだった。

『木人形!』

隣の人が小さな木の人形を作った。机が木だからね。その人形を使ってカンニングをしようという意味か。
ジュラさんは今は後ろの方にいる。そして、何か書いている。
このカンニングがバレればこの人は持ち点が十点から八点に点数が変わる。
…あれ?カンニングで減点二点は低すぎる…。という事は…

そうか、分かった!!!


試験官の本意は無様なカンニングじゃなくて、『立派な魔導士らしく』っていう意味だ!
要するに、ここで試されるのは
いかに試験官とカンニングをされる者に気取られず、正確な答えを集める事ができるか、よ!

439:みかん姫:2016/01/16(土) 21:18 ID:BUI

ルーシィ、賢い!…ナツが木を燃やさないか心配…ほら、イラついたりして…

440:林檎:2016/01/17(日) 00:30 ID:nNU

ナツside

聖十のジュラの合図と共にみんなは一斉に書き始めた。
つーか、斜め前のやつ、目付き悪すぎだろ。引くわー。とりあえず集中すっか!

『第一問
魔導士として大切な事
A, 』

分かんねェ…。人を守る事か?それとも、悪意に使わねェ事か?ま、飛ばしていいや!次だ次!!

『第二問
造形魔法の基礎
A, 』

はァ?知るか。オレ、造形魔導士じゃねェし、興味もねェし。チクショー!マジどうすんだよー。飛ばそう…
第三問目はもう見るからにムリだし…。筆記試験とかオレには向いてねェんだよーー!!

オレが頭を抱えていたら、斜め前のやつも抱え込んだ。
アイツも頭悪ィんだな。プクク〜
お?ルーシィがキョロキョロし始めたぞ。なんか気づいたのか?

こうして、オレは何もできずに、時間は経った。

441:みかん姫:2016/01/17(日) 09:02 ID:BUI

林檎))やっぱりか。考えてることが面白いw


「あははっ、気になるでしょ?ね、ね?」

これはあたしの使命だから。絶対、動かさないよ?

「動いたら、死んじゃうよ?」

まぁ、そう言わなくてもみんな動かない。
……真実を知りたい、ってことだよね。

「じゃ、話すよ?夢中になっちゃうかもね〜♪」


「あたし達ヒト型もね、魔導士なの。それに加えてあんた達にはないものもあるの。」

ーーーそれが、機械ラクリマ。あたし達の中には、機械ラクリマが入っている。
それで、少しの怪我じゃ死んじゃわない。でも、コアっていうのを壊されちゃうと、ショートしちゃう。
そのコアは、一人一人鍵として渡されてる。もちろん、ヒト型だけね。
よし、じゃあ次は、魔導士の誕生。>>421を説明。
ね、簡単な話でしょ?だからあたし達は、魔導士でもヒトの命を奪わずに生きていける技術を作りながら、各ギルドにある魔力充電カプセルを破壊していった。それで、今日はここの、っていうわけ。ーーー

「ねぇ、どうだった?それでも、正義って言える?…最近、魔導省に連れ去られる住民が急増してるんだって…それってさ、あんた達のために全員、殺されてんだよ?」

少し下げていた頭を上にする。まあ、やっぱり全員驚いている。

「あたし達のボス、メイビス様は、この世界を救いたい。だから今日もやってきたの」

牢屋に入れられようと、埋め立てされようと、あたしは絶対に、ジェラール様の後をついていく。

「……それが、お前らの正義か。」

「ん?…あたし達も、分かってるよ。カプセルを破壊するたび、怪我人もいる。…だったらさ、あんた達だって、その“犠牲”を使って生きている。一緒だよ。違うのは、それと同じ未来があるか、その未来をなくすかだよ」

赤い髪の…エルザ?は唇を噛み締めている。あぁ、傷ついちゃうなぁ、あれ。

「あのさ、あんた達がオッケーしてくれれば、いいんだよね。そうすれば、破壊もやめることができる。」

未だに驚いている第一部隊の顔を見渡す。


「そうなのです、ルーシィ。魔導士は、善でも悪でもありません。もちろん、私達もです。。」


後ろから突然声が掛かってきた。こ、この声、は…

「…存じ上げています、主様。」

綺麗な幼い少女はあたし達のボスであり、天才博士。

「たった今、破壊は完了しました。これで世界からカプセルは消えました。」

そこで主様はふっと目を伏せる。とても、切なそうに。
きっと、過去のあの人を、思い出しているんだね。

(…ゼレフ博士)

