いじめや鬱病をテーマにした小説を書こうと思います。
今回はただの好奇心で書く物ではありません。たくさんの人にいじめや鬱病の辛さを分かって貰いたいから書きます。
荒らしは断固お断りです。
いじめをしてる人、いじめに加担している人、いじめを見てみぬふりをしてる人、いじめられている人に読んで貰いたいです。
二時間目が終わる頃。
急にトイレに行きたくなり、手を挙げる。
「先生、トイレ行きたい……」
「トイレか、えーと…
岩井、連れていってやれ」
「分かりました」
岩井さんはすぐに立ち上がって車イスを押す。きっと前ならすごく気まずかっただろうね…。
「ねえ尾崎さん……私さ、今朝ゆきなの下駄箱に虫の卵入れておいたんだ」
「………えっ?」
虫って……確かゆきなちゃんは虫が苦手だった。それが卵だなんて…小さい虫の子供がわらわらと出てくる様子が目に浮かぶ。集団恐怖症の私には少しキツいな…。
「なんの虫なの?」
「……カマキリ」
っ!!カマキリ…!
ゆきなちゃんが特に苦手な虫だ。小さい頃にカマキリに噛まれたのがトラウマだとか…。
いくらなんでもショックが大きすぎるんじゃない…?
それにカマキリは卵から何百匹もの子供が生まれるとか……きっと上履きを取り出そうとしたゆきなちゃんの身体中にカマキリが湧いてしまうのでは…。
「私、虫は平気なのよね〜。
大丈夫、尾崎さんの上履きは西側の玄関に入れることになってるでしょ。
他のみんなにも後で伝えておく、早く登校するようにって」
なんでそこまで…。ゆきなちゃんを学年全員が虐めることになる。
いくらなんでもやりすぎではないか…?
「明日には生まれるから……ふふふ、楽しみだね、あいつの苦しむ顔を見るの……ふははははは………」
岩井さんは声を殺して不気味に笑う。
なんだかトイレにも行きたくなくなってきた。…
「ごめん岩井さん、やっぱりいいや…」
「そう?いいんだよ、気にすんなって」
岩井さんはUターンして教室に戻った。その時、二時間目の終了と休み時間の始まりを告げるチャイムが鳴った。
「………ぁあああああああああ"あ"あ"あああ"あ"ああ"あ"ああ!!!」
一階から凄まじい叫び声が聞こえた。耳をつんざくような、超音波みたいな声…。掠れていて上手く聞き取れないが、この声……。
「ゆきな、だね」
岩井さんが整った唇の両端を醜くつり上げて笑った。その不気味な笑顔に背筋が凍り付く。
「カマキリ……が…………」
大量に……生まれたんだ。
「いっいやだぁあああああ"あ"あ"あぁっ、こっ、来ないでえぇえええぇぇええ"え"ぇ"!
嫌だ、止めてぇええええ"え"!」
ゆきなちゃん(と思われる)その声は、まるで恐ろしい凶器で襲われた人みたいに必死で今にも喉が潰れそうな声だった。少し心が痛むが、……私のこの怪我よりは大分マシだ。
「はははは………ふはははははははははは……、あはははっ……」
頭上から岩井さんの怪しげな笑い声が降り注いだ。
恐る恐る振り返ると、豹変した岩井さんの姿が目に入った。
え…すごい…面白い…
一瞬で読んでしまった
スーッ っと入りますね!
俺も小説書いてるんですけど
ましまろさんのはとても続きが読みたい!
という気持ちになります!
続きがんばってください!
>>66ありがとうございます**
人間って本当に感情がコロコロ変わって面白いけど怖いですよね…。
真城さんの小説も読んでみたいです!
良かったら題名を教えてくれませんか…??
