――この学園は、女王に支配されている。
【主な内容】
生徒会長によって支配されカースト、いじめなど様々な問題が多発した白羽学園(しらばねがくえん)。生徒会長を倒し、元の学園を取り戻す為に生徒達が立ち上がった……という話です。
【参加の際は】
好きなキャラを作成し、ストーリーに加えていただいて構いません。
ただし、
・チートキャラ(学園一〇〇、超〇〇)
・犯罪者系
・許可なしに恋愛関係や血縁関係をほかのキャラと結ばせる
は×。
また、キャラは「生徒会長派」か「学園復活派」のどちらかをはっきりさせてください。中立派もダメとは言いませんが程々にお願いします。
キャラシートは必要であれば作成して下さい。
【執筆の際は】
・場面を変える際はその事を明記して下さい。
・自分のキャラに都合の良い様に物事を進めないように。
・キャラ同士の絡みはOKです。ただし絡みだけで話が進まないということの無いように。
・展開については↑のあらすじだけ守ってくださればあとは自由です。
・周りの人を不快にさせないように。
では、私から書かせていただきます。
白羽学園。
地方でも進学校として有名なこの学園は、まさに理想の教育機関であった。
冷暖房完備、最新科学技術を積極的に取り入れた綺麗な校舎に、ベテランの教師陣や優れた教材。一方で生徒達の健康や娯楽にも気が遣われ、メニューの充実した食堂や専門のカウンセラーなども配備されている。
そんな楽園とも呼ぶべき学園の生徒会長が、彼女――風花百合香(かざばなゆりか)であった。
その美しい容姿と穏やかな性格から、信頼の厚いこれまた理想の生徒会長。
そう、理想の生徒会長。
(私もいれてください!たまにしか来れませんが、よろしくです)
私は神狩美紀(かがりみき)。生徒会の会計。
トップクラスの学力と、リーダーシップを持つ、会長の補佐役。
そして………。
会長の、幼馴染でもある。
生徒会長が理想なら、その近くにいる私も理想でなければならない。
それが、私の役目。
(えっと、今度は復活派で)
「………いってきます」
小さく呟き、玄関のドアを開ける。
今日は五月の第三月曜日。つまり、新たな週の始まりだ。
私は、歩いて15分の駅に向かう。今年から通っている白羽学園にいくために。
白羽学園。
理想と絶望が混じり合う、究極の学校。
成績とは身分。
それが、白羽学園の絶対的なルールだった。
私の名前は白野恵里(しらのえり)。一応、普通の学生である。
一応、とつけたのは、私自身は普通でも学校がそうでないからだ。
白羽学園と言えば全国に名をとどろかす、『理想』の進学校。
確かにこの学園は、生徒の学力を伸ばすことに関しては積極的だろう。
教室、設備、職員、学校行事。そのどれをとっても素晴らしいと言わざるを得ない。
ただひとつ、欠点をあげるとすれば。
それは、教育方針に違いない。
私たち白羽学園生徒は、いつも勉強に追われている。その主な理由が教育方針にあった。
入学した生徒達はすぐさま5クラスに分けられる。基準はもちろん、入学試験時の成績だ。
上は全国でもトップの頭脳をもつA組から、下はギリギリ合格できたというE組まで。
下とはいってもそれなりに良い成績なのだが、そんなことを言える立場ではない。
私は、1年E組だから。
「………ハァ」
最近癖になってきたため息が自然と漏れる。
……今週も頑張らないと。
(学園復活派で)
《キーンコーンカーンコーン》
昼休みを告げるチャイムが鳴った。
「ふぅ…」
私の名前は板橋麻衣。白羽学園2年C組の生徒。
今日の昼休みもC組で話す人など誰もいない。
このクラスに友好関係が築かれることはないであろう。
お互いに面倒をかけられたくないからだろう。
沈黙から15分。皆急いで廊下に並ぶ。