「そして、交渉も済みました。今日から、私達星霊、貴方達ギルドは、同盟を組みました。」

主様はそっと目を開けた。もう戦わなくて済むの…?それって、嬉しいんだけど…

「あ、あの、主様…あたし達はもう、要りませんか?」

怖い、必要とされなくなったら、嫌だ、嫌だ嫌だ。
望む答えを言ってくれるのか、分かんない。

「…そんなこと、ありません。今まで一緒に歩いてきたんですから、これからも一緒に歩んでいきましょう」

きっと、あたしのもう一つの人格は消えるんだろうね。…でも、これもあたしの一部。
すっと、心に閉まっておくよ。

「炎よ、消えろ。」

主様が魔法を使って炎を消せば、空には星空。



ーーーーもう、この世界は平和だよね。



442:林檎:2016/01/17(日) 15:25 ID:nNU

みるくてぃ)ナツって単純だからなw

ルーシィside
「皆の者、手を止めてくれ。」
開始から四十五分。ジュラさんの声でみんなは手を止めた。
「これから、第十問目を言う。」
あたしは、なんとか九問目まで解けた。この十問目で、全てが決まる!

ナツside
とうとう、ジュラが問題を言う…!
オレ、問題全部解けてねェんだよな…。この十問目に賭けるか!

グレイside
最初は簡単だったが…、六問目からは解けてねェ…。ナツは零点だろうし、ルーシィは満点かもしれねェ…。どうする、この試験…

ルーシィside

「これから、ルールを追加する。
そのルールは十問目を受けるか受けないか、だ。手をあげて答えてくれ。
受けないを選んだ者は持ち点が零になり、失格。当然、同じチームの者も道連れ失格。
受けるを選び、問題が不正解だった場合、Aランク試験を今後受ける権利を持つ事ができん。
ムリに受けずに辞退すれば、今後も頑張る事ができる。ただし、その場合は今回チームを組んだ仲間に迷惑がかかる。」
「俺…やめる!」
「俺も!」
「私もやめるわ!」
みんなが次々に辞退していく。あたし達はどうしよう…。きっとナツは零点…。だけど、受けるを選ぶ。なら、あたしがあげて!
あたしが手をあげようとすると、ナツが震えながらゆっくり手をあげた。
「!? ナツ…」
「アイツ…」
あたしとグレイは息を呑んだ。
が、ナツはその手を机に叩き付けて叫んだ。

「舐めんな!オレは絶対に逃げねェぞ!!!!」

ジュラさんはそのナツの意思をもう一度確認する。人生を賭けた問にナツは力強く頷いた。

「オレは自分の言った事は何がなんでもやり遂げる!!!」

その言葉に会場にいたほとんどの人の顔付きが変わった。

「…よし、ここに残った全員に申す!!合格だ!」

みんなは顔を唖然とする。
続く

443:みかん姫:2016/01/17(日) 15:37 ID:BUI

おぅ、ナイス!やっぱりみんなの諦めない強い心が結果を左右したんだね〜。諦めの早い人なんて魔導士失格だもんね。

444:林檎:2016/01/17(日) 16:00 ID:nNU

十問目の問題が出されてないのに合格。え、ウソーーー!?
「この最後の選択こそが十問目の問題。仲間を犠牲にして自己保身に走るか、難解な問題にチャレンジして魔導士としての人生を棒にふるか。とてつもないプレッシャーをかけ、それを乗り越えられる強い意思を持てるか。Aランク魔導士となった時、窮地を乗り切る強い心を持てるかを見る試験。
九問目までの試験は、忍としての情報収集力を見定める物。
そして、この十問目で問題を難解で失敗する可能性が高いと思わせるもの。それらを乗り越えて来た者を合格者とするのをこの試験。」
なるほど。ま、ナツはきっと十問目しか解けなかったんだろうけど!第一試験突破ってことだよね!!!!

あたし達が退場してから、ジュラさんは試験用紙を回収していた。
「白紙…!フッ…、面白い魔導士もいるものだな…。未来が楽しみだ。ナツ・ドラグニル殿。」
そして、ナツの白紙の試験用紙を見つけて、笑った。
勢いだけで乗り込んできた様な魔導士は今までいなかった。
将来を期待したくなったのかもしれない。

そして、第二試験!

