今 目覚めの時
今 牙を剥く
踏み出せ 破壊の 野望の一歩
殻に閉ざされた私達 遂に破り
私達の時間の始まりを 奴等の日常の終わりを
ーーーーーーー誰も邪魔はいらない 楽園を
・・・谷前・・・
「……シャラルは…祈っておくから、ザラァークさんが生き残る事を」
(武者にしては綺麗な、そして負けないぐらいに幻想的な竜騎士の姿…ある小説に『ドン・キホーテ』という偽りの竜騎士が居たが…何もかもが違う格好良さと美さ)
「ーーー全てが夢で終わりませんように」
(幻覚でも実態にも出来ない、ただの願いを込め、ふよふよと何処かに…飛んで行った、シャラルなりの戻り方)
「……あ、でもシャラルとは呼んで欲しかったな…」
・・・氷海・・・
「…もういっかぁ…」
「……そんな無理しなくていいぞ、ヴェルちゃん…だって、自分達の…勝ちだから」
(信頼し切った関係…白鯨に背を向けて赤猫は丸まり…
鬼は多少疑いながらもその場に胡座を掻いて座り)
(何方も未だ白鯨が生きていたのに、余裕の貫禄)
・・・氷海の決着・・・
_____
( 自ら 見上げる程に ... 天を衝く その規模の氷塊 ... 白鮫は 自らの及ばないモノを知り...
敗れ 静かに月夜から背を向けた...。)
[ カ''リカ''リ ]_____
( ... 白鮫が 去る__ 誠に 主として近い力を持つ者... 強者こそが この行動を選ぶ
そして 既に“勝利”した主たる月夜も... その氷塊を 後ろへと投げ落とした ___ 追撃を
辞めたのだった... 静かな ... 決着 )
「 ... ぁぁーー . . . . . . 」
[ ハ''タ''ッ ]
( ....仰向けに 月夜が倒れる ... そう 別に気合があるだけで凌げる戦闘とは違い...
生来月夜は暑さにも寒さにも耐性は持っていないのである。... 無論 戦闘後には )
「 [ ガチガチガチガチ ]っっぃぃぃぃ さ さぅ さ 寒みィぃ ぎぎ ... し ... 死ぬ .... 」
・・・敵 本陣近く [ 紅島より少し離れた小島 ]・・・
っ はぁっ はぁっ ……!
「 んっぅ …… いつまで出てくるのっ…!」
( 孤立無援の子が1人… 運悪く 単独でこの地へと飛ばされた、ミィリィ・イニールは
… 様々な面での限界を迎えていた )
( 変身した子を中心に 生物機械問わず倒れた敵達が広がり
それぞれが燃え 切られ 爆散させられ… ミィリィ自身の様子を見ずとも
様々な手を尽くしたという事が容易に知れた。… その 子、自身も… )
「 … っ たぁっ!」( 兜飾りが半分折れ、スーツの所々に損傷が見られる スカーフに至っては消失 )
( 自身の戦法を確立する生命線たる… 武器エネルギーも底を尽く、心身ともに限界だった )
・・・氷海・・・
「……お疲れテホプぅ…」
(そんな中役立つのは全身カイロ…体はぬくぬく暖まっていてもっふもふ…仰向けに倒れたテホプの腹の上に乗り緩んだ笑みを浮かべ…
…さらっと口付けをしつつ)
「……はぁ、やれやれ…ん…さぁて…むかわなきゃ…」
(じっと眺めていたがお邪魔だと悟れば壊された氷の床の修復…正確には道を作って
回復すればすぐにでも向かおうと思っていた)
・・・小島・・・
「……あァ?お前…」
(近づいて来る最近聞いたばかりの声…巨漢の影…よく見れば赤い鎧に覆われて頭を面倒そうに掻きながらしんどそうにしている…ガキを見つければ大きな溜め息)
「…そういやてめぇそっち側だったなァ…」
(ギロリと…最初のように睨み付けていて右腕を構えている…)
(両者の間、目の前で土が盛り上がり…そのまま穴が空く…何故か拳が突き出ていて)
「 むぎ ュっ ...!? ひょっ . . . むぅ っ ... れ ぇ ... ぎぃぃ ... 」
( 暖かい感覚が お腹から全身へじわりと広がる.... それは 幻覚では無く
しかももふもふした感覚もあった__ しかし メリットだけでは無いのが.... まんざら
...嫌でも 無いかも.... 腹に乗られて脱力してる所に 唇に柔らかい感覚 )
「 おみぇ ぇぇ... はら ... ひゃめひぇ ... 」
( ...何も 表さなくても分かる... あっという間に 月夜はオチてて )
・・・敵 本陣近く ・・・
「 ひぇっ …… あれ …おじさん…?」
( 怖い顔にすっごく… 驚かずに、見知った顔を凝視する…
…しかし 目の前の人が何なのかは分からないが… 周りが危ない。)
遠巻きに銃や弓を構える敵の包囲
「 ……っ!( …もう… 使うべき…!?)……[ ボコっ ] ひゃっ!?」
( 今度はほんとに腰を抜かす… 今度は 地面から手だった )
「 ……… えぇ…?」
・・・氷海・・・
「……んはぁ、テホプぅ…んひへ…」
(ザラザラな感触のする舌で頬を舐めながら、じわじわと体を温めて
ゆっくりと優しいキス…尻尾で足裏をくすぐったりと遊んでいると…)
「……ずっりゅぃ…」
(何か色々我慢できなくなったのか鬼も来て…正反対に冷たく耳朶をかぷり…
さらっと持ち上げて移動しながら、冷たい吐息を耳に吹き掛け長い舌で首筋くすぐったり…
遊び道具…)
・・・近い小さな島・・・
「……ま、どっちにしろ…お前には色々謝んなきゃいけねぇなァ…」
(大きな舌打ちしながらエネルギーを回して右腕がどんどん巨大化していき…ぐるりと後ろ、遠距離射撃しようとしている敵達の方向を向き
…地面から突き出た拳と共に何かが降り立ち…左腕を巨大化、土埃被りながら人影が敵達の方を向き
双腕が振り下ろされーー)
「……このガキの邪魔すんじゃねェぞ雑魚共ッ!!!」
「……俺の子供に…ミィリィに…手ェ出すんじゃねえよッ!!」
(二つの巨大な拳、その風圧だけで…銃や弓を構えていた敵達は弾け飛び、小さな怯えている子供を守るように二人は立っていた)
・・・ 氷海 月夜に遊ぶ鬼ャ猫 ・・・
「 んひぇ ... ったく ... んっ ... ん .... ぅぅぅ ぅ !!!? 」
( ...続く、猫の弄り... 脱力してても耐えれないほどでは無いので
受け入れようとした途端に ... )
「 は フっ ひ ぃィ.... はうっ ひょっ ... お みぇ ぇらぁ ... ! .. あ ひゃめっ みゃあぁ ... 」
( 2人(?)に増えた悪戯っ子、新たに弄ばれる耳と 首への暖かく 冷たい責めを
堪えるには 月夜という受けに関しては小娘のウブでは無理な話、甘く悲鳴を上げては
全身がびくびくと震え ....
簡単に 負けてる )
・・・近い小さな島・・・
『 ーーーー!!! 』『 ーー!?』『 ーーー!!』
( 蹴散らされた敵兵に代わって近未来的なパワード・スーツを纏った騎兵達が前に現れ
エネルギーライフルと呼ばれる実体弾に近い特性を持つ電撃弾を連続で撃ち放ってくる )
( 謎の音声と共に散開 … すぐに波状攻撃のし易い陣形に組み直されると、後から出てきた
重騎兵が中心から巨大な青色の斧を振るって突っ込み、援護射撃が分厚くなる… 練度が高い )
「 [ ごぼぶく ] ……… 」
( … 一瞬で出てきておじさんと共に凄まじい轟音を放った父… ボロボロのアーマーでは
常人とそれほど防御力が違わないミィリィへの衝撃吸収が不十分で… つまりは 少し後ろに
吹っ飛んで気絶してた。…脆い )
・・・氷海…戦闘終わってるのに何してんだ此奴・・・
「…んむぅ…てぇほぷぅ…にゃむ…」
「…かわいぃねぇ…あたぃはすきだよぉ?」
(二人はアイコンタクト取って…何故かコンビネーション取り始めて、二人が耳許で囁きながら耳朶甘く噛んだり舐めたりとし始めて…
尻尾が腹を、氷が背中をくすぐり)
「……かっこよくて…こういうとこも…ん…すき…だぞ…」
「…かわいくてぇ…ほんと…いいねぇ…」
(脱力している所を…首筋をキスマーク付けるように甘噛み…
冷たい筈が二人の体はほんのりと温まっていて)
・・・小島・・・
「……あァ?誰だお前」
「…こっちの台詞、俺は父親、お前は誰だよ?…なんだその腕」
(後ろで気絶している子供をチラッと見た後両者溜め息…何方も何処か似ている
目を尖らせ…魔人は赤の瞳を輝かせながら指パッチン、すれば無数の手が子供を守るように浮き
巨漢は右手と左手を前に突き出す…)
「……魔力は俺様がやってやんから、邪魔すんなヒョロガリ」
「……物理は俺が全部ぶっ壊すから、下がってろよ」
(…ある意味子守りの最恐のコンビ、弾丸は両者とも受け止めて血が流れてしまうも顔歪めず…気絶してしまった子供を守り
拳の弾丸を飛ばし武器を破壊していく魔人…風圧だけで武器を吹っ飛ばす巨漢
…阿吽の呼吸)
・・・氷海・・・
「 んっ ぅぅ む .... ぁぁぁ ..... おぃィ.... 」
( ... 擽られる... 重量が無ければ、腹はどうとでもなる...
暖まって体力は充分、氷の上に立てば .... 2人の頭を掴む )
「 おぉ ま ぁ ぇ ら ァ... ! ! ! 」
( 散々、好き放題やられて 弄りまわされて __ 自尊心が砕け散った代わりに
激しくは無いが結構なプンスカっぷりを示す ..... )
後は 言うまでもないだろう__ また 何処かへ続く
・・・小さな島・・・
『 おぉっと其処までだ … 止まれ 原始人 』
( 背後より 声、それと共に再び包囲する… “ 先程まで死んでいた敵兵 ” )
『 そして 妙な考えは起こすなよ…?しかし貴様ら纏めて、共通の弱点とはな えぇ?』
( 背後、5mほど離れて2人を見据えているのは… 機械製の 忍者とも言うべき
姿をした…【 敵】。… 声は その背後の男が発していた、その 自信の元は… )
( 忍びが抱えている物にあった。… いつの瞬間からか 攫われていたのだ
小脇に抱えられている、ミィリィへと男の拳銃が突き付けられている )
・・・小さな島・・・
「…ちっ、てめぇのせいだからなァ?」
「…お前が後ろに気付かなかったせいだろ」
(睨み合い…確かにさっき弾け飛んだ筈だが何故か生きている、子供の頭に拳銃が突きつけられているので簡単な身動きは出来ない…普通なら)
「……魔人をなめんなっての」
「…ふーん…やんじゃねぇかヒョロガリ)
(更に背後から手が近寄り…拳銃をはたき落とそうとバレないように…)
・・・謎の空間・・・
(暗闇に包まれた…球体状、ドームのような空間…
何故か再び黒は其所にいて…)
「…久しぶりっ!ブラックちゃん…もとい、お友達?」
・・・夜の小島・・・
[ ヒ''シッ ]『 …出来る男は 其方だけでは無くてね… では、頼んだよ 大将 』
( 地面に落ちた 八つ裂きの手!…男が反応したのでも 忍びが反応したのでも無い
… 証拠に 2人とも微動だにしていないのだ… 夜闇に紛れて 何かが居る )
「 フン!__手だか足だか、伸ばすやら増やすやら --- 伸ばすなら __ 」
( 忍び そして男がミィリィを連れたまま … 夜闇の存在がはためかせる
マントの中に消え …… 存在が三日月の光落ちる中 腕を組んで堂々と言い放つ )
「 おれのために白旗でも伸ばしているのが合っているぞっ !フハハハハハハー 」
( __紅色に逆巻く出で立ち --- 《 バンパイア 》が此方を見据えていた )
・・・謎の空間・・・
「 あらあら … 何かしらぁ、天体キット使うのには有意義そうな場所ですわぁ 」
( 初手無視、周囲を興味深げに見渡し… )
「 うふふ 今日は楽しい時間が続きますわねぇ 」
・・・小島・・・
「……やるんならァ、一発で決めろよバァカ…」
「…てめぇは手出し出来なかっただろさっきから騒がしいんだよおいっ!!」
(子供を守れなかったせいか喧嘩を始める…吸血鬼という、最狂の存在を目の前にしているというのに
睨み合い)
「…チッ、雑魚じゃあねぇか、結局…」
「……とにかくあいつらぶっ飛ばしてからだ、その話は…」
(顔に青筋を立たせて何方も苛立ち…ギロリと睨み付けながら両者背中を預けて構える)
「…俺様に合わせろよ阿修羅野郎」
「……しゃぁねぇな馬鹿力…」
・・・謎の空間・・・
「……おいおいおぉい!?まぁた無視かよ君ぃ!?…雑魚だと思ってんな!?これでも感情の幹部の一人なんだよぉ!?」
(紫色の帽子と学生服を羽織った人物で片手にメガホンを持っており流石にまた無視されたのに苛つき、目を見開きながら睨み付けて)
・・・ 夜の帝王 ・・・
「 フッフッフッ 帝王を前にして自ずと準備すら出来ない --- か
貴様らもゾンビとなってこのバンパイアに服従するしか無いようだ!」
[ ォォーー…… ]
( その言葉を機にゾンビ達が次々と迫って来たッ 殺された相手に対して
憎悪も怯えも怒りも無くただただ向かっていく様はまさに死兵!)
・・・謎の空間・・・
「 あらあら … 別に、今気づかなくてもよろしくないですこと?」
( かるーく反応して謎の空間を歩き回る )
・・・小島・・・
「…『ヒートハンド』」
(手を激しく擦り上げれば摩擦熱で再生不可能になるようにゾンビを溶かしていき…
同じように空中に浮いた無数の手が擦り上げ大量のゾンビを相手…)
「……てめぇを相手すんのは俺みたいだなァ?…チッ、これだから嫌なんだが…」
(面倒そうに頭を掻き毟り地面を勢いよく叩けば地面を割り)
・・・謎の空間・・・
「……私の名前、知りたいよねっ!?ねっ!?」
(流石に少し寂しくなったのか後ろをついて行き一応仲間な筈なのに相手に傷が無いの不思議に思い)
「…???」
・・・夜の帝王・・・
「 ほう --- 凄まじいパワーだ --- 人間も何らかの行為を興じれば
此処までの力を引き出せるようになるのか。」
( 詮索するように腕を組んだまま 地面を割る野蛮人に視界を置く )
「 その点だけで言えば お前は数ある下等劣種である人間の中でも
超人と呼ばれる部類に入るだろう成功作品だ。」
・・・謎の空間・・・
「 知る事は任意、そしてわたくしは知る気などなくてよ … あら いけない 」
( 少し口に指を当てて、ハッとした感じを態とらしく表現 )
「 …流石に剥製の名前が分からない、ではわたくしの沽券に関わりますわねぇ 」
( 意地悪く笑う… [ 教える = 黒の沽券を守る。教えない = 黒の気分を守る。]
… 本当に中身まで意地が悪い )
・・・雷光煌めく戦闘空域・・・
総撃破数 89
( _ _ _ _ 堕ちる 堕ちてしまう _ _ _ )
__皆を 堕としてしまう
『 ・ ・ ・ 』 ___ あの日 お人好しな魔人に跪いてより 分かっていたハズ__ なのに
( もう ブースターを点火することも出来ない__ かつての仲間たち・・・
泣く事はない それは自分で堕としたのだから 当然 __。)
それでも ___
【 熱源の接近を確認 】
『 _____来たね 』
( 纏わりつく罪と亡霊の幻覚を振り払って 光の尾を引く一筋の“ 矢じり ”を
___心の痛みをも押し殺して 私は見据える__ 【 R -9A 】。)
・・・夜の帝王・・・
「……人間じゃねぇよ、俺様は…俺様は機械人…そして…能力者なんだよ……
…所でよぉ、面白い話をしてやる…この島は土に魔力が含まれてるって知ってるか?」
(地面に両手を付けて…紫色の光を薄く放つ土を片手で掬いながら笑みを浮かべて)
「……そして俺の能力はァッ!!魔力の吸収ッ!!これがどう言う事かァ分かるよなァ〜〜ッ??」
(ニヤリと笑みを浮かべて…土にあった光が無くなり変わりに…巨漢の腕が更に太く大きくなって…)
・・・謎の空間・・・
「…仕方ないなぁ〜〜〜〜…私はっ!そうこの偉大で華麗なる私は!!…紫色!驚き!桃の木!山椒の木!!…ホーライでございます!………分かったよね!?」
(何故かスポットライトに照らされて空拍手…流石にこれで覚えてもらわないとと心配していて)
「……ねぇ、前一回会ったよね?…え、違う?…ねぇ、ちょ…あれ…?」
(不安になってきたのか自分の記憶を辿り能力を確かめる…確かにお友達、前しっかりと作ったお友達…
メガホンを構えながら笑みを浮かべて)
「…と、とにかく!覚悟は出来てる!?」
・・・雷光煌めく機械の残骸が降る空・・・
(ーーーーー雲に紛れて一人…白い天使のような輪っかと服を着た人物が…どんどん近付いてくる)
・・・夜の帝王・・・
「 無駄無駄無駄ァっ!このバンパイアは 夜に生まれてより 全ての超人たちを超えたのよっ 」
F I Aaaaaaaaaaa ! ! !
( 仰け反った!?違う!余りの感情の昂りを体が表現しているのだ!
響き渡る雄叫びの声!ゾンビたちは一層いきり立って襲い掛かるのだッ )
・・・謎の空間・・・
「 わたくし、記憶にございませんわよ?」
( そう言うと 空間に手をかざす… 深海の水に触れるような… とは
いかなくとも十分に深みのある感覚が手に伝わる… )
「 ーー んー 」
・・・雷光煌めく戦闘空域・・・
( ___【 R - 9A 】アロー・ヘッド。接近の距離が縮まる度 私は気を引き締めるが ・・・
視界に R - 9Aとは別 ・・・ まるで 天使のような姿が映り込んでいた、レーダー反応は無い。)
『 ・・・“ 君のすぐそばに 天使がいた ” か ・・・ 』
( 仲間たちと共に 好んでいた “ 海と空の歌 ” の再現じゃないかと 私は笑う
__アロー・ヘッドが接近する、天使の幻覚も共にある・・・ 自虐的な気分を
残り少ない戦意へ変えようと 私は雷光の矛先を 向かってくる 矢じりへと向けた )
・・・夜の帝王・・・
「……まだ分かんなェのかお前なァッ!!…エネルギーに変えれるのは何も筋肉だけじゃあねぇんだぜッ!!」
(腕の中から異常な…グツグツと何かが煮上がる音、血液が沸騰しているらしく…苦痛に顔を歪めるもそれも終わり…)
「…溶岩とまでは行かないが、フライパンに入れた油みてーにグツグツだァッ!!」
「…爆弾って奴だよゾンビ共!」
(遅くなったと魔人が登場…風船のように膨れ上がった腕を切り落とし…巨大な手の壁の後ろに隠れる
瞬間ーーーーー熱血の雨、辺りに火花が飛び散りドジュゥウと聞いていて気持ちの良い音を奏でる)
「…名付けて『レイン』!」
「…技名ねーんだな、おっさん…」
・・・謎の空間・・・
「……………っ…ぅ…な、泣くな泣くな…相手は敵だぞ、驚きだぞ…あんな泣き虫じゃあないんだからぁ…」
(メガホンを構えているとはいえ精神的に負けてしまいそう…色々ときついのだ、相手の薔薇には刺しか無い…
因みに壁は声が反射するようにとても柔らかく…)
「……何だこの扱い…お友達を間違えたか…?」
・・・雷鳴の天空・・・
『…貴女、仲間…機械…同等………』
(片手にステッキを持ち…糸目の天使を模したような…実際浮遊というか雲の上に立っていて)
『……私…名前…ゲッチョウ(月跳)…喜び…感情…排除…戦闘…可能?』
・・・夜の帝王・・・
「 フッフッフッ . . . 自信作をどうもありがとう、これで確信に変わったッ 」
( 溶ける!燃える!倒れるゾンビ達!しかしやはり 倒れる気配が到底しない
のがこの男ッ そして 血液に当たって耐えたのではない 、 止まっているのだっ
空気中!何の障害物のない空気中 まるでそこに壁があるかのようにバンパイアの
前で全ての血液が移動を停止しているのだッ こ これはっ!!)