そう、この学園を支配する女王・風花百合香の行進だ。
彼女には先生までも頭が上がらない。
この学園は彼女に洗脳されている。
つい私は俯きながら溜息をつくと誰かと溜息が重なった。
顔を上げるとそこには一年生の確か…えっと、白野さんがいた。
私はその日初めてこの学園の人物と心が通じた気がした。
【絡ませていただきました】
「ご機嫌よう、皆さん」
周りを生徒会のメンバー達に取り囲まれ、今日も風花百合香は生徒達の前で優雅に微笑む。長く伸ばした艶やかな髪が、歩く度にさらりと揺れた。
「いつもお疲れ様です。生徒会長」
生徒達は声を揃え、一斉に頭を下げる。
生徒会長は、所謂この白羽学園――王国の女王なのだ。彼女が通る際にはきちんと道を開け、その姿を見たらば彼女を賛美し、気遣い、讃えなければならない。
「生徒会長、今日もお美しいです!」
「ありがとう、貴方も髪を切ったのね?とても良く似合っているわ」
「いつもありがとうございます、生徒会長」
「いいのよ、生徒を守るのが私の役目だもの」
「お身体は大丈夫ですか、生徒会長?」
「ええ、とても気分が良いわ。カモミールティーを飲んでからよく眠れるの」
それが、この学園のルールなのだ。
生徒会長は絶対的な存在。故に、彼女に逆らう事は許されないのである。彼女の機嫌を損ねる事は、学園での死に値するのである。
「会長、あの生徒」
女王行進のパレードの中。生徒会会計の神狩美紀が、女王の傍らで一人の生徒を指さした。
その生徒の視線の先にいるのは、女王ではなく……別の人間。別の場所。女王以外の何か。
「……あら……神狩さん、ちょっと待っていて下さる?」
女王は静かにそう言い、無礼者……板橋麻衣へ向かって再び歩き出す。
空気が、凍った。
(皆様ご参加ありがとうございます)
心が通じた、そう思ったのもつかの間。
女王がこっちへ近ずいてくる。学園の生徒は皆私に冷たい視線を送る。
あ、私粛清されるんだ。粛清という名前の支配の仕方。みんなはそれに怯えてるんだ。
だったら、後悔するくらいならいっそ革命を起こしてやる。女王が近ずいてくる。
でも私は怯えない。立ち向かってやる。私は女王の頬に平手打ちした。
「私はもうあなたに屈しない。こんなことだけで学園を去るなら、後悔したくない。
これは私からの挑戦状よ。風花百合香生徒会長。」
入っても宜しいでしょうか?とまぁ言っておきながらも書くのですが。不快だった場合はスルーしてかまわないので。(学園復活派の男子目線で行かせてもらいます)
「私はもうあなたに屈しない。こんなことだけで学園を去るなら、後悔したくない。 これは私からの挑戦状よ。風花百合香生徒会長。」
学園の女王。そうふんぞり返っていた女子生徒に平手打ちを食らわせた板橋。それを見た瞬間、最初冷たい目線だったものに、俺の心に、火がついた。何かしら負けたくないと、そう思ったときにつく火。俺はニヤリ、と笑い、板橋の首根っこを掴んで。
「ちょっと借りてくぜ!」
「え!?」
いきなり生徒会長の顔が強張る。そりゃあそうだろうけど、俺はもう決めたことだしな!
「一人で反乱すんのはマズいぜ。だから、俺が力になってやるから、俺と友達になってくんねえか?俺はD組の松葉 晃。松葉でも晃でもどっちでもいいぜ。」
ポカン、としている板橋。俺のマイペースって言われてる性格ならそうだろうけど、まぁ急いでるししゃーないか。
「探しなさい!今すぐ粛清するわよ!」
うっわ女王もどきの叫び声じゃねえかよ・・・こりゃあもう同盟決定か?
「ちょ、ちょっと待ってよ?!いきなりなんなの!」
反応遅く板橋が突っ込んでくる。
「お前の力になる、俺の名前はD組にいる一般男子生徒松葉 晃!そんだけだ!で、早く逃げんぞ!」
俺は板橋の腕を掴んで走り出した。よっし、仲間集めってのを教えてやるか!
