おまえ月イチぐらいでスレ立ててねとか思われるでしょう
そうです飽きやすいのです!
よくある恋愛モノですきっと。きっと。
コメじゃんじゃん書き込んでください┏○ペコ
文章はほんっと下手くそです。
それを踏まえてくれると有難いです。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
人生百年生きられるとしたら、夏は百回来る。
そして君と居られるのはそのうち何回だろうか。
君は教室の窓から顔を突き出して、めいっぱい風を浴びる。
窓に差し込む陽の光で君の小麦色の肌が眩しく感じた。
さらりと風になびく茶色の髪、透き通った茶色の目に思わず見とれる。
____十四歳の夏、私は君に恋をした。
第一話 透き通る
ぽつぽつと降る雨を傘がはじく。
「彼氏欲しいわー」
「ほんとそれー早くできないかなー」
そんな気だるそうに話す女子高生の会話も雨音と共に聞こえる。
もうそんな事をいう季節なのかとふと空を見上げる。
直ぐに雨は止みそうにない空だった。
鞄から携帯を取り出し時間を確認する。
夕方の四時を回るところで、それと一緒に天気予報にも目をとめる。
一日中雨を示す青い傘マークがそこには表示されていた。
ふぅ、とため息をつくと歩くスピードを速める。
急ぎ足でいつまでたっても慣れない人まみれの交差点を
くぐり抜ける。
その足取りのまま駅へ向かい屋根の下へ入り壁に凭れた。
少し呼吸を整えると傘を折り畳み鞄にしまい、切符を買う。
切符で改札を出てホームのベンチに座る頃には
どっと疲れがたまり、魂ごと抜けてしまいそうだった。
目的地行きの電車が目の前にとまる。乗り降りで
人が溢れかえりそうになっていた。
波に飲み込まれるように私も電車へ乗り、吊革に捕まった。
文才あると思います!
続き気になります!
頑張ってください!
ゆらゆらと揺れる車内に私は眠りかける。
「大丈夫? 疲れてるんだったら少し寄っかかりなよ」
意識が朦朧としてる中小声だけど柔らかな懐かしい男の声が聞こえた。
「……すみません少しお体お借りしますね」
このままだと倒れてしまいそうなので私はそう答え甘えることにした。
彼のワイシャツで視界が白く埋まる。
その安心感からか私は眠りに落ちた。
白い光を身にまとっているようなそんな温もりに包まれて。
「____久しぶりだね」
夢なのか響いてるように少年の声が聞こえる。
その声は昔からの幼馴染みの声に酷く似ていた。
夢の私は笑顔を浮かべて少し上を見上げて彼の言葉に返す。
「うん、久しぶりだね」
私がそういうとくすりと笑った声が響く。
「千代、好きだよ。昔からずっと」
その言葉を聞いた瞬間何処かへ連れていかれそうな恐怖感に襲われた。
「知ってるよ」
ふっとそう答えたところで目が覚める。数分しか寝ていないようだが
だいぶ疲れは軽くなった気がする。
体を離し、お礼を言おうと顔を上げる。
そこにはとてもよく見慣れた顔があった。
「……透?」
思わずそう声をかけると彼は目を丸くして私の名を呼んだ。
「千代?」
心の隅で探し回ってた人が目の前にいる気持ちというのは
一体どんなものなのだろうか。
私はその答えを一生出せる気がしなかった。
声が出ない私達にタイミング良くアナウンスは流れた。
「____ご乗車有難うございます忘れ物にお気をつけください」
プシューとそのアナウンスと同時に開くドアに私は逃げるように飛び込んだ。
すっからかんになった車内に残された彼は、寂しそうに私を見つめていた。
その目から逃げたくて私は前を向き階段を駆け登る。
そこから改札を抜けて、駅前のバス停留所に並び
一息つけば大量の汗が出ているのに気づいた。
その汗は驚愕か、はたまた夏の暑さか。
____それとも彼に対する恐怖感か。
>>3:文才があるだなんてとんでもないです。
お読み頂き有難うございます。多分飽きます。
更新…頑張ります……。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
家に帰って二階へ上がりベッドに倒れる。
横のミニテーブルに飾ってある写真立てに手を伸ばす。
幼い頃の幼馴染みと私が満面の笑みで写っている写真だった。
「声……出るわけないじゃん」
自分の行動を振り返り罪悪感を感じつつも言い訳を口に出してしまう。