「 強靭!!無敵!! そして これがっ 」
( 網膜に血液が集中!圧力で大砲のように血液の刺突が炸裂ッ
空気中で変化したその血液は強酸じみた溶解力とスピードを持つっ!
当たれば __ 死ぬッ )
「 “ 血の力 ”[ ブラッドパワー ]よぉぉぉぉ!!! 」
・・・謎の空間・・・
「 ……あのね?」
「 雑魚の顔なんて一々覚えちゃいないのよ 」
( 先程から自分の気分を害そうと必死になっているような
“ 誰かも知らん奴 ”に向けて威圧を伴って言い放つ )
・・・雷光煌めく戦闘空域 【 BOSS 】・・・
( __天使の幻覚から聞こえる 今の私にとって皮肉たっぷりの言葉の数々 )
『 ・・・ 亡霊が添える花ってヤツかな __ 』
【 ライトニング波動砲 】【 スタンダード波動砲 】
( つぶやき終えるのとほぼ同時 、アロー・ヘッドが波動砲を撃ち込み
それを避けてライトニング波動砲をお見舞いする・・・巧みな軌道で
回避し そのまま自分の射線に持ち込んでくるアロー、私はミサイルで迎撃する )
____私が左を向いているのに対して ・・・ 彼女は 右を向いていた
( ・・・皮肉だなあっ )
・・・夜の帝王・・・
「……策はァ?」
「……ある、一個、上等なのが…だからてめぇも合わせろよおっさん!」
(えげつない速さで向かってくる血液の大砲…呑気してるのがこの男達炸裂すれば確かにやばいだろう…当たればだがーーー)
「「……じゃあスタートだなッ!!!」
(それぞれが飛んでまずは躱し…血液があまり意味ないと分かった今する事、吸血鬼の弱点となる日光やにんにく…だが今は真夜中、持久戦は得意だがジリ貧なのも確か!そこで…彼等が取った行動は…意外ッ!)
「「熱してッ!!溶かすッ!!」」
(口だけなら先程と変わらない…魔人が“銀”のナイフを持っておらず、巨漢が立ち止まり右腕にエネルギーを回しつつ再び地面の魔力を吸い取ってなかったらだが)
・・・謎の空間・・・
「……っ………ぁ……!」
(嫌でも思い出される、元の人間だった時の記憶、威圧が重なってしまう、悔しそうに唇を噛み…血を漏らしながらメガホンを構える…)
「……っ…っ…!!…遊び…ましょうよ、お友達…!…私の能力を解除するまで…貴女の呪いは解けないんですから!」
(絞り出した声は掠れてはいるがしっかりと伝える事が出来て…涙目ではあるがしっかりと相手を見ていて)
・・・戦闘空域・・・
『…『鈴蘭』…所謂…反射…』
(ステッキを掲げて祈りを捧げる…何処か孤島の主と似ている格好で、鈴の音が鳴り響けば…
半径50mの自分に向かってくる物体は全て跳ね返り元の発射した主人に向かっていく…小さく顔を歪めたも自分に向かってきた物体が無くなればすぐに行動)
『…… 『転姫』……』
(雲の足場に爪先が触れれば…短い距離を転移、それを繰り返して近付いていく…)
・・・夜の帝王・・・
「 F I Aaaaaaaaaaaaaa ! ! ! 」
( 叩き潰さんとバンパイアは跳躍!両手の爪を2人の首へと伸ばすッ
単純な行動には圧倒的脚力!圧倒的反応速度はまるでイージス艦の防衛システムじみた
防御力を思わせるほどの堅牢を誇るのだッ )
・・・謎の空間・・・
「 …… 何を 」[ キ''ュルン ]
( 何か顔を歪めて冷たく言い放とうとした … そうであるらしいと
雰囲気から嫌でも理解できる。 しかしその寸前… 心に傷を付ける前に姿が消えたのだ )
[ するり ]
「 …何も、そんな相手が欲しいのなら… 魔法を挟まずとも、私に言えばよろしいのです 」
( 替わり に … そんな様子で 後ろからホーライを抱き上げる者があった )
・・・雷光煌めく戦闘空域・・・
『 ? 』
( 天使の幻覚が何かしたような気がした。 が それに気を回すほど余裕はなかった
回避も攻撃の鋭さも 場数を踏み続けてきたアローの方が上だった。私を見据えて
スタンダード波動砲が連続で放たれる、不幸な事に 今のアローは特別カスタム仕様__
勝ち目はない、今のままでは )
【 アンカー・フォース 】
( 牙を持つ光球 最強のオプションを前面に備えてアローへと突撃する
当然 アローは回避するが、其処を私は光子ミサイルで狙い撃つ。
迎撃に飛んでくる波動砲 フォースを盾に再び突撃する私、流れは此方に傾いた )
・・・夜の帝王・・・
「……熱したぜッ!!!」
「…おーけ…ぇっ!」
(反射的に向かってくる爪を巨漢はガブリと噛み付き…魔人は銀のナイフで力任せに腕を切り裂き
相手が悪というのを忘れそうな程悪人顔を此方側もしていて
…少し辛そうに顔を歪めながら再び二人の腕が巨大になっていき…)
・・・謎の空間・・・
「…っ…ぁ…ぇ?」
(目の前の相手が消えて後ろから急に持ち上げられては小首を傾げてしまい
気付かないうちに涙が頬に垂れていて)
・・・雷光の戦闘空域・・・
『…私…可視…可能?』
(天使の格好をした相手が急に目の前に現れてはステッキを左右に振り
機械の体を分析、じっと糸目だがしっかりと見ている様子で…)
『…何方…味方…』
・・・夜の帝王・・・
「……熱したぜッ!!!」
「…おーけ…ぇっ!」
(反射的に向かってくる爪を巨漢はガブリと噛み付き…魔人は銀のナイフで力任せに腕を切り裂き
相手が悪というのを忘れそうな程悪人顔を此方側もしていて
…少し辛そうに顔を歪めながら再び二人の腕が巨大になっていき…)
・・・謎の空間・・・
「…っ…ぁ…ぇ?」
(目の前の相手が消えて後ろから急に持ち上げられては小首を傾げてしまい
気付かないうちに涙が頬に垂れていて)
・・・雷光の戦闘空域・・・
『…私…可視…可能?』
(天使の格好をした相手が急に目の前に現れてはステッキを左右に振り
機械の体を分析、じっと糸目だがしっかりと見ている様子で…)
『…何方…味方…』
・・・夜の帝王・・・
「……熱したぜッ!!!」
「…おーけ…ぇっ!」
(反射的に向かってくる爪を巨漢はガブリと噛み付き…魔人は銀のナイフで力任せに腕を切り裂き
相手が悪というのを忘れそうな程悪人顔を此方側もしていて
…少し辛そうに顔を歪めながら再び二人の腕が巨大になっていき…)
・・・謎の空間・・・
「…っ…ぁ…ぇ?」
(目の前の相手が消えて後ろから急に持ち上げられては小首を傾げてしまい
気付かないうちに涙が頬に垂れていて)
・・・雷光の戦闘空域・・・
『…私…可視…可能?』
(天使の格好をした相手が急に目の前に現れてはステッキを左右に振り
機械の体を分析、じっと糸目だがしっかりと見ている様子で…)
『…何方…味方…』
(ごめんバグ…)
126:バンパイア◆.s:2020/04/12(日) 14:46 ・・・ 夜の帝王 ・・・
「 ほう . . . しかしこのブラッドパワーの前では何者も無力!無駄無駄無駄!無駄よぉーー!」
( 『 体内と自身を中心に視界に入る半径3m内番の血を支配する力 』が発動!
紅く光り輝く吸血鬼の目が2人の腕に集まる血の温度を急激に低下させる . . .!)
「 これぞ !『 気化冷凍法 』の昇格版[ プロモーションバージョン ]!フハハハーーッ 」
・・・謎の空間・・・
( そのまま 抱き上げてきた人物は子供に対するそれのようにホーライの
足と背に手を回して、決して無理をさせない姿勢を作る… 見上げ形で、銀髪の優しげな顔が見える )
「 …… ニャル、と言います… あなたは?」
・・・ 空を舞う矢じりと狂犬 ・・・
《 分析結果…
【 R - 13B 】赤城所属 《 機械の裏切者 》
【 R - 9A 】 機械所属 《 英雄 》 》
{ ! ! ! ! ! }
( ___ 一瞬 何が起きたのかは分からなかった
気付けば 目の前にあるはずのフォースは無く
私は海へと真っ逆さまに・・・ )
『 ~ - gggg ・・・ 』
( 落下の最中__ アローの前に浮かぶ 4つの制御を持つ光球・・・
【 スタンダード・フォース 】が見えた。___奪われたのだと 私はやっと分かった
...堕ちる___ )
直後 海より激しく叩きつけるような水音。 飛沫が舞い 海へと還る__
『 ... 無駄な手出し ... 必要は 無い 』
( 後に残る 【 R - 9A 】が幻覚では無いと分かる 天使に向かって声を発する・・・
よく見れば そのボディは島へと交渉をしに来た、機械の使者そのもので )
・・・二人の強腕・・・
「……それがァ…どうしたんだよッ…」
「…温度が下がれば固形になる…骨にへばりつく…!」
(巨大になったまま今度は膨れ上がり…どんどん赤黒くなっていく、自分達の腕がどうなろうと知った事じゃあ無い、…高めた摩擦は火を起こす…もう、温度が下がらないように…
二人は腕に火をつけた)
・・・謎の空間・・・
「……ホ、ホーライ…ホーライ…じゃなくてっ!ブラックちゃんじゃないと!お友達じゃないといけないのっ!!」
(優しげな顔につい本音を漏らして…慌てて訂正、頬を膨らませて、もう一度メガホンをかまえる…)
「…あの子はっ!もう『嘘憑仲間《ライアー・ウルフ》』なんだからねっ!」
・・・星の降る空・・・
『……成程……… 『希星』』
(頷いた後にステッキを掲げれば…流れ星…正確には…巨大な石が、目の前の交渉者に向かい落ちてくる…
天使の格好をした機械は…自分の身が錆びるのを知っていながらも、水中に転移を多回利用して…そのまま抱き上げては火花が散る体を気にせず…陸地に寝かせ)
・・・ 揺らぐ夜の帝王 ・・・
( 瞬間 燃え上がる2人の腕ッ )
「 な ッ 何ィ〜〜〜ッ!? 」
( 一歩も引かぬ覚悟を前に帝王は一瞬たじろいだっ
人間まがいの存在がここまでの力と覚悟を示すなどっ
“ 全く ”初めての経験であるからだッ !!! )
・・・ 謎の空間 ・・・
「 …私が、お友達になれば… どう 呼ばれますか?…ホーライちゃん 」
( 膝に寝かせて、そっとメガホンを下ろさせる… 姉に関する心配は
全く無かった。… 寧ろ、今 心配なのはそんな姉に苛立たれている… )
「 私がなれば、心配ないでしょう…? お友達 」
( 頬を撫でて 出来うる限り柔らかく接して )
・・・ Stage 1 リザルト ・・・
『 --- qq 敵対行動認識 一時退却を実行 』
( 初見の攻撃に対応しきれず アローは翼の一部を欠損
戦力的な不十分を確認して、撤退を開始. . . 翼が欠けてもその速度は凄まじく )
『 ggg ggg . . . 』
( 水の中から引き上げられたカロンの損傷も 決して軽いとは言えない
対空レーザーによる深く抉られた胴体が、簡単に再起する事は不可能だという事を物語る )
・・・燃え上がる両腕・・・
「……俺の子供に…ミィリィに手ェ出したのをあの世で反省しろ吸血鬼がっ!!」
「…ぶっ壊してやらァッ!!!」
(更に燃えていない方の腕にも両者…合計4本の燃え上がる柱のような腕
目の前の威張っていた吸血鬼やそこらのゾンビどもを巻き込む…土地なんか気にしない連打ッ!!)
・・・謎の空間・・・
「…え?えーと…えーと…ーーーーメイドちゃん!」
(思いつかなかったので相手の格好から何となく察して…戦闘する気満々だったので少し消化不良なのか頬を膨らまし…
場所も声が反射しやすいようになっていたので色々残念…)
「……別にいいけど…府に落ちない…」
・・・墜落現場・・・
『…負傷、私…修理…不可能……仕方無… 『清喜』』
(…自分の体に取り込んである無事なコア…無理やり押し込んで回復を狙う…
…逆に天使の体も水に濡れてしまっている為一旦乾かしに入り…機械の衣を脱ぎ捨てた)
・・・ 夜の帝王 ・・・
[ ドボォォォォ ]
( メッタクソに凹む地盤 全滅するゾンビ . . . 少し離れ 両腕を少しずつ再生するバンパイア )
「 炎の連打か . . . ほんの少しだけ驚かされたが所詮はそれまでよっ 」
( 焦げ付いた服や体はまともに喰らっていた事を分からせるが . . . あの一瞬、血の力を
応用した血液冷凍防御や再生 挙句脚力で脱出してみせたバンパイアには余裕が蘇る )
「 それでは処刑の時間とッ . . . ムッ 」
( 腕を振り上げる吸血鬼、しかし . . . 朝の光が、一筋海へ落ちる )
・・・謎の空間・・・
[ ぎゅー ]「 はいはい、メイドが言うこと聞いてあげますから 」
( ちょっと不満げなホーライ、それに対してメイドは軽く抱き締めて )
「 もう お友達ですからね ? … 気軽に、なんでも言っても良いのですよ 」
・・・リザルト・・・
[ ヒ''リッ ・・・ zz gggg ]
( 大幅損傷 + 入り込んだ海水 + ねじ込まれた謎のコア
特異反応は起こり 生き物の様に傷が塞がったがコアの摘出が
不可能になった挙句全身から変な音を出し始めた )
キュイーーー キ''ュイーー
gg zzzz キ''ーキ''ーシ''ーーー
『 f ぉ Bっ ハ''ハ''ハ''ハ''ハ''ハ''ハ''ハ''ハ''ハ''ハ''ハ'' うBaべ ボ gぃ っ 」
( のたうちまわる様に ・・・ 全身が変異を始めている )
・・・夜明けの刻・・・
(辺りには炎が飛び散り、死体を糧としてキャンプファイヤーのように更に激しく燃える…
二人の腕は黒焦げどころか千切れてしまい、地面に落ちる…魔人でも再生に数秒掛かり、巨漢は残りカスの地面の魔力を自分の腕の回復に回して)
「……やっぱ吸血鬼にはァ…太陽だよなァッ!!!?」
「……それを待っていたんだよ…もうお前は逃げられないっ!!」
(太陽の光が夜に包まれた島を照らしていくと同時に、先程まで燃えていた炎を消す…正確には見えなくなっていく
ピシィッと人差し指を突き出して両者は笑みを浮かべ……)
(じわじわと広がる、光の領域)
・・・謎の空間・・・
「……戦闘したかった…ブラックちゃんと…はぁぁ…メイドちゃん…」
(悔しそうに頬を膨らませメガホンを無理矢理持ち上げれば構えて、見返りじーっと見つめ)
「…なんかメイドちゃん子供からよく好かれそう」
・・・嫌な予感しかしない結果・・・
『……疲労……損傷…中々…』
(体に付いた海水を取り除き笑みを浮かべているもあまり優れない様子…
機械の体の整備をしながら一応、容態の確認はして)
・・・ 夜開 ・・・
「 . . . 今日は命拾いをする様だな . . . しかし帝王はこのバンパイアだッ
覚えておくが良い!おれこそが主人であり貴様らをいつしか統べるのだとなッ 」
( 高笑い、光が自らへ届かぬうちに 翻したマントの中へ . . . )
___撃退成功
・・・ 謎の空間 ・・・
「 … 元気になってくれましたね… えぇ、私で良ければ、お付き合い致しましょう… 」
( 目を閉じて立ち上がり、指を鳴らしながら薄く笑う )
「 私が、子供好きというのもあるのでしょうか… 現に 慕ってくれる子が
いくらばかり居ますよ… さて、準備はよろしいですか?」
( 目を開け… チャイニーズカンフーじみた構え方をして )
・・・ 変化 ・・・
『 ヴィヴィヴィヴィヴィイィイィイィィ ppppgggggg 【 BOMB!】』
( 終いにゃ煙を吐き出し ・・・ 内側から炸裂する様にして爆発してしまった。
火薬と土埃が視界を悪化させる ・・・ )
「 ぅぇっへ ゴほっ ふぐっ ・・・ うぇぇ ぐぅるぅじぃ ・・・ 」
( 肉声の様な はっきりとした声が響く )
・・・照らされる島・・・
「………気に入らねぇな、あいつ…」
「…同感、次あったら灰まで残さない…」
(勝った気がしない…寧ろ負けたような気までする、結局時間によっての勝利…
……因みに二人は初対面で名前も知らない……だが守る物は同じだった)
………決着?
・・・謎の空間・・・・
「…えっ、本当!?…いいけど手加減出来ないよ!?…う、うん、別にその、えっと、自分を倒すつもりでいいからね!?」
(まさかの提案を受け入れてくれたメイドを嬉しく思うと同時に驚きながら距離を取り…)
「……じゃあ遠慮なく!『人間賛歌《ブレイブ・コラール》』っ!!」
(…メガホンを構えて…自分に対しての声援、自己暗示の様に話せばオレンジ色の…所謂オーラに纏われ)
・・・不思議・・・
『……分析…肉体…人間化…?…理解不能…』
(自分のコアにそんな力は無い筈と疑いながら土煙を払い馬乗りになってじっと見ている…)
『……不思議……謎……一体?』
(…興味が湧いたのか小さく笑みを浮かべていて)
・・・ 『手』掛・・・
___連れ去られた もはや戦えない様子のミィリィ
主犯は消え去り 手掛かりは... .... ....
( ゾンビの内 一体 ... 近未来的騎兵の全身が溶け ...