「でも……これくらいじゃ済まさないわよ……私たちは学校中のみんなから冷たい目で見られてたんだから…それに、あの子が嘘を吐くはずがないもの……」
岩井さんは何かに取り憑かれたようにブツブツと呟いている。
「なに!?」
「下駄箱の方から…どうしたの!?」
「きゃあ、何これ……虫だ!」
「気持ち悪っ!何あの子……」
一階からざわめきがどんどん広がる。
「今のゆきなちゃんだよね?」
「うん……なんで下駄箱にいるんだろ…」
「まさか……サボり!?先生に黙って抜け出す気だったとか!」
「何それ、ズル……意味分からない、何考えてるんだよ」
私たちのクラスからもそんな声が聞こえてくる。
「ゆきなってこんな子だったんだ」
「幻滅〜…」
「実は裏表激しかったり!」
「影で誰かの悪口言いふらしてたり…?」
「ネットの掲示板で悪口書いてたりとか……」
「何それ、性格ひん曲がってるね〜」
こんな風に、どんどん噂は広まっていった。隣の教室から、三階、二階から……。ゆきなちゃんへの批判の声は学校中を覆い尽くしていった。
……人間って本当に愚か。人一人の一言で、他人の印象なんてこんなに変わるんだね。
うちも何回裏切られたか分からないぐらい、言葉で友達がいなくなったよ…
今もクラスの人三人としか親しくなれてないし……
全部嘘の噂なのにね。
>>69嘘の噂も信じ込まれると終わりだからね…
人っていつ裏切るかも分からないしほとんどの人は自分を守ることしか考えてないだろうし…
「ちょっと何事?」
各教室から先生と生徒たちが次々と出てくる。廊下はたちまち先生と生徒たちに埋め尽くされ、ざわめきは一層大きくなった。
「一階に行ってみよう!」
「性悪女を懲らしめてやるんだから!」
「本当うざかったよね、あの正義ぶった言動」
「何、少し言い合いしてただけで割り込んで『喧嘩ダメッ!』って。」
「マジ迷惑だわ」
「お節介すぎるって言うか〜」
ゆきなちゃんへの悪口は私たちのクラスから、他のクラスにまで広がっていった。
「他のクラスに口出してさ…」
「部外者のクセに?」
「それで虫が出たらキャーキャー喚くし。」
「うるさいしキモいわー」
そして…三階、二階、一階にも広がっていった。
「五年生の森川?」
「あいつ、年上にも生意気なんだよね」
「大して良いこと言ってないし」
「いちいちうるさいんだよ」
「五年生のクセに完璧主義とか…ウザァ」
ゆきなちゃんへの批判の声は、先生たちにまでも広がっていった。
「一組の森川さん?」
「去年私のクラスでしたけど、授業に色々と文句を言ってきて…」
「二年の時も授業を妨害してきまして…親御さんも謝っていたのに聞かずに…」
「止めましょ、生徒の悪口なんて」
「そうね…でも掲示板に悪口ってどういうことかしら……」
「とにかくいじめに発展したらまずいわ、学校の立場も無くなってしまうもの」
「みんな、とにかく教室に戻りなさい!」
先生たちは生徒たちを教室に押し込む。私は岩井さんに車イスを押されて車イス専用のトイレに滑り込んで、奥へと進められる。
ドアが音をたてて閉まるが、誰も気が付いていない様子だ。
「何これ……みんな勝手にゆきなを嫌いになった……」
岩井さんは相変わらずくすくす笑いながら喜んでいる様子。
……そんなに嬉しいのか。
「しかも先生まで!あはは、本当に大成功だ!私って天才だ……!」
岩井さんは息を切らしながら必死に笑いを堪えている。
…少し不気味だ…。
「ねえ、すごくない、はすみ!」
…はすみ?……初めて…名前で…!
私は堪らなく嬉しくなった。なんだろう、ゆきなちゃん以外の人に名前で呼ばれたの初めて…!
それがこんなにも嬉しいなんて。もうゆきなちゃんなんて特別でもなんでもないや…!
「すごいよ、流石あいな!」
私も岩井さんの名前を呼んでみる。少し調子に乗っちゃったかな。
「……はすみ、やっと名前で呼んでくれた…!」
「……私も嬉しいよ……!」
ゆきなちゃんのおかげだ。こんなに仲良くなれた。
……そうだ、ゆきなちゃんは今まで私をこんな風に利用してきたんだ。
何これ、すごく清々しい…!
