【東方】「夜想譚」

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1:語り手◆3.:2020/12/12(土) 03:52

幾つの夜を乗り越えたとしても凄惨な過去から逃れることは出来ない。
背後の闇は未来を進む者さえ呑み込もうと迫るもの……
これは紅魔の館に仕えるメイド……"十六夜咲夜"の物語

>>1 世界観と注意
>>2 異変キャラ

217:最期の時◆5w:2021/02/27(土) 21:52

零夜
「…………本当は……復讐なんてどうでも良かったんだ……だけど……最期を迎えるのなら……姉さんの真意を知りたかった……姉さんの手で……終わりたかった………」

零夜の腹部には、吸血鬼化した際に身体中にあった傷跡が再生して消えていた中でも再生すること無く残っていた鳩尾の深い刺傷と、脇腹に付けられた三本の巨大な爪痕が弱った零夜の体から黒い血が流れ始めている。

この傷跡が館に訪れる前から付けられていたものであり、放っておいても零夜はこの傷の悪化によって命を落としていただろう。この戦いの後に生き残る算段や考えが毛頭無かったのも、自らの命が残り数日程度しか残されておらず、最期の場所として姉の前を選んだのだろう。

だが……問題は吸血鬼の再生力でも関知できない程の傷を、時間を操れる零夜に付けた"何者"かが存在していると言うことになる。そして……それこそが咲夜と零夜の因縁の敵となる。

218:止まる時間と残る時間◆gI:2021/02/28(日) 12:46

・・・・・守れなくて、ごめんなさい・・・・・

(零夜の身体を抱き締めながら、再生せずに残っていた傷を見て、あの日自分にもっと力があれば、こんなふうに戦うことも、こんな傷を負うこともなかっただろうと思えば守れなくてごめんなさいと言う・・・・・

咲夜も、そして零夜も、お互いの真の敵はお互い同士ではなく別にいるということも同時に知る・・・・・)

219:最期の時◆5w:2021/02/28(日) 16:39

零夜
「……謝る必要は無い……よ……寧ろ……俺の方が……姉さん達に迷惑をかけてしまった……もう少し……早く……姉さんと会えていれば………こうはならなかった……かもしれない……」

零夜の体は日光による影響で急速に朽ち果てており、既に体の半分が塵となって消滅してしまっており、辛うじて生きている全ての力を使って少しでも咲夜と話したい、咲夜に教えておきたい情報を口にしていく。



零夜
「……あの日……俺達を襲撃した奴らの正体は……
悪しき黒竜……魔竜軍団の総括者『ハーオス・ジルニトラ』だ……俺も……復讐のために奴らの拠点に乗り込んだけど………結果はこの様……だった……」

零夜の横腹と鳩尾にある巨大な爪跡はハーオス・ジルニトラと呼ばれる存在が付けたものであると教え、自分も敵討ちのために乗り込んだものの、時間を自在に操り、高い魔術操作や、近接戦闘力を持ち、更には魔物の力を封じる鎖やナイフを持っていた零夜でさえ、敵わない程の強大な力をもった悪であると言う。

220:止まる時間と残る時間◆gI:2021/02/28(日) 19:59

・・・・・ハーオス・・・・・ジルニトラ・・・・・

(その名前を、強く心に刻み込む・・・・・

自分からも、零夜からも全てを奪い去った忌まわしき諸悪の根源・・・・・何が何でもこの手で完全に葬りさってやると強い意志を抱けば、咲夜は零夜の手を握る・・・・・

咲夜の手からは、また失うのかという辛さと悲しみが震えとなって零夜の手に伝わる・・・・・)

221:最期の時◆5w:2021/02/28(日) 20:44

零夜
「ははは……姉さんは……笑顔の方が似合っているよ……
大丈夫……姉さんならきっと………」

零夜の力であっても既に確定した事象を巻き戻すことは出来ない……
零夜は咲夜の手を介して苦悩と悲しみを感じとると、咲夜の記憶にあった幼い頃の彼と同じように優しく微笑み、左手を咲夜の頬に手を伸ばし、せめて最期は笑顔で消えようとする。

222:止まる時間と残る時間◆gI:2021/03/01(月) 05:49

・・・・・ゆっくり休んでね・・・・・おやすみ・・・・・

(消えゆく零夜を見ながら、大粒の涙を流しながらも笑顔を見せる・・・・・

せめて自分が姉としてしてやれることといえば、零夜の最後の希望に応えること・・・・・

どこまでも悲しい微笑みを零夜へと向ける・・・・・)

223:最期の時◆5w:2021/03/01(月) 12:08

《ザアァァァァァァァ……》

零夜は優しく微笑んだまま日光によって完全に塵となって崩れ去り、消滅していく。咲夜の腕の中、亡骸すら残らずに消えた零夜の居た場所には零夜の心臓を貫いた魔封じのナイフと零夜の形見とも言える懐中時計が残される……

