プロローグ
ここは、いつでも平和に暮らせることを約束して作られた町、フューチャーシティー。
そのフューチャーシティーについて、簡単に説明すると…。
フューチャーシティーの南側は、フューチャーシティーの入り口でもあるメインストリート。真ん中にある広場が目立っています。
反対の北側には、商店街やお店がにぎわっています。お買い物をする人や、外食をする人たちがよく来ている様子。
東側に行けば、遊園地や映画館など、大人から子供まで遊べるところが盛りだくさん。それに付け加え、他の町にも自由に行ける小さな駅も建ててあります。
そして西側には、ここフューチャーシティーに住んでいる人たちの家が並んでいる住宅街があります。
毎日色々な出来事があるフューシャーシティーですが、そこに住んでいる人々は、いいことも悪いこともすべて受け入れて、楽しく過ごしていました。
続いては、そのフューシャーシティーに住んでいる少女、リボン・キュートのご紹介をしましょう。
リボンはフューシャーシティーに住んでおり、とくに有名というわけではないですが、とあるメンバーのリーダーをやっています。
そのメンバーの人数は5人。
リーダーの明るくて優しいリボン・キュート、ポジティブで自由に魔法が使えるポリル・マジック、ちょっぴり大げさで純粋なマリア・エンジェル。
メンタルが弱くすぐに落ち込んでしまうクロロ・フラワー、ひっこみ提案で大人しいアクア・ヒーリング。
リボンたちは幼稚園のころから仲がよく、全員がみんなのことを「親友」と認めているのです。
この5人意外にも、フューチャーシティーには様々な人々が住んでいます。
さぁ、今日もリボンたちが、フューチャーシティーで平和な日常を作り上げていきます!
そして、ポリルがトイレに行ってから3分後…。
ポリル「ただいマンゴ〜!戻ってきたよ!」
ドアノブを引き、ガチャリと音を立てて扉を開き、ポリルはリボンとマリアの2人がいる部屋へ戻ってきた。
リボン「ポリルおかえリンゴー!
……さて、参加者のポリルも戻ってきたことだし、クイズ大会再開〜!」
ボリル&マリア「おーーっ!!」
リボンにつられたのか、ポリルとマリアは子供みたいに元気よく返事をする。
普段丁寧語で話しているマリアがこんな子供っぽいことを叫ぶと、なんだか妙な気分になる。しかし3人は気を取り直し、またさっきのようにクイズ大会を再開した。
ポリル「それでねそれでね!今トイレに行ったときにさっきのクイズの答えを考えてたんだけど…。
やっと『これだ!』っていう答えが思い浮かんだんだ!だから言っていい?」
リボン「えっそれマジ!?言って言って〜!」
マリア「さすがポリルさんですね!言ってもいいですよ。」
瞳をきらきらと輝かせて言うリボンと、いかにも優しそうな人がするような微笑みを見せるマリア。
ポリル「ふっふっふ…それじゃあ、言うよ?
答えは『勉強』!!勉強は誰でもやりたくないから嫌われているけれど、やっていれば頭もよくなるし、役に立つもんね!」
リボン「おぉ〜!そういう答えもあるかもね!
……っていうか、さっき言ってた答えって『学校』だったよね?勉強と同じような気がするんだけど…。」
ポリル「でも、学校と勉強はちょっと違うんじゃない?」
リボン「言われてみればそうかも…!」
マリア「ポ、ポリルさん!どうしてわかったんですか!?まさかエスパーなんですか!?」
どうやらポリルの答えが当たっていて驚いたのか、一瞬驚いて固まっていたマリアが喋りはじめた。
リボン「お、大げさだよマリア…。ポリルは魔法つかいor魔法少女らしいけど、エスパーじゃないよ?」
マリア「あっ…!も、申し訳ありません…!つい驚いてしまって…。」
赤面しながらも、大げさになってしまったことを一生懸命謝る。
マリアが大げさなところがあるのは昔からで、治そうとしてもどうしても大げさになってしまうので、仕方がないだろう。
リボン「うぅん、大丈夫だよ!
でも、なんでポリルはトイレ行ったときに思い付いたの?」
マリアは疑問に思ったことを口に出さなかったが、リボンは逆に疑問だったことをポリルに聞いた。
ポリル「なんかね、ポリルはいつもスッキリすると、こういう謎だったことが解けるんだ〜!」
リボン「そ、それはある意味すごいな…!」
嘘のない明るい笑顔でそう返事を返すが、確かに言っていることはある意味すごいことである。
そんな風に会話をしていたとき、リボンはふと部屋に飾ってある時計を見た。その瞬間、リボンは大きな声で叫んだ。
リボン「えぇ〜っ!!もうこんな時間!?」
マリア「わあぁっ!?……って、今の声はリボンさんだったんですね…!」
ポリル「ビ、ビックリした〜!心臓が止まるかと思ったよ…。」
リボン「あ、ごめんごめん!
まだクイズを3問しかやっていないのに、時間過ぎるのが早すぎてビックリしちゃってさ〜…。」
リボンの叫び声に、2人はとてもビックリしている。
なぜリボンが叫んだのかと言うと、今の時間がもう夕方の4時の22分だったからである。
マリア「確かに、もう4時になるんですね…!時間が立つのは早いものです。」
リボン「思ったんだけど、クイズ大会っていうよりクイズ雑談大会じゃない?雑談もちょこっと入ってたしさ!」
ポリル「ク、クイズ雑談大会ってなに…?」
この後、クイズ大会をまだ続けようと話し合ったが、リボンとポリルも学校の宿題を終わらせていないし、マリアもそろそろ家に帰らないといけないということで、クイズ大会は終了した。
リボン「うぅ〜…やっぱりもっとクイズ大会したかったよ〜!みんなが帰るのやだよ〜!宿題やだよ〜!」
ポリル「じゃあ、また今度やる?ポリルももっとみんなでクイズ出しあってクイズ大会したいし!」
リボン「…そうだね!また今度、みんなでやろ!」
マリア「うふふ!またやるのが楽しみですね!」
リボン「そうだね!」
もっとクイズ大会をしたい気持ちはあったが、また今度やるのを楽しみに待つことにしたリボンたちであった。
Episode 2 きのこvsたけのこ!みんなはどっち派?
いつものように学校から帰ってきたリボンとポリルは、マリアの家に遊びに招待され遊びに行くことになり、家に来たリボンとポリル。
……そして、みんな仲良く雑談をしていたのだが…。いつの間にか、その楽しい雑談は2人の口喧嘩に変わっていた。
リボン「え〜!?やっぱりたけのこだよ!」
ポリル「いやいや!そこはきのこでしょ?きのこの方がチョコの味するの!たけのこはバター多いから油っぽい…。」
リボン「でも!でも!たけのこは食感が違うの!だからきのこよりも美味しいの!きっとマリアもたけのこ派だよ!」
今の2人の口喧嘩を見て、もうなんのことで喧嘩をしているのか分かった人はもういるだろうが……とりあえず説明しよう。
リボンとポリルは、お菓子のきのこの山とたけのこの里のことで口喧嘩をしているのだ。リボンはたけのこの里派で、ポリルはきのこの山派。
なので、2人は気が合わずに口喧嘩をしているということ。ちなみにどっちも作っている会社は同じである。
マリア「え……えっと…2人とも、落ち着いてください!私はどっちも好きですから…!」
2人の口喧嘩が始まって、その口喧嘩をずっと見ていたマリア。
しかし、見ているだけでは口喧嘩は収まらないと思い、勇気を出して口喧嘩を止めようとこう言った。
しかし、返ってきた言葉は予想以上に傷付く言葉だった。
リボン「マリア、どっちも好きってなんなの?
どっちかはっきりしてよ!マリアの優柔不断!」
マリア「えぇっ…!?そんな……。」
せっかく勇気を出して言ったものの、これでは自分が傷付いていくだけで、2人の口喧嘩も止められない。
そう悟ったマリアは、なにも言わず静かに2人の口喧嘩を見守っていることしかできなかった。
なぜ、このような口喧嘩が始まったのだろうか?
その理由は、この後ゆっくり説明しよう。
口喧嘩が始まった原因というのは…。
つい先ほど、リボンたちが雑談をしていたことがきっかけになり始まったのである。
リボン「ポリルとマリアは、好きなお菓子ってある?」
お菓子が大好きなリボンは、表情を笑顔にしながらポリルとマリアの2人にそう聞いた。
ポリル「ポリルはフルーツの方が好きだけど、お菓子も好きっちゃ好きだよ!とくにチョコ!」
リボン「そっか!フルーツもチョコもどっちも美味しいよね!」
という感じで、この時はまだ仲良くお菓子の話題で雑談ができていたのだが……この後から口喧嘩が始まってきたのだ。
マリア「チョコもいいですよね!私はクッキーが好きですよ!食べ物の中で言えば、食パンが大好きなのですが…。」
リボン「へ〜!それもいいね!チョコとクッキーと言えば、たけのこの里を思い出すな〜!」
頭の中に思い浮かんだことを、そのまま言葉にして言うリボン。
ポリル「確かに!たけのこの里と言えばきのこの山だね!
どうでもいいけど、ポリルはきのこ派だよ!リボンとマリアは〜?」
マリア「私はどっちも好きなので、なかなか選べないですね…。」
リボン「えっ、そうなの!?あたしはたけのこ派だよ!たけのこはクッキー部分が美味しいんだよね〜!
…でも……きのこの方は上から食べると、下のクラッカーのところが残っちゃうんだよね…!だからちょっと苦手かな…。」
そう苦笑いをしながら、きのこの山の悪いところを挙げる。
だが、それを聞いていたポジティブなポリルは、リボンの意見に反対するようにこう返した。
ポリル「そうかな?逆に考えれば、そこがきのこのいいところなんだよ!そのクラッカー部分だって美味しいじゃないか!」
と、大きな声できのこの山のいいところを発表した。マリアは、この時から少し口喧嘩になりそうな嫌な予感がしていた。
リボン「確かに、そう言われてみればそうだけど…。やっぱりあたしはたけのこ派かな、だって本物のきのこ字体苦手だし…。」
ポリル「なんで!?本物のきのことお菓子のきのこは関係ないじゃん!」
リボン「でも形が形だし、どうしても本物の方を思い出しちゃうの!たけのこは本物も好きっちゃ好きだからあたしはたけのこ派なんだよ!」
ポリル「そんなこと言うなら本物のたけのこだって____!!」
リボン「うるさいうるさい____!!」
マリア「え…!?えっと……えっと…。」
ここらへんから、リボンとポリルの口喧嘩が始まった……と言っていいだろう。この時のマリアは、どうすればいいか困惑していた。
そして今現在……。
相変わらず2人の口喧嘩は静まらず、大きな声がマリアの部屋に響いていた。
リボン「なんでポリルはたけのこの良さがわからないの?ポリルってほんっとバカだね!」
ポリル「そっちこそ、きのこの美味しさがわからないなんて可哀想だよ!リボンの方がバカ!」
マリア「……。(どうしましょう…。私じゃ2人の口喧嘩は止められませんし……。)」
マリアは、今にも泣きそうな目で2人の口喧嘩を見て悩んでいた。
……と、そんな時。
???「あぁもう、お前らうるっさいなぁ!
近所迷惑だからやめてくれる?マリアさんだって困ってるじゃん!」
3人「……え!?」
という、いきなり大きな声が3人の耳に入ってきた。その声だけで、口喧嘩は一瞬にして止まってしまった。
きっと、リボンとポリルのことを言っているのだろう。その声の正体は、この3人の誰でもない人物だった。
その声の正体は……。
ことわざが大好きで、リボンたちの親友でもあり、リボンと同じクラスメイトでもある男の子、クロロだった。
クロロ「さっきから聞いてりゃ、リボンとポリルの2人がでかい声出して大喧嘩。近所迷惑になるってこと忘れたの?マリアさんも巻き込まれていい迷惑。
時は金なり!……ってことわざでもいうんだから、そんな小さなことで口喧嘩なんてしてたら時間の無駄になっちゃうよ?」
と、2人をなんとか仲直りさせようとクロロは真剣な顔で話し続ける。3人は、話が終わるまでそれを静かに聞いていた。
リボン「うん…そうだよね。クロロの言う通りだよ!
ポリル、マリア、ごめんね…!ポリルのことは悪く言っちゃったし、マリアは関係ないのに私たちの口喧嘩に巻き込まれた挙げ句、『優柔不断』って言っちゃって……。」
ポリル「ポリルからも謝るよ!あの時、ついムキになっちゃったんだ……。本当にごめん…!」
確かに、クロロの言った通りだ。2人は同じ気持ちになり、仲直りをしようと素直に謝った。
もちろん、口喧嘩に巻き込んでしまったマリアにもだ。
マリア「いいえ、私はぜんぜん平気ですよ!それよりも、リボンさんとポリルさんが仲直りできてよかったです。」
リボン&ポリル「マリア、ありがとう!!」
クロロが注意をしてくれたことで、こうして2人は仲直りができた。
いつもはメンタルが弱くすぐに落ち込んでしまう奴だが、こういう時は役に立つクロロであった。
クロロ「これで2人とも仲直りだな!
笑う角には福きたるっていうし、いつでも笑顔でいるのが1番!」
リボン「クロロもありがとう!仲直りができたのは、クロロのおかげだよ!
