とある街、とある路地、そんな場所にひとつ、紙が貼ってある
そこに書かれているのは、願いを叶える何でも屋の話
何でも屋『雅』
【初めまして
この貼り紙を見つけられたということは、貴方様にはなにか望むものがありますのでしょう
もしも当たっておりましたら、どうぞ『雅』に足をお運びください
不死の霊薬でも、若返りの秘薬でも、どんなものでも取り揃えております
用心棒でも、復讐代行でも、どんなものでもお受け致します
この貼り紙を見たあなたに、どうか幸せがありますように】
そしてこの貼り紙を読み終えたあなたの前には、何でも屋へ繋がる道が見えることでしょう
常連客の皆様は『ご縁』をもって足をお運びくださいませ
「――!」
(店の奥から出てきた白い巨体に驚きつつ目を輝かせて、その毛並みを眺め、撫でてみたいと思うも顔には出さず)
「……ねぇ、あんな奴にカード渡してよかったの?」
(虎に引き摺られていくアルファを横目に見つつ、叢雲に訊ね)
叢雲「あ〜?…別に構わしねぇですよ、それに星星が見てる」
(あの子が見てる限り、変なことは出来ない、と足を組んで膝に肘を置き、頬杖を着いて言葉を返す)
「あの馬鹿は金目のもんに目がねぇからな、奪われねぇように気をつけるこった」
「奪われたら、奪い返してついでに彼の全財産を恵まれない子供達に寄付するわ」
(冗談なのか本気なのか真意を測りかねる口ぶりで言って、微笑を浮かべ「彼、どんな顔で啼くのかしらね」と小さく呟き)
「はは、そりゃあいい、…けどまぁあいつ自体が恵まれねぇ子供だったやつだから、その案はダメだな」
(あいつはそこに漬け込むよ、とケラケラと笑う)
「あんまし他人をいじめることばっか考えてると、隙をつかれますよ、ドS殿」
>>712
「彼がいじめたくなる性格をしているのが悪いわ、アタシだって誰彼なしにいじめる事を考えてる訳じゃないのよ」
(にこやかな表情のまま叢雲に対し反論するように言い)
「あら、もうこんな時間? 悪いけどアタシ行くところがあるの、それじゃあ皆さんご機嫌よう」
(ふと視界に腕時計が入る、時刻を見れば慌てたように会話を中断し、ドアへと歩を進め)
「……………なんだ、あいつ」
(風のように去っていった彼女を見、一言)
雅「ありがとうございましたぁ〜」
(店主はのんびりと挨拶を返した)