ゆきなちゃんなんてどうでもいいや。
私が気分良ければそれでいい……。
「あれ、岩井と尾崎はまだか?」
教室から担任の声が聞こえる。
「やば、早く戻ろ」
あいなちゃんはドアを開けて車イスを押した。
「すみません、初めて使うもんだからやり方分からなくて〜」
相変わらずの高い演技力で誤魔化すあいな。
「そうか。あと、今の騒ぎ聞いてたか?」
「あー……はい」
あいなちゃんは気まずそうなフリをする。私も一応うつ向いてみた。
……正直どうでもいいんだけどね。
「そうか。とりあえずみんな、森川のことを仲間外れにしたり無視したりしたら駄目だからな。それだけは気を付けるように!いいな!」
「はーい」
あちらこちらから面倒臭そうな返事が上がった。
「じゃあ先生たちは職員会議があるから……三時間目からは自習な。たまに生活指導の田中先生が回りに来るから静かにしてろよ。」
担任はノート等が入った手提げを持って教室から出ていった。
引き戸が閉まる音を確認すると、クラスの空気は一気に緩くなった。
「自習とかだるー…」
「ノート広げておけば田中来てもばれないっしょ!」
「トランプしようよ〜」
生徒たちは楽しそうに談笑している。
あいなちゃんを見ると、面白くなさそうに消しゴムを転がしていた。
「何あれ、調子乗ってんの?
うるさいんだよ…癪に触るわ……」
私は聴力が落ちてきているからそこまで気にならないが…あいなちゃんにとってはかなり耳障りなようだ。
「ちょっとうるさいんだけど?」
一際大きくて特徴のある声が教室に響いた。一瞬でしんと静まりかえる。
「あ、まゆみ」
あいなちゃんが声の主の名を呼んだ。そう、彼女は三人組のリーダー格、上原まゆみだったのだ。
彼女はクラスの中でもかなりの実力者であり、鋭い目付きと優れた頭脳と身体能力の持ち主である。
おまけに背が高くて美人。男子さえも怖がるほどだ。
誰も彼女に口出しなど出来ない。
「お前らさ、森川の悪口言ってたけどさ、お前らも誰かに陰口言われてるんだよ?なに調子こいてんの?
なに、森川を攻め立ててる自分かっこいい〜的な?馬鹿じゃないの」
上原さんは綺麗なショートの髪を優雅に払いながら席に着いた。
今まで騒いでいた人たちは気まずそうにうつ向いて席に着く。
「すごいよね、まゆみは。圧力すごいって言うか〜」
「少し怖いけど、すごく綺麗だよね」
私とあいなちゃんは小声でそう交わした。
「あ、それと……
あいなとるり、尾崎はちょっと来い。話がある」
えええ、私も…?なんだろう、まさかあいなちゃんと仲良くしてるから…?嘘、どうしよ…!
わぁ…クラスだけじゃなくて先生まで…
なんか怖い…
先生……
77:にか:2016/03/03(木) 19:18 ID:nJE 先生もそんなこと言うんだ。
あの先生たち怖いな…
噂って一人がすると一気に広まるものなんですね…
信用されてる人なら違いますけど
悪い噂が少しでもあった人だとその噂も含めて悪化するんですか…
しかも先生まで、ちょっと怖いです
>>67
まだ完全に完成していないので…
完成して見直しとかしてから掲示板にだそうかと思います!
>>75-78先生ェ……教師失格だよこんなの……
みんなひねくれてるなぁ…(著者の私がひねくれてるからか…**)
>>78そうなんですか!
楽しみにしてますね♪
「な、何かな……」
「大丈夫、まゆみは文句言うときは個人個人で呼び出すから」
そっか……そんなことまで知ってるんだ。すごく仲良いんだね。少しだけ羨ましいな、私は何でも知っていると思っていたゆきなちゃんの本当の顔、全然知らなかったもの。今まで笑顔だった私も馬鹿みたい。
「何、まゆみ」
渡辺さんが最初に口を開いた。整った三編みを揺らして私を横目で見る。
「まゆみ不機嫌?」
「少しね。こいつら本当にうるさいし生意気だわ。」
「仕方ないよ、頭の中はまだ餓鬼だもん」
三人は楽しそうに笑っている。……なんか私、邪魔かなあ…。
「…あの、」
「そうそう、尾崎はすみ。」
「は、はいっ!」
名前を呼ばれて驚いてしまい、とっさに出た声が裏返ってしまった。
「森川の本性知って驚いた?」
「……はい………」
驚いたと言うか、傷付いたけどね。
「ははは、タメなんだから敬語やめな?お前はうるさくないし気に入らなくないから。」
「あはは、まゆみはうるさい人大嫌いだもんね〜」
あいなちゃんがクスクス笑ってクラス中を見渡す。みんな気まずそうにノートに顔を向けて鉛筆を走らせる。
「ごめんね〜、私だよ、森川が噂ばらしてるって言ったの」
「………えっ?」
え……?え、えぇ………?