…ところで、クロロはどうしてここに来たの?なにか理由があるんでしょ?」
ボリル「あっ……確かに!どうしてここに来たんだ!?クロロ教えて!教えて〜!」
リボンがそう言ったとたん、ポリルはいきなり机をばんと叩きクロロに問い詰める。
クロロ「こちらこそ!ちょこっと長くなるけど、それでもいいなら話すよ。」
苦笑いをしながら、クロロはさっきまでのことを口に出してまた話しはじめた。
クロロ「さっきはかーちゃんに買い物頼まれて、仕方なく買い物しに商店街に行く途中だったんだよね…。
その途中、マリアさんの家の前を通ったんだ。でも、いつもは静かだったマリアさんの家がすごい騒がしかったから、気になってマリアさんのお母さんに頼んで家に入れてもらったんだよ。
んで、扉の向こう側から話聞いりゃリボンとポリルがでかい声出して口喧嘩……。近所の人にもマリアさんにも迷惑だって思ったから、俺が注意してやったってワケ!」
と、さっきまでのことをまとめて一気に話した。
最初はただ長々と話しているだけだったが、最後の方は呆れた顔をして話していたのがリボンたちの目に映る。
ポリル「おおおぉ!これは驚きの結果ッ!!
つまり、ポリルが可愛すぎるせいでクロロがここに引き寄せられちゃったってわけか〜!そうかそうか〜!」
クロロ「そんなこと一言も言ってないんだけど!?」
自意識過剰な人が言うような言葉を言い放つポリリル。…ポリルは人の話をちゃんと聞いてなかったのだろうか?
リボン「ちょ…ちょっと待っておくれ〜!
説明が長すぎるよ〜…。聞いてるこっちが混乱してきたよ〜……。」
マリア「リ、リボンさん!大丈夫ですか?」
ポリルは話を聞いていなかったようだが、リボンの方はきちんとクロロの話を聞いていた様子。
しかし、クロロの話が長すぎたのか、途中から混乱してフラフラとしている。
倒れそうになったとき、ちょうど隣に座っていたマリアが気付き、リボンのことを支え、立っていたリボンを椅子に座らせた。
クロロ「はぁ…。だから最初に言ったろ?長くなるからって。
……どうせ俺なんて説明しても上手く言いたいことを伝えられずに説明だけが長くなっていって親友を混乱させるようなダメ男ですよ〜…。ううぅ」
ポリル「クロロ、そう落ち込まないでよ!確かに説明は長かったけど、言いたいことはちゃんと伝わったよ?
すぐに落ち込むネガティブな子は、ポリルの魔法でお仕置きしちゃうんだから!」
クロロ「うぅ…。」
自分で勝手に思い込んで落ち込むクロロと、そのネガティブなクロロを一生懸命慰めるポジティプなポリル。
さっきクロロは「笑う角には福きたる」ということわざを発言していたが……それを言ったクロロは、まったく笑顔ではないことは事実である。
マリア「あっ!そういえば…。
さっきリボンさんたちが家に来ると言っていたので、食べるお菓子を用意していたんです!よかったら、皆さんで食べませんか?」
リボン「……ハッ!お、お菓子…!?
やったやった〜!お菓子が食べれるぞ〜!おっかし!おっかし〜♪」
マリアの口から「お菓子」という単語が出たとたん、リボンはすぐさま起き上がり、お菓子お菓子と騒ぎ出す。
マリア「うふふ!リボンさんはお菓子が大好きなんですね。
ちょっと待っててください、今そのお菓子を持ってきますので…。」
マリアはそう言うと椅子から立ち上がり、お菓子を取りに部屋を出て行く。それを、リボンは手を振りながら見届けた。
リボン「ほら!クロロも聞いてたでしょ?マリアがお菓子を持ってきてくれるんだから、いい加減立ち直りなよ!」
ポリル「そうだよ!またお仕置きされたいの…?」
リボン「(……ポリル、怖いッ!その黒い笑いがとてつもなく怖いよッ!でもお仕置きだけは勘弁してやってッ!)」
クロロ「ううぅ……。本当はまだちょっと傷付いてるけど、ポリルからのお仕置きはめっちゃ地獄だから落ち込まないことにするよ。
今考えれば、さっきは俺がただ思い込んで落ち込んでた部分もあったから、身から出た錆だしさ。」
ポリル「うん!それでいいのだ!」
リボン「(お〜!クロロ、よかったね!ポリルからのお仕置き受けなくて…。)」
と言うことで、クロロは強制的に落ち込むことを禁止にされた。
しかし、クロロはメンタルが弱いので、また落ち込むということは絶対にあるだろう。
そんな会話を続けていると、部屋の扉が音を立ててゆっくりと開いた。さっきお菓子を取りにいった、マリアが帰ってきたのだ。
そのマリアの手には、お菓子が乗せられたお皿と、コップに入った水をいくつか持ってきていた。
これもマリアの優しさなのだろうか?ご丁寧に、人数分の水まで持ってきている。
マリア「お菓子、持ってきましたよ!みなさんのお口に合えばいいのですが…。」
リボン&ポリル「わ〜い!やったー!!」
クロロ「マリアさん、お疲れさま〜!
……って、これきのこの山とたけのこの里じゃん!よく知らないけど、さっきはこのことで喧嘩してんだよね?リボンとポリル」
と、クロロは驚いた表情をしてきのこの山とたけのこの里を見る。
皿の上には、確かにさっきの口喧嘩の原因とも言える、きのこの山とたけのこの里がたくさん乗せてあった。
マリア「本当はお菓子を持ってくる予定だったのですが、偶然にもお隣にきのこの山とたけのこの里がありましたので…。」
クロロ「へ〜!そうだったんだ!」
マリア「リボンさんはたけのこの里が好きで、ポリルさんはきのこの山が好きだったんですよね!お好きなだけ食べてください。」
リボン「やった〜!たけのこの里だ〜!いっただっきまーす!」
ポリル「もぐもぐもぐ…。きのこの山、美味しい!ポリル、今すっごく幸せ♪もぐもぐばくばく…。」
クロロ「うわぁ〜…!ものすごい勢いで食ってんなぁ…。そんなに慌てて食べてると危ないぞ〜?」
クロロがそう言っている間にも、リボンとポリルはものすごい勢いできのこの山とたけのこの里を口に頬張っていく。
ポリル「あっ!いいこと考えた!ポリルの魔法で、きのこの山を増やしちゃお〜っと!」
リボン「えっ!?増やせるの?じゃあたけのこの里もおねが〜い!」
ポリル「オッケ〜オッケ〜!いいよ〜いいよ〜!
今日の夜ごはんが食べれなくなるくらい、いっぱい増やしちゃうんだから!」
リボン&ポリル「いえーーい!!」
マリア「うふふ!相変わらず、リボンさんたちは元気ですね。」
クロロ「そうだね!あいつらの元気さには着いていけないよ…。あっそうだ!俺もお菓子食べていいかな?」
マリア「いいですよ!遠慮なくどうぞ!」
クロロ「わ〜い!開いた口へ牡丹餅だ!ありがとう、マリアさん!」
と、マリアとクロロも2人と一緒にお菓子を美味しく食べることにしたのであった。
リボン「……あっ!そういえばさ、クロロってお母さんにお買い物頼まれてたんだよね?」
クロロ「えっ…?あ〜〜〜!!忘れてた〜〜〜!!」
たけのこの里を食べている途中、リボンはふとさっきのことを思い出したのか、クロロに買い物のことを伝えた。
そのおかげで、クロロは忘れていた買い物のことを思い出せたようだ。
ポリル「もぐもぐもぐ…。あ〜、そういやそんなこともあったね〜!ってか、リボンちゃんと聞いてたんだ!」
リボン「途中から混乱して分からなくなってきちゃってたけど、最初の方はちゃんと覚えてたよ!」
マリア「私もすっかり忘れていました…!それなら、先にお買い物に行った方がいいのではないでしょうか?」
クロロ「そ、そんな〜!俺のきのこの山とたけのこの里が〜!
どうせ俺が買い物から帰ってきた時にはこの2人が食べ尽くしちゃってるよ…。大体予想はつくよ……。これじゃあみんなと一緒に食べれないじゃん…。」
マリア「それなら、今食べ物をクロロさんが持っていって、あとで家に帰ってゆっくり食べるという方法はどうでしょうか…?」
クロロ「俺もそうしたいよ…。でもかーちゃんに見つかったら
『あんたまた人様から物もらってきたの!?少しは遠慮ってもんを知らんのかい!』って叱られちゃうよ…!」
どうやら泣きそうになっているのを我慢しているのか、クロロの瞳には涙が溜まっている。
リボン「ま、人生そう上手くはいかないということさ!……クロロ、ドンマイ!」
クロロ「ううぅ…。買い物なんて引き受けるんじゃなかったよ……。」
またさっきのようにネガティブモードになりながらも、お母さんから頼まれた買い物に行くことになってしまい、食べていいと言われたお菓子も食べれず…。
こうして、またクロロの悪いことの重なった1日が終わっていくのであった。
こんばんは、ここで小説を書かせていただいているホイップるです!
前までの名前が長かったので、「ホイップる」という名前に変えました!あと、トリップというものもつけてみました。
おとといはEpisode 2も終わりましたので、こうして本体で話させていただきます。小説の更新じゃなくて申し訳ありません!
よくよく見てみると、この小説誤字やミスがとても多いですね…!>>2では、「指定」の意味を間違って使っていますし…。
ポリルの名前が「ポリリル」になっていたり、マリアのセリフには「別のお菓子」と入力するはずだったのに、ただの「お菓子」だけになっていたりとか…。
送信する前に誤字やミスを見つけた場合は直しているのですが、送信したあとに誤字やミスが見つかると、直せないので結局そのままにしておくことになってしまうんですよね(;^_^A
誤字やミスが多いその上、こんなつまらない小説ですが、よろしければこれからも楽しんで読んでいただけたら嬉しいです!
Episode 3 もらったシールと送ったお手紙
ハロウィンもポッキーの日ももうとっくに過ぎ、気付けばもう11月の前半。最近のフューチャーシティーは非常に温度が低く、寒い日が続いている。
今日はその寒さに強くなるために、リボンとポリルとマリアの3人でお弁当を持ってきて、3人の家の近くの小さな公園でお弁当を食べていた。
リボンのお弁当はアニメキャラのキャラ弁。見た目はとても可愛らしいが、作るのはとても大変そうだ。
ポリルは至って普通のお弁当で、白いごはんやらからあげやらだし巻き卵など色々なものを詰め込んでいるお弁当であり、シンプルだが見ているだけでも食欲の沸いてくるお弁当だ。
そしてマリアのお弁当は、食パンをアレンジして作られたと思われるサンドイッチ。マリアは食パンが好きなので、サンドイッチにしたのだろう。
リボン「ポリル、そのお弁当美味しそうだね!」
ポリル「そうかな?ありがとー!今回は自分で作ってみたんだ!ちょっと魔法も使っちゃったけどね…。」
リボン「そっか!あたしも自分で作ろうと思ってやってみたんだけど、結局できなくてお母さんに作ってもらうことになっちゃったんだよ〜」
ボリル「キャラ弁って難しいもんね〜、仕方ないよ!…うぅ〜、寒っ!ジャンバーでも着てくればよかったかな〜……。」
マリア「……。」
というように、リボンとポリルはそんなまったりとした会話を楽しんでいた。
しかし、なぜかマリアだけはサンドイッチも食べずに、下を向いて黙り込んでいる。いつもなら、一緒に会話をしながらお弁当を食べているというのに。
それに気付いたのか、リボンとポリルは心配そうにこう問いかけた。
リボン「……マリア、どうしたの?なんだか元気ないね…。」
マリア「!い、いえ、なんでもないですよ…!」
リボン「そ、そう?」
ポリル「でもさ、今日はマリアの大好きな食パンをアレンジして作ったサンドイッチのお弁当なのに、なんで食べてないの?」
マリア「あっ!そ、そうでしたね…!申し訳ありません、今食べますので…。」
焦りつつもそう言い、マリアはお弁当のサンドイッチの半分を一口で頬張る。マリアの頬がサンドイッチで大きく膨らむ。
本人は「なんでもない」と言っているが、明らかにいつものマリアとは違っていた。
2人はマリアのことが心配になったので、お弁当を食べ終えたあとはマリアと別れ、そこらへんを散歩がてらマリアのことについて話すことにした。
リボン「今日のマリア、なんだか様子がおかしかったね…。どうしちゃったんだろう?」
ポリル「う〜ん…。お腹が痛かったとか?」
リボン「確かに、マリアが好きなサンドイッチも食べてなかったもんね…!原因を聞きたいところだけど、マリアは『なんでもない』って言うだろうし…。」
フューチャーシティーの西側の住宅街を散歩しながら、2人はマリアのことについて会話をしていた。
そんな風に話していると、いつの間にか南側のメインストリートに来ていた。相変わらず、メインストリートには人がたくさんいてにぎやかだ。
偶然にも、そのメインストリートに設置されていたベンチに、リボンたちの親友のクロロとアクアが腰かけていた。
クロロ「たまには、こういう寒い日にも外に遊びに行くのもいいな!子供は風の子とも言うんだし!」
アクア「うん…!」
クロロ「でも、風邪とか引かないように気を付けないとね!……あっ!リボンたちだ!」
リボンとポリルが遠くからクロロとアクアの会話を聞いていると、クロロたちもリボンたちのことに気付いたらしく、クロロはリボンたちの方に近寄っていった。
それに釣られ、アクアもクロロに着いていった。
リボン「ヤッホ〜!今日は寒いね…!クロロたちはなんでここにいたの?」
クロロ 「こういう寒い日にも、外に出て遊ぶのもいいかなって思ったからだよ!」
リボン「へぇ〜、そうな……。」
ポリル「そうなんだ!ポリルたちも、この寒さに強くなるために、さっき公園でお弁当を食べたんだよ!」
リボン「ちょっと!私に被せないでよ〜」
ポリル「アハハ、ごめんごめん!」
という風に、リボンたちはクロロたちと出会った。
アクアはひっこみ思案で、自分からはなにも話すことができなかったので、口を結びながらリボンたちの会話を見ていた。
話が逸れるが、アクア意外の3人はまだ小学生で、アクアは中学生なので、自分ではひっこみ思案なのが情けないと思っていた。
リボン「お弁当っていったら思い出したんだけどさ、さっきのマリアの様子が変だったんだよね…。」
クロロ「え!?マリアさんの様子が変だった!?」
アクア「マ、マリアさんが…?」
リボン口からさっきのマリアの話題が出たとたん、クロロとアクアは初めてこのことを聞いたのだろうか、とても驚いていた。
ポリル「なんか、いつもみたいに元気じゃなかったんだよね……。お弁当のサンドイッチも食べてなかったし、ずっと下を向いて黙り込んでて…。」
クロロ「マジかよ…!俺はなんも知らなかったんだけど、アクアはなにか知ってた?」
アクア「えっと、えっと…。
たぶんこれは関係ないと思うけれど…!昨日、マリアさんの家の近くでこんなシールを拾ったの…!」
と突然話しかけられたので焦りつつも言い、ポケットに手を突っこんで、まだ未使用だと思われる可愛らしいシールを出し、3人に見せた。
クロロ「こ、このシールがどうかしたの?」
リボン&ポリル「あ〜〜っ!!このシール、昨日マリアにあげたシールだ〜〜!!」
アクア「えっ!?ほ、ほんとに…?」
目を半目にしながらクロロがそう言い放ったあと、突然シールを見て大きな声でリボンとポリルの2人が叫んだ。
クロロ「このシールは、リボンたちが昨日マリアさんにあげたシール…?