224:止まる時間と残る時間◆gI:2021/03/01(月) 19:48

・・・・・っ・・・・・

(咲夜は、懐中時計を抱くように握り締め、声すら出ないほどに泣く・・・・・

何故守れなかったのか、何故何もしてやれなかったのか、そればかりが頭の中で輪廻のように渦巻く・・・・・

そして、本当に倒すべき敵に対する憎悪が湧いてくる・・・・・)

225:華人小娘◆5w:2021/03/01(月) 20:13

美鈴
「…咲夜さん………」

美鈴もパチュリーも霊夢、魔理沙の四人、その場にいる誰もが咲夜に対して声をかける事が出来なかった……襲撃者である零夜が咲夜の弟であり、敵でありながらも悲しい運命に翻弄された者であるのだと知ると、かける言葉も無くなる中で美鈴は思わず咲夜への言葉を小さく呟く……

226:紅魔館のメイド◆gI:2021/03/02(火) 20:08

・・・・・

(背を向けたまま、咲夜は立ち上がり、美鈴の方へ振り返る・・・・・

そして「・・・・・いつまでもくよくよしていられないわ、私はこの紅魔館のメイドだもの・・・・・」と、いつまでもくよくよしていてはメイドとしてやらなければならないことにも支障が出ると思ってか、咲夜はいつもと同じような雰囲気で振る舞う・・・・・)

227:動かない大図書館◆3.:2021/03/02(火) 21:53

パチュリー
「………そう、それなら早速フランとレミィを館内に運んでもらえるかしら?異変は終わったけれどついさっきまで敵として戦ってきたそこの二人や、人喰い妖怪だけに任せるのは心配だし、美鈴は気を、私は魔力を消耗しきっていて疲労困憊といった状況だから……」

パチュリーは敢えて咲夜が過去に呑み込まれないように、復讐に捕らわれた零夜のようにならないように、普段と同じように振る舞い、レミリアとフランの二人を日の当たらないように時間を止めて館内に避難させて欲しいと言う。



美鈴
「(……まさか……アイツの名前をこの幻想郷でも聞くことになるなんて……いざとなれば……私も…………)」

美鈴はかつて見た巨大な漆黒の竜……ハーオスの姿が脳裏を過ると、もし、咲夜と零夜の因縁の敵があの魔竜であるのならば……もし、あの魔竜と挑むことがあるのであれば……自分も相応の覚悟を決めなければならないと拳を握る力が少し強くなる……

228:紅魔館のメイド◆gI:2021/03/03(水) 06:15

かしこまりました・・・・・

(そう言うと、レミリアとフランドールに日光が当たらないように館内へと避難させる・・・・・

レミリアも、そしてフランドールも、咲夜に対してかける言葉が見つからない・・・・・

やっと再開できた家族を、自らの手で葬るということを経験しながらも、いつも通りに振舞わなければならない・・・・・

紅魔館のメイドとして、それしかできないから・・・・・)

229:見えぬ未来、戻らぬ過去◆3.:2021/03/03(水) 12:18

霊夢
「……………。」

咲夜の様子を見ながら、手にした大幣を肩に乗せて敢えて何も言葉をかけずにいる。自分は大切な誰かを失った事がない。だから咲夜の悲しみや後悔に真の意味で共感する事は出来ず、慰めの言葉をかけようと、それは全て只の戯れ言に過ぎないだろう。

もし自分があと少し駆け付けるのが速ければ……零夜の侵入に気付けていれば、また別の未来があったかもしれない。だがそれらはもう既に過ぎ去った後の出来事だ。幾ら望もうと確定した過去が巻き戻るわけではない……

零夜が最後に残した銀の懐中時計にはまだ零夜の魔力が残っており、この懐中時計を介して能力を発動させる事で時間停止による体力や魔力の消耗を抑え、魔封のナイフを用いることで能力の使用による反動や消費を大きく抑えることが出来る。

遺体すら遺さずに消滅し、葬式の一つもあげられなくなった零夜の残したナイフと懐中時計……皮肉にも脅威となっていたこれが唯一彼が生きていた証であり、咲夜に更なる力を与えるきっかけとなっている。

230:紅魔館のメイド◆gI:2021/03/03(水) 13:31

・・・・・

(一人の人間として、これからずっと背負ってゆくことになった十字架が、あまりにも大きすぎた・・・・・

零夜の分も生きることで、罪を償うことになるのなら、これからも紅魔館のメイドとして、いつも通りに振る舞いながら生きてゆく・・・・・

が、心の方は今にもバラバラになりそうな程に、本当は辛かった・・・・・)

231:追憶◆3.:2021/03/03(水) 17:53

【回想】

生き別れ、死んだと思っていた零夜と再開したのも束の間、咲夜は自身の手で唯一の家族を手にかけて罪悪感か、それとも過ぎ去った過去を振り返りたいと言う無意識の願望からか、まだ咲夜達の両親が生きていた頃の記憶が蘇る……

そこはのどかな草原の中で、草原の一角では二人の住んでいる小さな屋敷が見え、二人で並んで座っている。

回想の中の零夜は幼い頃のままで、歪んだ憎悪も復讐も何も持っていない優しい雰囲気をしていて、姉と話せるのがよほど嬉しいのかニコニコと楽しそうに笑っている。



零夜
「姉さんの夢は何ですか?」

そんな中、零夜は咲夜に対して夢は何かあるかと聞いてみる。
二人は平和に暮らせる今日と言う日が明日も明後日も、またその次の日も、ずっと続き、普通の人間として生き、普通の人間として終わりを迎えると信じ、未来への希望も夢もあった……

232:岡田朋◆gI:2021/03/04(木) 21:51

私は・・・・・そうだなぁ・・・・・困っている人をたくさん救う、正義の味方かな!