金属製の機械骨格の様なものが露わになった。
生物としてのあり方を否定した様なそれの質感は
何処か、あのおちゃらけた黒機の装甲に似ているような ... )
・・・ 音の空間 ・・・
「 … 両者じょう … いえ、違いますね…… 例えば … 」
( 口上の本気度を見直し 暫し、考えて… )
「 …… お互い、元気で… 楽しみましょうっ 」
( 正拳突きのような格好で、メイドはそう叫ぶ )
・・・変異体・・・
( 咳き込みながらゆっくり目を開ける… 人間体(アンドロイドボディ)に
普段の黒機形態を足して割らない様な見た目、背の方は人間ベースで…
変異の為か展開前のサイズ小さめの装甲を纏うのみで… 裸体同然 )
「 ぅえほ っ ・・・ あ''ー ・・・ 誰、あんた ・・・
てゆーかウチの体いまどーなってんの ・・・ てかお互い裸・・・ 」
( 取り敢えず目の前にあった天使の胸を揉む・・・マスター譲りのいたずらが出た。)
・・・邪悪・・・
「……あァ?何だこの機械…チッ…うざってぇ…」
(巨漢はそもそもあの子供の戦闘している所を見ていないのでそれが手掛かりだと知らずに何処かへ向かい…残った魔人は歯軋り起こしながら最悪な事に気付いてしまい…)
「ーーーーーーあんのド腐れ野郎がっ!!!」
(目は血走り…怒りからか自分の腕を掻き毟り…そしてふぅぅっと息を吐けば落ち着いたが、新たに目標…)
「ーーーーあのヘタレ威張り吸血鬼に身の程を教えてやる」
・・・戦闘空間・・・
「……想像していなかった戦闘の始まり…っ!!…でもこれはこれでいいかっ!」
(メガホンを構えて…大きく息を吸った後、勢いよくワッ!!叫べば辺りに音が反射して…鼓膜を攻撃する)
「…今しょぼいって思ったでしょ?ざーんねん!…色々凄いんだからね!?」
(…さっきまでの落ち込みようどこへやら、陽気に話しかけ)
・・・人間みたいな機械・・・
『……貴女、射撃…墜落…海落、故障…私…核心、挿入……瞬間、破裂…土煙…晴……人間体、変化…意味不明…』
(状況説明するもその本人も見ていた天使も訳が分からず、元は機械とはいえ見た目は何方も人間に似ている…
胸を揉まれても表情崩さずただ一言…)
『…………助平』
・・・ 音響空間 ・・・
[ ウ''ィィィィィンンン!''!'''!''' ]*イメージ
「 っっ!?」
( 音響空間により破壊力マシマシの爆音攻撃、しかしそこは旧神の物理的頑丈さ
鼓膜が破損するような事態は、無い… それでも メイドはふらつく… ダメージゼロ
というわけでは決して無いのだ )
「 …… やりますね …中々…!」
【 スターストーム 】
( 光り輝く星の渦が暗闇の空間を彩るように
メイドの手の内から迸った!広範囲へ徐々に衝撃を伝える…!)
・・・変な同類・・・
「 ・・・カタコトしか言えないワケ?ってか、助平って・・・
そりゃお前さんの事も言ってるんでしょーねぇ?」
( むっくりと起き上が… りつつも不可抗力と言う名のわざとで
天使の体と結構密着して、じろりと全身を眺める… 自分並みに精巧 )
「 へー ・・・ どこの誰が作ったんだか知らないけど__ すっごいかわいい 」
・・・音響ドーム・・・
「……えっへへ、凄い?凄いよね!?だよねだよね!!!」
(喉のケアとばかりに喉仏を指で押して向かう星の渦、辺りに人形をばら撒いて…次々に憑依、人形は壊れるもしっかりと無傷…笑みを浮かべ…今度はメガホンを心臓の位置に当てる)
「『生命叫喚《ハウル・リズム》』」
(脈動に合わせて辺りに広がるヒビ割れ…先程よりは弱いが不整脈、一定では無い爆音が耳を襲う…広範囲に攻撃はお手の物、人間は130以上のデシベルを聴くと鼓膜が破れてしまうとも言うので大体この技で決着は着く…)
・・・機械のような機械では無い…?・・・
『……先程、発言、私、貴女…似体…性格……同等』
(…じーっと見てくるセクハラのような視線に小首傾げながら結構密着されてきてる、特に抵抗するという訳でも無い
…人間の肌、所々火花は散っているものの、とても人間のような艶も放っていて)
『……カ…可愛い…違…貴女…一応…綺麗…私…以上』
・・・音響空間・・・
( 心臓の音、それが 音響空間による高い破壊力を以って“ 旧神 ” へ襲い掛かる… )
墓穴を掘った。
「 …… っ [ カクン ]…… 」
( それを聴くや否や… 意識を深く、無理やり落とされるように上体を脱力するメイド
その背中より …… 悪意なんてものではない 形容が不可能な気配が奔れかえっては“ 見据える ” )
‘ ×=〒♪\☆=× ’
・・・変な同類・・・
「 ・・・そっか、お前さんが助けてくれて・・・ ちょっと、待って・・・
あんたっ 火花火花っ 絶対耐水性ないのに海飛び込んだでしょっ!?あぁもうっ!
お褒めいただきありがとうねっ 後で弄ってやるから・・・!」
( 色々ふざけた事いいながら… その表情は一瞬で真剣味を帯び 天使を砂原に押し倒し
全身の装甲を展開する、早速火花の散っている所に変異したアームを触れさせ… )
・・・音響空間・・・
「………あ、やばい、やり過ぎた…?…大丈夫?」
(流石に上体の力が無くなったのが見えればやり過ぎたかと思いメガホンを離して近寄ろうとする寸前ーー
見えた、見えてしまった、あの優しさが嘘に見える、何処に隠してあったんだと言う程の、黒を表すモノ、どす黒い悪意、心拍数が上がっていく…)
「……っ…何か……やばい………!」
(驚愕し、冷や汗を流しながら無意識に後退り)
・・・同類同士・・・
『……私、反射…可能…全耐性……低い……
…修復…自分…』
(相手の表情が一変したのを落ち着かせようと色々話すも逆に心配させるような事ばかりで
右腕、顳顬、左太腿、脇腹、関節の付け根…等色んな所から火花が飛び散り今にも爆発しそう…)
『………私…修復…利点、功績…無…』
・・・ 醜に染る空間 ・・・
旧ナル者
( 後を追う そんな表現が正しいか 距離をとった途端に “ ソレは来た ” )
__盛大に飛び散る血の飛沫 メイドの背中を中心にして… ‘ 触手 ’の様な物が爆発的に増殖。
周囲へ そして集中して… ホーライへと殺到する 。
【 刺突 】【 溶解液 】【 締め上げ 】【 噛み付き 】【 毒素注入 】【 素粒子レーザー 】
・・・ 同類 ・・・
「 なんて言ってるのか分からんっっ !!」
( それは焦りの類の興奮が故でもあるが… 急げど手当は追い付かず
火花は散るばかり__ 万事休すかと手を休めかけたその時に… )
「 ぅ っっ ぇぇ !!? ォ っ . . . ご ェっ 」
( また のたうつような気持ち悪さに悶絶する黒機… 其れもその筈
またもや変異が起きていた、装甲の合間 合間から水色のチューブが
生き物のように飛び出し 天使の傷の中へ入り込んでいるのだ。)
【 ナノマシン注入 】「 ぅぅヴウゥっ っ !?」
( 身体中の血を抜かれるような感覚。
天使の中に解き放たれたナノマシンが外部からでは困難な修復を
秒の範囲で済ませていく… 役目を終えたチューブが戻り、目を回しながら
黒機も 正気を取り戻した )
「 ぅ っへ ・・・ にゃぃ いまの・・・ 」
・・・変化する空間・・・
「…や…られ…ぃ…いや…やらなきゃやられる…!!!」
(赤黒い、失神してしまいそうな恐怖の触手、驚きじゃ済まない、気絶してしまいそうなほど心拍数は上がるも…逃げられない、逃げたく無い
何故か、そんな気持ちが湧き上がり…今出せる最大の声…喉が壊れてもいい、だから、止めなければ…
向かってくる攻撃…打ち消そう、メガホンの準備…)
ーーーーーーー『音無世界《ハイ・シャウト》』
(向かってくる攻撃全てを灰…いや、塵にする、声の風圧、吹っ飛ばす、デンジャラスな…奇声
自分の出せる最強の音を数十秒続けて出しつづける…空間にヒビが入り、光が差し込んでも来ていた)
・・・似た者同士・・・
『……?…大丈夫…?…何…今…】
(諦めかけて目を閉じて…シャットダウンを数秒していた間に何故か体が元気に
先程までの倦怠感も無く、新品同様の綺麗な体に…変わりにしんどそうな目の前の黒機を目にして
大丈夫かと覗き込み…)
・・・ 崩壊空間 ・・・
[ ミリメ''チメ''チ メ'' チ''ィッ ]
( 真っ向からぶつかり合う触手と音圧、いつもの触手であれば分からないが
今は本体による裏打もない只の触手、圧倒的破壊力との鍔迫り合いに押し返され…
しかしタダで壊れる事はなく再生具現で突進力を補強 拮抗した力の押し合いが続き…… )
「 ……ん
[ ス''キ''ョ カ''ゴゥゥゥゥゥゥッッッッ]ーーーー!!!!?????」
( 覚醒。意識の戻るニャルを… 戦意を消した触手を纏めて…
崩壊する空間の外へと溜まった衝撃ごと音は吹き飛ばした。)
・・・妙な同類・・・
「 ・・・何言ってっか分かんないってぇ 」
( 吐いた後みたいな、気怠さを主とする動けない表情
砂浜に体仰向けに倒れ込んで気持ち悪そうに視線を動かした )
「 ぅぇぇ ・・・ ウチだってなんなのか聞きたい・・・ 」
・・・ひび割れた空間・・・
(収まった戦意、引っ込んだ触手…安心で此方もメガホンを構えるのをやめて…声を出す、流石にあの規模…枯れていて)
「……あ゛〜〜〜…つ゛か゛れ゛た゛〜……」
(…その場に座り、息を整えて気分が悪くなったのか顔も青ざめていき…)
・・・白と黒・・・
『……貴女…黒…私…白………黒…感情仲間、此方一人…強力…居る』
(仰向けで辛そうに黒機寝転んでいる砂浜へステッキ片手近付き…
微笑み浮かべながら唱える、体の不調の回復…)
『笑鐘』
(…正確には近くの生命体に対象の怪我、病気、その他諸々負の事を転移させるのだが…)
・・・ 空間 ・・・
[ ぎゅっ ]「 ……その … 申し訳ありませんでした… 私めの不注意で… 」
( 案外、無事… でも 無さそうなメイドがまた 後ろからホーライを楽な姿勢で
抱き上げる… 片手で抱きかかえながら、ホーライの目の前に見せたのは「100%オレンジ」)
「 ……飲みます…か?」
・・・白と黒が佇む浜辺・・・
「 ・・・ ふーん 、ぜんっぜん分かんないけどさ・・・
取り敢えずあんた何処の所属?・・・ウチを助けてくれたみたいだけど
此方とか言っているあたり赤城とかの所属では無いよね?」
( 敵では ないかな… 2度も助けられた事実にそう考えるも
全く理解できない喋り方にジト目で対応する… ように見えて
その視線は少し… )
「 ・・・えっとね? 可愛いし、目覚めた時にはうちに跨ってて・・・
その格好。・・・襲っていい?あ、ウチ カロンね 」
・・・割れた空間・・・
「……た゛い゛し゛ょ゛ぅ゛ふ゛…の゛む゛」
(ガラガラ声で無理に喋りつつ、オレンジジュースを勢いよく飲み干して…素の声に戻し出し
驚愕の表情を浮かべてそして今になって気づく、衝撃の事実)
「……なんでオレンジジュース好きって分かったの!?」
・・・同類の白と黒・・・
『……孤島……所属…私……ゲッチョウ(月跳)
貴女…機械…同等…戸惑…発見、優しい…独自判断…救助、気分的…』
(しっかりと孤島に住んでいると、一応目の前の敵に向かい堂々と言い、助けた理由もただ自分の気分らしく別にそういった感情は持っていない…筈だった
…が、相手からの言葉には流石に色々と隠せないらしく頭から煙を出していて)
『…却下、駄目、否定、助平、変態、屑、馬鹿、阿保、間抜け、鈍間………行為、否認』
(…とても慌てているのか急に罵倒の言葉も幼稚になり)
・・・ ひび割れた黒い瞳の空間 ・・・
「 ……いえ、私が …… うぅん、偶々持ち歩いていただけの事ですが… さて 」
( 空間の足場を確認してより 自らの身が安全なだけではない、ホーライにとっても
問題のない事、それを調べれば 腕を離して地面に下ろす… 後ろから抱き上げて
見えなかった表情、メイドのなんとも言えないような … 言わば白い微笑が見えて )
「 …もう 寂しくありませんね?」
・・・ 天使と狂犬の砂浜に ・・・
「 ・・・んー そっか、敵ねぇ ・・・ そーには見えなくなったけど?」
( … 何処か主人の面影というか悪癖の遺伝が見える。妖しく笑み浮かべれば
片手で天使の顎を上げ、ペロリと舌舐めずり… 気に入ったものに関してはデストロイの
範囲外ではあるらしい… 適当な所まで似始めた )
「 そーじゃなくても ・・・ ぎゅってするぐらいいーんじゃない?__月跳ぉー 」
・・・静寂な空間・・・
「……寂しいよぉ…ぅぅ…やだやだ…行かないで…メイドちゃん…もう戦闘とかどうでもいいから…主に従わないから…一人にしないでよぉ…」
(耳許で本音を漏らし、自分の今の思っている事を全て吐き出してスッキリしようとするも
全然悲しい気持ちは晴れず次第に頬を涙が流れていき銀のように綺麗な笑みが見えるも何故か心に空いたぽっかりとした穴が埋められず)
「…分かった…また来て…?お願いだから……其れと…後…なんか、変だけど…死なないで欲しいな?」
・・・砂浜…天使と黒機(暴走気味?)・・・
『…私、敵…貴女…救助…個人的気分…撃墜、今可能…』
(さらっとステッキを視界に入る程度に向けて急に顎を上げられ舌舐めずりに…悪寒と謎の恐怖が身を包み、視線を逸らそうとしながらボソッと小さく…)
『……抱擁…程度…許可…』
・・・ 静カ月鳴 ・・・
「 別に… 私は誰かを放っておこうなどと、神のような考え方はしませんよ… 」
( 抱きしめる抱擁、柔らかさを通じて 温かみは広がる )
「 ……… いつか 貴女も私の元へ… それまでは、 また いつか 」
___音の世界より滑り落ちるようにして…
・・・ 狂犬に惑う天使 ・・・
「 ・・・ツンデレめー?可愛いなぁー?もぉ 」
( 腕を広げ、… 拾った服を器用に着せれば可愛いものを見る目で )
「 心配しなくたって無知なコの清楚なんて脅かしても汚そうとは
思わないよーだ、こぉゆーのは段階踏んでから・・・て事で 」
( ステッキを持っていない方の、 手を 握る )
「 お友達から始めない?月跳ぉ 」
・・・ 西へ向う空の海 ・・・
「 --- --- --- --- --- --- 風の色が --- 妙だ --- 」
・・・静寂の中・・・
「……あっ…応援…出来なかったな…驚いてばっかりていうか、新しい発見が多い人…メイドちゃん…だったな」
(残っている温もりを思い出しながら独り、聞こえている訳も無いのにうろ覚えの歌を披露する)
「……これが……ニャルさんに届きますように」
・・・狂犬と天使・・・
『……褒め言葉…不要…少々…羞恥』
(何故か着せ替え人形のように服も着せられてしまい小首傾げている所を手を握られ…見つめられては断れない)
『……其れ位…可能…友達…無問題…宜く、黒機…嫌……かろん』
・・・空の海・・・
(何かが風を切る音…目の前を先程から白い鳥…いや、“紙”で作られた鶴が通る
そして一つ大きな紙飛行機に…人影が“二人”)
・・・孤島・・・
「……残りの駒は二人…切り札が一人…私様達大将が…二人」
・・・ 結びの厚い白と黒 ・・・
「 うひひっ 出来てるやつは褒めて伸ばせっ ・・・マスターが言ってた、気がするんだよねー
だから不要には出来ないよ?しても言うけど。まぁ よろしくね?・・・白機、月跳ぉー 」
( 自分のペースを押し通し続けるスタイルはまだ続く… 満面の笑みと共に握手を軽いハグに
緊張とかよそよそしさ破壊してやろって感じを惜しげもなく振りまく… こっそり、感触から
胸のサイズとか測りながら… )
「 ・・・んー ・・・ そろそろ行こうかなぁ、いい友達も出来たし!」
・・・ 闇雲の空 ・・・
“ スリよ 奇妙な鳥だ ”「 --- 刺激するな ゆっくりだ --- 」
( 問いを放つドラゴンを宥め 向かう場所への方角を向かわせ続けるは 騎士
__ハッキリ言えば暗雲以外のモノは見えない --- それを 騎士も理解している )
「 --- --- --- ‘ ムル ’ ウェン ’ リーク ’ 」
( 『言葉』は雲の合間より ドラゴンを覆い隠すようにして濃霧を呼びつけた
白い空の中 姿が覆われる中で --- 騎士は 何かを構える )
-----
・・・ 孤島 ・・・
『 結構な様ですね。提供した戦力は 役立ちましたか?』
( 映像が投射され 半透明の姿にて話を掛ける支配者
映像を運ぶ使者『 R-9a 』の傷は治まっていた。)
・・・白と黒・・・
『……友達…カロン…宜しく…尚…接触、性的…駄目…今…駄目』
(念押しとばかりに顔を近づけて注意…まぁ本気で嫌がっているという訳でも無いが
ステッキで軽く頭を叩いてから手を繋いでじっと見つめる)
『……目的地、孤島……一緒…行動』
・・・闇雲の空・・・
「…うちが狙っていいかな?あの…なんだあれ、ドラゴン?…紙飛ばしてやるから、あんたは作っといて?」
「……了解しました!いざとなったらこの私の能力もある為負ける筈は無い…で・す・がっ!!しっかりと念には念を込めますから!!」
(巨大な紙飛行機の人影二人から声が聞こえてくる、白い雲に隠されていても…追尾するように正確に紙飛行機が、本当の飛行機のような素早い速度で飛んでドラゴンの翼や足を狙ってきている
そしてどう考えてもこの空じゃあ考えられない…刀や鉄球、辺りにヘリコプターや大砲も見つからず…上から落ちて来る、鉄の雨)
「……うちらは強い…あれだよ!…えっと…あのー…鬼に金棒!猫に小判!豚に真珠!」
「…最後だけ違いますよー?…構わないですけどね!」
(何故か分からないが、とても余裕で楽しんでいるような…そんな感じ)
・・・孤島・・・
「……そうだねぇぇ?“手加減”してくれなかったら良かったな、私様の駒達も、あんたらの機械も」
(片腕を自分の体内に突っ込み…チェスの駒を空中に浮かせて隊列を並ばせる
不満そうにジーっと睨んでみながら)
・・・ 向かう場所 ・・・
「 ・・・んー それ、 何だけどさー 」
( 叩かれた頭をワザとらしくさすりながら、島とは別の方角を見つめ… )
「 ウチね?・・・目的は『勝ち』じゃないワケ、常に真ん中をキープするのはマスター。
・・・まぁ、どーゆーことかって言うと___ 目的地、あっちね?」
( 指差す場所、其処にはいくつか煙の柱が登る暗い島を見やる )
「 マスター、困ってるみたいだし 」
・・・闇雲の空・・・
“ スリ 敵だ ”
[ ハ''ッ ]
( 気配を感じ取り 追ってくるモノが生き物では無いと即座に判断する騎士
その行動は素早く、振り向けば投げナイフを --- 周囲へとばら撒いた )
「 --- ( この視界の中にドラゴンの速度 --- 追えるとするなら‘目’では無い --- )」
“ トゥール シュル ”
[ ボォッ ][ コ''ァァァァ ]
( ドラゴンの背、生えている棘を握り空戦に備える騎士 --- 此処からは騎竜の戦闘だった
背面を迎撃する鷹のように体の向きを真逆に回転させ 薙ぎ払うように“炎の咆哮”を放てば
《 中つ国の大竜 》を連想させる様な炎の元、金属であろうと剣や鉄球が消えて無くなった )
「 --- やるしか --- 無いか 」
・・・孤島・・・
( 不満そうな言動を前に 支配者はお辞儀を一つ )