……ごめん、ちょっと訳わかんなくなってきた…。誰かこの状況説明して……。」
アクア「これは関係ないと思ってたけど、関係あったんだ…!見せてよかった…。」
どうして昨日リボンとポリルがマリアにあげたシールがアクアの手に渡っているのか、どうして今日のマリアは元気がなかったのか……。
色々不思議なところがたくさんあるが、そのことはなにか知っていそうなアクアに話を聞くことにした。
リボン「ねぇ、アクア!どうして昨日私たちがあげたシールを持ってるの?」
ポリル「うんうん!今日マリアが落ち込んでいたことと、なにか関係あるの?」
アクア「そ、そうだね…!とりあえず、リボンちゃんたちやクロロはわからないと思うから、知っていることだけ説明するね。」
そう言って、アクアは知っていることをできる限り説明し始めた。
アクア「実は昨日の夕方くらいに、マリアさんからお手紙が届いたんだ…!
内容は、『リボンちゃんたちからもらったのシールを無くしちゃったから、一緒に探してもらえる?』……っていう感じだったかな…?」
リボン、ポリル、クロロの3人は、一生懸命知っていることを話すアクアのことをじっと見て、話を聞いていた。
アクアの話が少し進んだところで、リボンはいつもより少し低い声でこう問いかけた。
リボン「ということは、今日マリアが落ち込んでいた原因はこのことなの…?」
アクア「それはまだ分からないんだ…!ごめんね。
そのあとはフューチャーシティーの色んなところを探したんだけど、見つからなくて…。
でも、ちょうどマリアさんの家の近くを通ったら、それらしいシールが落ちてたから、マリアさんに届けようと思ったの…。」
ボリル「それで、マリアには届けたの?……ってあれ?もし届けたとしたら、なんで今ここにシールが…?」
アクア「うん、もちろん届けようとしたんだけど…。
そのシールを拾った時は夜の8時だったし、マリアさんはもう寝ようとしてるかなって思ったから、結局届けられなくて…。」
クロロ「あ〜!だからそのシールを今持っているのか……。なるほど、だんだん分かってきたぞ!」
リボンたちは、アクアのおかげで謎だったことが少しずつ分かってきた様子。
しかし、まだアクアの話は終わっていないようなので、引き続き話を聞くことにした。
アクア「それで……今日になったから、マリアさんに渡そうとして外に出てきたんだけど…。
マリアさんの家に行く途中にクロロと会って、クロロに一緒に遊ぼうって誘われたから、一緒に遊ぶことになったんだ…。」
リボン「へぇ〜!だからさっきメインストリートにいたの?」
アクア「うん…。そうだよ…!」
弱々しく、小さな声でリボンの返事を返す。
アクアはひっこみ思案なので、人と話す時は緊張してしまい、小さな声になってしまうのだ。
ポリル「でも、なんでクロロにマリアの家に行くからって言わなかったんだ…?
アクアはひっこみ思案だけど、クロロとは親友だし馴れてるから話せたんじゃないかな…?」
クロロ「あ!そういえば、その時は俺が強引に遊ぼうって言って連れてきちゃったんだよね…。だからアクアは悪くないよ!
頑張ってアクアが俺に話しかけてきてたのに、その話もちゃんと聞かないで…。
アクア、さっきはごめんなさい!こんなダメ男でごめんなさい!!」
アクア「えっ…!?ぜ、ぜんぜん大丈夫だよ…!そんなに自分を責めないで…?」
クロロ「!よかった…。許してもらえた……。」
今更だがきちんと頭を下げ、相手の目を見て涙目で謝った。
ちなみに、クロロが言った「アクアが俺に話しかけてきたのに」という話の内容は、きっとマリアにシールを届けようとしていたことだろう。
リボン「話を聞いていたら、また長すぎて混乱してきちゃった…!けど、話の内容は大体わかったよ!説明ありがと〜。
……あっ!それで、アクアの知ってることはこれで全部?それともまだある?」
アクア「ご、ごめんね…!悪いんだけど、もう知ってることはないの…。」
クロロ「じゃああとは本人に聞けばわかるってことか…!アクア、説明ありがとな!」
アクア「いえいえ…!みんなの役に立てたのならよかったよ。」
相好を崩し、クロロは笑顔でお礼を言う。
それを見たアクアも、嬉しそうな顔をしていた。
リボン「それじゃあさ、次はマリアの家に行って、アクアの知らないことを聞きに行こうよ!
マリアが落ち込んでいたのも心配だし、アクアだってマリアにシールを届けないといけないだろうし……。」
ポリル「そうだね!マリアに聞きに行こ〜〜!」
クロロ「リボンにしてはいいこと言うじゃん!
目は口ほどに物を言うっていうし、言いたいことは言わなくても十分伝わったぜ!」
アクア「リボンちゃん、ありがとう…!マリアさんに早く届けないとね……。」
ということで、3人はマリアの家に行き、アクアの知らないことを聞くことにした。
しかし、ずっと立って喋っていたせいか疲れてしまったので、ポリルの魔法でマリアの家までワープすることにした。
ポリル「それじゃあ、いっくよ〜!ポリルマジック・ファンタジーイリュージョン!
聖なる光よ、ポリルたちをマリア・エンジェルの元まで連れていきなさい!」
魔法のステッキをどこからか出し、マリアの家にワープする魔法の呪文を唱え、持っていたステッキをくるくると回した。
すると、リボンたちが立っていた地面が光り、その聖なる光に吸い込まれていった。
リボン「キャ〜!吸い込まれる〜〜!!」
クロロ「なにこれ!想像以上に怖いんだけど!?」
周りは聖なる光に包まれており、リボンたちが向いている先には真っ白な光が見える。幻想的な光景だ。
この空間を作ったのはポリルで、そのポリルは幻想的なものは大好きだ。なのできっと、自分の好きな幻想的な空間を作ったのだろう。
しかし、ここでじっとしていると、勝手に真っ白な光の方へと吸い込まれてしまうので要注意。
ポリル「怖がらなくても大丈夫だって!ポリルの魔法は失敗することもあるけど、ここから出られなくなったりすることはないからさ!」
クロロ「…その笑顔がとてつもなく怖いのですが……。」
まるで海を泳ぐように、ポリルは真っ白な光の方へと進んでいく。
アクア「……これ、意外と楽しいかも…!」
クロロ「ええぇ!?」
リボン「…確かに!言われてみると、海で泳いでるみたいで楽しいね!おもしろ〜い♪早くマリアの家に着かないかなぁ?」
クロロ「えええぇぇ!?リ、リボンまで!? (俺、泳ぐの苦手なのに……。ううぅ)」
そんなことをしていると、真っ白な光の先が見えてきた。リボンたちは、その真っ白な光の方へと進んでいった。
ポリル「…よし!ワープせいこ〜〜うってあれ?」
リボン「ここは……公園!?マリアの家にワープするはずだったのに、なんでここ!?」
クロロ「うぅ…。もう泳ぐのやだ……。」
アクア「ク、クロロ…!大丈夫?」
真っ白な光から出ると、なんとさっきリボンたちがお弁当を食べていた公園に来ていたのだ。
リボン「ポリル、もしかして魔法失敗したの…?」
ポリル「そんな!ポリルの魔法が失敗するはずない!!」
リボン「さっき『ポリルの魔法は失敗することもあるけど〜』とかなんとか言ってたよね?」
ポリル「うっ…!ごめん、たぶん魔法が失敗したんだ…。でも次は失敗しないよ!失敗は成功の元なんだから!」
リボン「……ポリルはやっぱポジティブだね…!」
どうやら公園にたどり着いたのは、ポリルの魔法が失敗したからだという。
ポリルはリボンにそう言われ、失敗したことは認めているが、ポジティブなポリルは次は失敗しないと言っている。
そんな風に話していると、アクアが公園に設置されてあったすべりだいを見て述べた。
アクア「あれ…?あそこにいるの、マリアさんじゃない?」
3人「え!?」
アクアの発言した言葉を聞くと、リボンたちはすぐさますべりだいの方を見る。
その方向に目を向けると、リボンたちの目にははっきりとマリアが映っていた。
マリアはしゃがんですべりだいの下を覗き、なにかを探している様子。
マリア「ここにもない…!どうしましょう…。
リボンさんたちからもらったシール、どこを探しても見つかりません……。」
困った表情をし、小さな声でつぶやきながらシールを探していた。
距離が離れていたので、リポンたちにはその言葉は聞こえてなく、困った表情だけが見えた。
クロロ「って、ほんとにマリアさんいるし…!こんな偶然ある!?」
ポリル「あっ!そうか…!今のでわかったぞ、ポリルの魔法は失敗してなかったんだ!」
リボン「えっ!?そうなの!?」
ポリル「ポリルが魔法の呪文を唱えた時は、『マリアの家』じゃなくて『マリアの元』って言ったの。
だから、マリアがいたこの公園にワープしちゃったんだよ…。」
3人「あ〜、なるほど…!」
リボン「とりあえず、マリアのとこ行こうよ!」
ポリルの魔法は失敗していないとわかったところで、4人はマリアの方へと走り出した。
リボン&ポリル「マリア〜!」
マリア「うわぁっ!?…み、皆さん!どうかしたんですか…?」
クロロ「ほらアクア、言って!」
アクア「う、うん…!