なんで上原さんがそんなこと…。ゆきなちゃんが悪い噂を流してるって…。
まさか!
「じゃあ嘘なの!?」
「嘘じゃないよ。森川は本当に私たちを悪く言ってた。私聞いちゃったんだよね。森川が誰かに陰口言ってたところ。」
……ゆきなちゃん…本当に…?
なんで、どうしてこんなに後悔してるの?ゆきなちゃんなんてどうでもいいはずなのに…。ゆきなちゃんなんて、裏切り者なんて……。
「裏切り者」?
違う。ゆきなちゃんは裏切ってなんかない。どこにそんな証拠がある?実際に裏切ったと言う証拠はないじゃないか。それなのに私は信じ込んで、被害者ぶって。
……目が覚めた。今までの私は何もかも間違っていた。
……私にはゆきなちゃんしか居なくて、ゆきなちゃんが大切で……。
たくさんの幸せをくれた。たくさんの思い出もくれた。
私は、もう間違わない。どんな誘惑にも乗らない。
「私は、もう現実から目を反らさない…!」
「は?何言ってんの?」
上原さんが私を睨み付ける。少しためらうが、それが何だ。
「私はたくさんの笑顔をくれたゆきなちゃんを信じる!もう……もう逃げない!」
私は教壇に立って、思いっきり叫んだ。
「ゆきなちゃんが悪い噂を流した証拠なんてまだない!
証拠がない限り……私はゆきなちゃんを信じる…!」
「……チッ、うるさ……この生意気女が…」
上原さんが、…岩井さんが、渡辺さんが………クラス中のみんなが私を睨む。
……私は一人ででも立ち向かう。
……人を利用して人を貶める人たちに負けてたまるものか。
今までの自分にもサヨナラだ…。
簡単に人を貶める奴らはみんな敵だ。
もう絶対に惑わされない。
7,独りぼっち
「っつ………」
流石に足が痛んで、その場に座り込んだ。ははは、必死で怪我のことなんて忘れてたよ。
「ねえはすみ、何言ってるの…?冗談やめてよね、」
「冗談?ふざけんな!」
私はこちらに歩いてくる岩井さんを軽く睨み付けた。岩井さんは今までになかった私の迫力にためらったのか、肩を落として上原さんの元へ戻っていった。
「ふーん、そう………」
上原さんはにやりと笑った。
「みんなー、尾崎がいじめられたいみたいだよ〜?みんなはどうする〜?」
教室中が静まる。クラスメイトたちは隣同士の顔を伺う。
「あれ、みんなまさかいじめてあげないの!?残念、みんな優しくていい子だと思ってたのにな〜」
……この喋べり方、イラってくる。ふざけてるの?
