アントロギア

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1:鷹嶺まほろ◆XA:2021/11/22(月) 21:35

ファンタジー系の小説やイラスト、キャラや世界観の設定を見せ合うアンソロジースレ!
ファンタジーと見なされるものであれば設定はなんでもOK!
また、他の人の設定を使用するのは自由なのでシェアワールドも作れます!

なお、完成した作品はこのスレに投稿してください。


【ルール】
・荒しは無視
・サイトポリシーを守って書き込む
・雑談はこのスレでは控える(雑談は一日一回スレか専用スレを立ててしてください)
・次スレは>>980が立てる、スレを立てる人はテーマを変えてもよい。

2:山田さん ( ´∀`):2021/11/22(月) 22:07

>鷹嶺さん
どもども( ´∀`)

新スレ用に、悪魔+神+人間が関わる物語をなんとなく考えたりしているのですが…ちょうどプロローグのようなものが書けたので落としてもよいでせう?

3:鷹嶺まほろ◆XA:2021/11/22(月) 22:28

>>2
(どうぞご自由に)

4:山田さん ( ´∀`):2021/11/22(月) 22:30

其の壱.
物語の悪魔と叡智の魔女

大昔、星を覆い尽くす大海原の上に、ひとつの箱庭がありました。海原の青と、空の真白の狭間に浮かぶ箱庭では、総ての生命が等しく神として暮らします。死のない世界では天に星が昇らず、朝も夜も存在することのない概念でした。
──『禁断の果実』より

5:山田さん ( ´∀`):2021/11/22(月) 22:32

次の頁は白紙だった。幾千にも綴られた文字と無機質な白は、区切りがよく丁度半分のところで隔てられている。未だ終わりがないこの物語を何遍も読んでしまうせいか、文字を追うより先に続きが浮かぶようになった。やはり今日も変わりない。「新たなる世界を。」最後の一節を読み終えて、静かに本を閉じる。

「グリモワール、私を呼びましたね」

「さあ、呼んだつもりはないけれど」
「では、あなたの好奇心が呼び寄せたのでしょう」
「唯一腐ることのない感情だからね」
「グリモワール、あなたは知っていますか?」

叡智の魔女は語る。

「なぜ空が色づくのか」
「なぜ星が昇るのか」
「なぜ箱庭が崩れ去ったのか」
「なぜ、天が地に落ちたのかを」

「愚問だね」
「あなたは知りうるでしょう」
「物語の続きは?」

「はい、グリモワール。私は叡智のすべてを知りました。この世に私の知らないことはありません」
「しかし、それではつまらない。あなたが物語に浸るように、私には叡智がなくては生きられない」
「それなら、どうするのかな」

「グリモワール、私は新たなる世界を創ります」
「回り巡る星座や、地に落ちた天や、空に鎮座する人の世がどのように創られたのか、言葉にするのは簡単です」
「退屈なのですよ、グリモワール」

天より深く、星の核に生きる悪魔。魔の世界の上には未だ知らない物語が溢れている。叡智の魔女の姿はない。どこまでも整然と並ぶ悪魔図書館の本棚へ、ボクは『禁断の果実』を戻した。

6:山田さん ( ´∀`):2021/11/22(月) 22:33

通称 悪魔図書館
(ちなみに…)
(神と悪魔と人間と、双方でなにか物語を創っていけたらいいと思いますね)

(>マリンちゃん、各位、募集者)
(また考えませう( ´∀`))

7:山田さん ( ´∀`):2021/11/23(火) 00:08

『999番街』

「殺 人、殺 人、殺 人…ああ、なんてこった」

この世に天国なんてあるもんか。

「こりゃあ酷い、よく聞けよ、そこの坊主。えー、これより貴様に番街判決をくだす」

閻魔大王はひときわ大きなガベルを鳴らした。

「──極めて悪質な重罪により、999番街に決定!」

地獄とは、とっくにおサラバした。

──────────

死者の番街。名の通り死者が住むゴーストタウン。1から999までの番街が存在し、数字が大きくなるほど重罪人が集まり過酷な生活を強いられる。主に生前の行いから照らし合わされ、罪の重さと番街を閻魔大王によって判決がくだされるのだ。──つい先刻、「999番街」の呪印を押されたばかりの少年が最悪の地に足をつけネオンライトの下を歩く。「見ろよ、新入りだぜ!」「なんだ、いかにも青臭いガキだな」「あんな奴がここへ来られるなんざ、とうとう閻魔大王の目ん玉も腐っちまったか」石畳の道際に立ち並ぶ建物…否、牢獄の中から住人が顔を出しては次々に吟味の声を口にする。

「お前の牢は最奥にある」

閻魔から告げられた言葉に従い、野次馬の如く住人の声をすべて跳ね除けながら少年はさらに奥へと足を進めた。ネオンライトから一変し、寂れた西部劇のような荒地に佇む牢獄、空を覆う木々がおどろしく枝を伸ばすまるで幽霊のような街道、二転三転する周りの空気を肌で感じていると、次第に暗雲が轟き始めた。雲の上で稲光が鳴り響く。不穏な雰囲気が重たく渦巻いたこの地が、閻魔のいう最奥の牢なのだと悟った。

「──皆が君の話題で持ち切りだよ、君の名前は?」

鉄の扉を叩く前に、中から声が聞こえた。

「オレに名はない」
「ああ、そう…それじゃあ、罪は?」
「人をやった」
「淡々と、淡々と…けれど、驚いた。君は存外普通の人間なのかもね」

「ひとつだけ、僕から君に覚悟の程を問おう」
「……」

「ここじゃ普通は通用しない。なにせ気狂いばかりが集まる地獄の999番街。心なんて辞書にはないのさ、そうでなければ務まらないからね」

「君は『ゴーストハンター』になる覚悟があるかい?」

──天国でも、地獄でもない。ここは死者が住むゴーストタウンの最奥、気狂いばかりの999番街。地上を脅かすゴーストを討伐する義務が課せられるのは、ひとつだけ。唯一無二のこの牢獄だけなのである。

8:山田さん ( ´∀`):2021/11/23(火) 00:24

>>5
【物語の悪魔】
名称:グリム(グリモワール)
物語の悪魔と契約を交わすと、『対象者の記憶』が本となり、召喚権限を得る。また、対象者は不老不死の力を共有することが可能( ´∀`)

【叡智の魔女】
名称:エバ
かつて、箱庭を崩した叡智の魔女。戦うための力はなく、ただ叡智を宿すだけ…まだ見ぬ叡智のためにグリムと契約を交わした。本の題名は「禁断の果実」( ´∀`)

>>7
【999番街】
死者が死後に住むゴーストタウンこと番街都市では、罪の重い者ほど大きな数字の番街にて生活している。中でも最悪と歌われる『999番街』では、地上に未練を残し怪物と化したゴーストを討伐する『ゴーストハンター』の役割が課せられているそうな…( ´∀`)

9:マリン:2021/11/23(火) 07:48

(最高だろ、好み過ぎるぜw確実参加www)


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