『 戦争前に手加減のほどを願われましたモノですからね… ある程度制限を掛けました。
おかげで、此方も少なくは無い被害が出ましたが…… [ 爆発音 ]…何だ?』
___本部内への侵入を許しました!最高戦力での迎撃を開始します!
『 やれやれ…化石が… …こほん、失礼しました。当方の必要なデータは集め終わりましたし
城への被害が無いところまでターゲットは移動しました… 制限を、解除しましょう 』
・・・違う目的地…?・・・
『……不思議、目的…勝負…関係無…面白い』
(目指す場所が本拠地である孤島でも無く、また別の…ただ命があればそれでいいと言わんばかりに、不思議と口角が上がっていて)
『……煙、炎…?…危険…向かう……早く…』
(何かを察すれば手を繋ぎ…妙に暗い島へと転移を繰り返して向かい……)
・・・暗雲の空・・・
「…げっ、炎…!まぁドラゴンだから吹くもんか…!まずいな、うちと相性最悪…頼んでいい?カーソウ…」
「…お任せあれなのですよっ!!私の能力は無敵に近いんですからねっ!!」
(炎が此方にまで飛んで来るともなれば一人は少し焦ったような声…だが、もう一人のテンションは変わっておらず
何故か周囲の雲が…雷鳴を轟かせ始めて飛んでいるドラゴンに向かい始め)
「……でも、うちもまだ戦力外じゃないからね!そこは忘れたらあかんって奴!」
『かぶせ折り』
(急にそう聞こえたかと思えば…突然辺りが暗く…影も出来た、見上げれば巨大な、島のように大きな紙、それがゆっくりと降ってきた)
・・・孤島・・・
「…ま、それならいいんだけどさ?…こっちも切り札は準備万端だし」
・・・ 酔い ・・・
「 へっ ? ちょっ (転移)っっぶ (転移)げっちょっ(転移)」
(連続の転移…)
「 よぅっ(転移)酔うぅぅぅ 」
・・・ 闇雲の空 ・・・
( 驚くべき光景。空は神ならぬ紙の悪戯に闇と染めあがり
雲は雷を伴い牙を剥く --- 天変地異を疑う天の環境が寸分の間に現れる )
「 --- ‘ ストゥム ‘ ヴァ ‘ コール ‘ !!! 」“ ウルド ‘ ナー ‘ ケスト ”
[ グォルルルルルルッッ ]
( 騎士の“声”が雷雲を上書きとまでは行かなくとも 強大な拘束力にて雷を阻害し
ドラゴンの“声”はその身を疾風と化して --- その場からかなり離れた場所まで移動するも )
“ 広過ぎる 逃れられない ” 「 --- これ程とは --- 」
( かなり離れた【暗い】空の下 --- 未だ 紙の悪戯からは逃れられず )
・・・孤島・・・
『 はい それでは後ほど。』
・・・ 何処かの洞窟 ・・・
「 - - - - ---- -- -- 何処よ 、ここ 」
・・・連続転移・・・
『……我慢』
(長距離の転移はかなり体力を消耗するのだが…正直これでも変わっていない
とにかく煙の上がっている島に向かい)
『……彼処…大丈夫…?気配…変…』
・・・紙が落ちてくる・・・
「…追い討ち仕掛けますか…カーソウの雷も防がれたみたいだし…凹んだらダメやで?」
「こんな程度で凹むと思ってんのー?心外っ!!…任せといてよ?あんなのちょちょいのちょいだよっ!」
(雷の雲がその場に止まる…いや、止まっているように見えるほどゆっくり動いていて、あいつらの声が厄介と分かれば…それぞれ行動は変わる)
「…じゃ、スタートっ!いくよ?『ヘルワールド《天変地異を巻き起こせ》』っ!!」
(不穏な言葉が響いた途端、空が急に荒れて…大雨、雹、台風、雷鳴…は先程の雲に充填されている様子でとにかくあらゆる災害が襲ってきて…更に無数に背後から飛んでくるーーーーー鶴、くちばしの部分がまるで牙のように鋭くなっていて)
「…『千羽鶴』」
・・・孤島・・・
「……さぁてっ、どぉしよっかなぁ…!…来るまで…ていっても…うーん…あ、そーだ…あれ使っちゃうか…」
・・・謎の洞窟・・・
(ポタポタと水滴が落ちて、岩の地面にには水溜りがたくさん…少し潮風の匂い、向こうは遠いが…何か漂う、威圧)
・・・ 昏くある所への嘔吐 ・・・
ぉぇぇぇぇぇ
【 しばらくお待ち下さい 】
「 うェェ・・・ 近くに海あってよかった''・・・ 」
( 青い顔__ 傷は無いので海の水で洗い流し、綺麗にしてから天使の隣… )
___ 黄昏の孤島 __
・・・ 強者 ・・・
「 ---!!! --- もういい 十分働いた --- 此処からは私だッ 」“ 武運を祈る ”
( 圧倒的密度の攻撃を前に ‘ ブラウンドドラゴン ’ を守り切れないと判断。
即座にドラゴンより飛び降り、騎手の無いドラゴンは虚空へと消えて行った__ )
ーー 【 逃走戦 】ーー
「 ‘ --- ‘ ヴァ ‘ コール ‘ !!!! 」[ どオォォォォオォォ ]
[ ガンッ ガンガガガガガガガガッッ ガッ ]「 つ っ --- ! 」
( 武者の反応速度は空中に於いても衰えず。“ 声 ”により『 天候の初期化 』を
待機へと命令、単純である上に天候に限定されるだけその力は絶対的であり
荒れ狂う天候は一瞬にして晴天の空へと変わる。--- 自由落下に任せて地上へと
落ちて行く騎士、大楯にて凶鳥の群れを防ぎつつ、体勢を調節して落下速度を速める )
・・・ 何処か知れない闇の中で ・・・
( 威圧感__ 何かが存在するという確固たる証拠を掴み、蒼は其方へと向かった - ---- - - )
「 - - - - -- -- - - 大丈夫かな、フロ - -- - -- 」
・・・ 戦前のともし火 ・・・
____キノコ雲の発生より 10時間の経つ街
落ち着きを取り戻す者、取り乱し続ける者…
ある程度は治まりつつも 結局は傷が深い中で
空へ風を叩きつける 荒々しい羽音が響いた。
・・・体調不良・・・
『…余裕…気張って…頑張って…』
(…そう言う天使も顔が青ざめていて少し辛そうに頭を抱えながら…上がってきた蟹や魚に自分の体の悪い所を転移…させながらチラリと黒機を見る)
『……行く…可能?』
・・・墜落する騎士・・・
「……落ちてく!準備!!」
「…天候消されちゃったや…ま、いいや!じゃあ…はは、いつものアレだぁ!」
(先程まで荒れ狂っていた天候が嘘のように晴れ渡る…その声を恐るべきと思いながら、地上へと落ちていく敵を逃さず、一瞬上を向いていたものの、目印を見つければ紙飛行機は狙って飛び…)
「…… 『ドライブデスロード《歩けや危険地帯》』…ちょっと…寝るね〜?」
(墜落していく騎士の背中に…想定より少し早い冷たい感触…白いプラスチックの地面
周囲には…まるでゲームのダンジョンのように剣山、火炎放射器、落とし穴など様々な罠…)
「…さ、本番やっていこうか!!」
・・・終わった………筈・・・
「……はぁぁ…つ、疲れた…まだまだだよね…」
「…いえ、まだまだいるはずでス……?ーーーーーッ!!危ないッ!!!!」
(瓦礫に潰されかけていた人や火災に巻き込まれていた人達の救助…流石に疲労が体を包んでいて
風を切る…嫌な羽音に、清掃員が先に反応したものの……気付くのが遅れてしまい)
・・・ 薄暗き魔物の島 ・・・
[ ぎゅ〜っ ]「 ・・・行くー 」
( 隙を突いて熱いハグ。ちょっとホカホカした様子で変形
そのまま滞空していて… )
「 ま 移動させられてばっかは癪に触るし・・・乗る?」
・・・ 空は超常の戯れ事を見た ・・・
[ ドハ''ァッ ]「 ゔぅっ --- !?っっぐ っ ---!!」
( 衝突。加速の為に強い衝撃を背中へと打ち付けられた騎士は、
背骨が折れる感触に吐き気を覚えつつも即座に立ち上がり 背中の動きを
用いた魔法回復を行う --- その間にも攻撃は襲来、大楯を構えて回避に専念 )
「 --- 慣れない事はするものでは無いな --- っ 」
( 『不利』を自覚する騎士は周囲を見据えて空へ落ちる場所を探す__
火炎放射は鎧の耐性で強引に突破し、剣山は盾を構えてやり過ごした
落とし穴の底を見ては避け、無理のありすぎる慣れない動きに体力の消耗を感じ --- )
「 --- --- !!!( 此処で --- 死にたくは、ない ---! )」
・・・ 災来 ・・・
キ''ャ''オ''ォォォゥゥ!'''''
( 気付かぬ男の子… では “無い”… 纏まった《 避難者 》に振り下ろされる
‘ 巨大な ’ 凶悪の腕。逆巻く鮮血の雨に歓喜にも似た奇声に吠える凶悪の姿…
機械凶悪【 メタリドリー 】を一回り上回るような【 生身 】の大型個体。)
オ''ク''ァァァァ''!!!!!!!!
遺伝子操作大型凶悪。
【 再生ネオリドリー 】
・・・不吉な島・・・
『……了解…………?…変形?』
(ぎゅっと抱き付かれ、少し一瞬動きが止まってしまうも慌てて首を左右に振り意識を戻し
何故か変形し少し浮いている黒機に首を傾げたも…)
『……騎乗、飛翔…行う』
・・・狂乱の黒と黄の感情・・・
「…やっぱりうちの能力も強いけど…カーソウの能力エグい程強いなぁ…流石や…でも、ただでは見てられへんねんな…」
(四方八方から飛んでくる、熱、斬、冷、落石、その長い道の最奥に降り立てば…
太い絵描き用のブラシと紙…いや、地面に向けて筆を重ねれば…地面に薄い黄色の少し匂いがする物が…染み込み)
『油絵』
(ただでさえ向かうのは困難だが、更に足元も滑りやすくなり、おまけに落とし穴が向かえば向かう程増える…が、目標となる敵に向かう道は一つしか無く)
「……さぁさぁ、向かってきてみたら?…もう賽は投げられてるし、袋の鼠なんだよっ!?…なんか違う」
・・・再来・・・
「……またッ…来たンでスかッ!!?」
「…い…や…ち…ちょっと…違う…!…こいつ…!色々と、さっきの奴とは違うっ…!!」
(自分達が助けた、助けようとしていた命が集まる場から降り注ぐ鮮血の雨、広がる赤い水溜り
咆哮に、不思議と、さっきの機械には湧かなかった、恐怖が全身を包んでしまって
ーーーーーー二人とも、その場から動かなかった)
・・・ 暗い島の中で ・・・
「 おっけ カロン航空、ってヤツだね!」
( ふざけながら月跳を積載し… 弱く移動能力を起動 空へと浮かび上がり… )
「 うっひゃっ ・・・ 暗いの、島だけじゃ無いね これ・・・ 」
( 木々の裏 川の下… 目には簡単に触れない場所へ潜む 影 影 影 影…それらは全て
心臓に響くような唸り声を上げては 近寄るモノを待ち続けていた )
・・・ 空は超常の戯れ事を見た ・・・
「 言われなくとも --- 此処で果てるつもりは無い --- !」
( 騎士は此の期に及んでも冷静に状況を捌く、地面に流れる物を匂いから判断し
火炎瓶を投げて滑りを消し、斬撃は斧で叩き消す 大楯は岩などの破壊力を防ぎ
鎧は属性を強引に塞ぐ 更には研ぎ澄まされた神経をフルに発揮し 落とし穴をことごとく回避 )
「 --- っっ !?」[ ト''しゃっ ]
( ___しかし 兜がないだけの防御力の低下を、騎士は把握出来ていなかった。
『 安定呼吸 』の兜を欠いた騎士は 狭い空間で何度も冷気や炎により酸素が薄くなるのを
この波状攻撃の中で気が付き、回避する事は不可能だった、一瞬の意識の薄れ ---
今まで安定していた騎士の体勢が、崩れた。)
・・・ 厄 祭 ・・・
キ''キ''ィッ ケ''ェェェェエェェェ!!!!!!
( そんな少ない “ 2匹 ”に眼もくれず 凶悪は空へと躍り出れば “目標 ”を定め
巨大な体に反して妙に小さい、アンバランスであるだけ奇妙なまでに不気味な翼を
広げ、それでも機械凶悪に遅れを取らぬ飛行能力を見せ付け… 背後の 瓦礫を持ち上げる。)
[ フ''ォォォォ] クキ''ェェェェェェエ''ェ''ァッッ
( 悪い夢の様に回転しながら投げられた車ほどもある巨大な瓦礫、その破壊力は2人の背後…
腰を抜かした人の群れを薙ぎ払うには十分すぎる物を秘めていてしまった。またも 空に踊る鮮血
狂喜じみた雄叫びを強酸性の炎として吐き散らす凶悪。… 街が 灼けた __ 溶け始めた。
悪夢の破壊が繰り広げられる中 凶悪より逃れようと悲鳴を上げ 逃げ出す人々へ向け 悪魔の声が響く )
・・・飛び出せ、暗黒の森・・・
『……其れ…意味…違う……気…』
(少しずつ、少しずつだが浮上を始めれば、この島の“本当の闇“が徐々に見え……)
『……恐怖…獣…餌…本望…』
(長く滞在していればどうなったか…というのがあからさまに分かる危険な光景
聞こえる唸り声、見える影達…それらを横目に、もう一つの…焦げる匂いのする島へ向かい)
・・・アソビ・・・
「…口は達者だねぇっ!!?でもでもぉっ!?この事態を突破出来るのかなぁ!?もう、終わりだよねぇっ!?」
(火炎瓶が投げられ油に引火、広がる炎に一瞬驚き、慌てて後ろに退いて安全になり、罠を次々の回避していく騎士に驚きしか出ないも
騎士の意識の薄れ、バランスの崩壊、歓喜の表情を浮かべてあからさまにテンションが高くなり
とどめを刺そうと、分厚い本を数冊…それの紙を全部操作し…)
「……とどめだっ!!!『紙吹雪』ィッ!!!!」
(何千、何万とも言える大量の白い波…一点に集中し、螺旋を描いて勢いよく、尖を持ち
ガラ空きとなった足下から掬うように、一気に相手の鎧ごと、破壊しようと仕掛け……)
・・・ 災 厄 ・・・
「……ッ……ハッ……ぁ…!!」
(ーーー声が出ない、体の震えが止まらない、本気を出したあの旧神や、赤の者達と同じような、恐怖が身を包んでいた
背後、守っていた存在達が、いとも簡単にまた一人、また一人と消えていく、再び起こる火、灼けて、灼けていく瓦礫の山、人混み
悪魔の声に、指や眉を動かす事も清掃員は出来なか__)
「………っ……!!こ…こっちを見ろぉっ!!!!」
(起こっている悲鳴には届きそうにない、しかし、他の声より耳に残る大きな声を響かせ、注意を向ける、今のままじゃ勝てるとは思えない、彼の血を、使うしか無い、そんな覚悟もしていた…
そう、覚悟の目を…殺戮の限りを尽くす悪魔の機械に向けて…瞳の中に捉えた)
・・・ 次なる 地へと ・・・
『 ・・・うーん ヘンな事にしかならないね___ ま、ロクな道じゃないってことくらい
分かってるんだけどさ?・・・マスターなんだし 』
( 暫しの間… 静かな 空の移移動に心を落ち着かせ__ 何処かへ続く )
・・・ 意地と根性の100発勝負 ・・・
___悪意が近寄る 体を動かそうにも意識は遠のく
--- 今生の未練 それを断ち切ろうか。そう ‘ 諦め ’ た、時にこそ
『 生き残る 理由。』
! ! !