「……い、いじめ…る……」
クラスメイトの一人が立ち上がる。
「ねえ、みんなはさあぁ、大切なぁ…クラス……メぇ…イトのお願い……聞いィてあげられ…ない……のぉ?……」
顔を引き釣らせて笑顔を作る。そして小刻みに肩を揺らす。
「あはっ…はっ…はっ…はっ…はっ…はっ…はっ…はっ……はっ………ははははははははははは!……」
彼女は天井を仰いで笑い続ける。
「ねえ、尾崎さんのお願い、聞いてあげよーよ!大怪我して大変だろうし!」
「………う…ん…………」
「上原さんも……言ってるしね………」
「いじめ………し…ます………」
教室のあちらこちらから賛成の声が上がる。
……いじめか。とうとう私は自分が正義だと思ってやろうとしていたことをやられるのか。…当然の報いだ。
「……気が済むまでいじめればいいじゃない…」
上等じゃん。私はいじめに負けない。そんな人を操るモノになんか…負けて堪るものか。
全校生徒を敵に回しても、私は絶対に負けない。
「あんただって森川を傷付けたんだよ?今更許してもらえることじゃないし?」
上原さんは私の机の上に足を乗せる。
「もしかしたら森川もあんたをいじめるかもね?」
………そうだね、ゆきなちゃんも私をいじめるかも知れない。……でも。
「ゆきなちゃんの気が晴れるなら、いくらでも殴っても構わない。例え私が死ぬことになっても、私はゆきなちゃんを許す!」
「ふーん、……あっそう」
上原さんは私の机を蹴飛ばした。凄まじい音を立てて、机は廊下に出て、壁に当たる。
「この車イスももう要らないね?」
真っ先にいじめに参戦すると宣言した子が私の車イスを殴った。車イスは少しだけ曲がり、タイヤの付け根が折れる。
………………
「何この音?」
校庭から、何かのサイレンの音が聞こえた。…私はその音に聞き覚えがあった。
「救急車!?」
「まさか……森川さん?」
教室中がざわめき出す。
…………ゆきなちゃん!そうだ、あのあと、先生たちは何も対処してくれてない!
私は歯を食い縛って、四つん這いで廊下に出た。
ゆきなちゃん……ゆきなちゃん……!
私は必死に廊下を進み、エレベーターのボタンに手を伸ばす。
エレベーターのドアが開くと、中から数匹の小さなカマキリが出てきた。
「…っ………」
少しためらうが、今はそんな暇はない。私はエレベーターに乗り込み、一階のボタンを押した。
エレベーターはゆっくりと下がり、やっと一階にたどり着いた。
う、うわぁ、。
みんながいじめちゃうなんて…
ひどいな…。
うわーこわっ…←何が?W
86:苺ましまろ*◆LM せせせせ:2016/03/04(金) 17:39 ID:W6s >>84-85主人公がコロコロ変わりすぎかなあ……(*´^`*)
悪→ちょい明→悪→極悪→明
うわぁ…**
すみません、今すっごい鬱なので鬱がテーマの方を先に書かせて下さい…。
はすみちゃんたちの方はいつか仕上げます…。
あ、良いよ〜
どっちも楽しみにしてるね!
書けそうなのでいじめの方書くね!
90:苺ましまろ*◆LM せせせせ:2016/03/08(火) 22:20 ID:W6s エレベーターから這い出て、私は虫の死骸だらけの玄関を通りすぎ、校庭に出た。
校庭には救急車が停まっており、担架に乗せられたゆきなちゃんが苦しそうに身悶えしている姿が見えた。
私は罪悪感に胸がもやもやしたが、今はそんなのどうでもいい。
ゆきなちゃんを……友達を信じず、傷付けたことを一刻も早く謝りたい。そして、これからはもう間違えないことを約束したい…!
「ゆきなちゃん!」
私は力いっぱい叫んだ。
校庭にいた担任が私に気が付き、駆け足でこちらに来る。
「何やってるの、怪我が悪化するわよ!?」
「そんなのどうでもいいです!私も病院に連れていって下さい!」
私は担任が差しのべた手を軽く払い、キッと意思の強い瞳で睨み付けた。
「でも…森川さん、皮膚を食い破られてショック状態なの。骨も剥き出しの状態だし、きっとずっと一緒だったあなたも大きなショックを受けるわ……」
ゆきなちゃん……そんな………。
…でも、私が今出来ることは……側にいて見守ることと、回復してきたら謝ることだけ。出来ることなら精一杯やりとげたい。
「大丈夫です……どんな姿でも、ゆきなちゃんはゆきなちゃんですから」
私はもう迷わない。怨みや妬みの感情になんて負けない。
……私は、自分自身と戦うんだ…!
ましまろ、文才あるね!