「私が第二試験試験官、ミラジェーンだ!」
「同じく、第二試験試験官、エルザだ!」
「第二試験はズバリ!」
「サバイバル演習試験だ。」
サバイバル演習試験…。ウワサに聞くと、死ぬ確率が一番高い試験…。
ナツと、グレイがいるけど…、油断は大敵!足手まといにならないように頑張らなきゃ!!
「ルールを説明する。
直径十Kmの森で天地のラクリマを集め、中央の塔に持ってこれば合格。」
「ただし、チームには天か地のラクリマしか渡されねェ。他のチームを倒して、ラクリマを奪え。」
「なお、ラクリマの取り合いで死者が出ても不問とする。」
え、それって死んでも自分の責任ですよ〜って意味じゃない!めちゃくちゃね…
「制限時間は一週間。一週間以内に持ってこなかったら、そこで失格だ。」
「そんじゃ、スタート!!!」
ミラの声天みんなは森に入る。
うちは、グレイが小隊長。
グレイを中心に動いて行く。ナツは特攻隊長で満足みたい…

でも、あたし達は知らなかった。
この試験であたしの知らない
力が発揮される事が

445:みさ:2016/01/17(日) 17:49 ID:IRo


すいませーん(笑)
来よう来ようと思ったんだけど時間がなくて…。
2人とも同じ年齢だったの?

そういえば、審判が途中で試合放棄なことをしたけど、続いてるのかな?

446:林檎:2016/01/17(日) 18:00 ID:nNU

444>誤字だ!

「九問目までの試験は、魔導士としての情報収集力を見定める物。」

です!

447:みさ:2016/01/17(日) 18:20 ID:IRo

ある少年のお話。
雪のように白い肌を持ち、海のような髪の男の子。

その子は物心がついたころから、人を殺していくのを見ていた。

あまりにも、多く見すぎていつもなぜ人々が嘆いているのかわからなかった。

それは、嘆いても無駄だと知っていたから。

___人間は殺されるものだと思っていたから。


そんな少年は友達はいなかった。ただ、3人の話すと心が落ち着く人がいた。

1人は山吹色の髪をした、やんちゃで笑うとかわいい男の子フィン。

1人は黒曜石のような髪の色をしたクールで優しい男の子、キース。

1人は誰よりも面白くて誰よりも人のことを考えているベージュの髪の女の子、スティア。



そんなある日のことだった。


「早く逃げろー!」

「さっさとやっちまえ!!」

少年がいつものように深い眠りにつこうとした時、兵が叫び騒々しくなり、起きる。

何者かが侵入したようだ。

「ど、どうしよう」

少年は動くことはできない。いつも鎖をつけられていたから。

その時、通った兵士がこちらを見つけ、考えるような仕草をしたと思ったら、突然こっちに来ていった。

「こ、こいつを殺したら…もしかしたら…」

そういうと、兵士が腰につけていた剣を外し、振り下ろそうとした。

少年は思わず目をつむる。

その時に、なぜ日知人が嘆いていたかわかったような気がした。



続く

448:みさ:2016/01/17(日) 18:28 ID:IRo

>>447  「 日知人 」 ではなく 「 人々 」 です。

449:林檎:2016/01/17(日) 18:50 ID:nNU

「まずは作戦を立てよ。」
「そうだな。作戦無しに行ってもダメだ。」
「どうすんだよ!」
「ナツうるさい!」
あたし達はとりあえず、一夜過ごすために洞窟にいる。
「理想的なのは三日か四日ぐらいで中央の塔に行く事ね。」
「そうできねェようになっているんだろうけど…」
ナツは口を開けてポカーンとしてるけど、あたしとグレイは話し合う。
ほんと、グレイって頼りになる!
「あたし達が持ってるラクリマは天。奪わないといけないのは地のラクリマ。
あたし達よりも弱くて地のラクリマを持ってるチームを倒した方が効率はいいわね…」
すると、ポカーンとしてたナツが叫んだ。
「オレ達よりも強ェ奴を倒した方が楽しいじゃねェか!」
「ダメよ。あたし達の目的は生きること。生きてAランク魔導士になることでしょ!」
「それに、この森には猛獣が大量にいる。ムダな魔力を消費してたらもしもの時に魔力が足りなくなる。」
「うぐっ…」
グレイの論にナツが黙った。
さすが、ナツの永遠のライバル!
「今日は作戦を立てて寝ましょ。明日から活動開始ね。」
「了解。作戦はどうする?」
「作戦立てといてくれ。オレ、食料倒してくる。」
「分かった。よろしく〜。」
洞窟の前にいたクマを見ながらナツは出て行った。
「まず、敵が来たら倒しましょう。そして、ラクリマを奪うのよ。」
「ファントムのやつは避けよう。色々ゴタゴタはごめんだからな。」
「そうね。あ、ナツが戻ってきた!ナツ〜〜!!」
「ルーシィ!牛に頼んでこいつの皮を剥ごう!」
「分かったわ!開け、金牛宮の扉!タウロス!」
鐘の音と共にタウロスが出て来た。
タウロスに皮を剥いでもらってナツの炎で焼いて、余ったお肉はグレイの氷で保存しておいた。
そして、ナツに作戦を話してあたし達は就寝した。


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