【 変性呼吸 】
「 ま - - - た'' --- いける --- っっ !」
( 瞬間 吐き気を伴いつつも脳が流れ込んできた酸素によって復活する
大楯を構えて紙を塞ぎ、顔を少々切り裂かれつつも気力を投げ打って駆け出す__
【 変性呼吸 】。酸素を産み出す為、体内の水分を魔力で変換し無理矢理呼吸を行う。
__下手を打てば 脱水により呼吸と同時の危機に陥る危険な変性 --- 最早 一歩も引けない )
「 名も知らん怪物にくれてやるほど --- っっ この命!! 安くした覚えは無いぃっ!」
・・・ もしもし、私 ・・・
う''る''せ''ぇ''し''ね''。
( ___そんな言葉は聞こえない。狂った怪物からそんな言葉など聞こえる訳が無い
……しかし どうしても…… だからこそ 感情あるものは そんなことが聞こえて 怖がるのだろう
“ 此方を向いた ” “ 砲哮 ”に対して。 )
ビロピロピロロン
( 地獄の如き 阿鼻叫喚の戦地を切り裂く様に… 場違いな音が
清掃者のポケットより 小さくも大きくもなく響く。)
・・・耐える 覚悟・・・
「……うげっ!?まだ…まだ、耐えやがったぁっ………!?…どうする、どうする…!考えろ…!うち…!」
(倒れた…と思っていた、しかし現実は小説よりも奇なり、此方に向かう根性の塊。
もう残っている紙も少ない、どころか無いに等しい、ただ相手も体力は少ない、ここは…諸刃の刃…引かずに、このまま迎え撃つのが一番と考えて)
「……起きてカーソウっっ!!最後の力を振り絞ってぇ!!……いくよぉっ!!」
「…むにゃ…ん?……あぁ!まだくたばってなかったのかぁ!分かったっ!!任せろ…っ!!」
(何方も恐らくこれが最後 ___
体力も回復しきっていない見ただけで分かる、ボロボロの騎士…対するは残りの紙も少ない黄色、寝起きの弱い黒色、意地と意地の、ぶつかり合い)
【蛇腹折り】【シールド『反り立つ壁』】
(残っている紙を重ねて…ばねの要領、伸びて騎士に向かうも、遅く、そして弱い ___
大きな盾…しかし、明らかに薄い…おまけに、鉄では無い、プラスチック、割られるのが当たり前…
突破、なんて容易いであろう、障害だった ___)
・・・不穏な音・・・
(明らかに場違い、惨状の現場に広がる…とてもユーモアのある電子音
碧い清掃員が慌ててポケットから取り出す…不思議と音は大きくなっていき)
「……離れる…よ…!」
「…で…ス…ね…」
(“分かってしまった”今ここに向かっている、対抗できる、憧れでもある、しかし恐怖でもある、【存在】
ーーーーーーー逃げろ
たった一言、それが全身に伝わるのを感じ、直ぐに錯覚、無重力を利用しては、炎と合わさり見えなく、消えていく ___
………後は任せたと、言わんばかりに)
・・・ 粗削りな 【 無 】死 ・・・
( --- 残り少ない 水分と呼吸 最適解を直感にて知るしかない今の状況で
“ 詠唱 ” の貴き声が瞬間 響き渡る )
___私は生あるもの 命を 魂を薪として 今日に明日に 永遠の日々を燃え盛るゆえに
彼方の近くー その力を ‘ 槍 ’として。 御姿を一筋の光へと変え 今
___その名を
( 弦を引くに如き 強く構えられた右腕、手の平より産まれる一筋の光は 輝きを増し
その姿を いかづちへ 構えられた長き 《 槍 》へと姿を変えた___ その様、正に{ 奇跡 })
『 ー ー ーーー 【 太陽 】ゥゥゥゥッッッッッーーーー!!!」
( 【 太陽 】は その貴き光を一筋の【 いかづち 】へと落とし
【 槍 】として 騎士の右腕より放たれた。
___しなる大弓をも超える 雷の鋭さが紙を 盾を切り裂いて突き進む。)
「 ------- っっ ( 頼むっ !) -----!! 」
( 全身全霊を放った 騎士は --- 外の光へ向けて、走るより他はない )
・・・ 【 旧 】 ・・・
チ''キ''ャ''オ''ォォォゥゥ
( 今 正に邪魔者を亡き者へと… そんな 様子だった凶悪は何を思うでも無く
ただ “ 獲物 ”に向き直る… それが 凶悪が見た ‘ 事の一部 ’に於ける最後の光景。)
( ___形容し難い浮遊感が身を包み続ける 肩から全身にかけて駆け巡る危険信号と
…痛み、視界は先ほどより空を見る以外の景色を映してはいない… 町から離れた上空
【 宇宙に近き場所 】にてぼんやりと回転しながら‘ 吹き飛び ’ 続ける凶悪は 事を
理解出来てはいなかった )
( 仮に 敵の手によるものだとしても… )
拳一打がこの状況を作り出すなど 誰も思いやしないのだ
「 ……… 命の危機は、ありませんね?」
( 元々 凶悪が立っていた場所、どこからとも無く 来た白黒 )
・・・・黄金の輝きを放つ……《死》・・・・
( 軽々と紙と壁を貫き______肉を抉る音。
雷の槍はそのまま灰の雲を貫き、橙色の光が差し込んで道を照らし……二人の影、しかし……………)
ーーーーーーーーーーッ!!!!
ぃっ……………..でぇぇぇぇぇぇえええっ!!?
( 壁の効果は僅かにあった、二人を貫くとまでは行かなかったが……黄色の右腕が抉り取られ、赤と白の肉面が袖からはっきり見える....痛みに歯を食いしばろうとする、痛い、痛い..涙が止まらずに地面にポタ…ポタ…血液と一緒に流れ出る
助けられたのか、不運にも黒は無傷…しかし、隣で苦しんで、悶えている…先程まで一緒に戦っていた相手が、もう終わりと思っていた相手が放った一撃…その一撃がここ迄するとは、思わなかった、とても_________もう、戦える精神じゃなかった)
( 死ななかっただけマシ、そんなのははっきりと分かっている、しかし…しかし…侮れない、そんな、相手だと、思った…)
( 精神が限界になったからか分からないが…空中に浮かぶ道にヒビが入り…崩れ始めた)
・・・ 【白黒】 ・・・
「……あ…っぁ…っ…うぅ…!」
「……先輩ッ……!ニャル…先輩ッ!!」
( 気付いた時には安心が、気持ちが安らぐような風が何処からか吹いていた________
それ程、目の前の白黒という人物は…とても頼りになって、強い人で…気付けば、大泣きをしていた、恐怖からの解放、勝てないと思っていた敵の消滅、………歓喜が、時間にしては一瞬、しかし、長く感じた…)
( この惨劇を見て、血の海を見て…守らなくては行けなかったという、自分の罪が降りかかる…本当に、命という物の…脆さ、それを実感し…少し、精神的に…強く… )
・・・【孤島】・・・
本当の戦いは……もうすぐ……
・・・ 青天の霹靂 ・・・
--- 今 私は落ちているのか ---? --- 浮いているのか --- 今は --- 前者であって欲しい --- 所だ ---
( 水分の限界。__空中へと投げ出された時、既に 騎士の体内にある水分は脱水の域に達していた
呼吸は 戻り --- しかし 意識を保てる程、気力は事切れるように --- 意識の断絶、気絶。
地上へと 堕ちてゆく --- )
-------
・・・ 朽ちるような街の下で ・・・
「 …… 」
( 周囲を見れば、風圧で今は吹き飛んでいる炎によるものだったのだろう
焼け爛れた、建築物と焼死体が織り成す 世紀末の光景が広がる… 見るに耐えない光景は
この子たちが今の今まで味わった、恐怖と 力の強さ… 【 戦い 】を見ずとも伝えられた )
「 ……… 」
( 静かに歩み寄り、後輩は抱き上げ 男の子は静かに撫でる…
… 今は次を求めるべきではないだろう、と … 白黒は知っていた )
・・・陽光に照らされて・・・
( 浮かんでいた道は..その浮力を失い、重力に従って落ちて、空中でバラバラになり残骸が雨のように落ちる
…なけなしの紙を使い、パラシュート、それであの二人は安心な筈…だが _____気が付けば、地上に堕ちる騎士に向かい手を伸ばしていた。
理由は分からない、ただの本能かもしれない、このまま落ちてくれた方が幸運、無理をしたら自分達も落ちるのは分かっている…
血の雫が垂れ、苦痛に顔を歪める_____期待、このまま生きて、必ず何かを成し遂げてくれるという期待の…黄色
このまま死んで欲しくはない_____哀しみ、心から叫んでいた黒色、確かに敵...今死闘を繰り広げた....敵 )
ーーーそれでも気を失った、彼女へと…
・・・深く残る悲しみと【無】・・・
( 空虚なーーー街だった所に響く泣き声、恐怖が晴れて、安心から、涙で顔を濡らして、目の前のメイドに頼る....
後輩も、いつもとはまた違う… 抱き付き、少しの間離れて欲しく無いという
....心を落ち着かせようと頭に乗る手の温もりを実感、友人は少しマシだった
二人とも話せるぐらいには回復…でも、話す事は一緒 )
「「……ありがとうございました(ございまス)!」」
____________________________感謝
・・・ 繋げよ命 舞い踊る空の中で ・・・
〜〜〜
--- 何だ
〜〜〜!
おい 煩いぞ --- 私は --- 眠 ---
〜〜〜〜!!
💢
「 うるっさいと言ッているだろうがぁっ!」
( 若干の丁寧と罵声が同居する声、声の元に振り下ろされる腕---
この場合 「 飛び起きる 」とする表現は正しくない様に思えた
何故なら 騎士の意識が完全に覚醒した時 --- )
[ ヒュゴォォォォォォッ ]「 ん''ッッ --- くぅっ!?」
( 自分が落下する勢いに空気が裂け 轟音が耳に叩きつけられる
起きて早々の凄まじい脳への衝撃、驚きに脳は目覚め 矢継ぎ早の驚きが続く
違和感のある右腕、何かを掴んだと見て横を見るや 其処に有ったのは敵の腕 それも---
『 落下の勢いを弱めんが為に身を呈した行動 』『 目覚めさせる為に叫んだ声 』。
明らかな利敵に相違ない様子に 当然騎士は困惑する --- )
「 -------!!! 」
( --- 騎士は 再び気付く、多少の疑問は抜きにしたとしても “ 生きなければならない ” 理由があると
そして 自らの勢いを弱めたが為に激しく傷付いている紙のパラシュートを見、次に地上との距離を測り
しからば何とするべきか? --- それを 今までの経験より弾き出す )
・・・ 病み街 ・・・
「 ……はい、では… 」
『 眠眠 』( 2人を指差し、あの催眠 )
( ……2人の意識が自分に向けられていた時にも
白黒は努めて冷静に周囲を見渡していた… 腐臭や悪臭が 街を覆い始めている )
・・・ 《 蒼 》・・・
“ 蒼い ” 波動が鍔迫り合う-- --- - 深き水の流れとも底知れぬ魔とも言えど姿掴めぬ
理解不能に極めて近いモノ、その “ 同一 ” が互いに悪意が如き概念の元
形が変じ 押し合い 喰らい 消し 呑み込み - - -- - 果てしなく 終わらない “ 論争 ” となっている
「 〔 - - --- - - 何なのよコイツっ - --- - !! 〕」
( 蒼い波動を放つもの、それは 無論 “ 常海に深く 旧きモノ ” - - -- 極めて冷静である
かのモノは多大なる焦りを見せ それ故に着々と自らのチカラを弱めて続けてあった
- - -- -- それも 其の筈 -- - いま 自分とぶつかっている 同じ “ 蒼い波動 ” 、その 源流 - -- - )
-- - -- - - -- - - - -
( その 大元、 “ 常海に深く 旧きモノ ” -- - - 自らと 何一つ相違は無い姿を持つ存在。
表情 感情の存在しないとしか捉えられない “貌” で こちらを攻め立てているのだった )
・・・ 加速する落下 ・・・
[ ....ビリビリ.. ビリリッ ]
( ...当然体重が増えれば落ちるスピードは小加速し、紙のパラシュートにも加重はされーーー嫌な音がはっきりと耳に入ってしまい…
……しかし、身動き等を取ろうとすれば絶対にこれ以上酷くなるのは目に見えていて...時間の問題..未だに地面は小さくしか見えていなかった、落ちれば...飛び散るだろう、惨状と言うものが... )
「 ーーーーーッ!ーーー!ーーーーッ!!」
「 …ーーー、ーーーーーッ..!」
( ーーー上から聞こえる、慌てるような声のような風の音と呆れているような風の音.. ただ、何かを変えようと、この状況を変えたいのは同じな様子.. 切り抜ける方法もある、しかし... 中々厳しい“代償”あれやこれやと考えているうちにーーーー限界を迎えた、紙のパラシュート、空気の受け皿を失えばーーーーーーーーーー落ちるだけ )
・・・ 腐敗 ・・・
( 受け答えする暇も無く.. ただ、二人は不意に眠りに誘われて、そのまま白黒の方に体を預けるかのように倒れ込み.. 疲労から寝息も立て、グッスリ..
仕方ないと言えば仕方ないが、終わりという物を主張するかのように街は暗く、腐り… )
・・・???・・・
「 ーーーーーーッ… 逃げなくちゃあ、いけない…こんな時だからこそ、逃れる… 彼女や彼等も迫って来ている… ならば、此処は… 」
( 孤島にて…仕方なく、怪物を作るのを手伝わされていた、しかし、襲撃等から察して…紳士のような服を着た幽霊は..
全身を一度透かさせて、着けられていた首輪を外し... 刀を体内に仕込んでから.. 逃げ出した.. 下層から漂うーーーーーーーーー旧きプレッシャーに押しつぶされない為、蒼い波動に潰されない為でもあったが...
とにかく、誰かに出会う事を祈ってーーーーーーーー )
( ーーーーーーーーーーーーーーーでもミスを犯してはいた... たった一つの、強大なミスーーーーーーーーーーーーー其れは、“アレ”をーーーーーーーー放置してしまった事 )
・・・ 流れ続く青いそら ・・・
「 ---! --- ぉぃ ! 私の脚にでも掴まっていろ --- !」
[ ー''ー''ー'' ]
( 思い付いた 苦肉の策、次第に加速していく落下の速度。
最早迷う暇もなく一応の助言を大声量にて掻き消されもせず叫び
黒い鎧のマントを引き千切り --- )
[ ーー ][ ー''ー''ー''ー''ー'' ]「 ---!!( 背に腹は変えられんとはいえっ --- くっ )」
( 挙句上体どころか全身の鎧を外し、ソウルとして収納すれば
重量は格段に減り --- 上体に纏っていた服を破き、肌を晒すも
気には止めずにマントを混ぜて紐を加えて結びを掛け --- )
[ フ''ワァッ ]「 ------ ( 良し--- )」
( 騎士の --- 腕と背中に結んだ紐を用いて広げる即席のパラシュート
重量が格段に減った為に安定性は優れているらしく、空気の圧に破ける事はなかった )
・・・ 病み街 ・・・
[ ひょい ]「 ……リタイアです、よく 頑張りましたね… 」
( カビの繁殖の様に 気持ち悪く… 止めようもなく広がる 病みの空気
病原体 腐る煙により重さを持ち始めた空気が空の光を遮断する為に全てが暗く
あの 酸性の炎による物なのだろう… “ 犠牲者 ” 達は 悍ましく変わり果て そこらを徘徊している )
( たったの “ 二つ ” が存在に引き起こしただけの筈が… その傷跡は深く、また癒えることも無い
せめて そんな地獄を見せぬ為に… メイドは2人を抱き上げ、布で簡易マスクを付けて… たった今
『 病み街 』となったこの街を 後にした……
___災害型兵器 “ 凶悪 ” の記録より。)
・・・ ??? 【 R 】・・・
『 此処で何している 此処は牢獄ではない 此処は外 適材適所として居る場所は後ろだ 』
( 望みもしない様な あの ケルベロスに似たノイズボイスが真上より響く )
『 繰り返す 戻れ 作業を続行せよ 期限は来ていない 続行せよ 』
( 無機質に内容を重複させる白い機体、・・・【 R-9A 】は “ 複数 ” の視覚で幽霊を捉える )
・・・ 視界に映るは ・・・
( 決死の覚悟で作ってくれたパラシュートのおかげか… ゆっくりと地上に落ちていく。青い、青い空が雲の隙間から見えて、生きているというのを実感し… その救ってもらった命を離さないとばかりに少し痛いぐらいにがっしりと脚と腰を掴んで、相手も落とさないように少し自分達が少し下になり… これで安心、そしてまた感謝… もう一つ湧き上がるのは… )
「 ーーーーーーーーーーーーーー! ( ごめんなさい…!) 」
(ただ一つ、謝罪____申し訳ないという気持ちだけ… 黄色は、トウリンはその気持ちで心の中が満杯になっていた… が、黒色もとい、カーソウはそんな事を考える余裕も無く…ただ__________)
( ___________ただ顔を青く染めていた、どうにも浮遊感による吐き気というか、どうとも言えない気持ち悪さが身を包んでいるらしい )
・・・ 反抗 ・・・
「 はは、そうだなぁ… 戻った方が良いんだろうねぇ、こういう時は、でもねぇ… 」
( 嫌な声のする方向を向き、体内に仕込んであった長身の… 自分より刀身の長い愛刀を銀色に光らせ構えながら、本当に小さな、軽い笑みを浮かべて… )
「 私は彼らの元に戻らなくてはならない、このまま此処で… 罪を作るのはもう沢山なんだ、それに… やっと、“治療”する方法も分かったしねぇ
‥ だから此処で此の魂、滅する訳には行かないんだ、分かるかい?機械君… 君とは泥試合になるんだ、絶対に… 何故かというと…
_________幽霊はある“弱点以外”では死にはしない… それに三大欲求も湧かないし、食べても飲んでもその渇きは潤せない… ただ、その代わり私は今… 片腕が無い、これは医者にとっても、生活にとってもとても不便で弱いんだ… そう、決定打という攻撃が恐らく出来ないだろう… だから、無理、という訳で見逃しては貰えないだろうか?