あの……これ…。マリアさんのシールだって思って、届けに来たんです。無くしたシールかどうか、見てもらえますか…?」
小さな声でクロロがそう言った後、またさっきとようにポケットからシールを取り出し、マリアに見せた。
マリア「わぁ…!これ、私のシールです!拾ってくれたのですね。
アクアさん、お忙しい中探していただき、ありがとうございました!」
アクア「いえいえ…!」
色々あったが、なんとかアクアはマリアにシールを届けられた。
この会話を見ていたリボンとポリルとクロロの3人も、自然と微笑んでいた。
マリア「あっ!そういえば、リボンさんたちもいるんでしたよね…!?」
リボン&ポリル「うん!!」
マリア「ええぇ!?わ、私、このことはリボンさんたちには秘密にしていたのですが……。」
クロロ「そうだったの!?なんで…?」
どうやら、マリアはリボンたちにはこのことを秘密にしておくつもりだったらしい。
クロロがその理由を聞くと、マリアは素直に答えてくれた。
マリア「実は私、昨日リボンさんたちからもらったシールを無くしてしまったんです。それで悩んでいた時、頭の中にふとアクアさんの顔が思い浮かんで…。
なので、『リボンさんたちからもらったのシールを無くしまったので、一緒に探してもらえますか?』という内容で、アクアさんにお手紙を送りました。」
リボン「フムフム…。ここまではアクアが話していた通りだね!アクアにお手紙を渡したのは、こういうことだったんだ〜」
マリア「えっ!?どうして知ってるんですか…?」
ポリル「実は、ポリルたちも話はアクアからちょこっと聞いたんだ!マリアがさっき落ち込んでたのが心配になってさ〜…。だから、ある程度はわかるよ!」
マリア「そうだったんですか…!ご心配をおかけしてしまい、大変申し訳ございません。
送った後は私もシールを探したのですが、まったく見つからず…。今日こうしてアクアさんに拾ってもらいました。」
クロロ「これもリボンから聞いたんだけどさ、マリアさんがさっき落ち込んでいたっていうのはどうして…?」
マリア「さきほど落ち込んでいたのは、『シールが無くなった』ということをリボンさんたちに言ったら、怒られてしまうと思ったからなんです…。
秘密にしようとしていたのも、このことがあったからなんです。ごめんなさい、私って酷いですよね……。」
全てを話し終わった時、親友のみんなに迷惑をかけてしまったことを落ち込むマリア。
しかし、リボンは落ち込むということは反省しているということだろうか?という気持ちになった。
4人もリボンと同じ気持ちになり、落ち込んでしまったマリアを元気付けるようにこう言った。
リボン「なに言ってるんだよ、酷くなんかじゃないよ!それに、あたしとポリルはあげたシールを無くしたくらいで怒らないし…。
でも、マリアが落ち込んでいた時は心配したよ…!これからは、無くさないように気を付けてね!」
アクア「うんうん…!自分もリボンちゃんと同じ気持ちだよ…。お手紙を送られてきた時、迷惑だなんて思わなかった……。」
ポリル「すぐに落ち込むネガティブな子には、ポリルが魔法でお仕置きしちゃうよ?お仕置きされたくなかったら元気出して、マリア!」
クロロ「ポリルのお仕置きは冗談抜きで地獄だから、ポリルの前では落ち込まない方が身のためだよ…?」
マリア「皆さん…!ありがとうございます!!」
リボン「いえいえ!終わりよければ全てよし、だよ!」
クロロ「オイオイ…。俺のことわざパクるなよ!」
5人「アハハハハ!!」
と、リボンたちは大きな声で笑った。その笑い声は、まさしく幸せを意味していた。
4人が元気付けてくれたおかげで、マリアの元気は戻ってきた。
マリアは、これからはみんなに迷惑をかけないようにと心がけることにした。
そして…。リボンとポリルがあげたシールは、また無くさないよう、マリアのシール帳に貼られたのだった。
Episode 4 リボンがシンデレラに!?リボデレラ誕生!
雪が積もった寒い日に、リボンとポリルは「どうしても見せたいものがある」という理由で、マリアたちをリボンの家に呼んだ。
外では子供たちが雪で遊んでいたり、せっせと雪かきをしている大人もいた。
話によると、どうやらちょっと前からリボンとポリルの2人で協力し、なにかを作っていたらしい。
それが今日やっと完成したので、マリアたちに見せようとして3人を呼んだのだ。
ポリル「マリアたちはなんだと思う?ポリルたちが頑張って作ってたもの…!」
クロロ「う〜ん…。リボンとポリルのことだし、ゆきだるまでも作ったから見せたかったんじゃない?」
ポリル「ふふふ、それはどうかな〜?ちなみにポリル、ゆきだるまは作ったことあるよ!
……まぁ、ポリルの魔法さえ使えば、ゆきだるまなんて一瞬で作れちゃうんだけどネ☆」
クロロ「出た!ポリルの自意識過剰発言!!」
アクア「じ、自意識過剰発言…?」
相変わらず自意識過剰なところは直っていないポリルと、意味不明な言葉を口にするクロロ。
そんな会話をしていると、いつの間にかリボンの家の前に着いていた。
ポリルがインターホンを鳴らし、リボンが出てくるのを待った。
リボン「おっ!みんな来たね、いらっしゃ〜〜い!」
4人「お邪魔しまーす!」
インターホンが鳴ったのに気付き、扉を開けポリルたちを笑顔で出迎えるリボン。リボン以外の4人は、靴を脱ぎ家へと入っていく。
次に、リボンはポリルたちを連れて自分の部屋へと向かった。リボンの部屋は、可愛くてキュートな部屋だった。
マリア「いつ見ても、リボンさんの部屋は綺麗で可愛いですね!」
ポリル「確かに!ポリルも毎回リボンの部屋に入る時、そう思っちゃうよ〜…。」
リボン「そうかな?2人ともありがと〜!」
クロロ「それで、見せたいものってなんなの?」
リボン「あぁっ!それはね……。」
クロロが言うと、リボンとポリルは耳元でゴニョゴニョとなにかを話してから、リボンは自分のベッドの下に隠していた自由帳を出した。
その自由帳のページをパラパラとめくり、上にカラフルな文字と、下にリボンに似ている女の子の絵が描かれているページをマリアたちに見せた。
リボン「ハイ、これ見て〜〜!!」
マリア「わ〜!とってもお上手ですね!見ているだけでも癒されます…!これ、リボンさんたちが描いたんですか?」
自由帳に描かれた絵を見たとたん、マリアは本当に思ったことを言葉にして言った(それも少し大げさに)。
ポリル「絵はポリルが描いたんだ〜!これは自分でも上手く描けてると思ってるよ!」
マリア「そうなんですか!私が絵を描くと変になってしまうので、上手く描けるポリルさんを見習いたいです…!」
クロロ「ポリルは相変わらず自意識過剰だね…。でもまぁ、この絵は上手いんじゃないの?」
アクア「うん…!自分もいいと思うな……。」
リボン「やっぱポリルの絵は上手だよね!あたしも絵はすごい下手だから、ポリルが羨ましいよ…。」
クロロ「確かに、リボンの絵はめっちゃ下手だもんなぁ…。これじゃ月とスッポンだよ!」
リボン「え〜!?」
信用していた親友たちに褒められ、ポリルはとても大層嬉しい気持ちになっていた。
しかし、ポリルの心の中ではまだまだだと思っているので、もっと絵を描いて上手くなろうと決心した。
マリア「質問なんですけど、この絵は誰を描いたのですか?なんだか、リボンさんに似ている気がするのですが……。」
リボン「そうだよ!この子あたし!
この子は『リボデレラ』!!あたしがシンデレラになった姿なんだ〜♪」
3人「リ……リボデレラ!?」
とても面白いです。これからもがんばってください。
26:ホイップる◆/Y:2016/12/03(土) 14:29 >>25
ディアンさん、ありがとうございます!
これからもこの小説をよろしくお願いします!!
リボン「そう、リボデレラ!!」
ポリル「ちょっと前から作ってたっていうのは、このリボデレラのことだったんだ〜!
それに、リボデレラのお話もあるんだ!内容はもちろん、リボンとポリルが考えて作ったの!」
クロロ「つまり、シンデレラ×リボンが混ざった感じ?」
リボン「うん、そんな感じ!」
マリア「リボデレラですか〜、可愛らしいお名前ですね!お話も気になります!」
アクア「なんだか面白そう…!」
リボン「ありがとー!あたしとポリル、シンデレラ大好きなんだ!」
クロロ「(リボンにシンデレラは似合わないって思うのは俺だけ…?)」
どうやら、リボンとポリルの2人はリボデレラのお話を作っていたらしい。
マリアとアクアはリボデレラのことを気に入っているようだが、クロロだけはなにかリボデレラに不満を持っているようだ。
ちなみに、ポリルが描いた絵の上の文字には「リボデレラ」とカラフルで綺麗な字で描かれてあった。
名前も姿も髪型も似ているので、マリアたちはリボンに似ていると思っていた。
ポリル「みんなリボデレラのことを気に入ってくれたみたいでよかった〜!魔法に頼らずに頑張った甲斐があったよ…!」
リボン「うんうん!作ってよかった!
よーし!!じゃあ、今日は特別にみんなの前で、リボデレラのお話を聞かせてあげようよ!内容も普通のシンデレラとはちょっと違うし…!」
ポリル「それいいね!!それじゃ聞いてみよ!
リボデレラのお話、聞きたいひとー?」
さっきは内緒話をするようにゴニョゴニョとなにかを言っていたが、今度は逆に大きな声で会話をする2人。
マリア「はい!私、リボデレラのお話聞きたいです!」
クロロ「まぁ、そんなに気に入ってはいないけど、暇つぶしに聞いていこうかな…。」
アクア「ちょ、ちょっと聞いてみたいかも…!」
ポリルがあぁ言うと、マリアはすぐさま手を挙げる。クロロとアクアも、ゆっくりと手を挙げた。
リボン「よし、決まりだね!
それでは、今からリボデレラのお話が始まります!ぱんぱかぱ〜〜ん!!」
この後は、リボデレラのお話が書いてある台本を見ながら、リボンとポリルがお話を声に出して読むことになった。
簡単にいえば、音読や読み聞かせのようなものである。
登場人物は、作った作者のリボンやポリル、マリアやクロロやアクアなどの親友たちも登場人物にした、という。
しかし、勝手に使ってしまったので悪いと思い謝ったが、優しいマリアたち(クロロを除く)は許してくれた。
そして、ついにリボンとポリルがリボデレラのお話を読む時間となった。
リボン「あるところに、『リボデレラ・キュート』という女の子がいました。
リボデレラは母と父を亡くし、リボデレラと生き残った姉のクロデレラは、継母のマリデレラに育ててもらっていたのです。」
ポリル「しかし、そのクロデレラとマリデレラはとても意地悪な人で、毎日リボデレラのことをこき使っていました。
…ほい、これリボデレラたちの絵ね!」
どうやらリボンたちが読んでいた台本には、おまけのようなものとして漫画のような絵が描かれており、それをポリルがマリアたちに見せた。
その絵にはリボデレラたちが描かれていて、言っている言葉などもきちんと描かれていた。
多分、その絵を描いたのもポリルであろう(リボンの絵とは思えないほど上手なので)。
リボデレラ「やっとトイレ掃除が終わった…。え〜っと、あとはなにをやればいいんだっけ?」
クロデレラ「おいリボデレラァッ!!朝食が用意できてないぞ!早く用意しろ!」
マリデレラ「洗濯物も、しっかり畳んでおいてくださいね?」
リボデレラ「そ、そうだった…!はい!今やります〜〜!!」
リボデレラのお話を聞き、その絵を見たマリアたちの頭の中では、リボデレラがクロデレラとマリデレラにこき使われる映像が流れていた。
詳しく登場人物のことをいえば、主人公のリボデレラが作者のリボンで、姉のクロデレラがクロロ、継母のマリデレラがマリアと言った感じだろう。
しかし、なぜあんなにも純粋なマリアを、意地悪な継母の役にしたのかが不思議である。
クロロ「いやいやいや!おかしいでしょ!
まず、なんで姉が1人しかいないの?どうして名前の最後にみんな『デレラ』がつくの!?リボデレラだけでいいじゃん!
そして最後、なぜ俺が意地悪な姉役なの!?しかも俺そんな口悪くないし、男だし!!」
アクア「まぁまぁ…。さっきリボンちゃんも言ってたでしょ?普通のシンデレラとは少し内容が違うって……。」
クロロ「ハッ!……そうか、わかったぞ…。
俺が邪魔な奴だから、こうやってお話の中でも悪役にさせられたんだ…!
うぅ…。これは絶対折り紙付きだよ……。」
アクア「えぇ…!?そ、そんなに自分を責めないで…?」
マリア「クロロさんは邪魔なんかじゃありませんよ!それに、私も意地悪な継母の役みたいですし…。」
アクアの話をまったく聞かず、勝手に落ち込むクロロと、苦笑いをしながらそのことを慰めるマリア。
クロロが勝手に落ち込むのは日常茶飯事なので、こういう時はしばらく放っておいた方がいいだろう。
リボン「そんなある日…。リボデレラが住んでいた国の大きな城では、今晩舞踏会が開かれるという話をリボデレラたちは聞きました。」
ポリル「その招待状を見たリボデレラは舞踏会に行こうと思い、さっそく準備をしようとしましたが、姉と継母が行かせてくれません。」
リボデレラ「舞踏会かぁ…!あたしも行ってみたい!準備しようかな?」
クロデレラ「は?あんたなに言ってんの?」
マリデレラ「リボデレラはここでお留守番をしていてください。あなたのような醜い者が、王子様と顔を合わせるべきではありません。」
クロデレラ「そうそう、お留守番お留守番!
長いものにも巻かれろってことわざでも言うし、うちらに従った方がいいよ?それじゃ、行ってきま〜す♪」
リボデレラ「そ、そんな〜!酷い…!!」
リボデレラは意地悪な姉と継母のせいで、行きたかった舞踏会に行けなくなってしまった。
リボンは「普通のシンデレラとは少し内容が違う」と言っていたが、少し設定が違うだけで、内容はまだあまり変わっていない様子。
クロロ「う〜ん…。聞いた感じ、普通のシンデレラとは設定とかがちょっと違うけど、内容はそんなに変わらない感じだなぁ。」
ポリル「それはリボデレラのお話をすべて聞いてから言ってほしいなぁ。」
3人「…え?」
リボン「さて、リボデレラは舞踏会に行けなくなってしまったので、またいつものように家の掃除をしながら、クロデレラたちの帰りを待つことにしました。」
ポリル「そんな時、リボデレラの目の前に、1人の魔法つかいが現れたのです。」
意味不明な言葉だけを言い残し、焦らすようにお話の続きを言っていく2人。
リボンとポリル以外の3人は、ポリルが言い残した言葉が頭にこびりつき、そのことから離れられなくなっていた。
リボデレラ「はぁ…。舞踏会、私も行きたかったなぁ……。」
???「そっか〜行きたいかぁ…。だよねだよねそうだよね!それじゃあ、この魔法つかいが行くのを手伝ってあげる!」
リボデレラ「えっ!?な、なに!?誰…?」
リボデレラは、突然名前も顔も知らない誰かに話しかけられ、少し困惑していた。
その声の正体は、リボデレラがいた部屋の天井をすり抜け、リボデレラの目の前に現れた。
リボデレラ「すり抜けてきたああぁ!?」
メイジポリル「リボデレラ、はじめまして!魔法つかいのメイジポリルです!安心して、今すり抜けたのは魔法を使ったからだよ!