脳裏に幼い頃の彼と電車内での彼の顔が交互によぎる。
消したい記憶を好きに消せないのは不便だ。
「私だってあんな目をさせたかったわけじゃないよ……」
枕に顔をうずめ、涙を抑えて気分を落ち着かせようとするが
抑えれば抑えるほど涙は止まらなくて堰を切ったように出てきた。
馬鹿みたいに泣き喚いてどれくらい経っただろう。
軽いノック音が現実に戻す。
ドアが開く気配がしたのでクッションで泣き腫らした顔を隠した。
「千代、ほら幼馴染みのあの透くんから電話」
最も今は聞きたくない人物の名前が母の口から出た。
母は電話の子機を私に突き出し口を尖らせ、不機嫌という単語が
ぴったりな表情をしていた。
泣いていて時間に気づかなかったが締めきったカーテンのせいか
部屋は薄暗く、光は開けっ放しのドアから漏れる廊下の電気だけだった。
母の口が開きかけるその瞬間に電話に対しての答えを挟み込む。
「……お母さんが答えてよ」
「もうーあんた小さい頃から透くんと
気まずくなったらお母さん頼るのなんとかしなさいよー」
母はきっと、何があったか分かっているんだろう。
何も聞かず、触らず、掘らず。私が泣いている時は
いつもそっとしてくれていた。
だから私はそれに甘えてしまうのだと思う。
「……ごめんね透くん。千代今勉強中だから
後でかけるよう伝えておくわー」
バタン、と閉まったドアの奥から聞こえる母の話し声。
私の嘘が下手くそなのはきっと母譲りだ。
そういう事にしておかないと、自分が悪者みたいで嫌だ。
透は優しいから許してくれるよ、そう心に囁く悪魔がいる。
「さっきの声、全部聞こえたんだろうな」
すぅっと大きく息を吸い、息を吐く。
息を吸い込むと共に睡魔も吸い込んでしまったようで
私はいつの間にかまた眠っていた。
二年前の夏休み、夏季講習の帰りバス停のベンチで
缶ジュースを飲みながら時間を潰していた。
突然、ねえもしもと透は切り出す。
「俺が引越ししたらどうする? 」
いつもより暗い声で私に聞いた。
視線を下げた時、彼の睫毛が一層長く見える。
ジリジリと焼き付ける太陽に目が眩みそうだった。
「____待つよ」
一口ジュースを飲んだ後私は答えを彼に言う。
彼はただ、そうかと言ってジュースを一気に飲み干した。
乾いた地面に映る私と彼の影の間には一人分の余裕があった。
「俺さ、引っ越すんだよね今月末」
蝉の鳴き声でかき消されそうな程低く小さな声だった。
「馬鹿もっと早く言ってよ」
そう答えると彼はいつも通りへらへらとごめん、と笑った。
空を見上げるとあまりにも透き通っていて吸い込まれそうだった。
彼も同じことを思ったのか綺麗な空だなと呟いた。
「……空が透きとおってる」
彼は目を瞑り微笑んだ。
「俺はきっとこういう空の下に生まれたんだよ」
そういうと彼は左手を伸ばし、空いた右手を私の手の甲の上に乗せた。
頬が紅潮していく。でもきっと暑さのせいなんだと私は溢れてくる気持ちを胸に押し込んだ。
そういうことに、しておきたいと思う。
凄い文章書くの上手だね!
尊敬する☆
久しぶりだね!(*^^*)
相変わらず若葉の小説は文章が綺麗だよね
今度は最後まで完結させてね!笑
うちも人のこと言えないけどさ
こんにちは作者様。猫又と申します。
とても……繊細で美しい作品ですね。
これからどうなってゆくのか楽しみです。
応援しております。それでは、
>>7:有難うございます。
拙い文章で遅めの更新ですがこれからも
お読み頂けたら幸いです。
>>8:名前とトリ変えたのに分かってくれるとは…
有難うございます。
今回は一応携帯のメモですが構成書いといたんで
頑張って続けます(笑)
これからも拝読お願いします。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
あの日を境に透と遊ぶことはなくなった。全部嘘だったかのように。
「__ただいま電話をかけることが出来ません」
電話をかけてもコール音の後に彼が出ることはない。
もしかしたらと思ってかけては静かに受話器を戻す。
中二の夏休み最後の日だった。忘れていた頃に電話が鳴り響いた。
「……もしもし? 透?」
受話器を手に取り彼か確認した。
「千代。駅の一番ホーム……最後に来て」
最後という言葉で悔しさからか服の裾を強く握りしめた。