.. 言ってくれたんだ、私が昔、残虐に死骸にしてしまった人物が、________本当に辛いなら戻ってきていいと、だから戻らなければならない、その為に 」
( 当然、何箇所か嘘は紛れさせているし、勿論技も持っているが… 戦闘は久方振りで出来る自信が無い )
・・・ 地表の近くにて ・・・
「 --- それが 先ほどまで私を無き者にしようとしたヤツの言葉か ---?」
よく分からない心変わりをしてくれるなよ --- 私が悪いようにすら思える 」
( 助けられ、謝罪を受け--- 内心、言葉共に騎士は困惑の意思で一杯だった
今も命を狙っているのなら落下してる時点で助けなければ良かった筈であるし
しかしあれ程私を殺したがっていた --- にしては心変わりも早い --- 正直、精神を疑っており )
「 --- --- --- 積もる話は後で聞こう --- 取り敢えず、『 敵 』では無いのだろう?」
・・・ 死罪の刻 ・・・
( 長い、長い 熟達した人間性の言葉… それらを全て聴き終え 幽霊の前に移動する R の言葉は )
『 “ 精神障害 ” を確認、実用性 0.12% 逃した場合の損害想定 . . . 完了。
【 人造能力者製造機械部品 】の故障を確定、削除を開始します 』
( 酷く 冷淡で 、何より機械的だった )
『 《 メインシステム 戦闘モードを起動します 》 . . . NO MERCY 』
_____ 排除する。
・・・ 腕の魔人はマスターである ・・・
( 未だ煙が立ち上る腐臭の浜辺… 常識的に考えて近寄り難い場所 )
『 まぁっすたぁーーっ!! いるーーっ!?』
( そんな 似合わない声が響くまでは陰気しか無い光景 )
・・・ 普通ではない ・・・
「 …うち達も分かんない、でも.. なんか、分からないけど、騎士の貴女を見て何故戦闘しているのかとか分からなくなって.. なんて言うんだろ?怖気じゃ無いし… 」
「 つまりつまりっ!!… 何かの情が湧いたって事!… まぁ、貴女さんが優しいからそれに感化されたっていうのが多分.. 正解? 」
( 要するに… 自分達も分かってはいないーーーしかし、暗く淀んでいた目もスッキリと、煌きを放ったあの槍のように、光の道が差したかのようにーーー綺麗になっていた。
疑問に思いながら… モヤモヤとした気持ちもあるが、とにかく今は申し訳ない気持ちが心の中を埋め尽くしており… )
「「 …… ごめんなさいっ!!! 」」
( これだけの謝罪では許されないかもしれない、でも、それでもーーーーさっきまでの命を奪おうとしていた行為をとても反省していて… )
・・・ 覚悟と罪の償い ・・・
「 … そうなるに決まってはいるか、はは、困ったな、この交渉で終われば何も問題は無かったのだが… やむを得ないか 」
( 溜め息を吐いて… 白き光を反射し、曇一つもない、新品同様の様な長刀を構えては、気持ちを落ち着かせる…
_______一歩________また一歩_____近付く罪の気配、此処が審判、運命からは矢張り逃れられない、変えられないとつくづく思う… )
「 … こんな所で、墓を建てるつもりは無い、建てるのなら、あの城を墓標にしたいんだ… “君達”もそうだろう?」
( 呟いてから数秒もせず.. 地面から何か灰色と紫の混ざったような長い… 現世に邪悪な怨念を持った、ある被害者となった幽霊が透き通って出てきては、刀身と並ぶように数百名が上下左右に分かれて )
_______手を貸したまえ 集え 恨み晴らせ 成仏する為 奴に ぶつけろ
・・・ 暗い場所、悪い気分 ・・・
( 手と腕の魔人は頭を抱えて… いるどころではなく頭をぶつけて、守れなかったという事を複雑に思っていた、あの時ああすれば、こうすれば… なんて思っても過去は過去、変えられない )
「 … ん?……………… あぁ、カロンか?無事だったていうか… 来れたのか、最初潰れたから城にいるかと… 」
( 冗談を呟きながら無理矢理笑顔と明るい表情…… なんて言うのも数秒しか保たず、再び溜め息… とはいえ暗い所を見せるのは駄目と思えば、二本指立ててピース… )
・・・ 怪奇にふたつみっつの縁 ・・・
( --- 騎士の困惑は極に達していた、何故こうも打ち負かした相手に謝られなければならないのか
取り敢えずは、と着地地点からの周囲を見渡す。--- 前に、自分の足の )
「 --- --- まぁ、私の足から離れてからにしよう --- 取り敢えずは、まぁ 」
( スピンした後みたいに揺らめく吐き気じみた視界、呼吸の不足に水不足に腹は減り --- )
[ グルルル --- ]「 --- 体調を整えなければならないな 」
( 自らが上裸に近い状態なのも忘れ、騎士は現実逃避気味に腹の音を耳に収める )
・・・ Stage 2 【 狂 霊 】 ・・・
《 対空レーザー 》
( 隙だらけと言わんばかり… 感情を全く伴わない動きで R より赤と青の螺旋を描く
奇怪な光線が放たれ、本体は後退しつつ波動砲を連射、波状攻撃による動きの観察 )
『 感覚を終了させたいのなら抵抗を閉じろ 』
( 死せるものでありながら__ 希望を持ち 駆けようともがく幽霊
造られた命でありながら__ 何の感情も示さず ただ 与えられた言葉に答え続ける人形
冷たき体を持つ両者の空気は同じ様なそぶりも見せないまま、酷く 違ってぶつかり合っていた )
・・・ 空気を敢えて読まない奴 ・・・
『 んー 潰された瞬間空に居た!っ て、感じなんだケド… 何ココ?』
( 見渡せば死体 遺骸 遺骨 死骸、どれもこれも凄惨な死に方を想像できそうな
状態で四散しているモンばっかりで、おもわず『 うへぇ 』と月跳に抱きつき )
『 そんでさ … 何でさっきからマスターは腐ってるわけェ?カロンなんかガールフレンド出来たってのにさー?』
( 煽 )
・・・荒れていた空から離れた地へ・・・
( とりあえずしがみ付いていた両足から離れては … 急にどっと体に降りかかってくる疲労、肉体的にも精神的にもーーーとても体に悪かった出来事ばかり、命を落とす確率の方が明らかに高かった、だからこれで生きているのは奇跡に … 近い )
「 … あ、じゃあ簡単に魚とか、貝とか、食料取ってこようか?うちが … 嚢中の物を探るが如し … だよね?いとも簡単にやってくるわ … 」
「 … そーれーで!まぁ…服!服着て!貴女一応女性でしょ!喋り方変だけど! … 取り敢えず色々整えたら、後はもうすぐに行けるからね!」
( … 暫しの休息、腹が減っては何とやら、生えている草や葉を毟り取り、浅瀬にいる魚を掬うように紙使いは取っていき …
少々眠そうに目を擦りつつ片手を翳し、所々雑ではあるが… 先程と騎士と同じ軽装を錬成していき… )
・・・欲望を持つ者と持たぬ者・・・
( 飛んでくる波動砲は… 幽霊という種族に相応しいように“体の一部分が”透けていって、躱しては … 溜め息、無駄な戦いと分かっているからこそ、何方も命を落とす必要は無い )
「 … 本当に面倒な事だ、厄介事は嫌いだよ 君は良く働いてくれたみたいだね ゆっくり休んで欲しかったよ… 本当に … !」
『 ゴースト・バレット 』
( 刀身を向けながら話しては … 浮かんでいる幽霊達が、その場でどんどん縮まり、転がっている石の破片を取り込んで … 簡易型だが、鋭い槍のようになっては … 真っ直ぐと放たれて )
・・・明暗・・・
「 …何お前はお前でガールフレンド作ってんだ、此処一応敵陣だぞ?… てかそいつも敵… だった奴だろ?お前はお前で何してんだ 」
( 月跳もとい白は抱きついてきたのを優しく抱擁しつつ、じっと魔人を見て何かを探り … 魔人は、あまりにも自分に似た非常識な行動に少々呆れて、辺りに転がっている蝋燭のように溶けかけている頭を握り締め … 辺りに黒くなった液を飛び散らせ、無理矢理顔色を明るくーーー )
「 …別になんもない、こう、腐った敵とたくさん戦ったから、こっちも少しきぶ_______
『 今言動 … 嘘… 本心… 悲壮感… 激烈的…以上、かろん 』
…… あ〜 … えっと 」
( 顔色探って、真実に辿り着いては … ちゃんと、黒機に伝えて )
・・・ 戦後はカオスの風が吹く ・・・
「 --- 喋り方が変だとか、女らしくないとか --- 君達に言われたくは無かったよ。」
( 珍しくオフの状態にてタメ口にも近い発言を浴びせた後 日照りを逃れる様にして
木陰へと身を移す、冗談を抜きにしても騎士は満足に戦闘をこなせない状態にあるのだ
--- 服装的にも )
「 --- --- まぁ、何だろうな --- 私は今日で、何回 “ 何故 ” と言わなければなるまいか ---
--- 後で聞こう 今は君達に身を任せるとしよう 」
・・・ { 機械故に } ・・・
( 向かって来る “ 幽霊の弾丸 ”、それに対する行動も取れないか 攻撃を避けようともせずに )
[ バシュッ バシュッ ]『 軽度の衝撃。 損傷率 0 』
_____無傷
( 単に 体の硬さの為__ という、崩れ方では無かった・・・まるで『 幽霊の方 』から。
自ら崩れ去ったかの様な・・・ )
[ ウォン ]『 弱点報告は正常だった様ですね、私たちのパートナーは 』
( ・・・Rからでは無い、部屋に備え付けられた監視カメラより映された
あの男の姿、嘲り 煽りの類も無い ただの微笑を浮かべた機械たちの主 )
・・・ 真面目なカロカロ ・・・
『 だってさ、凄いでしょ?マスター ウチのお嫁さんはぁ?きひひっ 』
( 呆れた注意をほぼ無視して白機のお腹を軽く撫で、少し強く抱きしめた後に・・・
真面目に 引き締まる顔へところり表情が変わり、マスターの側へと歩いて来る )
『 ま。そーだねぇ・・・ 真面目な話、精神的な隠し物って相手がウチじゃ無くても
マスターには無理ヨ?月跳ぉが居なくても、多分ウチ分かっちゃうもん 』
( ぽんぽん、そんな音が出る程度にマスターの肩を叩けば・・・ 遺骸の内、一つ。
“ メタルブレード ” の破片が刺さった痛々しい姿のモノを拾い上げ、一瞥 )
『 ・・・何かあったんでしょ?・・・多分、肉親辺りのヒト 』
・・・ 一転した空気 ・・・
「 … まぁまぁ!取り敢えず… 少ぉしゆっくりしたら、頑張る!… んだよね?そうだよね?んと… 私達に任せてくれたら、一っ飛び… って程早くは無いけど!でもでも!まぁまぁ早めに着ける… よ?… だから、今は休んでて?ね?ね?」
( … 半ば無理矢理、木陰へ移動した騎士に葉っぱの掛け布団… 少し冷んやりとしていて、暑くなった体が心地よく冷やされて、血流的にも良くなるプライスレス…
今は動かなくても飯が運ばれる 偉い身分のような状況 … 楽しめと言わんばかり )
「 … 先に言うけど、栄養優先してるから、味は… しょっぱいよ? うちらあんま料理上手とかじゃないしね … 」
( …前言撤回、一気に不安になるような一言 )
・・・“空っぽ”同志・・・
「 …ははは、いやぁ、参ったねぇ… これだから、戦闘は面倒だし、嫌いだし … 厄介な物だと思うよ、そうは思わないかい?」
( 察しが付いたのか、声色は変わらないが … 表情は目を閉じて、辺りに浮かぶ幽霊達が役に立たないと思えば… 一度刀を掲げて 霊力 冷たい風が吹き始め …幽霊は刀に吸収されるように、集まっていき… )
「 … 『霊の集合地・天』まぁ、此処からが本番というモノ… かな、認めたくは無いが、君には少しやる気を出さなきゃいけないらしい …苦戦、するかもしれないからな… 」
( 薄白く、銀色に輝き、微かな光を反射し、傷一つ無い … 先程と見た目は何も変わらない、しかし… 刀身は少しゆらりと、陽炎のように揺らめき___不気味な圧を放っていた
浮かべる笑みも … 御巫山戯じゃ無い、ちょっと本気、垂れる冷や汗の気持ち悪い感覚… ‘久しぶりに生きている’ … 全身を包む、不快感と_____幸福 )
・・・鋭い機械にゃ敵わない・・・
「 … まぁ、カロン見てたらなんか … ちょっと安心したわ、気分が優れたつーか、やる気になったつーか… うん、ありがと… これは俺がケリをつけなきゃいけないんだよ … 大丈夫、考えて考えた結果 …もう負けないよ、あいつには 」
( 未だ辺りに散らばり落ちている遺骸を尻目に、いつもの明るい表情、ニヤリと笑みを浮かべては、悩みが吹っ切れたらしく立ち上がり手を伸ばしてストレッチ…
一つ一つ、行動を思い出して、何かおかしい所、弱点みたいな所を …記憶を頼りに探して… )
『 脈拍… 異常無し、気迫上昇… 表情… 明喜 …かろん、大丈夫 …多分 』
・・・ 今尚 受難は踊る ・・・
「 --- --- 」
( 騎士は思った。人は何故、苦難に陥るのかと
否 知性ある者は全て苦難に陥るのではないか、と
美味も不味いも知性の誉、“ 考えるから駄目なのだ ” )
___まぁ どういう事か?
「 」
( これより、胃の中に収める事になるであろう食物の酷さを憂いて ---
騎士は一瞬 考えるのを、やめた )
されど食わされる事に変わりはないだろう。__何処かへ続く。
・・・ 紅い城へと心の誉 ・・・
( 武器を構える幽霊、その気迫には 最早、諦めぬと固い意志は自ずと渡る )
『 ふむ、作業用の機器がバグを起こした。か… 面倒はある程度引き受けなくては
ならないというのが、同盟の辛い所ですねぇ… ‘ 覚悟 は良いか? ’ 』
( 投影の言い終えるや否や、R の攻撃が再開された )
【 陰正たるホーリーフレイル 】
〔 薄い紫の六芒星、R-9 が背負うモノにして [ 陰の正義 ][ 悪の滅殺 ]。
後押しを表す ‘ 背 ’ に浮かぶ 正義の力そのものから弾幕状に放たれるは、この世の未練者への制裁…
静かに輝く陰の御姿、“ 暗月光のアミュレット ” 〕
〔正義〕
『 R-9 は 出来ている 』
・・・ 遠慮の無い従者 ・・・
[ ポケッ ] 「 何で失敗した人だけに任せなくちゃいけないんだよーだ 」
( 襲い掛かるはデコパチンッ!・・・してから、ザレッドの砕いた機械の残骸を拾って
軽く月跳の隣り、勝手に呼んでるガールフレンドが立ってる中でどっかりと岩に座れば、
じろー っ ・・・と 情報を見つめて る、フリをしつつ )
「 ・・・甘い、甘いよぉ?月跳ぉー ウチのうずらのトンカチ頭なマスターはね?
あんくらいじゃァまた無茶とか失敗とか。・・・とにかく、まぁだまだ緩めちゃ駄目ヨ 」
( 真面目、そして重度のおふざけを入り交えたひでぇ喋りようを惜しげもなく披露 )
・・・似た信念、心理の違い・・・
「 …此方も厄介だよ、君のようなココロを持った者は退かないからね… 全く、‘‘時間が無い’’と言っているのに… 傷を負わなければお互い、うんともすんとも言わなそうだ ……… ‘‘覚悟’’か…ならば… 」
( 視界に浮かぶ、闇の正義、四方八方に飛び散っては岩を砕き向かってくる… 無理矢理刀で弾こうにも振動で動かなくなれば… 後は格好の的、体に命中しては修復される事も透けて通り抜けていく訳でも無く、しっかりと傷痕は残り、そこから白い煙の様な霊気が漏れ出ており…
…しかし、視線は逸らさず、寧ろただ… 『紅の目を獣のように光らせ』 漏れ出る霊気は、次第に形を作り )
「 なら、逆に始末されるという覚悟も… 出来ているって考えで … 良い… なッ!!」
【 霊剤噴霧 】
( そこに内ポケットに持ち歩いている…ちょこっと色々配合した爆薬瓶、霧状に舞い散った霊気、繋がる答えはただ一つで… 透けては、その瓶は真っ逆さまに落ちて …答えは明解に、辺りに…真っ白な光景が広がり …地中の中で爆音を起こし、道幅を広く、大量にヒビを入れた )
・・・頼り甲斐、ふざけ甲斐・・・
「 いった!?…誰の頭がトンカチ頭だよオイこら… !ったく… まぁ、良いよ、手伝ってくれるんなら頼れるだけ頼らせてもらうか… まぁ、つっても、やってもらう事は一つだけど… 」
( 不意打ちデコピン、少々ひりひり傷むので摩りつつ、深呼吸、軽く黒機の頭撫で…ようとして止めて、その代わり小指でほんのちょっぴりとぐりぐり… 滅入った気分は何処へやら、ただ小さく笑みを浮かべ、簡潔に纏めた手紙を渡し )
『 … 感情、脈拍数、判断 不可能 …アップグレード、承知… 信用、値しない、かろん、間違い、無し?』
( 小首を傾げてはこれで間違いは無いかと聞きつつ、辛辣な黒機信用して魔人が嘘ついてる可能性も視野に入れて )
・・・ 混迷する擬似生命 ・・・
【 目標 霊体以上反応多数- サーチ不能 後退 】
( 何をされるかは知らず、しかしとしても行動は疾い
霧から逃れんと背後へ距離を稼ぎ 、)
“ ヴィヴィ ” 【 ドールフォーム 肉眼視サーチ-可 = 敵 亡霊に異常を検知 】
( “ 生きた ” 人型形態、ドールフォームへの変形後 更に強化の先触れを見せる
暴走不良品に対するは 確実に “ それ以上 ” を求められたR-9 )
【 擬似波動の出力を解除 - 対象の執行Lv6以上を確認= 『 生命波動 』をアンロックします 】
・・・ Stage??? [ 生命 ]・・・
( 触れた感触が 冷たい )
「 ・・・うっびっ ! ・・・ ちょっとさぁ?マスター・・・ 」
( … 本人(機?)は気にする様子をちょっとだけ見せておく程度の反応
白機にくっ付きながら、(頭の中まで)簡潔なる主の手紙の中身を確認する )
「 んー ・・・ ま''! ウチが居る間はそこまで気にしなくていいって事ねー
そ・れ・にぃ、マスターってココロ読まれたりするのダメなの、メンタル豆腐なんだしっ 」
( けらり けらり、残骸の材質を調べて主の姿に薄ら笑いを浮かべて ただ・・・ )
・・・ 島へ続く[ ダイヤモンド-ブリッジ ]・・・
「 . . . . . . . . . . . . . 」
( 何処か__ そして確実に、目的地へと触れる場所へと続く 長い 長い氷の橋
海に一筋、幻想的な美しさを奏でる 小さな天才の作品を走り抜けるは..... )
「 ...................... 」
( ....やや、ご立腹な様子の大女が1人。
熱かったり、冷たかったりするチビっこ2匹を両脇に抱え
9時間のダッシュを続ける月夜はまだまだスタミナが切れそうにない )
( まんざらでもなかったかな?そんな心の照れ隠しは胸の中の奥深く。)
・・・一種の‘時間’稼ぎ・・・
「 … これは賭けさ、‘彼’が来てくれるかどうか、‘目覚め’に何かマイナスを起こさないか、そして何方も… 今の所は成功した、だから後少し…後少しなんだ… !」
( 危険信号、不穏な気配を無視してそのまま真っ直ぐ… 恐らく、全方位に対して、自分に対しては本当の死に繋がるであろう攻撃が来ると判断、ならば… それより、夙く、一点に集中、狙うは頭部… )
( 遠く背後からゆっくりと‘溶ける’地面を尻目に、地面を這うように移動してから…一気に上へと、突き上げ、シンプルだが… 速さと狙いは正確 )
【 黒真鯉 】
・・・毒舌機械従者・・・
「 …温度調整バグってねぇか?…ま、良いけど… うん、じゃ、そろそろ行くか?」
( 苦笑しか漏れ出ず… 相手の反応に少し不思議に思いながらもひとつ準備運動し…手紙には本当に要点だけ、『敵は忍びと吸血鬼(バンパイア)、ミィリィが忍びに捕まったまま、バンパイアの能力は恐らく血液を自由に操れる、弱点は色々と考えられる。』…本当に簡単に、箇条書き )
『 …承知、かろん、彼…能天気、精神年齢幼い…良し?… 後、距離… 』
・・・白銀で巨大な大橋・・・
「 …また寒いぞ… 今日は厄日だ、絶対にそうだぞ、なぁテホプぅ… 別の道無いのか… ?」
「 あたいにとってはとっても嬉しいけれどねぇ…あ〜…おさけぇ…お酒飲みたい… 此処でお酒飲んだら体丁度良いくらいにポカポカするだろうね… 」
( そんな中両脇に抱えられた赤と青のチビ2人は、ブツブツ文句、『寒い』『酒飲みたい』『寒い』『酒飲みたい』と交互に交互に同じ事繰り返し… ご立腹なのは知らぬまま、突っ切る風の心地よさ感じつつ、早く着く事を願うだけ… )
( …結構心の中で反省はしている、中々な怒りっぷりだった…でも、後悔はしていないし、寧ろ清々しい物はチビ2人の心の中にあった…)
・・・ 【 悪手 】 ・・・
“ ス''ッ ”
( 鮮血。… 四散する血と、‘ 小さな臓器 ’
苦悩の表情一つ見せず、脇腹へ貫かれる位置をズラし
自らを貫くその刃を… 【 掴む 】 )
【 発動- 生め … ぃ 】「 … ォ… っ は …動 ーー … 」
( そのまま 【 生命波動 】とやらを使おうとする刹那
… ただの機械のようにすら思えた R-9の顔が苦痛に歪む
まるで 【 生きている 】かのように )
・・・ 擬似生命 ・・・
「 ん? ・・・あー、ふーん アイスの食べ過ぎじゃない?マスターの、ね 」
( 白機の言葉にゴーサインを送りながらも、含みもしない表情にて
機械の残骸を片手に、向こうを… 『 海の一部 』を見据えて 己の肌に触れる )
「 ・・・冷たいなぁ(ぼそっ 」
【 光子ミサイル 】
( 装甲が展開、海の一部へ 炎の尾を引く鉄の矢が飛んで行くのを見送り、
何やら でもない、様な… その、『 自分の冷たさ 』に 表情が薄れていた )
「 ・・・・・ 」
・・・ 嵐 と 館 ・・・
💢
( ...月夜が怒るのも無理はない。まるでこたえてない2匹のイロチビが
正直耳をつんざく... それでも、月夜は無言に徹して走る。 ... マイペース相手は部が悪い )
「 .... ん? ... 雨.... 」
[ 6分後 ]
“ サ''ァァァァァァァァァァァァァ ”
「 !!!!!!! 」
( 今現在、月夜は近くの島へ向かい全力疾走( 水の上に浮いているッ )を試みた
2分と経たずうちに 空は暗雲に染まり、うちつける波の群れから2人を保護せんと
上着を被せ、腹の下で覆う様に走り続けていた。... 明らかに 妙な嵐なのだ )
( .....島に近付くにつれ、ぼんやりと静かな光が見え始める )
・・・機械のような、機械では無いような・・・
「 …おいおいおい、その顔といい感触といい…油断していたよ、騙し勝負的な物は負けだな…君はなんて言うんだろうな…『サイボーグ』『アンドロイド』『 人造人間』… どれが正しいかな… ?」
( 苦痛に歪む顔 … 医者として何か思う所はあるのか、顔は伏せたまま、刃は掴まれても…此方も離さず、力は込めたまま… 鮮血の舞った傷口から、微かに残っていた霞の霊を侵入させて内部を探り始め… )
( …相手がしっかりとした機械だと思っていた分、流石に驚きは隠せないが… それでも、表情には出さない、心も平常に保つ… この【執念の塊】の前で隙は見せてはいけないと判断していた… )
・・・一つの可能性・・・
「 …はぁぁ、ったく、お前まで暗くなってどうすんだよ… ほら、さっさと行… あ〜、いいや、ゆっくりしておけよ?」
( 溜め息吐いて先程のテンションが明らかに無くなっている黒機に向かい手を伸ばそうとしたが、何かに気付けば頭を掻きながら仕方ないので、1人でゆっくりと距離を取り… )
‘‘むにっ’’
( 突如右から頬を人差し指でむにぃと… 冷たさを無視するかのように少し強めにぐりぐり… )
『…… 頬突、かろん、悩み、駄目。何でも…大丈夫。
かろん、お茶目な存在。機械、NO機械… 何方、可能。』
・・・一つの終着点・・・
( 流石に嵐が吹いている中はちびっ子2人も外へ出ようとも、文句を言おうともせず… ただ、たまに危なくなった時にだけ、蒸発させたり、凍らせたりとサポート
… 何処か変な嵐により光景的にも薄暗くなっているが、そんな中指す光に…流石に不審に思う )
「 … てほぷぅ、絶対あそこ駄目な気がする、濡れるの嫌だけど…あそこはなんか違うと思うぞ… ?」
「 … ま、あたいはどっちでも?… 好きにしたらいいんじゃないかい?… いざとなったら尻拭いしてやるからさ?」
・・・ 【 痛み 】「 生命 」 『 命令 』 ・・・
「 ぃ''っ … ぁっ 」
“ ト''シ''ュ''ゥ''ゥ''ゥ'' “
( …『 生きた人間と遜色ない 』、簡素な情報のみを残して体内の霊が掃討された。
“ 血 ” を通じ、剣を伝って幽霊医者へと近付く《 生きる力 》は、確かにR-9 より放たれている…
しかし それに応じる様にこの機械は… 否。『 命 』が苦しみを覚え 嗚咽を漏らす
己を貫いている外部的要因だけでは無い… まるで “ 自分 ” そのものに対する生命の問題を 悲鳴を )
[ 死に体のR-9 より 何らかのの投影が 地面へ ]
‘ ウ''ォン ’
『 ふぅむ… その三択の中ともなれば、この機器は【 人造人間 】が近いでしょうねぇ、幽霊部品 』
・・・ 【 生きているということ 】「 R 」・・・
“ むにぃっ ”「 に''ぃっ ! ・・・ ちょっとぉ、イタズラはウチの専売特許だってのにぃー 月跳ぉ?」
( ロクに備えもなく受けた黒、カロンは怯んで意味の薄い反論を翻す
… カラ元気、相変わらず “ 妙に冷たい ” 肌でありながら、薄らイタズラ笑顔に顔は染まった
つまりは何時もの。というか 【 主人似の 】、初めて会った時みたいに腰の上に月跳を乗っけて )
「 ・・・ ふひひっ 、いーコト言うじゃん?月跳ぉっ たら、こりゃぁウチの嫁さん確定かなぁ? 」
( 細めた目尻の示す通り、月跳の顎に指で触れ 冗談なのかどうか判別しづらい声色… )
「 ま。 ・・・ 先に、マスター いこっか 」
・・・ 孤島の古い屋敷 ・・・
( 雨が激しく打ち続ける )
[ ト''ォッンッッ ]「 ぶっっはぁっ !! 」
( ... 孤島、開拓の気配など微塵も感じられないただ こじんまりとした自然の隠れ家
鬼や 愛猫の言うことも... 外の嵐の違和感も 当たり前だった、色々と 考えるべきでもあるだろう
...........................当然、ストレスマッハだった月夜にそんな判断力は残されちゃいない
発電施設もないと言うのに見える光 - 新築と遜色のない事が雨の中でも分かる外観
海岸にミニチュアをそのまま乗っけた様なおかしい立地 - 何より島の小ささに対する屋根の大きさ...