今日は姉や継母にこき使われている可哀想なリボデレラを助けにきたの!だから、特別に1つだけ願いごとを叶えてあげましょー!」
リボデレラ「あ、あなたは私を助けにきたの?オバケじゃないならいいんだけど…。
願いごとかぁ〜……。じゃあ、あたしを舞踏会に連れていってください!」
ポリル「リボデレラは、魔法つかいのメイジポリルに舞踏会に行きたいということを願いごとにし、そう言いました。」
最初はオバケかと思い驚いたリボデレラだったが、悪さをしない魔法つかいだと知ると安心した様子。
メイジポリルと名乗る魔法つかいは、頭にミステリアスなボウシをかぶっており、片手に魔法のステッキらしいものを持っていた。
どちらも名前に「ポリル」が入っていて紛らわしいが、多分メイジボリルは作者のポリルだろう。
クロロ「あの…。疑問なところがたくさんあるんだけど、1つだけ質問していい?メイジポリルの『メイジ』ってなに?」
マリア「メイジ、というのは『魔法つかい』といった意味がありますので、きっとそういう意味でつけたのではないでしょうか?」
アクア「あ…!あと、ソーサラーっていうのも魔法つかいって意味だったと思う……。」
クロロ「なるほど〜!マリアさんとアクアって頭いいんだね、教えてくれてありがと!」
リボン「プププ…。クロロ、あったまわる〜い!」
クロロ「う、うるさいな…!誰にだってわからないことくらいあるだろ!?
どうせ俺は頭悪いんだから…そういうこと言わないでくれよ……。うぅ…。」
リボン「あ〜!クロロごめんね!あたしが悪かったよ!だから落ち込まないで、ね?
(これくらいで落ち込むって……どんだけメンタル弱いんだよ、クロロ…。)」
頬を少しだけ膨らませ、からかうように言うリボンに、クロロは涙目で反論する。
メンタルが弱いクロロは、今ちょっとからかわれただけでも落ち込んでいるようだ。
メイジポリル「オッケ〜イ!まずは違う服装に着替えるのから始めようか!
そんな汚れた服装じゃあ、舞踏会になんて行けっこないしね!アハハハハハハ!」
リボデレラ「なんっかムカつく言い方だな…!
まぁいいや!それじゃあ、魔法を使って私が舞踏会に行けそうな服装にしてくれるかな?」
メイジポリル「え〜やだ〜めんどくさ〜いやりたくな〜い」
リボデレラ「こんな魔法つかいに願いごと頼むんじゃなかったよ……。」
クロロ「結局メイジポリルはなんの役にも立ってねーじゃねーか!!」
アクア「お、落ち着いて、クロロ…。」
マリア「こんな魔法つかいさんもいるのですね…!」
大声で怒鳴るクロロと、苦笑いをしながらもなんとかクロロを落ち着かせようとするアクア。
そして、台本に描いてある絵を見つめながら、本当に心の中で思ったことをつぶやくマリア。
本当……いや、普通のシンデレラのお話では、こうふざけてないでリボデレラを助けるはずなのだが…。
メイジポリルはさっき「特別に1つだけ願いごとを叶えてあげる」とリボデレラに言っていた。
それなのに、今度はめんどくさい、やりたくないなどと言っているので、メイジポリルは言っていることが矛盾している。
リボン「アハハ、ごめんごめん!今のは冗談だよ!ちょっとギャグ要素を入れたかっただけ!」
マリア「そ、そうだったんですか!?ビックリしちゃいました…。」
クロロ「もっとちゃんとした続きは無いのか!?」
リボンが言うには、今のはギャグ要素を入れたくてふざけてやったという。
まだ内容の半分も進んでいないというのに、お話の展開がグダグダしすぎではないか?と、クロロは思っていた。
そして、次はちゃんとしたお話の続きがあるお話を、マリアたちに聞かせた。
メイジポリル「オッケ〜イ!まずは違う服装に着替えるのから始めようか!」
リボデレラ「そうだね!私に魔法をかけてもらえるかな?」
メイジポリル「わかった!メイジポリルマジック・ファンタジーイリュージョン!
リボデレラのコスチュームよ、素敵なドレスにな〜れ!」
メイジポリルはリボデレラの方を向き魔法の呪文を唱え、持っていた魔法のステッキをくるくると回す。
その魔法にかかり、リボデレラは違う服装になった。
美しく、まるでお姫様が着るようなキュートなドレスに、頭に上品で女の子らしいティアラ、足には透き通ったガラスのくつ。
リボデレラの服装は、見違えるほど綺麗になった。これなら、舞踏会にいてもおかしくない格好だ。
リボデレラ「わぁ〜!素敵なドレス〜!魔法つかいさん、ありがとう!」
メイジポリル「それじゃあ、次は舞踏会に行けるように馬車を出すよ〜!メイジポリルマジック・ファンタジーイリュージョン!
聖なる光よ、かぼちゃの馬車をここに作り出しなさい!」
今度は舞踏会に行けるように、またさっきのように魔法を使い、魔法のステッキをくるくると回し、たまたま持っていたかぼちゃでかぼちゃの馬車を作り出した。
魔法のステッキから聖なる光が出ると、そのかぼちゃにかかり、豪華なかぼちゃの馬車が完成した。その馬車には、大きなロバもいる。
リボデレラ「かぼちゃの馬車だ〜!すごいすごい!魔法つかいさん、ほんとにありがと〜!!」
メイジポリル「いえいえ!メイジポリルの魔法は役に立ったかな?
あと、魔法は今夜の12時でまでだから、それまでに家に帰ってくること!お姉さんとのお約束だよ☆」
リボデレラ「ハ〜イ!いってきま〜す!」
リボン「リボデレラはメイジポリルに心から感謝し、かぼちゃの馬車に乗って舞踏会に行きました。」
そして、リボデレラが舞踏会に到着すると、メイジポリルの魔法で美しくなったリボデレラは、たちまち注目の的となった。
舞踏会に来ていたリボデレラの姉と継母のクロデレラとマリデレラも、リボデレラのことを小さな声で噂していた。
クロデレラ「ねぇ、お母さん!あの子、みんなの注目の的になってない?しかも、リボデレラに似てるし……。」
マリデレラ「そうですね、なぜでしょう?あんな騒ぐほどでもない小娘が…。(まさか、あの子がリボデレラ?)」
リボテレラ「(私、そんなに変かな?なんか、みんなから見られているような気がする…。)」
マリデレラはリボデレラのことを悪く言い、リボデレラではないかと考えていた(本当にリボデレラなのだが…)。
注目の的となっているリボデレラ本人は、自分が見られていることを疑問に思っていた。
そんな風に思っていると、リボデレラは王子様と偶然目があった。
リボデレラは目があってしまったことに驚いたが、王子様は美しいリボデレラに心を惹かれ、王子様はリボデレラに近づき、こう言った。
プリンスアクア「私と踊っていただけますか?」
リボデレラ「えっ!?……あ、あたしでよければ、喜んで…!」
クロデレラ「あ〜〜っ!あのピンク野郎、王子様と一緒に踊ろうとしてるよ!ムカつくムカつくムカつく!!」
マリデレラ「あんな醜い小娘なんかよりも、このわたくしの方がよっぽど美しいのに…。見る目のない王子様ですね。
(やっぱり、あの子はリボデレラなのかしら……。今、リボデレラは家でお留守番をしているはずなのに…。)」
リボン「……というわけで、リボデレラは王子様のプリンスアクアとダンスを踊ることになりました。」
王子様とダンスを踊ることになり、リボデレラの心の中は嬉しさでいっぱいだった。
しかし、それを見ていたクロデレラとマリデレラは、大層不機嫌になっていた。
クロデレラがいう「ピンク野郎」というのは、髪の毛の色が濃い桃色のリボデレラのことだろう。
これも「アクア」がどちらにも入っていて紛らわしいが、王子様のアクアプリンスはアクアのことだ。
これで登場人物のリボデレラ、クロデレラ、マリデレラ、メイジポリル、プリンスアクアの全員が揃う。
クロロ「お〜!リボデレラの話ではアクアが王子様なんだ!アクアにピッタリの役じゃん!
でも、本物のマリアさんはあんなに口悪い奴じゃないと思うのだよ…。普通にマリアさんが主人公とかでよかったのに。」
アクア「そ、そうかな?ありがとう…!でも、自分は個性的でいいと思うな…!」
マリア「元々、私の口は悪いと思っていましたが…。確かにそれも個性的でいいですね!
シンデレラのリボデレラさんも、王子様のプリンスアクア様も、みんな素敵なキャラだと思います!」
クロロ「(…でも、口が悪いのって悪い意味での個性だよなぁ……。)」
と、3人で会話をしている中、クロロだけは心の中でそう思っていた。
マリアに悪い方には考えてほしくなかったので、アクアは個性的でいいと言ったのだろうか。
ポリル「そして、リボデレラはプリンスアクアと楽しくダンスを踊りました。」
リボデレラ「(王子様とこんな風にダンスを踊れるなんて、幸せだな〜…。)」
リボデレラとプリンスアクアは、幸せな気持ちでダンスを踊り続けた。この時間がずっと続けばいい、と思うほどに。
しかし、そんな楽しい時間はあっという間に過ぎ、12時の鐘がゴーン、ゴーンと鳴り響いた。
その途端、魔法つかいのメイジポリルからの言葉をとっさに思い出し、我に返るリボデレラ。
リボデレラ「(あっ!もう12時…!魔法が解けちゃう!!)」
プリンスアクア「どうしたのですか?」
リボデレラ「ごめんなさい!あたし、もう帰らなくちゃ…!」
プリンスアクア「ひ、姫!?待ってください!せめて、あなたのお名前だけでも…!」
魔法が解け始めると、リボデレラは一目散に舞踏会をやっていたお城から去っていった。
なんとかリボデレラを引き留めようと声をかけたプリンスアクアだったが、家に帰ることに夢中になっていたので、話を聞いているどころではなかった。
プリンスアクアの前には、リボデレラが急いでいたせいで脱げてしまった、ガラスのくつの片方だけが残されていた。
本来はガラスのくつも無くなってしまうはずなのに、なぜかガラスのくつだけは消えていなかった。
舞踏会が終わった次の日…。
リボデレラは、またいつものように姉と継母にこき使われていた。
クロデレラ「おいリボデレラァッ!!あんな少ない飯じゃたりねーんだよ!もっと飯持ってこい!」
マリデレラ「なにをやっているのですか?さっさと掃除を済ましなさい!」
リボデレラ「は、はい!わかりました〜〜!!」
クロロ「ちょっとちょっと!クロデレラは食べ物のことについてうるさすぎない!?
いつも月夜に米の飯とも言うんだし、食べれるだけ幸せなんじゃ…。」
リボン「そうかな?でも、クロロはごはんのことにうるさいイメージがあったからさ〜!」
ポリル「うんうん!だから、クロデレラはごはんにうるさい感じにしてみたよ!」
クロロ「別に俺は食べ物にうるさくないんだけど!?」
お話の中でのクロデレラが食べ物にうるさいのは、登場人物にしたクロロが食べ物にうるさいイメージがあったからだそうだ。
しかし、普段のクロロはそんなに食べ物にはうるさくない(むしろ、リボンとポリルの方が食べ物にうるさい方である)。
リボン「リボデレラは、クロデレラとマリデレラに言われたことを、すべてやっていました。」
ポリル「そんな時、リボデレラの家のインターホンが鳴りました。」
マリデレラ「…?誰でしょう…。」
クロデレラ「リボデレラ行ってきてよ!うちは今手が離せないの〜」
リボデレラ「えぇっ!?あ、はい!(やっぱりあたしが行くんだ……。)」
インターホンが鳴った時、マリデレラは優雅に紅茶を飲んでいた。クロデレラは、リボデレラが作った高そうなハンバーグを食べながらゲームをしていた。
そしてリボデレラは、やっていた掃除を一旦中断し、玄関の方へと向かい、扉を開けた。
リボデレラ「はい…どなた様でしょうか?……って!お、王子様!?」
クロデレラ&マリデレラ「!?」
なんと、そこに立っていたのは、王子様のプリンスアクアだったのだ。リボデレラは驚いて、つい大声を上げてしまう。
その大きな声が聞こえたのか、クロデレラとマリデレラにも気付かれてしまい、2人はすぐに玄関に来た。
マリデレラ「王子様!?どうしてここに…!」
プリンスアクア「失礼します。今、このガラスのくつがぴったり合う女性を探しているのですが…。」
そう言って、ブリンスアクアは片方のガラスのくつを3人に見せた。
リボデレラ「(あっ!あのガラスのくつ……昨日あたしが履いてたやつだ!)」
クロデレラ「ガ、ガラスのくつ…ですか?それじゃあ、私が履きます!」
マリデレラ「いいえ、ここはわたくしが最初に履きますわ!クロデレラはあとにしなさい。」
クロデレラ「は、はい…!」
クロデレラとマリデレラは、リボデレラと同じようにプリンスアクアが家に来たことに驚いていた。
だが、その綺麗なガラスのくつを見ると、すぐにでもそれを履きたがろうとする。
しかし、順番ということでマリデレラが1番最初に履くことになった。
クロデレラ「お母様、どうですか…?」
マリデレラ「こ、こんなの履けませんわ……。」
クロデレラ「じゃあ次は私ですね!」
なんとか履こうとしたマリデレラだったが、サイズが合わずまったく履けなかった。
そして、次はクロデレラが履くことになり、ガラスのくつに足を入れた。
クロデレラ「あ、履けた!履けたよ王子様…!