(まだ誰かを救うということがどれほど大変かも知らなかった幼き頃の日々・・・・・

振り返ってみれば、いつも平和と幸せで満ちていた・・・・・

この幸せを奪われるなんて、夢にも思っていなかったほどに、幼かった・・・・・)

233:いつかの過去◆gI:2021/03/04(木) 21:53

【名前はミスですW】

234:追憶◆3.:2021/03/05(金) 00:11

零夜
「それなら、僕は困っている沢山の人を救う姉さんを守るヒーローになる!!」

零夜は沢山の人を救う姉を守れるような存在になりたいと応える。
この零夜の言葉は嘘や偽りなどではなく、本心から来た願いだった……復讐や憎悪によって狂い、破滅の道とわかりながらも進まざるを得なかった零夜とは驚くほどに正反対の性格。

しかし、この性格こそが零夜の本来の性格だった……
"あの日"が訪れ、全てを失うことになるまでは……

235:いつかの過去◆gI:2021/03/05(金) 14:26

でもそうなるには私達二人とも、まずは努力しなきゃだね!

(いつだって努力を胸に掲げ、頑張っていたつもりだった・・・・・

結局その努力は、いざという時には恐怖に怯んで何の役にも立たないということも、すべてを失ったあの日にわかってしまうまでは、努力すれば守れないものはないと思っていた・・・・・)

236:追憶◆3.:2021/03/05(金) 17:47

零夜
「うん!必ずなってやるんだ……!!」

零夜は目を輝かせ、この頃の零夜は時間操作の片鱗すら無かったにも関わらず、既にある程度の時間操作が出来ていた姉を守れるほどに強くなりたいと心に誓い、弾けるような笑顔で応える。

二人が共に手を取り合って生きていける未来もあった。
真っ直ぐに生きている者ばかりが踏みつけにされる、清く生きようとしている者ばかりが足を掬われる。だが、美しい自然も優しい人の心も存在している。

全てはこの美しい世界に"悪"が蔓延っているからだ。
悪は自らの野心のために平気で他者を貶める。
その悪の頂点の一角を成しているのが
"ハーオス・ジルニトラ"と呼ばれる存在なのだろう。



《カチッ》
咲夜の意識を現実に戻すかのように鳴った小さな音と共に懐中時計の蓋がゆっくりと開く。奇しくも零夜が死亡した瞬間に時計の針が止まり、機能を失っていた銀の懐中時計の蓋が開く。

237:動かない大図書館◆3.:2021/03/05(金) 17:52

【紅魔館】

パチュリー
「………レミィ。貴方は今回の件に何か違和感を感じた?」

咲夜が回想をしている頃、少しずつ失われた魔力が回復してきたパチュリーは、零夜の聖銀の鎖によって吸血鬼単体の再生力だけでは回復しにくい鎖の跡や、火傷の後を回復魔法によって治療しながら、今回の件で感じた違和感を相手も感じているかどうかを聞いてみる。

どうやって零夜がこの幻想郷に侵入してきたのか…
零夜の言っていた"アイツ"とは何物なのか…
何故自分達の弱点や性質を知っていたのか…
様々な疑問が拭いきれぬ違和感となっている。

238:紅魔館のメイド◆gI:2021/03/07(日) 12:04

・・・・・

(精神的に多大なショックを受けた咲夜は、零夜の形見である懐中時計が開くのを見れば、視線をゆっくりとそちらの方へと向ける・・・・・

今の咲夜は、一人だけの時はもはや放心状態とも言えるほどに、物言わぬ骸のごとくただただ懐中時計を見つめるだけとなっていた・・・・・)

感じたも何も、違和感しかなかったわよ・・・・・

(そう言うと「そもそも、あの男の血をどこから入手したかっていうのが一番気になるわ・・・・・あの男は確かに先代の博麗の巫女に
倒されたはず・・・・・なのにその血が未だに存在していたことを踏まえると・・・・・これはちょっと、天変地異の前触れかもね・・・・・」と言い)

239:時を刻むことを辞めた秒針◆3.:2021/03/07(日) 15:01

『Extreme hopes are born from extreme misery』

開かれた懐中時計の蓋の内側には
「究極の希望は究極の苦難から生まれる」
と言う英国の諺が刻まれており、それは苦難の中からも希望を生み出したかったと言う零夜の考えや、苦難と苦痛に満ちた中でも全てに絶望して自らの命を絶つのではなく、姉との邂逅と言う信念(希望)を持っていた。