【 満 場 一 致 】で怪しい館の扉を蹴り開け そのまま前のめりに倒れ込んでしまった )
「 ......っっ !!! ぶぁっ くしゅっ!!! 」
・・・命の価値・・・
「 …ハハハ、そうかそうか… まぁ、もっと凄い者なんだろうな、その言い草だと… 侮っていたよ、君達の科学の力を… 」
( 刀は固定したまま傷口に… 痛み止めに近い塗り薬( (塗る時は傷口に塩を塗る痛み)を少しだけ塗り、正常な脈拍になっているか確かめながら、投影された者の姿は見ようとはせず、声だけをしっかりと‘‘覚え’’悲鳴を出させないように機械の声を抑えては、呆れたかのような溜め息。
聖人と呼べる程の器では何方も無いが、やはり親近感が湧く… ‘‘似た物同士’’ 気紛れで命に関わる問題は… 解決しようと動く、念の為後で集中治療はするが、今はこの『生命』を繋ぎ止める事にし… )
「 …さて、と、少しの間、話そうじゃあ無いか… 狂製作者」
・・・『白=喜び』・・・
『 … 嘘、無理無茶、駄目…。信頼、絶対…。…大丈夫、大丈夫…私…かろん、嫌い…NO…好き、YES…。』
( 視線を離さず真面目に話そうと続ける。一つこの黒機の正体について仮説が立ってしまいながら、少し残念そうに頭を一旦下げるも、もう一度… 今度はただ金色に光る、情報的なのは何も映っていない目を向ける…。膝乗せられても変わらず…たまにむにむに、頬突いて…冷たい感触確かめてしまい )
「 …あ〜、カロン?一応言っておくと… 頼れる時に頼った方が良いぞ?さっきの俺みたいに…」
( … 親指立てて何かを察するかのように話し )
・・・古臭く、不気味な屋敷・・・
( …あからさまに罠と思えるような、敵地にある御屋敷。外から見て光があったりするし、外観だけ新調したかのように綺麗な所から誰かが住んでいるのは確定、この嵐と言い…完璧に『誘い込まれた』…のだろう )
「 …警戒するぞ、テホプ、ヴェル…!」
「 … なんていうか、本当に済まないねぇ… 後でたっぷりお詫びするからね… 」
( 何方も其々の得意武器を構えて戦闘態勢、360度全部警戒だけはする… )
・・・ ‘ 天然と人造 ’ ・・・
「 …………'' 」
( 手足、流血による衰えによるものか R-9 の抵抗が収まる
反面 間違いなく何らかの、幽霊では無いナニカの痛みが宿る瞳を
怨みがましく 機械的に直線へと向けていた )
『 厳密に言えば、‘ 作ろうと思って作ってはいなかった ’ のですがね
《 なりそこない 》同士、惹かれるものがある様ですが その素体の魂は返却して頂きますよ 』
( 口も表情も動かぬ分、よく聞こえる 妙に不快感を伴う音声が響く )
・・・ 《 生きている 》 ということ ・・・
( 白機、ふざけて茶化す様な己の態度に触れもせず… 悲しげに 見下ろす姿に
黒機は ただ… 苦笑を返して見上げるだけだった )
( いきなり 頬に触れる手をぎゅっと握り締める )
「 ・・・ さぁさぁ!スローモーションは終了しゅーりょー!
ミィリィちゃんの居場所は解析出来たしマスターもリカバリー出来たし!
『 守る 』 物があるんだから準備以前に止まってる時間は無いよぉっ!?」
( 今までの 湿気臭い表情が《 隠す 》こともなく消え去る、肌の冷たさを感じさせない程に
何にも‘ 呑まれていない ’ 目的に向けた [ 心の強固な目 ]へと )
「 “ 後腐れはやる事がある時からするもんじゃぁ無いんだしっ!” 」
・・・ 怪異の気配 ・・・
「 ぃぃ .... ...... ... ぅぃ 」
( くしゃみに悶える月夜も 妙な感覚の鈍りを感じながら周囲を見据える... )
................
「 .... ... ... ... レギ猫と住むにャァ、悪かねェな 」
無意識に呟くのも無理はない
( 外の灯りの割に薄暗い事を気にしなければ... 良質な材木を用いた廊下が先ずは目に入る
玄関周囲には敷物以外の家具は見えず、それが丁寧にニスを塗られている屋敷の造りをさりげなく主張し
階段を交えて四つに枝分かれした道を 窓のない真白い壁が覆っていた... )
「 お邪魔するよォ 」
( 警戒する2匹を尻目に、月夜は丁寧に靴を脱ぐと 右方向の廊下を進み始める )
( .....しかし この時点で注意深く観察してみれば、以上の兆しは既にあった
外で大いに汚れて飛び込んだはずのテホプ、 その 倒れた地点に ‘ 汚れがない ’ 。
まるで 最初から汚れていなかったと思える程に )
・・・‘‘魂’’・・・
「 …そうだな、本当に、この機械の子と私は似ていると思うよ… 親近感さえ湧いてくる、あぁ、魂もそりゃあ要るだろう…其処でだ、取り引きをしないか?… 君達にとっても有益な物ではある、どうだ?」
( 声の響く方向に… 返事、答えてくれるかは分からない、一つの提案で、何か思う所があるのか見えないように拳を握り締めて、虚空を掴み…思い切り息を吸い込んでから、愚痴のように吐き出す
____________その取引内容は )
「 …『この機械の子の魂、私にくれないか?』…其方には… あまりくれてやりたくないが、私の持っている戦闘向きの魂達… そして、あの‘怪物’…今も培養液に浸してある、アイツだ、アイツを… あげてやる、私の研究、能力の集大成だ、損は絶対にしたいと、約束しよう… 」
( ____________損が激しく、徳が小さいような、内容。 )
・・・集中モード・・・
『 …承知、かろん、やる気…充分。… 私、同じ、一緒に…。…後で、話…』
( 元気に振る舞っている黒機を見ては… 何処か呆れる反面、凄いとも思い… 白にとっては、愛おしくも思えるようで… 今は、自分の気持ちは仕舞おう、それが合理的… そう思える程、テンション上がっているのを、嬉しく思えて )
「 …あ〜、やっぱそっちの方がカロンらしくてとっても良いな、後良い事言うじゃん… ま、そうだな、じゃ… 行くか」
( 頼れる存在、悪友のような… とにかく、信頼出来る黒機…いざ、すぐ側にある孤島へ… )
・・・ストレンジャー・ハウス・・・
( …当然猫耳はそんな情報を聞き流すはずもなく… )
「 …!?て、テテテ、テホプゥッ!?な、何、何言って… す、住む!?い、いや、確かに広いし良いかもしれないけどぉっ!!!ち、ちょっと待つんだぞぉっ…!!」
( …先程までの緊張感は消え去り、顔を真っ赤にしサンダルを脱ぎ捨てながら、同じ方向を着いていく… ただ、尻尾を立てて満更でも無さそうなのは後ろから見れば丸分かり… )
「 …やれやれだね、さて… 一体全体これはどういう事かねぇ… 」
( 少々奇妙に感じるも、原因が不明な為、取り敢えず着いて行き… ジーッと、辺りを警戒、見渡した… 指に唾液少量漬けて、風も確認しつつ… 裸足のままスローペースに着いて行き )
・・・ 等価交換 ・・・
- - - - - - - -
( 沈黙の間、必然的な判断力を試される時間が始まる
決めあぐねる事もなさそうな筈が 機械一つの魂に何やらの
執着を見せるが如く 時の止まる様な無音に周囲は包まれる )
『 ---良いでしょう、“ 魂 ” は間に合っておりますので
ある程度の情報を R-9 に持たせてお譲りする事にしましょうか。
私の口から聞くよりは、信用できる人形に聞いた方が良いでしょうからねぇ 』
( --- ‘ 成功 ’ か ‘ 失敗 ’ か、話術の対決は続きそうだ )
・・・ 終章の兆し ・・・
「 ・ ・ ・ 」
( 白機に… 月跳に、張り付くでもない 固くあるために自然とそうなる
本来の悪戯っぽい温かな笑みを返し、無言の承諾を伝えては 孤島へ向けて振り向く )
「 さぁてぇ・・・ 行くよ皆さん!用意はいいね〜?」
“ ヴィゴガゴゴ ”
( 変形 いっそ澄み切った漆黒の装甲が、今日も照り付ける陽光に煌めく )
小さな終わりの気配、近くもなく また、遠くもない
・・・ 気ままなテホプ ・・・
「 ...... ぉいおぃ、さんざ オレに所有の傷でも付けといてよォ?
今更恥ずかしがるもんかぁ?.... きひひっ、可愛いねェ 」
( 廊下を通り抜け、振り向きながらに満面の笑みで返すは今日も気ままな月夜の姿
....元々、警戒しながら入らなかった事もあり、割と気分良く屋敷の中を歩いている )
「 ........あァ、鬼っ子も離れんなよォ? 」
( こじんまりとした、リビングに入る.... 前に 途中、廊下にあった『 図書室 』の扉に、
妙な 気配を感じながらも ... ちょっと真顔をするだけで、氷鬼を呼びながら 突き当たりの
部屋、やはり 『 リビング 』に入り 割と良さそうな雰囲気を堪能して )
・・・価値観の違い・・・
「 …そうか、とても助かる、嬉しいよ… では、他に話す事は無い…のか? …それなら、もうこの機械には関わらないで欲しいのだがな… ? 」
( プレッシャーと緊張に押し潰されないように… 少し声は震えてしまいつつ、ただ一種の仲間、似た者を守る事は出来たので、其れは安心
水滴の落ちる音だけが辺りに響く静かな空間、相手の不安で嫌に思うような音声に耳を研ぎ澄ませては… )
「 …いや、もう話さなくて構わないよ… 『覚えた』」
( _____________彼女は聴覚の魔物…
機械で加工され、気持ちの悪い音声… 元の声を何度も聞くうちに脳内で大体作る事が出来た、雑ではあるが特定出来たことを嬉しそうにケラケラと笑い始める… ‘価値’は圧倒的にあった )
「 … この取引は、私の勝ちだな?」
・・・身悶えする獣、警戒する鬼・・・
「 た、確かにそうだけどだな…?そうはっきり言われるとすっごく恥ずかしいというか、照れるんだぞ…!
… でも、まぁ確かに、こんな広い所だったら… な、中々良いかもな〜… ?」
( 素早くなる脈動を必死に抑えながら、いつもの… ちょっとした愛情行動的な理由… ただの悪戯とテンションによるもので… 後は、そのまま本能にだった筈と自分に言い聞かせては、もう警戒心も無くなり…
ただ話しを続けながら、着いていき )
「 …… あんたら、緊迫感は何処行ったんだい?安心しなよ、あたいはそんな簡単にはやられ無いし、舐め過ぎ… 油断もしないよ?」
( 図書室の扉ジーッと睨むように見つつ、この状況で一人で行動する方が危険だと判断すれば、溜め息を吐きながらトボトボと… 外から見たら小汚かったのに、内装は小綺麗なのにあからさまな違和感を覚えて、金棒を… 地面には引き摺らずに肩に担ぎながら、リビングルーム…
目を細めて出来る限り気は抜かないようにし、それでも少し、猫と月夜ののんびりとした態度が少しだけ羨ましく感じて… )
・・・ 幽霊 ・・・
『 してやられた、と言いたいところですが --- 残念ながら、が同封されますよ 』
( 先程より睨み続けていた、R-9 の体が機能を一時的に停止する
それと同時 --- 周囲より【 波動の駆動音 】、躙り寄る様に 少しずつ大きく --- )
『 さて、何故 【 生命波動が幽霊に効くのか 】は扱える当人から聞くのが良いでしょう
わずかな武運をお祈りしますよ、それでは 今後とも 』
( 出し抜きは問屋が許さない )
・・・ 保護者 兼 ・・・
「 きひひっ... そろそろ、鬼っ子が寂しがっちまうからよォ?... よッと 」
( リビング、さも当然の様に冷蔵庫へ近寄る前に 後ろを歩いてる鬼っ子を抱き上げ
レギ猫には頬を撫でてやり、その上で慇懃無礼な様子を保ちつつ 冷蔵庫を開ける )
「 ........ ( ...ん、割と普通 )」
( 何らかの不明な肉でも入っているかと一瞬、気を引き締めたテホプだが
中身含めていたって正常な冷蔵庫は、ちょっとばかし古い菓子類や焼酎で埋め尽くされている
.... 酒があるのを見た途端、少し慌てて扉を閉めようとし... )
・・・騙し合い・・・
「 …ハハ、やはり彼女達のように上手く頭は回らないか… さて、聞こうか…機械の娘よ? 」
( 脳裏に浮かべるは… とある白黒のメイド、自分が一度命を絶たせてしまい、其れでも助け合いをし… 苦手な物を見つける方が難しく、尊敬出来た…
…一種の、憧れを抱いていた… ならば、自分も一つ… 信念を全うしよう )
「 …二つ、大事なのは二つ… 壁があれば防げるか、若しくは…【地中でも当たるのか】」
( ________利用できるモノは全て利用しろ、使える物は何でも使え )
( 消滅の危険が迫っているというのにも関わらず、恐怖は抱かず、寧ろいつもより冷静に、頭は回りやすくなっていた… 数秒、数秒で全てが決まる
これを生き残れば… 有利になる… )
・・・赤のチビと青のチビ・・・
「 …ちょっと、離しなよ、後ろはあたいが見張っておくから…!」
( 担がれてしまえばもう何を言っても聞かないだろう
、抵抗する事を諦めて楽な体勢になってから… ただし、最大限の警戒はして一緒に連れてかれ
… レギ猫は頬を撫でられれば嬉しそうに頬擦りし返し、尻尾をぴんっと立てて、逆の立場が良いと言わんばかりに頬を膨らませていて )
( …ただし、鬼の場合______
「______________おっさけぇっ!絶対こんな場所にあるのはレアっ!!絶対旨いっ!!」
これである、閉めようとした扉に無理矢理氷を挟み込み…焼酎瓶取り出してはニヤニヤと笑みを浮かべながら、取り敢えず、着物に仕舞い込み…明らかに質量的におかしいが、不思議と姿形も無くなり…
…そして何故か、古い菓子袋は空いていて…小さな羽音 )
・・・ 如何なるもの為か 故に知れず ・・・
( 再起動 --- 刀が深々と己を貫く状態でありながら
それに苦悶の声を上げる事もせず、幽霊を睨み付ける )
『 --- 返答を拒否 - 義理及び義務は無く - 敵 』
( 生命波動を使う前の状態、無機質を内外ともに地で行く状態
“ 有用 ” な情報の出所は絶たれ 開かれた隠し扉より、始末を行うであろう --- 存在が現れる
それは R-9 と同じく--- 無機質で 小さな体躯を持つ )
『 排除 』『 排除 』 『 始末する 』
‘ 生きた ’ だけの 機械
・・・ 探索旧神 ・・・
「 ぅっへェ ... 変な味したらすぐ捨てろよォ?