93:苺ましまろ*◆LM せせせせ:2016/03/11(金) 16:46 ID:W6s>>92……ありがとう(//_//)
94:苺ましまろ*◆LM せせせせ:2016/03/11(金) 16:52 ID:W6s 担任は少しの間考え込んでしまう。
その間に、救急車は走り出してしまった。……ゆきなちゃんの命がかかってるんだもん、仕方ないよね。
「分かった。
でもいい?これから先、今まで通りに一緒に過ごせないかも知れないわ。
先生たちのミスのせいで手当てが遅れてしまうせいもあるわ……」
「大丈夫です、ゆきなちゃんを信じましょう……それと、」
私は汗が滲む手をきつく握り締めた。
「私が大怪我したあの日……私が自分で自分を怪我させて、渡辺さんに責任を押し付けようとしていました。
ゆきなちゃんがあんな目に逢ったのも、全部私が悪いんです。」
「……そう。本当のことを言ってくれてありがとう。先生はただ本当の事を知りたかっただけで、怒るつもりはないの。詳しいことは後で聞くわね。
今は何より、あなたが私を信じてくれたのが嬉しいの」
「……はい」
そうか。信じてもられるのはとても嬉しいことなんだ。……信じてもらえなかったゆきなちゃんは、悲しかったよね……ごめんなさい………。
うまっ!!!
私も小説書いてるんだけど、私のより100倍うまいよ!!
続きも楽しみにしてるね!!
>>95誉めすぎじゃい(///д///)
よし、これからもガンバるなり〜*
がんばれ!
98:かき氷:2016/03/12(土) 14:54 ID:Cf6うん、がんばってね!
99:苺ましまろ*◆LM せせせせ:2016/03/12(土) 21:11 ID:W6s>>98ありがとう!
100:あやや◆dA:2016/03/12(土) 21:46 ID:eyU 100!!
ゲット〜!
もう100か〜**
102:苺ましまろ*◆LM せせせせ:2016/03/12(土) 22:24 ID:W6s 「仕方ない、先生が車を出すわ。職員室に行って鍵を持ってくるからちょっと待っててちょうだい」
担任は玄関に戻り、職員室に向かっていった。
数分後、担任が再び姿を現した。
「お待たせ。教頭にも伝えておいたから……行きましょう」
「……はい!」
道路に出るとベージュ色の小さな車が留まっている。毎日見かけているが、これは担任の物だったのか。
私と担任は車に乗り込み、シートベルトを締めた。
「ちゃんとシートベルトした?」
「はい、大丈夫です」
「そう………じゃあいくわよ」
担任はハンドルを握ってアクセルを踏んだ。
車がゆっくりと前進する。窓から見える景色が後ろに流されていく。
ああ、こんな風に時間も巻き戻せればいいのになぁ…。今更だけど。
一時間程たった頃だろうか、大きな建物の前でゆっくりと停車した。
「駐車場は……空いてないわね、」
担任は悔しそうに曇り空に浮かび上がる「満」の文字を見つめた。
「どうしますか?」
「空くまで待つしかないね……」
私たちの前に他の車は無かったが、駐車場の中は見渡す限り車で埋め尽くされていた。
「……雨降ってきたわね………」
窓ガラスに透明の線がいくつもいくつも現れる。次第に雨は強くなり、窓ガラスに当たるアマ音も激しさを増していく。
バチバチと鳴り響くその音は、何故か体が受け付けず、私の白い肌はぷつぷつと鳥肌になっていく。
時折視界がぴかりと光り、雷が落ちる音と振動が伝わってきた。
不気味なその光景に身震いする。
その時、駐車場から一台の車が出てきた。どうやら空いたようだ。
「さてと……」
担任は駐車券を取り、アクセルを踏むと駐車場に入っていく。
空いているスペースに車を停めると、シートベルトを外しドアを開けてくれた。
「雨が酷いわ……早く病院の中に入りましょう」
私も外に出る。激しい雨のせいで二センチ程雨水が溜まっている。雨が頭を打ち付けて、まだ完全に治っていない傷が痛む。
でも、心に負った傷よりは幾分かマシに思える。
先生やさしい!!!