ある意味では最後の最期で求めていた姉の腕の中で息絶えることが出来たと言う悲しい希望を示しているのと同時に、咲夜を勇気づけるかのような言葉でもある。

自分が消え去ろうとも、姉には笑顔でいてほしい。
それは零夜の最後の望みであり、最後の希望だった。
どんな悲しみや苦難に満ちた中であろうとも希望を見出だし、絶望に、苦悩に打ち勝って欲しいと言う彼の意識の現れなのだろう。


ーーーーーーーーーー


パチュリー
「……彼を私達にけしかけた何者かが存在していると考えるのが妥当ね……それもこの幻想郷を……私達のことをよく知っている存在が手引きしていたのかもしれない……」




パチュリー
「……これが単に私の思い過ごしならそれで良いのだけれど……今回の一件の裏には更に巨大な悪……それこそあの男と同等かそれ以上の存在が潜んでいる」

パチュリーは壁に背を預け、周辺を見渡して他には誰もこの話を聞いていないであろうことを確認すると言葉を続ける。

パチュリーの脳裏にはルーミアの姿が浮かんでいる。
ルーミアはヴァルターと同じ闇を操る力を持ち、チルノや大妖精のように霧の湖やその近辺に住んでいる訳でもないにも関わらず、まるで何かを探しているかのように館の側にまで来ることが多く、"封印されている"状況にある事から、彼女の本性や本心がどのようなものなのか、過去にどのような存在であったのかも謎に包まれている。他にも疑問な点は幾つも考えられる。

加えて、ルーミアの闇玉によってレミリアとフランの二人を日光から遮断していた際も、ルーミアの操る闇からは何処かヴァルターに近い魔力が感じられた。もし、ルーミアが巨悪と繋がっていた場合、館の部外者であるにも関わらず、幻想郷の知識を持ち、館周辺にまで来ていたことの説明も出来る……

240:紅魔館のメイド◆gI:2021/03/09(火) 06:13

・・・・・っ・・・・・

(零夜が託してくれたメッセージに、咲夜は涙がこぼれて溢れてくる・・・・・

究極の苦難が正に今なら、これから見合った究極の希望が見えてくるのだろうか・・・・・

今の咲夜は、零夜の死に対する哀しみでいっぱいだった・・・・・)

・・・・・もしかしたら、もうこの幻想郷内にいる可能性もあるってこと・・・・・?

(レミリアもパチュリーと同じく、今回の件には何かが絡んでいるであろうことを察してはいた・・・・・

かつてヴァルターが先代巫女と戦った時と同等か、それ以上の波乱と災いが訪れる・・・・・

そんな気がして仕方が無い・・・・・)

241:動かない大図書館◆3.:2021/03/09(火) 22:10

パチュリー
「ええ、そう考えるのが自然ね……私の推測が正しければあの宵闇妖怪がそうなんじゃないかと考えているわ。」

パチュリーは明確にルーミアが内通者なのではないかと口にする。
様々な不鮮明な言動や、奇しくも"あの男"と同系統の能力であると言うのが大きいが、中でも今日改めてルーミアが作り出した闇玉から感じた力が同質であった事が一番の要因となっている。

これが本当なのかどうかはまだ定かではないものの、この幻想郷内に内通者が潜んでいるというのは紛れない事実だろう。

242:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/11(木) 06:11

・・・・・あの男が生きている頃から、もしかして関係があるのかしら・・・・・

(ルーミアの能力はあの男に似ていること、パチュリーが有力視していることも踏まえて、レミリアもあの男が生きていた頃から何かしらの関係があったのだとしたらと考え始める・・・・・

零夜と比べれば、ルーミアと戦った場合はまだ勝つのには苦労しなさそうではあるが・・・・・)

243:動かない大図書館◆3.:2021/03/13(土) 19:23

パチュリー
「それはわからない……けれど、どうするかは貴女が決めて頂戴。
正体を判明させるために迫ってもいいし、少し泳がせて様子を見るのもいい。私は貴女に合わせるわ。」

普段図書館に籠って読書をしている自分にとってずっと立って話をしているのは少しばかりしんどいため、傍にある壁に背を預けると、ルーミアについての考察や憶測は現状ではまだに推測の域を出ない事からどうするかの判断は相手に任せると言う。



ルーミア
「……あ!貴方達も回復したんだね?よかったぁ!!」

そんな中、今まさに疑惑を向けられていたルーミアがひょこりと顔を覗かせてレミリアとパチュリーの様子を見て、もう回復している事を知り、笑顔になって安心する。
霊夢と魔理沙は美鈴から零夜についての情報を聞いて彼が何処からやって来たのか、何故この館を狙ったのか等についての議論をしているようで、三人はこの近くにはいない。

不意を突いた時間操作であった事から零夜には遅れを取ってしまったものの、吸血鬼の中でも高位の実力者であるレミリアの身体能力であればルーミアを容易く始末する事も出来るだろう……だが、今のルーミアからは微塵も邪気や悪意を感じられない………これは単に隠しているだけだろうか……?

244:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/14(日) 12:09

えぇ、そうさせてもらうわ・・・・・最悪の場合は、この手にかけることも・・・・・

ぞわっ・・・・・

(この手にかけることも、その後に「躊躇わない」と言葉を続けようとした次の瞬間、ルーミアがタイミングを見計らったかのように現れたことでレミリアの背筋に寒気が走る・・・・・

この笑顔がただただ純粋な笑顔なのか、それとも何か裏があることを隠している上での笑顔なのか、どちらなのかが判別できないルーミアの笑顔に得体の知れない恐怖を感じながら、それを隠すかのように「えぇ、なんとか回復できたわ・・・・・」と、できるだけ自然な微笑みに見えるように表情を作って言葉を返す・・・・・)

245:宵闇◆3.:2021/03/15(月) 00:04

パチュリー
「それじゃあ、私は図書館に戻るわ。
まだ読みかけの本も沢山ある事だから……ね……?」

ルーミアを見てからレミリアへと視線を移すと、「後は任せた」とアイコンタクトを送ると、パチュリーは右手をヒラヒラと振りながら振り替えること無く自分の図書館に向かって歩いて帰っていく……



ルーミア
「吸血鬼は日光に弱いんだよね?私も陽の光は嫌い。
光に当たると髪や肌が荒れてしまうし、何よりも眩しくて……でも吸血鬼に比べたら大したことは無いと思うけれどね。
そう言えばこうして話すのは始めてだったね!
私の名前はルーミア!宵闇の妖怪だよ!」

ルーミアはパチュリーが去っていくのを手を元気に振り返して見送ると、始めて話せたからか、目を輝かせてレミリアの前に楽しそうに歩み寄ると、自分も太陽が嫌いだと言うことや、自分の名前について話し始める。

レミリアが寒気を感じた事を露知らず、満面の笑みで話し始めるその様子は第三者から見ると姉妹が話しているようにさえ見えるのだが、その内心ではどう思っているのかはわからない……

246:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/15(月) 06:21

えぇ、またね・・・・・

(レミリアはアイコンタクトで「わかった」と返してパチュリーを見送れば、ルーミアの方へと視線を戻して「そういえばそうだったわね、私の名前はレミリア・スカーレット、よろしくね」と自己紹介をして、手を差し出して握手を求める・・・・・

フランドールの笑顔も時々、どんな本心を内に秘めているかわからない時があるが、ルーミアの笑顔はそれ以上にわからなくさえ感じる・・・・・)

247:宵闇◆3.:2021/03/15(月) 12:33

ルーミア
「よろしくね、レミリア!
それじゃあ、私は邪魔にならないように帰るけど、また会おうね!!」

ルーミアは満面の笑みで上機嫌のまま両手でレミリアの手を包むように握手すると、館から去ろうとする。二人は初対面である筈にも関わらず、何処かで会ったことがあるような感覚を覚えるのだが、レミリアの脳裏に残っているのは"あの男"やその取り巻き、劣悪かつ醜悪な世界についての記憶が大半であるため、下手に思い出そうとすれば、二度と思い出したくない忌まわしい過去を辿ることになってしまうだろう……

248:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/15(月) 20:58

・・・・・えぇ、また会いましょうね・・・・・

(下手に何かしらを聞き出そうとすれば、ルーミアがもしもあの男と関わりがあった場合、今はもうあの男がいないにせよ何にせよこちら側が不利になるのは明白・・・・・

レミリアは、また会いましょうねと言いながら、小さく手を振りルーミアを見送る・・・・・)

249:宵闇◆3.:2021/03/16(火) 20:36

《バタン》

ルーミア
「……………ふふふ……」

レミリアの前から立ち去るために開けた扉を通り抜けた後に閉め、閉めたドアに背を預けると、ルーミアはレミリア達から見えなくなった事を確認すると、隠れてクスりと笑みを溢す。
その笑みの裏側にあるのは悪意ある企てか、それとも……

250:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/17(水) 13:03

ぞわっ・・・・・

《またこの寒気だわ・・・・・真意がつかめないあの笑顔・・・・・どんな意味があるのかしら・・・・・》

(ルーミアが去った後でも、得体の知れない寒気を感じてはあの笑顔にはどんな意味があるのだろうかと、不安がよぎる・・・・・

たった今ルーミアと別れたものの、今この時もルーミアが自分たちを陥れるために暗躍し始めていたとしたら・・・・・

それに、ルーミアが今回来たことで、もし敵側だとすれば視察も十分に出来たかもしれない・・・・・

そう思うと、ルーミアに対する不安が拭えない・・・・・)

251:紅白の巫女と白黒の魔法使い◆3.:2021/03/18(木) 12:31

【紅魔館 玄関ホール】


魔理沙
「あーあ、結局は私達が解決するまでもなく終わったな。
しかも、どうやって幻想郷に侵入した方法も検討がつかないと来た。これ以上は私達からも動きようがないな。」

レミリアとパチュリーの二人が話している中、霊夢と魔理沙の二人は美鈴から零夜の襲撃や、決着の様子まで聞いてみたものの、どうやってこの幻想郷に侵入したのか、何故この幻想郷の場所を知っていたのかについては不明であり、異変そのものも自分達が本格的に介入する前に終わったため、不完全燃焼のままでいた魔理沙が少し愚痴を言う。