…って!ぜんぜん履けてないだとォッ!?もう少しで履けそうなのにいぃ〜!」
リボデレラ「お姉さんも履けないかぁ〜…。それじゃあ、最後はあたしが!!」
マリデレラ「ふん、どうせリボデレラも履けないに決まっていますわ。」
クロデレラ「お母様……それ、負け犬の遠吠えだから言うのやめた方がいいよ。」
マリデレラと同様、クロデレラもガラスのくつを履けず、最後はリボデレラがガラスのくつを履すこととなった。
ガラスのくつが履けなかったのが悔しいのか、マリデレラはどうせリボデレラも履けないと言っている。
だが、メイジポリルが魔法できちんとリボデレラのサイズに合わせておいてくれたので、リボデレラがガラスのくつを履くとピッタリだった。
リボデレラ「わぁ〜!ピッタリ〜〜!」
クロデレラ「う、嘘!なんで…!?」
マリデレラ「どうしてリボデレラはピッタリなんですの…?こんなのおかしいですわ!!」
プリンスアクア「あなたが昨日の姫だったのですね…!ようやく見つけました。」
リボデレラ「はい!あたしも、もう1つのガラスのくつは持っていたので…。」
と言い、リボデレラは姉と継母に見つからないよう隠しておいた、もう片方のガラスのくつをブリンスアクアに見せた。
プリンスアクア「姫、昨日は私と踊ってくださり、ありがとうございました。私でよろしければ、結婚していただけますか?」
リボデレラ「はい、喜んで!!」
リボン「その後、リボデレラとプリンスアクアは結婚式をあげ、姉と継母がやってきたことをすべて許し、いつまでも幸せに暮らしましたとさ!」
ポリル「めでたしめでたし!」
台本に書いてあったことをそのまま読み、そこに描いてあった絵を見せた後、2人はその台本をゆっくりと閉じた。
少し長くはなったが、これにてリボデレラのお話は、幕を下ろしたのだった。
マリア「リボンさん、ポリルさん!聞かせてくれてありがとうございました!そして、お疲れさまです。」
クロロ「色々とツッコミどころ満載だったけどね…。
まぁ、いい暇つぶしにはなったよ。ありがとな!」
アクア「よかったよ…!」
リボデレラのお話を読んでいたマリアたちは、笑顔で拍手をしながら感想を言う。
リボン「ありがとう!!このリボデレラのお話は、1ヶ月前から作ってたんだ!」
ポリル「そうそう!そうなんだよ!
学校から帰ってきて宿題をやった後には、すぐ台本を開いてリボデレラたちの絵を描いてたのを思い出すなぁ…。」
マリア「すごいですね!私には真似できませんよ…!」
アクア「うん…!お話もいいけれど、絵も可愛かったな…。」
ボリル「えへへ!これでも頑張った方なんだよ〜?ま、ポリルはいつも頑張ってるけどね〜♪」
クロロ「へ、へえぇ…。とりあえず、頑張ったのはわかったよ。」
どうやら、リボデレラのお話は1ヶ月前から作っていたという。
このリボデレラを作ろうと思ったのは、さっきもリボンが言っていたように、作者の2人がシンデレラが大好きだかららしい。
ポリル「みんな、リボデレラのお話を聞いてくれて、本当にありがとう!!」
リボン「最後まで聞いてくれたみんなには、感謝の気持ちを込めて、ポリルが描いてくれたリボデレラたちの絵をプレゼントしま〜〜す!」
お話を聞いてくれたことにお礼を言ったあとには、みんなにリボデレラのお話に出てきた登場人物が描かれている絵をプレゼントしようとしている様子。
リボンはベッドの中に手をつっこみ、またもや自分のベッドに隠してあったと思われるその絵を出した。
リボン「これがその絵です!」
マリア「おぉ〜!これもすっごく可愛い絵ですね!これがもらえると思うと、幸せです…!」
アクア「うん…!自分も上手だと思うな…!」
ポリル「ありがと〜!やっぱり、マリアとアクアはポリルの絵がわかってるね!」
クロロ「ポリルは自意識過剰なくせに、こういう絵だけは上手いんだよなぁ〜…。」
ポリル「し、失礼だな…!
……まぁいっか!ポリルの絵が上手いっていうことは認めているみたいだし、例え自意識過剰でも、それはそれで自分に自信があっていいことだし!」
リボン「ポリル、やはりポジティブすぎる…!」
そんな会話をしていると、もう夕方になっていたので、ポリルたちは自分の家へと帰っていった。
このことは、思い出としてポリルが描いたあの絵を、リボンたちで大切にすることにしたのであった。
Episode 5 メリー・クリスマス!サンタさんの正体って誰なの?
今日の日付は12月23日。明日と明後日はクリスマスイブorクリスマスというイベントがあるので、最近はそのことで会話をしている人が何人もいる。
リボンたちもフューチャーシティーのお店が並んでいるところを歩きながら、こんな会話をしていた。
リボン「明日はクリスマスイブだね!」
ポリル「うん!ポリル、今年も超いい子にしてたし、絶対にサンタさんが来る自信あるよ!!」
クリスマスの話題を笑顔で振るリボンと、大きな声で元気よくそういうポリル。
マリア「私には来るかどうかはわかりませんが……やっぱりクリスマスは楽しみです!」
アクア「最近はなるべく早く寝てるんだ…!」
リボン「やっぱクリスマスが来ると思うとワクワクするよね!プレゼント楽しみすぎる…!」
クロロ「俺はサンタとか信じてないから。どーせ親だって思ってるし。」
リボン「じゃあ親がプレゼント置いてる現場見た?」
クロロ「見てるわけないでしょ!ただ親だって思ってるだけだよ!」
やはり、なんだかんだ言ってリボンたちもクリスマスは楽しみにしているらしい。
メンバーの中で、クロロだけはあんな風に言っているが、結局はプレゼントを楽しみにしているのだろう。
リボン「それでねそれでね!クリスマスイブの夜、試したいことがあるんだ!」
4人「試したいこと…?」
リボン「そう!簡単にいえば、クリスマスイブの夜はサンタさんがプレゼントを配りに来るだろ?
だから、監視カメラを部屋に設置して、サンタさんは誰なのかを探るのだよ!!」
ポリル&クロロ&アクア「えええぇぇ!?そんなこと出来るの!?」
マリア「で、でも、そうしたらサンタさんが来なくなっちゃうんじゃないでしょうか…?」
リボン「大丈夫大丈夫!あたしの枕元には、ちゃーんとサンタさんの大好きなクッキーを置いてあるから!」
クロロ「サンタさんはクッキー好きかなんてわからないでしょ!」
なんと、リボンは監視カメラを部屋の見えないところに場所に設置し、サンタさんが誰なのかを探るという。
リボンは毎年24日の夜にサンタさんからプレゼントをもらっているので、その日の夜に実行するようだ。
24日の夜…。
リボンは自分の部屋のすみっこの壁に監視カメラを設置し、枕元にクッキーを用意し、もうベッドに入って寝ようとしているところだった。
リボン「これで準備は完璧…!
明日はついにサンタさんの正体がわかるのかぁ〜!プレゼントも楽しみ…!」
リボンのお母さん「リボン〜、もう寝なさい!寝ないとサンタさん来ないわよ?」
リボン「はーい!おやすみなさ〜い!」
違う部屋からリボンのお母さんの声が聞こえたので、リボンはもう寝ることにした。
目をつむり、サンタさんが来ますように、と心の中で願っていると、いつの間にかリボンは眠りについていた。
そして翌朝……。
目覚めると、枕元にあったクッキーはすっかり無くなっており、その代わりにリボンの好きなアニメのプリキラシール手帳DXが入っている大きな箱が置いてあった。
シールは普通に好きなリボンだが、親友のマリアはもっと大好きなので、マリアにこのプレゼントがきたら大喜びであろう。
リボン「わ〜い!プレゼントだ!!やっぱり今年もサンタさんは来てくれたんだね…!」
と、瞳をきらきらと輝かせる。このプレゼントのおかけで、いつもはある眠気がどこかに吹き飛んでしまったようだ。
そう独り言を言ったあとは、部屋のすみっこの壁に設置されていた監視カメラを止めにいき、それに映されていた映像を見た。
リボン「どれどれ〜?……ん!?」
さっそく映像を見ようとすると、なんと昨日から映していた映像が保存されておらず、消えていたのだ。
プレゼントを置いているところを見られたくないので、サンタさんが来たときに消したのだろうか?
リボン「え!?なんで!?なんで消えちゃってるの〜!?」
突然のことだったので、リボンはなんでなんでと焦っていた。
プレゼントはいいものを置いていってくれたが、やはり正体だけは知られなかったのだろうか…。
その後、リボンは少し落ち込みながらも、そのことをポリルたちに話した。
ポリル「でも、プレゼントがもらえたのならよかったじゃない!
ちなみにポリルは魔法のことがいっぱい書かれている本をもらったよ!メリー・クリスマス!!」
リボン「確かにプレゼントは嬉しかったけど……。」
クロロ「監視カメラで撮ったり、変なことするからだよ。次はプレゼントももらえなくなるかもよ?」
リボン「ええぇっ!?それだけは絶対ヤダ…!」
クロロの言葉を聞くと、更に下を向いて落ち込むリボン。
アクア「アハハ…。でも、監視カメラを置いたりしなければいいんじゃないかな…?」
マリア「そうですよ!来年もきっとリボンさんのところに来ると思います。」
リボン「そ、そっか…!やっぱりそうだよね!
サンタさんはいつでもみんなを見捨てない、とってもいい人なんだから!!」
クロロ「まったく……。リボンは人に言われると、すぐポリルみたいにポジティブになるんだから!」
リボン「う、うるさいな〜!」
映像が消えたことは謎だが、プレゼントをもらえたことは嬉しかったので、リボンはサンタさんに感謝をすることにした。
結局今年もサンタさんの正体がわからぬまま、クリスマスを過ごしていくリボンたちなのであった。
Episode 6 マイペースだからしょうがないのです!
誰もが寒いと思うだろう冬の朝。フューチャーシティーのポリルの部屋では、まだポリルがぐっすりと眠りについていた。
今はもう冬休みで学校がないので、ポリルはぐっすりと眠っていた。
ポリル「すやすや…すやすや…。」
なにも知らず気持ちよさそうに寝ているポリルだが、今日はリボンとポリルとクロロの3人で遊ぶことになっているのだ。
今の時間は午前8時40分。約束の時間は8時30分なので、完全に遅刻している。
それを知らせるように、タイミングよく目覚まし時計のアラームが鳴った。
ポリル「ん…?ふあぁ〜、もう朝かぁ…。」
鳴っていたアラームを止め、ゆっくりと起き上がったポリルだったが、3人で遊ぶということはすっかり忘れているようだ。
ポリルはマイペースor時間にルーズな奴なので、きっと思い出しても「ちょっとくらい遅れても大丈ブイ!」で済ませてしまうだろう。
そのころ、リボンたちは…。
リボンの家の近くにあり、みんなでよく遊んでいる小さな公園でポリルを待っていた。
リボン「う〜ん、う〜ん…。ポリル、遅いね〜」
クロロ「こんなの遅いもいいとこ!いつまで待たせるの?」
リボン「思ったんだけどさ、ポリルはマイペースだからまだ寝てるんじゃない?この前なんてお昼の12時まで寝てたって言ってたし!」
クロロ「じゃあ、ポリルの家行くよ!こんな寒いところずっと待ってられんわ!」
リボン「そうだね!そうしよそうしよ〜〜!
(この場所で待ち合わせしようって言い出したのはクロロのくせに…。)」
ポリルが起きた時、リボンとクロロの2人は、そんな理由でポリルの家に行こうと話をしていたところだったようだ。
まだリボンは怒ってはいないが、クロロは怒りっぽいので、少し怒っているようだった。
しばらくポリルの家の方に向かって歩いていくと、ポリルの家の前に着いたので、インターホンを押した。
リボン「ポリル、約束忘れてないかな〜?」
クロロ「こんなに遅いんだから完全に忘れてるでしょ…。」
インターホンを押して少し立つと、ゆっくりと扉が開き、まだ眠そうにしているポリルが目を擦りながら出てきた。
ポリル「ふわあぁ〜〜…。2人ともおはよぉ〜……。」
リボン「ポリル、おっはー!まだ寝てた?睡眠の邪魔しちゃったらごめんね!」
クロロ「ごめんね、じゃない!