「____待ってて」
受話器を振り下ろすかの様に戻した。
階段を駆け上がって着替え、また降りる。
家族に用事を伝える時間も作らないまま私は玄関を開け、
雨に晒されて錆びた自転車を音を立て目一杯漕いだ。
畦道を走り抜け、嗚咽を堪え坂を上がる。
「透……待っててね……お願い」
掠れた声でそう吐いた。
駅に着くと自転車を投げ捨てるかのように駐輪し、改札を潜った。
一番ホームへ続く階段は誰も通らなくてその奥から透らしき人影を見つけた。
階段を降りたところで私は立ち止まる。
ホームの外側から入る日光が眩しくて空が消されてしまいそうだった。
涙で彼が見えなくなりそうで、私は上を向き目を閉じる。
そしてパッと目を見開いて人生の中で一番大きな声で彼の名を呼んだ。
「透……!」
彼はそれに気づき私の元へと駆け寄った。
「ずっと前から好きだった。ずっと、ずっと前から……」
早口で私は伝えた後、膝がガクッと一気に崩れ泣き喚いた。
「ごめん。ごめん…………」
ふと見上げると彼も泣いていた。
「俺も千代のこと好きだから……また来るから!」
彼はそういったあと彼の両手で私の手を包んだ。
温かくて、昔より何回りも大きくなってて、その温もりから
離れることに恐怖を抱いた。
ずっと会えないんじゃないか、そう思って。
「……また会おう」
嗚呼、遠くから電車の音が聞こえた。
「絶対……絶対会おうね」
そういうと彼は悲しげに微笑み手を振った。
彼は電車に乗りこみ、そして電車は発車した。
白いワンピースがふわりと揺れた。
電車が一瞬で通り過ぎて、彼も連れ去られてしまった。
魂が抜けたように階段を上がり改札を抜けた。
そして駅を一歩出て空を見上げる。
____とても青く透きとおった空だった。
第一話 透き通る
>>9:前に若葉、柳葉として小説を書かせていただいていました。
また猫又様に嬉しいご感想いただけるとは
思っていませんでした有難うございます。
思ったように話を表現することができなく、
国語って大事だと身にしみているところです(笑)
これからもお読み頂けたら幸いです。宜しくお願いします
第二話 青春の匂い
一学期の終業式と帰りの会も終わりフラフラと
同窓生は帰っていく。
重い荷物を抱えて足取りも重そうに帰る者や、
ダラダラとまだ教室で駄弁って固まる者、
そして憧れの人に告白をし、玉砕して帰る者もいる。
流れ行く川を見つめるかの様に私は教室のベランダから
顔を突き出して、昇降口付近を見下ろしていた。
帰りの会が終わってからだいぶ経つが、帰る気も湧かず、
ただ温い風を浴びながらぼんやりと外を眺めていた。
蝉の鳴き声に耳を傾け、目を閉じる。
風によって広がる夏の匂いと、蝉の鳴き声で改めて夏というものを体で感じた。
そうしていると、誰かが私の名を呼んだ。
「千代ー」
「んー……万智? 」
振り向き様にそう聞くと、彼女は大げさに手を振った後手招きをしていた。
「一緒に帰ろうよーあと暑いしアイス買おうー」
様子からして彼女のクラスはどうやら今終わったらしい。
あのクラスはやたら話の長い教師が担任している記憶がある。
私は分かったよ、と笑みを浮かべて言うと彼女もまた、
小麦色に焼けた肌から白い歯を見せて笑った。
高校を出て、坂を歩いて下る。
高校で田舎を抜けれると思ったが現実はそう甘くはない。
結局今通うとこも地元もさほど変わりはなかった。
山沿いの道路をゆっくりと駅に向かって二人で歩いていた。
「暑いねー……」
万智は肩で汗を拭い、苦笑いを浮かべる。
「今日は一段と、だね」
私がそういうと、彼女はうんと頷いた。
高い位置で一つに結った彼女の髪が生温い風に揺れる。
少し歩き、踏切で私達は立ち止まる。
私は上を向いて空を眺めて時間が過ぎるのをただただ待っていた。
梅雨明けの入道雲が空いっぱいに広がり、所々見える青空を見ると
どこか懐かしさを感じ、安心する。
そして、目を瞑る。これが空を眺める時、自分の中で決まりになっていた。
「また目を瞑ってる。どうして? 」
万智は私にそう問う。私はそれに対して目を瞑ったまま、分からないと答えた。
「……透と同じ…………だね」
彼女の口からその名前を聞くとは思わなかった。
目を開き彼女の方に首を向けると彼女は下唇を噛んでその頬には
涙が一筋に流れていた。
甲高い踏切の音が鳴り、電車が通り過ぎる。