霊夢
「もしかしたら……いえ………そんな事は………でも………」

魔理沙
「……?
もしかして何かわかったのか?」

霊夢に備わった博麗の巫女としての勘がこの異変の裏に渦巻く黒幕や、零夜の侵入経路、その方法についてまである程度の推測を作り上げられるように導いているのだが、これはあくまでも可能性の一つであり、万が一これが真実であった場合、幻想郷そのものが黒幕の掌の上である事を意味してしまう……



霊夢
「………なんでもないわ。少し深読みしていただけ。
何の確信も確証もないただの考察よ。」

魔理沙
「お前の勘はいやに当たるから考察でも何でもいいから聞いてみたいが、どうやら今はあまり話したくはない内容みたいだから気が向いた時にでも話してくれ。」

どれだけ入り組んだ複雑怪奇な異変であっても真実や元凶の元へと辿り着く事が出来る巫女の勘の的中率は魔理沙もよく知っており、完全な的はずれな意見を口にする筈もないと思いその考察内容を聞こうとするものの、何かを悩んでいるような霊夢の表情を見て、また話したくなったらでいいと言って大人しく引き下がる……

252:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/18(木) 21:30

いえ、話してもらいたいわ・・・・・今すぐに・・・・・

(霊夢と魔理沙の会話にいきなり介入してきては、今すぐに話してもらいたいと告げる・・・・・

霊夢が話すことをしぶるその内容が、自分自身が抱く嫌な予感とシンクロしているような気がしたのか、お互いが抱いている不安がどれほど合致するのかを確かめたいのだろう・・・・・)

253:紅白の巫女と白黒の魔法使い◆3.:2021/03/18(木) 21:57

魔理沙
「うわ!聞いていたのか?」

霊夢
「………これを聞けば貴方ももう後戻りは出来ないわよ?
知らなかった頃には戻れなくなる……」

魔理沙は気づかなかったのか、突然姿を見せた相手に驚くものの、霊夢はさほど驚いた様子はなく、考え込んだ様子のまま、知ればもう後戻りは出来ないぞと念押しをする……

254:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/20(土) 07:39

私を誰だと思っているの?覚悟なら、もうできているわ・・・・・

(霊夢の聞けばもう後戻りはできないという忠告に対して、レミリアは即答で覚悟ならもう出来ていると言葉を返す・・・・・

だが、やはり心の奥底には恐怖や不安が根付いてしまっているのか、頬を一粒の冷や汗が伝って、わずかではあるものの足が小刻みに震えている・・・・・)

255:紅白の巫女◆3.:2021/03/20(土) 09:52

霊夢
「……そう、それなら話すわ。
誰だったかは詳しくは思い出せないけど、私が巫女になって数日目辺りで幻想郷の賢者の一人から外の世界には七つ存在する巨大な闇の勢力が存在しているそうよ。」

覚悟は出来ていると応えるレミリアに対して霊夢は世界の闇に蔓延る七つの巨悪について話していく。霊夢の記憶は紫が一時期新米巫女だった霊夢を鍛える際に話していたものの一部なのだが、犲狼を倒した後に紫に関連する記憶を消されているため、紫から聞いたことを思い出せていないものの、その内容や訓練によって身に付いたスキルは鮮明に覚えている。



霊夢
「奴らは何百千年も前から人間社会に溶け込み、世界各地で戦争や紛争、民族対立や宗教対立を巻き起こしたり、意図的に災害を引き起こす事で莫大な負の力を生み出し、自らの糧として来た奴ら……
科学が発達し、妖怪や神々が否定されたり忘れ去られ、消滅したり幻想郷に流れて来ているにも関わらず、忘れ去られる事も消滅する事もなく、中世の頃と変わらず血生臭い闇の世界に君臨し続けている七人のろくでなし共……」

人類の歴史は戦争の歴史や災害との戦いの歴史であるとも呼ばれているが、そうなるように仕向け、絶えず世に混乱と争乱を巻き起こし続けている者達が存在しているのだと口にする。突拍子も無いような内容だが、人類が何故、何百年、何千年経っても同じ過ちを繰り返すのか、何故争いを無くしたり完全に災害を防ぐことが出来ないのか……その真の理由について話していく。



霊夢
「まるで一本の大樹から伸びる根のように世界各地の裏に勢力を広げ続け、栄養(命や力)を奪い続ける横繋がりの七人の極悪人。それを私達は『悪の根(ヴァイスリゾーム)』と呼んでいるわ。」

霊夢は淡々とした口調だが、世界中に存在するあらゆる悲劇の裏にはヴァイスリゾームと呼ばれる七つの組織の連合体が存在しているのだと語る。これが本当ならば、幻想郷が成立する以前……妖やそれを狩るための退治師しかおらず、幻想郷と明確に区分される前から暗躍している組織、勢力がいるのだと言う事になる。

256:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/20(土) 10:52

・・・・・ヴァイスリゾーム・・・・・

(数多の悲劇や混乱の全ての諸悪の根源である存在の名前を聞き、レミリアは背筋に寒気が走る・・・・・

この幻想郷が生まれる以前から存在し、裏で災いをコントロールして恐怖の対象として人知れず君臨していたという話を聞けば、いずれ自分達はその巨悪と対峙することになるという恐怖心からか、自然と体が震えてくる・・・・・)