ポリル、今日は俺らと遊ぶって約束したのに、なんで来なかったの!?」
ポリル「えぇ〜?そうだっけ〜?」
クロロ「そうだよ!!なに寝惚けてんの!?」
ポリル「ごめんごめん!最近は夜遅くに寝るから、朝はなかなか起きられなくって……。」
リボン「ポリルはマイペースだし、こういうことがあるのはしょうがないか〜…。」
まだ着替えてなかったのか、パジャマ姿で現れたポリル。
クロロは時間に厳しいので、マイペースで時間にルーズなポリルのことを怒っていた。
クロロ「マイペースだからってなんでも許されるわけじゃないだろ!
一寸の光陰軽んずべからずってことわざでもいうし、遊ぶ時間が少なくなる!」
リボン「まぁまぁ!ポリルも悪気があってやったわけじゃなさそうだし…。」
クロロ「わかったよ!もういいけど、すぐ着替えて公園に来るんだぞ?」
ポリル「はぁ〜い!着替えてきま〜す……。むにゃむにゃ…。」
そう眠そうに返事を返し、ポリルはなるべく早く着替えを済ませ、リボンたちと遊ぶことになった。
10時からはリボンがマリアと一緒に料理を作ることになっており、クロロもアクアと宿題をする予定があるので、3人はそれまで楽しく遊んだ。
そう3人が楽しく遊んでいると、リボンは公園の時計を見てこう言った。
リボン「……あっ!もうすぐ10時だ!
あたし、10時からはマリアと一緒に料理を作る約束してるんだよな〜。」
ポリル「そうだったの?」
リボン「うん、そうだよ!今日はマリアと一緒にオムライスを作る予定なの!」
クロロ「あ〜!そういや、俺も今日はアクアと一緒に宿題する予定なんだっけ……。」
ポリル「クロロもなの!?みんな冬休みなのに忙しいね〜…!」
リボン「…というわけで、あたしはこれからマリアの家に行ってくるよ!じゃ、まったね〜!」
ポリル&クロロ「バイバ〜〜イ!」
手を振りながらそう言い残し、リボンはマリアの家へと向かって行った。本人はオムライスを作ると言っていたので、今日のお昼はそれを2人で食べるのだろうか?
ポリルとクロロも、手を振りながらリボンのことを見届けた。
ポリル「リボン帰っちゃったけど、これからどうする?クロロ!」
クロロ「ん〜、アクアと宿題する時間は午後の2時だし、昼飯食べる時間は12時半くらいだし……もうちょっとだけ遊んでるか!」
ポリル「そだね!遊ぼ遊ぼ〜!」
クロロ「あ、その前にちょっと大事なお話が…。」
ポリル「ん?なになに?」
まだ時間に余裕はあるということで、ポリルとクロロはもう少し遊ぶこととなった。
しかし、クロロはなにか大事な話があるというので、ポリルはその話を聞くことにした。
クロロ「いきなりで悪いんだけど、ポリルの予定がなかったら、また明日の3時にこの公園に来てくれる?」
ポリル「えぇ〜?別にいいけど、なんでいきなり?」
クロロ「だって、ポリルいっつもマイペースだし時間にルーズじゃん!
こういうのって苦手な人もいるみたいだし、少しでも改良した方がポリルのためにな……。」
ポリル「あ〜!わかった!!
クロロ、ポリルのこと好きになったんでしょぉ〜?だからこうやって明日も遊ぼうって誘ったんだよねっ!」
クロロ「んなわけあるかいッ!!
……いい?とにかく、予定がなかったら明日の3時にここに来ること!わかったね!?」
ポリル「なんだ〜、ポリルのこと好きじゃなかったのか〜…。まぁいいや!明日また来ますよ〜っと!」
どうやら、クロロはポリルがマイペースで時間にルーズなのを治させようとして、この話をしたらしい。
2人は明日の3時にこの公園に来ることを約束をし、お昼が来るまではいつも通り楽しく遊んだ。
その次の日……。
時間は午後2時54分。クロロは自分の家で冬休みの宿題をやっていた。
本当はゲームなどをしたいところだが、最近はやり過ぎで家族に怒られているし、宿題はもう少しで終わるため、なるべく早くに終わらせようとしていた。
クロロ「あ、もうそろそろ約束の時間だっけ…!」
宿題をやっている途中、クロロはふと昨日の約束のことを思い出したので、一旦宿題をやめ公園に行った。
そして、クロロは3時まで公園で待っていたが、ポリルが来る気配はない。今公園にいるのは、クロロと近所の子供たちだけだ。
「なにやってんだよ…。」と心の底で思いながらももう20分ほど待ち続けたが、やはりポリルは来なかった。
仕方がないので、クロロはまた昨日のようにポリルの家に行き、ポリルにこのことを言いに行った。
クロロ「ポリル〜!いないの〜?」
さっそくクロロはポリルの家に行き、インターホンを鳴らしポリルのことを呼んだ。
すると扉が開き、ポリルが笑顔で出迎えてくれた。
ポリル「あっ!クロロ!いらっしゃ〜い♪なんの用?」
クロロ「ちょっとポリル!約束破ってなにしてたの!?」
ポリル「え?どういうこと?ポリル、なにも約束破ってないんだけど…。」
と、ポリルのことを見て怒鳴りつける。会ってすぐに怒鳴るどうかとは思うが、これはポリルが悪いので仕方がないことだろう。
この時は朝ではなかったので、ポリルはぜんぜん眠そうじゃなかった。
クロロ「だーかーらー!さっき公園に来なかったでしょ!?昨日3時に来るって約束したのに…!」
ポリル「あ〜それね!もうとっくに行ったよ?でも、あの時クロロ来なかったんだよねぇ〜…。」
クロロ「……はぁ?」
ボリルが言うには、もうとっくに公園で待っていたとのこと。
よく状況がつかめないまま、クロロはポリルの話を引き続き聞くことにした。
ポリル「約束破った〜って言うけどさ、クロロの方こそ破ってるじゃん!
ポリルはねぇ、ちゃーんと午前3時に公園に行ったの!でもクロロは来なかったでしょぉ〜?」
クロロ「アホかッ!!午前3時に来いなんて言ってねーよ!普通は午後に来るだろ!」
ポリル「え、そうなの?」
クロロ「そうだよ!!なんでそんな夜中に来るかねぇ!?」
なんと、ポリルは午後の3時ではなく、午前の3時にあの公園に来たらしい。
ポリルが午前の3時に来たとわかったとたん、クロロは心の中で思ったことをすぐさま言い放つ。
ポリル「ごめんごめ〜ん!今度からは気を付けるわぁ〜!」
クロロ「地団駄を踏みたいくらいムカつく…!
また今度やるとしたら、午前と午後のこともちゃんと伝えないとなぁ……。」
最初からあまり期待はしていなかったが、予想外の出来事が起こってしまったことから、クロロの心の中は怒りと悲しみでいっぱいだった。
しかし、またポリルのマイペースを少しでも治させようと努力するクロロであった。
Episode 7 クロロが風邪!?お見舞いにレッツラゴー!
お正月を終え、2017年という新しい年を迎えたフューチャーシティー。
この前まではまだ2016年の10月だったと言うのに、時間が立つのは早いものだ。2017年も、リボンたちはフューチャーシティーで平和な日常を作り上げていくであろう。
しかし、今日はリボンたちの親友のクロロが風邪を引いたということを、リボンたちは耳にした。
マリア「え〜!?クロロさんが風邪…!?」
リボン「そうなの!あたしもこの間はクロロと遊ぼうって思ってたんだけど、風邪引いちゃったらしくて…。」
ポリル「ああ見えて、クロロは体弱いみたいだからね〜…。心配だな〜……。」
3人はフューチャーシティーにの東側ある遊園地の近くを歩きながら、クロロのことを話し合っていた。
実は、メンバーの中でクロロだけは体が弱く、体調を崩し風邪を引くことが多いのだ。
リボン「じゃあさ!明日みんなでお土産持ってクロロの家にお見舞いに行かない?きっとクロロも喜ぶと思うんだけど…!」
ポリル「それいいね!さんせ〜い!」
マリア「そうですね!そうと決まれば、お見舞いに持っていくものを決めないと……。」
リーダーのリボンの提案で、3人は明日クロロのお見舞いに行くこととなった。
「親友が風邪を引いたんだから、お見舞いに行かないわけにはいかないよ!」と、リボンは思ったのだろうか。
翌日。リボンたちはそれぞれお土産を持ち、クロロの家に行きお見舞いに来たとクロロのお母さんに伝え、家に入らせてもらった。
3人「お邪魔しま〜す!」
クロロの部屋は、男の子らしく青色や水色が目立っている部屋だ。クロロはその部屋にあったベッドにいた。
どうやらアクアもちょうどお見舞いに来ていたのか、ベッドにいるクロロと一緒にお話をしていた。
クロロ「あっ!リボンたちじゃん!来てくれたんだ!」
リボン「やほー!クロロが風邪引いたっていうからお見舞いに来たよ!
アクアもここにいると言うことは、あたしたちと同じでお見舞いに来てたの?」
アクア「えっ…!?う、うん!そうだよ…。」
相変わらず明るく高い声のリボンと、弱々しい声のアクア。
そんなアクアの手には、お土産と思われる花束がにぎられている。クロロはお花が大好きなので、クロロにこの花束をあげるのだろう。
ポリル「アクアが持ってるその花束、綺麗だね〜!クロロにあげるの?」
アクア「ありがとう、ポリルちゃん…!クロロにあげようと思って持ってきたの……。」
マリア「いいですね!私はこんなものしかご用意できませんでしたが、よろしければ受け取ってください。」
クロロ「マリアさんもアクアもありがと!風邪は万病の元ともいうし、早く治さないとな〜…。」
マリアは持ってきていたバッグに手を入れ、その中から高そうなヨーグルトを取り出した。
そのヨーグルトは非常に値段が高く、ヨーグルトが大好きな人も口にしたことがないと噂されている品物だった。
こんにちは、青蓮です。
一通り読ませていただきましたが、
非常にふわふわした作品ですねー。
平穏な日常を書き綴っているので、
悪く言えば刺激がないですが、
逆にそれが新鮮でした。
キャラクター達のトークも話題がぶっ飛んでいたりして、
かなり面白かったです!
まだまだ、いろんな日常を書き綴ってくれることを願っています。
それではー
>>40
青蓮さん、感想ありがとうございます!
返信が遅くなってしまいごめんなさい。
確かに、言われてみれば確かに刺激がないですね…!申し訳ありません。
刺激なところも少しずつ増やしていきたいと思います。アドバイスしてくださりありがとうございした!
キャラたちのトークは面白くしようとしていたので、そう言ってくれて嬉しいです!
誤字やミスが多かったと思われましたが、楽しんでいただけたのなら幸いです。
これからも書いていきますので、何卒よろしくお願いします!
ポリル「あ〜っ!そのヨーグルト、ポリルが食べたかったやつだ〜!」
マリア「えっ!?そうだったんですか?」
ポリル「うんうん!食べたくても、値段が高くて買えなかったんだよね〜…。」
マリア「では、後日お金に余裕がありましたら、ポリルさんにもこのヨーグルトをプレゼント致しますね!」
ボリル「わ〜い!ありがとう!」
リボン「おぉ!ポリル、よかったね〜!」
どうやら、この高そうなヨーグルトはポリルが食べたかったものらしい。値段が高いなので、きっとポリルも買えなかったのだろう。
それなのに、どうしてマリアは買えるのかというと、マリアは成績がよく家のお手伝いも適度にするので、ごほうびとして家族からはよくおこづかいをもらっているのだ。
なので、そのおこづかいを使って値段の高いヨーグルトを買ったのだろう。
リボン「今のヨーグルトで思い出したんだけどさ、風邪の時っておかゆ食べるといいらしいよ!あとは消化にいいものとか…!」
クロロ「あ、それ知ってる!消化にいいものって聞くと、うどんくらいしか頭に思い浮かばないけどね…。ゴホッゴホ!」
アクア「クロロ、咳してるけど大丈夫…?」
クロロ「ん?あぁ、大丈夫だよ!たぶん…。」
ポリル「無理しないでね〜?」
手で抑えて咳をするクロロと、クロロのことを心配するポリルとアクア。
リボンがいうには、今のクロロのように風邪を引いた時には、おかゆや消化にいいものを食べるといいという(おかゆは定番であるが…)。
マリア「……あっ、そうだ!こんな時は、実際におかゆを作ってみる、というのはどうでしょうか?」
リボン「それいいね!みんなで協力しあって、クロロに作ってあげようよ!」
アクア「うん…!頑張ろう…!」
クロロ「わざわざありがとう…!なんか、こう考えるとみんなって優しいんだな。」
ボリル「まぁこのメンバーの中で1番優しいのはポリルだろうけどねっ♪」
クロロ「お前のそういうのが自意識過剰だっつーの!!…ゲホッゲホ!」
大声を出したせいで、また咳き込むクロロ。ツッコミ役というのは大変なものだ。
このあとは、4人で力を合わせておかゆを作ってあげることにした。
というわけで、4人はさっそくクロロのお母さんにキッチンを使いおかゆを作っていいかと聞いた。
クロロのお母さんは一見厳しくて怖いと思われがちだが、根は優しい人なのでキッチンを使うことをOKしてくれた。
アクア「まず用意するものは…。」
リボン「あ!ちょっと待って!