「さっきの私の顔、忘れといて」
万智はそう言って誤魔化すように私に背を向けて、上を向き鼻を啜る。
彼女も透も私の友達に勿体ない位にいい人過ぎる。
「ごめん……ごめん」
「許さない。でも許す努力はする。
だから万智も許されようと努力をしてよ」
正直者過ぎる彼女に捻くれた私の言葉は伝わったのだろうか。
彼女は、声を上げて泣いていた。
夏の暑い日差しが照りつける。冷や汗なのか
暑さによるものなのか分からない位に汗が吹き出ていた。
目の前で泣く万智にどう手を差し伸べたらいいのか
分からず、手を引っ込めてる情けない自分がいる。
こんな私は彼女の友人と名乗っていていいんだろうか。
色々な感情や思考が渦巻いていて眩暈がしそうだった。
「私は最低な女だから、許す努力すらしないで……
千代は優しすぎる……よ」
途切れ途切れに彼女はそう言う。
私は答えられなくて、ただ黙っていた。
どうしてこうにも、恋は苦いのだろう。
「__ねえ。まだ透を好きでいていい? 」
顔を両手で隠し、俯いて万智は聞いた。
「私には決められないよ」
私がそう答えると、彼女は涙を拭いそうだよねと小さく言った。
「あのさ」
私が切り出すと彼女の体がぴくりと小さく震える。
「恋敵でも良いから私と友達でいてよ」
「うん……うん……当たり前」
彼女は二回頷いて、少し笑う。
風が吹きつけた。それは温くて、優しくて、そして青春の匂いを乗せていた。
気分が浮かないまま夏休み初日を迎えた。
目が覚めて数時間が経ったが何もしていない。
一人ぼっち、暗い部屋で携帯をいじった。
何となく怠くて、右手でいじってた携帯を投げ出す。
全体的に部屋が白く、カーテンとベッド位しか色味があるものはない。
あまりにも殺風景だと思いながらも模様替えをする気力すら出なかった。
なんとなくベッドから降り、窓を開け顔を出す。
下を見ると無邪気に子供達が駆け回っていた。
無邪気さ、純粋さ、私にはないものが彼らにある。
「懐かしい……」
溜息混じりに呟く。ただ虚しいだけだった。
心が締め付けられるのを感じ、窓を閉めて開けていたカーテンも閉めた。
過去に戻れるなら戻りたい、全てをリセットしたい、
そんな考えが頭に過ぎる。
いくら願ったって戻れないものは戻れない、分かってるはずなのに
暇があるとそんなくだらないことで悩んでしまう。
携帯の着信音が部屋に響いた。
「……電話? 」
相手の名前が非通知で不安だったが通話ボタンを押した。
「もしもし」
先に切り出したのは相手だった、音質が悪いからか
聞いたことあるようなないような、あやふやな印象だ。
益々怪しいと感じ、名前を尋ねてみることにした。
「……何方でしょうか?」
緊張からか微かに声が震えているのを感じる。
「千代……? うちだよ、鹿目万智」
「あ、なんだー……どうしたの? 」
自分の知り合いだったことに安心し思わず笑みを漏らした。
「__ちょっと今から話したいなって。
バス停に来て」
重々しい雰囲気を私は彼女の声から察知する。
少し考えた後、分かったと答え電話が切れた。
錆びた自転車をキーキーと鳴らして坂をのぼる。
待ち合わせのバス停までにどれぐらいの速度で来ただろう。
バス停につくと空を見上げる万智の姿があった。
「――――万智」
立ち漕ぎで、彼女の名前を呼ぶと彼女ははっとしたあと
少しぎこちない笑みを浮かべる。
木陰のおかげで涼しく感じるバス停のベンチで、
ジュースを飲みながら彼女と話し合った。
重々しい空気が私たちの間に流れる。
「あのさ、透のこと…………」
彼女は涙を目に浮かべて私に話を切り出した。だが私はその話を遮る。
「謝らなくていいよ」
私がそういうと彼女は目を丸くする。
きっと彼女が予想していた反応とは違っていたのだろう。
彼女が両手で持っていた缶ジュースが今にも滑り落ちそうだった。
別に私は透の彼女でもない、私から一方的に好意を寄せているだけだ。
「透が好きなの? 」と問われれば頷くし、「付き合いたい? 」
と問われても頷く。
だが「友達を裏切ってまで恋を実らせたい? 」と問われると私は首を横に振るはずだ。
だから私が彼女の恋愛に口出しをするべきではないとそう思う。
「全部、全部決めるのは透だよ」
私がそういうと彼女は「そうだね、ごめん」と呟き空を見上げ一筋の涙を流した。