257:あまりにも大きな世界の闇◆3.:2021/03/20(土) 14:21

霊夢
「奴らは元々強力な力を持った悪党だったのだけど、生み出した負の力を取り込むことで更に勢力を、戦力を強化し続けた事で外の世界だけじゃなく、地獄や魔界、夢の世界なんかの全世界にまで影響を及ぼすほどに成長し、他の追随を許さないほどの勢力になった……」

底無しの強大な力を生み出すのは破滅を伴う"負の力"
怨念や憎悪、復讐等の感情から生まれる力は無能力者だった零夜に生粋の能力者であった咲夜のものを凌駕しうるほどの力を開花させていた。
事実、憎しみや怒りを原動力した場合、限界を超えた力を発揮できる事が多い。だがヴァイスリゾームは自分達がその感情を抱くのではなく、他者の生み出した負の力を自分達のものとして取り込むことで勢力を拡大させて来た……



霊夢
「この世界が……各地で惨劇が繰り広げられる度にヴァイスリゾームは強くなる。こいつらの言動は"乱れ"よ。この世界が乱れれば乱れるほどに潤う。逆に平和は一番の忌み嫌うもの。世を乱れさせたいのならどうすればいいと思う?」

平和が訪れてしまえば負の力も低迷してしまう。
それを防ぐためにヴァイスリゾームは様々な形で暗躍し、耐えること無く惨劇を、悲劇を生み出し続け、世を乱れさせ続けている。
この世に蔓延る悪達は自らの意思でなくとも、様々な惨劇や悲劇を巻き起こすことで間接的にヴァイスリゾームを支援し、彼らが増長する手助けをしていた事になってしまう……
世界の裏に蠢くあまりにも大きすぎる悪の軍勢、闇の勢力……
今回の異変の根底にはその世界の闇が大きく関係しているのだと言うことを霊夢は告げている……

その理由は意外と単純だ。
零夜を咲夜に恨みを持つように仕向けて争わせる事で例え零夜が死亡しても咲夜やレミリアの生み出した負の力を吸収することが出来る。
自分達は安全な場所から見ているだけで莫大な負の力を得ることが出来る……世界規模の悪であれば当然世界中の情勢や地形も把握しており、この幻想郷についての伝承や情報を集める事も可能だろう。
あるいは……"幻想入りした内通者"を介しているとも考えられる……

258:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/20(土) 19:18

・・・・・まさか、最初から今回の件は・・・・・咲夜の弟がこうなるように奴らが仕向けたっていうの・・・・・?全て計算の上で・・・・・?

(突如として家族が襲われたことで咲夜は恐怖で逃げてしまい、それを零夜が家族を助けることよりも逃げることを咲夜が優先したと思って恨みを抱いたことが今回の件の主な原因だった・・・・・

ということは、その襲撃も何もかも含めて、全てヴァイスリゾームの計算通りだった可能性がある・・・・・いや、それしかない・・・・・)

259:あまりにも大きな世界の闇◆3.:2021/03/20(土) 20:41

霊夢
「……まだ推測の域だけどね?
もっとも……流れて来たのならばいざ知らず、個人の力で意図的にこの
それも、他には誰にも見付かること無く、真っ直ぐに目的のアンタ達のいる場所に来れた事の理由としてはこれが一番しっくり来るのよ。」

通常、この幻想郷の位置がわかったところで意思を持たぬ物や意識が極端に薄れているものしか結界を通り抜ける事が出来ないにも関わらず……それもかつての吸血鬼異変のように強引に結界を抉じ開けた訳でもなかった……
その事から何らかの方法で一時的に結界に干渉して結界の綻びを作り出して通り抜けたのではないかと考えているのだが、それをするためにはこの結界に精通した者、或いは結界の性質を理解している者しか出来ない筈だ。



霊夢
「……もっとも、アンタの父親もヴァイスリゾームの一角であったらしいからその辺りも何かしらの影響を及ぼしているんじゃないかと疑っているのだけどね?」

怪しいと言えば、つい数日前に紅霧異変を引き起こしたレミリア達を完全には信頼したわけではないためか、ヴァイスリゾームの一角を成すヴァルターの忘れ形見であるレミリア達がタイミング的に何かしらのきっかけを作ったのではないかとも考えている……

260:あまりにも大きな世界の闇◆3. 修正版:2021/03/20(土) 20:43

霊夢
「……まだ推測の域だけどね?
もっとも……流れて来たのならばいざ知らず、個人の力で意図的にこの幻想郷に来れたとは考えにくい……
それも、私に結界の異変を感知される事もなく、他に誰にも見付かること無く、真っ直ぐに目的のアンタ達のいる場所に来れた事の理由としてはこれが一番しっくり来るのよ。」