でも満車だったのか・・・
入院前にもこんなの書いてたんだ…*
久しぶりに続き書こうかと思います!*
でもプロットが残ってなかったので結末はどうなるか分かりません…*;
8,朽ち果てた心
「……えーと、受付受付…」
病院の中はとても薄暗くて不気味だった。やっぱりこの天候のせいだろうか。
「ここ、尾崎さんが入院してた病院よ。大丈夫?」
「はい、大丈夫です」
心の傷が痛んだのか、と心配してくれたのかな。
担任は受付を見つけ、そこに駆けていく。
しばらくして担任は踵を返して戻ってきた。明らかに動揺した表情は、最悪の状態を表している。
ま、まさか………ゆきなちゃんは!?
担任は慌てふためく私を悟ったのか、溜め息を吐いて私の肩を叩いた。
「しゃきっとしなさい。森川さんは亡くなってはないわ。ただ、皮膚の再生には時間がかかるから、長らくは面会は出来ないと思うわ。
医師の許可が下りれば、文通くらいはしても良いんじゃないかしら?」
「そ、うですか……」
涙が溢れ出してきた。今更謝っても、ゆきなちゃんは戻って来ない。むしろ私から離れて行くだろう。学校に復帰しても、きっと皆と一緒にいじめてくるだろうなぁ。
でも良いよ、それが当然の報いなんだから。
それに、ゆきなちゃんを信じてない訳じゃないよ。ちゃんと信じてるけど、多分ダメだなってことで……。
全部私のせいだ。どうして、一番近くにいたゆきなちゃんを信じてあげられたなかったんだろう。
その時の相手の嘘も見破れない。
何て情けないの、バカ。
「何ぼさっとしてるの、早く行くわよ!」
「あ、すみません…」
ボーッとしてて気付かなかったが、いつの間にか担任は歩き出していた。それを慌てて追い掛ける。
__待ってて、ゆきなちゃん。
私と担任は、しばらく廊下のソファに腰を下ろしていた。医師からは何の連絡も無く、ただただ時間が過ぎていくだけ。
「……授業が」
担任は眉間に皺を寄せて呟いた。
「ごめんなさい、今日しなかった分は宿題として家でやりますから」
「……そう」
……沈黙。かと思いきや。
その時だった。
ガラガラガラ、と何かが崩れる音と、狂気に満ちた叫び声が聞こえた。
「っ!?」
担任は反射的に立ち上がり、ゆきなちゃんの病室に向かって走った。
「ちょっと、せんせ」
その時、慌てた様子の男の人が出てきて、小さな箱に入っていった。
次の瞬間、かなり大きな音で放送が流れる。
『コードグリーン!コードグリーン!
場所は_____』
「なっ__!」
ゆきなちゃんの病室だ__!
じゃあ、今の物音と奇声はゆきなちゃんの……!?
「どうされましたかっ!?」
次の瞬間、階段から、エレベーターから___看護師や医師達がゾロゾロと集まってきたのだ。
私はそれを呆然と見つめるしか出来なかった。
こんにちはーかき氷です!!
久しぶりの更新だねー!
ゆきなちゃんどうしたの…!?
>>108めっちゃ久しぶりだよね~*
どんな意思で書いてたのかは退行睡眠してからのお楽しみで…;*
とりあえずなんとなく書いてみようと思った!!*
ゆきなちゃんどうしたんだろうね……;;
「先生、ゆきなちゃんは……!?」
「……暴動ね」
「暴動……?」
「病院ではよくあることなのよ、患者が…帰りたいとか、生きたくないとかの理由で暴れること」
ゆきなちゃんが………?
うーん、ちゃんとあらすじのノートとっておけば良かった……どういう結末にしようとしてたのかよく分からない~…*
「ゆきなちゃんっ!」
「ちょ、尾崎!?」
私は先生が止める声もきかずに、ゆきなちゃんの病室に駆け込んだ。十何人かの医師や看護師が、ベッドの周りに集まっていた。
何やら深刻そうな顔で、一人の偉そうなおじさん医師がはなしていた
。
ベッドには、腕に点滴を刺したゆきなちゃんが横たわっていた。虚ろな目で宙を眺めている。体中にはむ数の穴。
「ゆきなちゃん………!」
私は冷たい床にぺたりと座り込んでしまった。