ん、ぁー? ... きひひっ、嫉妬かィ?よいしょォッ 」
( 嫌な臭いを嗅ぎ付ければ、すぐに扉を閉めて下がり ... 冷蔵庫の機能しない
そんな状態にしか見えない菓子類の状態にしか少しの疑問を持ちながら 今度はレギ猫
... 可愛らしい嫉妬の様子を見れば、片手に鬼っ子を持ち替え もう片手でひょいと ... )
「 きひひっ ... 両手に花だねェ 可愛いよォ?この猫に鬼っ子は 」
( 説明するまでも無い 両手に愛らしさを抱えた状態で
他に見るものもないリビングを後にする... ほっこりした気分が続く )
[ カチャッ ]「 ん 」
( ...図書室の扉より 金属の鳴る音 )
・・・ 城の者 ・・・
〔 白黒の部屋 〕
( 街一つの運命を 地獄へ叩き落とす激闘は終わり…
未熟な 2人は白黒に眠りを促され 整えられたベッドに運ばれていた
……当然、神経質な白黒は2人分の物を用意 扇風機まで常備のこだわりよう )
「 …… ふむふむ、まだ目覚めませんね 心配ですね 」
( 部屋の中心にて 煮える鍋を素手で持つ白黒… らしきが鎮座する )
・・・第二フェーズ・・・
「 … 君は、いや、君達は… やると決めたら徹底的にやるタイプみたいだね… そう言うしつこいのは、嫌いじゃかいが… 全く、面倒だよ… 」
( 流石に想定外… 小さいとはいえ闘志、戦闘力、心…その他諸々人間に近付いたような、ただ目的を達成するまで壊れないとも思えてしまう機械…
話も通じはしないのだろうが… 逃げれもしない、戦わざるを得ない… とても厄介な状況 )
「 …やれやれだね… 取り敢えず救えれるなら、救わなきゃな… 諦めというのが、医者にとっては一番駄目な事なんだ… 」
・・・薄れる警戒心・・・
「 …いやいや、発酵?的なのしてたら逆に舌が痺れて意外と旨いんだよぉ?…分かってないなぁテホプちゃんっ!…ま、後でのお楽しみかなぁ…ふふん!」
「 …というか、これ、重くないか〜…?えっと、無理はしなくていいぞ?テホプ…別に歩けるし… 」
( ドヤ顔で話す青鬼に… 少し不安そうに聞く赤猫、流石に2人分… 身長が低いとはいえ武器も持っているので重くないかと疑問に思い
それでも悪い気分はしないのか尻尾と耳が垂直に立っており、おまけに何か考えているのか…笑み浮かべ )
( 先程の羽音の正体は… ‘大雀蜂’
何故こんな所… それも奇妙に、体にDという文字が入っており…
同じく図書室に… 菓子袋を閉じてから、それも持って行き )
・・・まだまだ弱い・・・
( 2人とも意識はただ今丁度落ちて… 精神的にも、肉体的にも疲労満杯、それと同時に守れなかったと言う悲しみから、枕に濡れた跡を作ってしまい…
…気分的にも優れない、環境設備が充実していても、気持ちの問題だった… )
( …ただ、やはりお腹は空いているのか、煮えるような匂いに二人とも腹の音を鳴らして )
・・・ 心折な方々 ・・・
『 --- --- --- 』
( 追い詰められる幽霊 確か、自分を救おうと口先だけでも言ったはずの存在
--- 機械は応えない、幾らかの情報 それを届けると言っていたあの不快な声 。
心折るが為の 戯言であるのは 無機質を貫く R-9 の様子からして明白 )
( その間にも__ )
『『『 ターゲットを確認 排除する 』』』
( 距離を縮めた機械 暗がりに包まれたその姿が露わとなった
『 R-13A 』『 R-13A2 』『 R-9B 』、3機の内 黒い装甲を持つ2機は
--- 城に住まう、あの黒機の姿 昔の姿そのもの )
・・・ 恐怖遊戯 ・・・
「 ...んー ... ま、そうだな 悪ィ__ ちょいと、歩いてくれねぇか?」
( 図書室 前... 少々、真顔でレギオンとヴェルを降ろし 扉を眺める。
汚れない壁、冷蔵庫で腐る菓子類、‘ 妙な蜂 ’ ... 危険 とまでは行かずとも
既に 【 奇妙 】の文字は完成しており... そろそろ ‘ 危険 ’ の香りを 目の前の扉より__ )
( 扉に手を掛け、2人を制する )
「 よッ こらせ... んじャ ちょいッと挨拶して来るからよォ...?
ま''、チビチビやって待っときな 」
・・・ これでも旧生物 ・・・
「 あらあら あらあらあらのあら、お腹 空き空き丁度 いー 」
( 耳は良く、判断も早い
すぐさま… 【きりたんぽ鍋。】を、小皿に注ぎ分ける
ズレ果てた答えを出す事… それがこの存在、『 義体旧神 』の欠陥だ )
・・・願い・・・
「 …私は戦闘は苦手なんだ、何度も呟くけれど… 」
( 城内で見かけたような機械二機に追加で一機… 本気のあの姿を出さなければ勝てないだろうラインナップ
此処で生き残らなくては、逃げ出した意味も、全てが無意味になってしまう…
…先程自分が傷つけてしまった患者の機械… 同じような存在を守るように、刀を構える… )
「 …私の願いはだな…『 病気を治す』それも出来るだけ多くの、今不治と呼ばれているような物も、治して見せる… 数百年前から幽霊になってからも、これに変わりは無いんだ… そして、やっと… やっと『人格』の病が治せるかもしれないんだ… だから________
_________頼みますね、我らが王よ」
( __________瞬間、溶けた地面が落ちてくる…人型の黒い影と一緒に… )
・・・じわじわと追い詰める・・・
「 …待ちなよ、あたい達も… この状況は居た方が楽だ 」
「 …そうだぞテホプぅ… 流石にテホプに任せっきりになっちゃうだろぉ…?無理はしない方がぁ… 」
( 止めようとする二人… 真顔になり、再び警戒心を取り戻しては、腕を掴み止めようと… ただ、信頼しているらしく、力は本当に弱く寧ろ… 勇気を贈って見送りするかのよう… )
「「 …ただし、絶対に帰ってくる事、一時間以内」」
( …信頼しているからこそ、この条件を掲示して、少し強めに背中を押す… )
‘‘ブゥゥゥゥゥゥン’’ ‘‘カチカチ’’‘‘ガサガサガサ’’
( 扉の奥からは、無数の羽音… 歯を鳴らす音、何かが這うような音… 明らかに、何かが居る )
・・・目覚めは唐突に・・・
( 先に目が覚めたのは… 清掃員、匂いをおかしく感じて、まばたきしながら目を丸く… )
「 …いや、おかしくありませン?流石にそれは…もッと、他の食べ物ありまスよね…?」
( 病み上がりで食べる物ではないとベッドから立ち上がり指摘しようと… )
・・・ 生命波動 “ 欠点 ” ・・・
【 ライトニング波動砲 】『 新手を確認 』『 始末する 』『 散開 』
( 迸る雷光が土を切り裂く、R-9Bは回避の指示を飛ばし 13 二機が付随
内、一機が放った波動砲が先ほどの雷光の正体だった。--- 新手の大物に驚く事もない
昂ぶる事 怖じ気る事--- 【 以上 】も【 以下 】も明らかに存在していない感情の幅 )
『 --- --- --- 忠告 --- R シリーズ --- 我らの人間的要素は消失しており ---
原因は生命波動 --- 且つ 我らの核となる魂による問題 --- 医療行為は危険と判断される 』
( 先程から身じろぎ一つとして行わない、敵意の塊のような R-9 より
医療の言葉を聞きつけた途端、その様な電子音が響き渡る )
・・・ 恐怖遊戯 ・・・
( 腕を取られる、それに対する予想は出来れど その後は__ )
「 ぐぇっ ... かひぃー、オーダーキツイよォ?... きひひっ 」
[ キ''ィィィーーー ]
( ... 2人の顔を見渡した後、重々しいその扉を開き そのうちへと足を踏み入れる
まず 見えるのは本棚、それは当たり前の話。... そして 虫の音が響き続ける中で... )
「 Hello Monday、北の方からテホプさんがエントリーだ 」
・・・ 無駄な高性能は旧神のサガ ・・・
「 ぬー ? お口、合わず NO 文句 チクショー … 【 クッキンショック 】」
( 皿に注ぎ分けた段階で飛んできた声、擬態旧神はあやふやな口調を崩さずに
両手を大きく広げて背中で手を叩く… 次の瞬間、皿と鍋の中身は… 暖かい、【 ハッシュドビーフ 】
へと変貌。机にはミルクもあるし 何故か赤いクリームソーダまで置いてある )
「 あなた あなたがたがた、我ら我が主人本体。ニャニャルさんより保護を仰せつかっか 」
( …動作は畏まった正常なもの、容姿も白黒そっくりで… 纏めて吹き飛ばす様な口調の崩壊。)
・・・
・・・容赦はしない、出来ない・・・
「 …運が良かったな…ルージュよ 我が来たからには、この機械ども…ほんの少し小さいが、我に… 機械相手は、とても相性が良過ぎるんだ…
さて、『恐怖を感じない』というのは、子犬や羽虫よりも弱いという事だと我は思う、故に 貴様らは弱い、だが決して逃がさない、容赦はしない 」
( ‘‘柔らかいという事はダイヤモンドよりも壊れない’’
土は瞬時に泥の塊に変化し、向かう雷光の攻撃を吸収するかのように塞ぐ しっかりと標的を確認してから壁に手を着ける …すれば、急激に目の前の洞窟全ての土全体に… 細く長い、槍のやうな刺が無数に貫くように生え、感情を持たない機械に残念そうに呟き )
『害棘山地』
「 …これは贖罪の試練なのだよ、我々の過去に打ち勝てと、未来を守る為の試練だと、我等は受け取った 」
「 …そういう事だから、私が貴方の治療を辞める理由にはならない、不可能を可能にする、それに…
『医者は常に危険と隣り合わせだ 医者が諦めたら何も出来ない』…そう… だから、必ず治す… いや、‘‘直す’’ 」
( 集中する為に… 消えた片腕を再現、流石に元の腕に比べると不器用で精密動作性も落ちてはいるが無いよりはマシ…
紳士服の内部に潜めてあった、機械用の電子メス、そして… ‘‘音を聞き分ける’’ 聴覚の、集中 )
・・・見慣れた声と、見知った____・・・
( 図書室内には、何故か… 地面を貫通して植物の根が張り、本の紙には虫食いの穴が大量に出来ており… あちこちに虫が飛び交っている…
本棚から抜き取られた本の山の頂上に座っている人影がニヤリと笑ったかと思えば… )
「 … ふっふっふ、どうやら餌が来てくれたみたいですね?… まずは自己紹介から… 我が名はダレットっ!緑の冠を持ち… 女帝のアルカナを持つ自然の覇者!さぁ、貴様も我が愛しいグレートインセクトの餌…に…?」
( …見覚えのある容姿と聞き覚えのある名前に、緑色の髪が冠のようになったチビは止まる… 渾身の自己紹介、そして宣戦布告も一気に冷や汗が垂れて…気まずい空気 )
「 …お、お、お久しぶりですっ!姉御ぉっ!」
( …少し落ち着いてから出た感想がそれで、パァァと目の中に星マーク浮かべてキラキラと綺麗な顔して喜び… )
・・・自立型レストラン?・・・
「 …喋り方、私より不安定でスし、この能力はなンでスか… いや、とてもたスかる事に変わりはないンでスけど… というか、簡単に食べるので大丈夫でスよ?そンなたくさン用意しなくて… 」
( 空腹は最高のスパイス、腹が減っては戦は出来ぬ
色んな事を思い浮かべながら、取り敢えず手を合わせて食べる用意…
自分の武器である掃除道具を椅子にしている辺りは置いておいて、まだ暖かい出来立てホヤホヤなハッシュドビーフをスプーンでゆっくり、息を数回吹き掛けてからぱくり… )
「 …程良い甘さで、美味しいでス… ありがとうございまスね?」
・・・ 正体 ・・・
【 デュゥン 】【 デュゥン 】【 デュゥン 】…
( あくまでも… R-9 の体は必要以上の耐久力を持つ特別カスタム仕様
基本的に回避による戦闘が大前提のR機達は、中枢部を貫かれた途端に
3機纏めて光の粒のようになり 爆散し果てた、… 爆散した機械生命の中心
何らかの、と言うよりも 其れを動かしていたモノ、その場より逃れて壁の向こうへ
尾を引き 飛ぶは、“ 異様に磨り減った魂 ” 。)
『 --- --- --- --- 私達は --- 兵器だ --- 必要の無い物を自ら捨て去る様に作られているだけの存在
--- --- 医療行為そのものを否定していることは決して違う 私達のみに原因はある --- 』
・・・ 懐かれテホプ ・・・
( 真顔に近い無辺な表情、腕を組んで図書室を見渡しつつ )
「 おめェ... 見ねぇなァとは思ってたけどよォ? いつの間にこんなトコ来やがったんだ 」
【 充足威圧 】
( 喧しい羽音に嫌気が刺せば直ぐ様 ほんのちょっぴり程度の威圧感に頼り
羽虫達を黙らせる、その状態に満足するや 本の山に近寄って ちっこいのの息災な様子を確認 )
「 おぅよ、元気そうで何よりねェ... ダッコ 」
・・・ 汎用自立欠点式義体 ・・・
「 き''ー 本体 ほんたカラカラ、ニャール is 口調 ちょう似てますす ね 」
( カーペットに座し 『 \☆-\×-☆-÷\☆-☆〒〒♪= 』という調子で
ミェンの様子をメモに書き綴るのみ、無表情な所は更に本物らしいが
そのぶん余計に口調や奇行が目立つ。… そのくせ、料理も正常なら… )
【 スプレッティ-バブリング 】
「 洗浄に暇なっしんぐ 」
( 召喚された、光沢の美しい 泡… 何なのか理解せぬ内にミェンや
先程まで寝ていたベッドに当たれば 汚れの洗浄が簡単に行われ、清潔になる
……A型に近い本体の性質も結構な割合で引き継いでいるのです )
・・・それでも・・・
「 …呆気ない、いや、我等としては助かる… さ、治療を好きに続けたまえ、ルージュ… 」
( 取り敢えずの邪魔は消え去り… 時間は確保出来た
機械を動かすエネルギーが…魂というのは分かったものの、普通ならどうにも対処は出来ない… 壁の向こうへ飛んでいく魂は敢えて無視して… 呼吸を整えて、薄ら笑みを浮かべ----)
「 …私は医者だよ?…それも幽霊の… 何かを諦めて投げ出すと後味の悪いものを残すんだ… 私は知っているんだ、何度もそれを経験してきたから 」
( 自分の魂を一欠片、ほんの少しだけ取ってから、更に不浄の魂… なんかよりも清潔、聖人に近い者達の魂を融合させてから… 中枢部にパズルのピースを嵌めるかのように丁度良い形に変えて、慎重に入れる… )
「 …やれる事はやってみたよ、後は…君次第だ 」
・・・ 敵意無し ・・・
「 ほ、本当にお久しぶりですね…!何ヶ月って時間が掛かった気がします… !あ、因みにここは私の人間時代の別荘です!」
( 誇らし気に胸を張り、恐怖で黙ってしまった羽虫達を口笛し呼び寄せては一旦自分の腹の中へと戻させ…
…明らかに容量等見合っていないが、とにかく先程まで騒がしかった図書館が、その場に合うように急激に静かになり )
「 …さて、何から話しますかね… 話したい事はたくさんあるんですけど… 」
( 小首傾げながら、少し不気味な程にニヤニヤとしていて、全然変わってもいない相手に喜んで )
・・・メイド型万能機械・・・
「 … 一家に一台あッたらとッても便利そうでスね、貴女… スペックの無駄遣い感が凄いでスけど、圧倒的に… 」
( 相手の高性能っぷり目にしては溜息というか呆れにも近い感情が出てきて、清潔になったベッド目にしては… ほんの少し気になったのか、スーツケースの中から何の変哲も無いただのドライヤー取り出して乾かし始め… )
( … 未だ眠っている少し臆病な彼を尻目に、取り敢えず早く体力回復しようと考えていて )
・・・ [ R-type ] ・・・
魂__
( 欠けたものを補うようでもない 修復された訳でも ---
__だとしても 届く事は確実にある、磨り減り 目の前に浮かぶ幽霊より
朧げな、灯火のような魂は明るみを増し 機械の表情を多少なりとも__ )
「 --- キミの行為に --- 理解は、可能だ。同族意識と言うのか --- 善意か
どういう形であれ 私が意識するものと似たものであるのは確かだと思う 」
( 流暢な会話能力の復活は、片鱗のみではあるが R-9 の人となりを面前へ出しつつも
悲観的に、何よりそれを達観するような諦めに近い表情と声色--- 本来としての、精神が現れる )
「 -------- 今、私を縛っているものはない --- 善意を受けたキミに従うのが今の道なんだと思う
けど --- その前に聞かせて欲しい --- キミは私を助けた、それはキミの善意である事を信じてる ---
--- 私に価値を感じているか? --- 感情以外の要素を含めて 答えてくれ 」
( 妙に凛として 美しい声でありながら --- 生気を伴う言葉は無かった )
・・・ 姉御肌 ・・・
「 おうおゥ、相変わらずっつー訳でもねェみたいだねェ? ... 割と金持ちって奴かぃ 」
( まるで弟分の様に懐いてるチビの 意外な一面にちょっとした反応をするが
ぴょんっ と本の上に飛び乗って、わしわしと頭を撫でるテホプはダッコの思う通り
変わる所なんて無く、久しぶりの再会を満面の笑みで彩ってくれてた )
「 んー ... じャ、まず安全確認からやらせてくれねェかぃ?」
・・・ 癒し機能付き ・・・
( そんなミェンを後ろから抱き上げ … )
「 にゃんにゃにゃにゃんにゃん 」
( 本体とまるで変わらぬ、呆れるほどそっくりな柔らかさ
… 当然、頭を撫でられたりして得られる癒しも… )
「 (…… ) … リカバリ、できましたぁー?」