通常、この幻想郷の位置がわかったところで意思を持たぬ物や意識が極端に薄れているものしか結界を通り抜ける事が出来ないにも関わらず……それもかつての吸血鬼異変のように強引に結界を抉じ開けた訳でもなかった……
その事から何らかの方法で一時的に結界に干渉して結界の綻びを作り出して通り抜けたのではないかと考えているのだが、それをするためにはこの結界に精通した者、或いは結界の性質を理解している者しか出来ない筈だ。



霊夢
「……もっとも、アンタの父親もヴァイスリゾームの一角であったらしいからその辺りも何かしらの影響を及ぼしているんじゃないかと疑っているのだけどね?」

怪しいと言えば、つい数日前に紅霧異変を引き起こしたレミリア達を完全には信頼したわけではないためか、ヴァイスリゾームの一角を成すヴァルターの忘れ形見であるレミリア達がタイミング的に何かしらのきっかけを作ったのではないかとも考えている……

261:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/22(月) 19:44

もういっぺん言ってみなさい?速攻首を消し飛ばしてやるわよ・・・・・?

(確かにヴァルターの血を受け継いだ子供であり、ヴァイスリゾームとは完全に無関係とは言い切れない立場であるのは事実だが、だからと言ってあの男、ひいてはその仲間達と同じように扱われるのは心の底から怒りが湧いてくる・・・・・

レミリアは、声を荒らげてはいないものの、その言葉からは霊夢に対する怒りが感じられる・・・・・)

262:紅白の巫女と白黒の魔法使い◆3.:2021/03/22(月) 23:27

霊夢
「へえ…言うじゃない?なんなら、もう一回倒してあげましょうか?」

魔理沙
「おいおい、お前らがぶつかったら今度は本当に館ごと全員吹き飛ぶぞ?そのへんにしておけって、な?」

霊夢はヴァイスリゾームやヴァルターを直接見たことが無いため、どこまでも推測するしか無く、詳細な見分け方もまだわからない。だからこそ警戒心を強めているのだが、口下手な霊夢はそれを丁寧に説明するのではなく、挑発するように言葉を返してしまう。

博麗の巫女と高位吸血鬼のレミリアが本気でぶつかれば自分はともかく、この館にいる者達の命が危ないと思った魔理沙が霊夢とレミリアの間に割って入って二人に愛想笑いをしながら辞めるように言う。

263:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/23(火) 06:20

・・・・・それもそうね、その減らず口の巫女の息の根ならいつでも止められるし・・・・・

(魔理沙の言葉を聞けば、確かに魔理沙の言う通りだと思い、それもそうねと言う・・・・・

確かに今自分がここで怒りに身を任せて霊夢と対峙すれば、周りへ被害が及ぶ・・・・・

レミリアからすれば博麗の巫女と言えど霊夢は所詮減らず口のただの人間、消すにしても今でなくてもいいと判断する・・・・・)

264:紅白の巫女と白黒の魔法使い◆3.:2021/03/23(火) 18:07

霊夢
「あ?」

魔理沙
「おい!だからやめろって!」

挑発を続けるレミリアに対して更に苛立った霊夢は肉体的なダメージが比較的少ない御札ではなく、退魔用の針を三本、指の間に挟むようにして持ち、臨戦態勢に入り、レミリアにも挑発するような言葉は言わないでくれと頼む。

265:永遠に幼き紅い月◆gI:2021/03/23(火) 20:49

あら、怖い怖い・・・・・博麗の巫女は短期ねぇ〜・・・・・

(魔理沙が止めに入ってもなおレミリアは霊夢を挑発するような言い方を続ける・・・・・

もはやレミリアも意地で言っているとしか思えない・・・・・)

266:夜想譚 終幕◆3.:2021/03/23(火) 22:32

【紅魔館 上空】


「………この幻想郷が誕生した時から今まで、幾つもの備えを用意してあるのだけど……まさか"このタイミング"で動き始めたなんて……これが混沌と破滅に満ちた終焉となるか……それとも…………」

霊夢の頭でブチッと何かが切れるような音が起こると、激情に任せて「いい覚悟ね?なら今度は本当に退治してあげるわ!!」と言い、零夜の最期の能力で修復された紅魔館の一角が吹き飛ぶような戦いが展開される事になる中、紅魔館の上空に開かれたスキマを通じて館の様子を伺っていた紫が誰にもと無くポツリと呟く……




「………願わくばこれが新たなる世界……永き闇夜を打ち払う夜明けの光明となる事を祈っているわ………」

霊夢とレミリアの戦いが始まりそうになったところで気取られぬようにスキマを閉じ、無数の目が存在するスキマ空間の中を漂う道路標識の一つに腰かけて観察していた紫はまるで祈るかのように目を閉じ、天を仰ぐように顔を上げ、夜明けの到来を求めて呟く。

後に親友の幽々子の命と幻想郷の命運を天秤にかける決断を迫られ、名目上、一部記憶を消した霊夢の前に始めて姿を見せ、一戦を交える事になる春雪異変の到来をこの時点で予知していた……

生き別れた二つ夜と、それぞれの想いが交錯する譚はこれにて終幕。
だが、幻想郷を…この世界を覆う永く、冥く、冷たい夜はまだ始まってすらもいなかった事を後に幻想郷の者達は知る事になる………


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