ここはお菓子作りが得意なポリルに作ってもらわない?あたしたちはサポート役で、材料を用意したりするの!」
マリア「それはいいですね!お菓子作りが得意なポリルさんなら、きっと美味しいおかゆを作ってくれますよ!」
アクア「じ、自分はいいと思うけれど、ポリルちゃんはいいのかな…?」
ポリル「料理とお菓子作りのことならポリルにお任せ!……つまり、ぜんぜんオッケーってことだよ!」
アクア「!よかった…。」
リボン「よし、決まりだね!それではスタート!」
今度はリボンの提案で、お菓子作りが得意なポリルがおかゆを作り、リボンとマリアとアクアの3人はサボート役として材料を用意したりすることとなった。
見に来たよ〜!
いつ見ても面白い!確かにツッコミ役は大変だよねwww
これからも頑張ってね!
>>43
このはだ!お久しぶり!
ありがとう!しかもメンバーの中では1人しかツッコミ役がいないから余計大変だよね…ww
更新は遅いけれど、これからも頑張るよ!
ポリル「えーっと、まずはお米を洗って…。」
リボン「はい!しゃもじあったよ!一応塩も置いとくね!」
ポリル「あ!ありがと〜!助かるよ!」
まずは全員手をきちんと洗ってから、おかゆを作り始めた。
お米を洗ったり炊いたり塩を入れたりと、ポリルは丁寧におかゆを作り上げている。サポート役のリボンたちも、頑張っている様子。
そんなこんなで、ようやくおかゆが完成した。
リボンたちはおかゆを持ち、クロロの部屋へと向かう。
リボン&ポリル「クロロ〜!おかゆできたよ〜!」
クロロ「おぉ!もうできたんだ!作ってくれてありがとな!」
マリア「私はほとんど出番がありませんでしたが、ポリルさんの作ったおかゆなら、きっとおいしいはずですよ!」
アクア「ど、どう?食べれそう…?」
クロロ「まあこれくらいなら食べれそうだよ!それではいただきます…!」
そう言って、クロロは綺麗な鉄のスプーンでおかゆを一口食べた。
作った本人のポリルは料理とお菓子作りのことには自信があるので、ドヤ顔でクロロのことを見ている。
ポリル「どう!?おいしいでしょ!?」
クロロ「うん。これは結構美味だと思うよ!」
どうやらおかゆは美味しかったらしく、クロロは笑顔でそう答えた。
ポリル「美味?美味ってなに?」
マリア「おいしいってことですよ!」
アクア「確かにポリルちゃんの作ったおかゆ、おいしそうだったもんね…!」
ポリル「そっかそっかぁ!やっぱりねぇ〜そうだよねぇ〜。ポリルは料理もお菓子作りも天才並みだよねぇ!
そして性格もよく頭もいい……!まさに完璧日本一!これなら将来いいお嫁さんになれるよポリル!ワッハッハッハッハ!!」
マリア「え…?」
クロロ「もういちいち細かいところまでツッコむのもめんどくさいよ…。ゴホッゲホゲホ!」
アクア「ア、アハハ…。」
リボン「(なんかポリルのせいでクロロの風邪が余計悪化してそうな気がする……大丈夫かな?お大事にね、クロロ!)」
このあとはクロロの邪魔にならないよう、リボンとポリルは渡しそびれていたお土産を渡し、4人揃ってすみやかに家へと帰っていった。
お見舞いに来てくれたことは嬉しかったが、やはりクロロはツッコミ役というのが安定してしまっているので、風邪の時にまでツッコミをするのは苦痛なクロロだった。
Episode 8 思い出し笑いなんて困ります!
日曜日。その日は学校も休みなので、今日はリボンとポリルとマリアの3人で遊ぶことになっていた。
遊ぶ場所は、昨日掃除したばかりのポリルの家。そのポリルの部屋で、みんなで仲良く雑談することに決定された。
ポリルの部屋で雑談する時は、いつもミニサイズで水色のテーブルを真ん中に置き、そのテーブルを囲んで話したり勉強をしたりしている。
なので、今日も変わらずテーブルをポリルが置いてから、テーブルをみんなで囲んだ。テーブルの上には、3人が用意したチョコレートやポテトチップスなどのお菓子たちが乗せられている。
そして、1番最初に話題を振ったのは、みんなのリーダーでもあるリボンだった。
リボン「そういえばさ、この前思い出し笑いしちゃったの!しかも授業中に…。」
ポリル「あ〜!ポリルも結構前に思い出し笑いしそうになったよ!あれ堪えるのムズイ…!」
マリア「思い出し笑いですか〜、確かに笑っちゃいけない時に笑いそうになる時ってありますよね!」
リボン「うんうん!あるある!」
どうやらリボンは少し前に学校の授業中に思い出し笑いをしてしまったらしく、そのことを話した。
ポリル「ところで、リボンはなにを思い出して笑っちゃったの?」
リボン「この間の学校帰りにさ、ポリルがダジャレ言ってたじゃん?
アイスを愛す〜とか、ニューヨークで入浴〜とか。それで思い出し笑いしちゃったんだよ…。」
ポリル「あんなので笑っちゃったの!?マジか…!あんなのただ友達に聞いただけのクソつまらないダジャレだったのに……。」
マリア「でも面白いダジャレも結構ありますよ!ダジャレを言うのは誰ジャ、とか!」
ポリル「それで笑えるマリアがすごいよ…。」
と、ポリルは苦笑いをした。
この会話を聞いていると、ポリルはダジャレでまったく笑えない人らしい(ならばなぜ学校帰りにダジャレを言っていたのかが不思議だが……)。
リボン「でもさ、ほんっと思い出し笑いって困るよね!
私はまだ授業中だからよかったけど、あれがお葬式とかだったら最悪だよ…!」
ポリル「いやいや!授業中でも相当気まずいと思うよ!?」
マリア「笑っちゃいけない時に思い出し笑いをしてしまうと、空気が重くなっちゃいますよね…。」
ポリル「だよね〜…もぐもぐ…。」
と、リボンたちはお葬式で思い出し笑いをしてしまったらということを話していた。
ちなみに、ポリルが最後「もぐもぐ…。」と言ったのは、テーブルに置いてあるポテトチップスを1枚手に取って食べたからである。
しかし、お葬式の時などは亡くなった人のことで頭がいっぱいなので、思い出し笑いなどはしないと思うのだが…。
マリア「これはちょっとした提案なんですけど…。
思い出し笑いをしそうになった時は、怖いことを考える!…っていうのはどうでしょうか?」
リボン「お〜!いいね!それ効果ありそう…!」
ポリル「マリアとちょっと似てるけど、嫌いな人のことを考えるのはどう?」
リボン「う、うーん…それは使えなそうだなぁ……。あたし嫌いな人いないし…。」
ポリル「あ、じゃあさじゃあさ!魔法を使って思い出し笑いを止めるのとかは…!」
リボン「あたしもマリアもポリルみたいに魔法つかいじゃないから…。」
ポリル「え〜!?これもダメかぁ〜…!」
さっきから2回も思い出し笑いを止める方法を提案しているが、ぜんぶリボンに反対意見を出されてしまったポリル。
魔法を使って思い出し笑いを止める、というのは使えなさそうだが、嫌いな人のことを考える、というのは使えそうだ。
ポリル「でも、本当にどうしたらいいんだろうね…ポリルは魔法を使って思い出し笑いを止められるからいいけれど…。」
マリア「そうですね…。」
リボン「でも、こうやって悩んでても仕方ないよ!
今は笑ってもいい状況なんだし、今はみんなでたくさん笑って、楽しくしようよ!」
ボリルとマリアが困った表情をして悩んでいるのを見ると、リボンはその2人を元気付けるように大きな声でそう言った。
ポリル「な、なんてテキトーな…!
……まぁ、確かに言われてみればそうだね!今はみんなでたくさん笑おうよ!ワッハッハッハ!」
マリア「うふふ、それもそうですね!」
リボン「うん!よ〜し!今日はみんなで爆笑大会だ〜!!」
ポリル「ば、爆笑大会!?なにそれ!?」
リボン「ただみんなでたくさん笑い合うっていう大会だよ!イエ〜〜イ!!」
マリア「面白そうな大会ですね!」
ポリル「なんか変な大会だな〜…。」
3人「アッハッハッハッハ!」
最初はみんなして悩んでいたが、リーダーのリボンのおかげで、最後はみんなで楽しく笑い会えた3人。
こうして、3人はいつものように楽しく笑い合えることが出来たのであった。
こんにちは、お久しぶりです。ここで小説を書いていたホイップるです!
何ヵ月も小説を書かずに放置してしまい、本当に申し訳ありませんでした…!
色々忙しくて、ここに来ることをすっかり忘れていました。
今日からは7月ということなので、また前みたいにここで小説を書いていこうと思います!
こうして本体で話す前に、小説のEpisode 8を終わらせたかったので、先に>>47で書かせてもらいました。
相変わらず更新ペースは遅いし、誤字やミスが多いと思いますが、これからもよろしくお願い致します!
>>48
ホイップるだ〜!私の事、覚えてる?また来てくれて嬉しいよ!
>>49
キャンディだ!!お久しぶり!話しかけてくれてありがとう!
もちろん覚えてるよ!何ヵ月も来てなくてごめんね…。
でも、また会えてよかった…!!来れない時が多いと思うけど、これからも仲良くしてくれたら嬉しいな!
>>50
いえいえ!久しぶりだね!
よかった〜!大丈夫だよ!
私も会えてよかったよ!もちろん仲良くするよ!これからもよろしくね!小説も頑張って!
>>51
うん!お久しぶり!
ありがとう!大丈夫ならよかったよ
うん、ありがと〜!こちらこそ、よろしくね!
小説の方も頑張るよ!キャンディも小説頑張ってね!陰ながら応援してます
>>52
うん!
いえいえ!
いえいえ〜!うん!
ありがとう!私もホイップるの事を応援しているよ!お互い頑張ろうね!
ここは話す所じゃないから、専スレを建てて話さない?
>>53
いえいえ!そうだね!こちらこそ、応援してるよって言ってくれてありがとう!
あ、確かにここは話す場所じゃないもんね…専スレ建てて話そうか!
久々に独り言板をちらっと見てみたたら、このはもいるみたいだから、キャンディとこのはと私の3人の専スレとかにしてみたいな〜!
>>54
うん!いえいえ!
そうしようか!
おぉ〜、いいね〜!じゃあ、おいでよ!専スレがあったんだ!
ミラクル☆コラボっていってね、前にやったコラボ活動の名前なんだよ!
その中にフューチャーシティが入っているから、来てみない?
ここだよ!
http://ha10.net/test/read.cgi/yy/1498734416/l50
>>55
ありがとう!
いいの!?もう専スレがあったんだね!じゃあ、そこ行くよ!
おお〜!ミラクル☆コラボっていうコラボ活動があったんだね!楽しそう!
いいね!フューチャーシティーを入れてくれてありがとう!もちろん行くよ
分かった!URL貼ってくれてありがとう!
>>56
いえいえ!
うん、いいよ〜!おいで!
もちろん楽しいよ!
いえいえ!来てくれるのを待ってるよ!このはも久々に話したいみたいだからさ!
いえいえ!
>>57
返信遅れちゃってごめんね…。
ありがとう!そうなんだ〜!
話したいみたいって言ってくれて嬉しいよ!私も久しぶりにキャンディたちと話したかったんだ
Episode 9 ゲームはやったことなかったけれど…?
ある日。リボンの親友の1人であるアクアは、最近通いはじめた塾から帰ってきていた。
そんな時、公園の近くを通ると、リボンとポリルとマリアとクロロの4人が公園で遊んでいた。
ポリルとクロロは一緒にゲームをしており、リボンとマリアはゲームをしている2人を見ている様子。
クロロ「うわ、また負けた!やっぱポリルは強いな〜…!」
ポリル「エッヘン!ポリルはゲームをやり込んでるからねぇ〜!」
リボン「スゴいねポリル!あたしもゲームはやってるけど、ポリルには敵わないよ…。」
クロロ「ゲームするのはいいけど、ちゃんと勉強もしないと成績下がるぞ〜?」
というように、みんなで楽しく遊んでいた。
アクアも仲間に入りたいと思ったが、ひっこみ思案なのでなかなか話しかけられなかった。
そんな風にただただ4人を見ていると、リボンたちと一緒にいたマリアがアクアがいることに気付いた。
マリア「皆さん皆さん!あそこにアクアさんがいますよ!」
リボン「あっほんとだ!アクア、やっほー!」
アクアがいることを教えるマリアと、アクアがいる方を向いて元気よくあいさつをするリボン。
あいさつをされたことに気が付くと、アクアはリボンたちの方へ近づいていった。
アクア「みんな、こんにちは…!」
ポリル「やっほい!アクアが来てくれて嬉しいよ〜!今、ちょうどみんなで遊んでたの!」
アクア「そうなんだ…!自分は今、塾から帰ってきてるところだったの…。」
リボン「へ〜!じゃあ、アクアも一緒に遊ぼうよ!」
クロロ「でも、アクアは今塾の帰りみたいだから、一旦家に帰ってから遊んだ方がいいんじゃない?」
リボン「あ、言われてみればそうだね…!」
アクア「じゃあ、1度家に帰ってからまたここに来るよ…!また後で…!」
せっかく会ったことなので、アクアも入れて5人全員で遊ぼうとしたが、塾の帰りなので一旦家に帰ってから遊ぼうということになった。
アクアがいない間、リボンたちは今までのように公園で遊んでいることにした。