(いきなり参加して変な展開ですみません。)
(大丈夫です。ありがとうございます)
「……いえ、こんな事を言ってはいけないわね……大事な生徒相手だもの」
辺りの騒々しさが増す中、女王は静かに呟いた。勿論その白い肌には、清らかで美しくある笑顔を貼り付けながら。
「会長! お怪我はありませんか!?」
「大丈夫よ、神狩さん……それよりも私の生徒達が心配だわ」
女王は小さく溜息をつき、その手を合わせパンパンと鳴らす。それに気付いた周りの視線が自然と集まる。やがて物音一つしない空間の中、女王は高らかに命令を下した。
「……こんなことを言うのは大変心苦しいのだけれど……皆さんの学園生活の為には、平和を乱す生徒を粛清しなければなりません」
粛清。
それは、学園中の人間から見放されること。親友だった人間から暴言雑言を浴びせられること。1人の生徒としての権利を奪われること。散々に虐げられ、傷に塗れた身体を自ら投げ捨てること。
所謂それは、私刑なのだ。
「……この間の『事故』は大変悲しいものでした。あの様な痛ましい事態を、私は繰り返したくないのです。彼女は一命は取り留めましたが、もう動くことも出来ません。私は貴方方にそうなってほしくないのです」
ごくり、と唾を飲む音。
「さあ、皆さん……辛いのは分かります。こんなことを言わなければならない私も辛いのです。……しかし、言わなければ始まらない」
それは、女王の絶対命令。
「処刑の時間です」
巻き起こる拍手。歓声。
女王が、そこに君臨していた。
(また、もし『事故』の被害者を作りたいという方がいれば勝手に作っていただいて構いません)
(継続できるか分かりませんが、参加させていただきます)
嵐のように沸き上がる拍手と歓声を、風花生徒会長は挙手で制する。間もなく生徒たちの声が静まるのを待ってから、生徒会長は小鳥のような声で問いかけた。
「さて、今回処刑対象となってしまった生徒ですが……彼女のお名前やクラスなどをご存知の方はいらっしゃいますか?」
再びどよめきが起こるも、その問いにすぐ答える声はない。偶然生徒会長の近辺に処刑対象、板橋麻衣を知る者がいなかったのか。あるいは遠目にしか見えなかったため、彼女の姿を認識できなかったのか。
そんな中、生徒会長の側にいた一人の男子生徒が、黒いカバーの手帳を捲りながら彼女に答えた。
「二年C組、板橋麻衣。この学園内に友人関係はなく、部活などにも所属していません。そして彼女を連れて走り去ったのは、同じくD組の松葉晃という男子生徒です」
「そう、あなたの情報力はいつも頼りになるわね。ありがとう、安部野君」
「いいえ、滅相もない。僕も生徒会長にお力添えできまして、至極光栄です」
生徒会長に労いの言葉をかけられると、男子生徒は手帳を閉じてから、うやうやしく頭を下げる。従順な彼の仕草に、生徒会長は満足気な微笑みを浮かべた。
「なるほど、名前とクラスは分かったわ。じゃあ安部野君、その二人について有用そうな情報を調べてくれる? 円滑な処刑のためにね」
「承知しました、神狩会計。ご希望に添えますよう、尽力いたします」
神狩の依頼を二つ返事で承諾し、もう一度深々と一礼してからその場を足早に立ち去る。そうして生徒たちの目が届かない校舎の影で一旦足を止めると、安部野はふう、と小さく溜め息を吐いた。
「やれやれ、あんな女王の近くにいるのは疲れるよ」
ここからでもまだ聞こえる生徒たちの喧騒を背後に、静かに苦笑しながら手帳のカバーを外す。露になった武骨な表紙には、真っ赤な色で乱暴な文字が書き殴られていた。
「独裁女王 風花百合香 絶対に許さない」と。
三年A組に在籍する生徒会書記。彼の名は安部野椎哉(あべのしいや)という。
(会長派のふりをした復活派です。ややこしくてすみません。また、麻衣さんの設定(部活)を一部捏造しましたすみません。どちらかでもNGでしたらスルー結構です)
〜松葉くんに連れてかれた麻衣目線〜
な、仲間集め?そ、そっか私、革命を起こしたんだった…
熱が入りすぎてうる覚え…
でも、女王に逆らう人なんて相当の変人くらいしかいないわよ…
だって誰も関わろうとしてない,みんなまるで女王のロボットよ。
「大丈夫!俺、中学でほとんどと友達だったから!」
と松葉くんが言う。
「で、でもこの学生はもうほぼ敵なんだから…」
つい弱気になる。
「でも革命起こしちゃったもんなぁ〜?だからもうしょうがねぇんだよ!喧嘩腰で行こうぜ」
まあ、それも一理あるか。てなわけで私と松葉くんの仲間探しが始まった。
生徒会長、全校生徒VS板橋麻衣,松葉晃
意味が分からない。革命?馬鹿げている。
この学園内で百合香に勝る者はいない。校長だって、百合香に逆らったらすぐさま処刑されるだろう。
私、神狩美紀は愚かな二人の生徒を冷たい目で見送った。
「すぐにあの方たちを処刑することは、いささか度が過ぎるというものですね。どういたしましょう?」
困ったように考え込んでいるのは学園の女王、風花百合香。
……本当に演技が上手いこと。きっと後で私にこっそり文句を言うのだろうが。
「とりあえず、あの二人はE組に降格。処刑の宣言はその後にしましょう、生徒会長」
「そうですね。……皆様、申し訳ございません。用事が出来てしまいましたので、ここで失礼いたします。神狩さん、お手伝いをお願いできる?それでは皆様、また後ほど」
百合香が可憐に笑うと、生徒達は一斉に返事をする。
「「「「「了解致しました、生徒会長」」」」」
……そう、それでいい。
この学園の全生徒、全職員は、百合香に従っていればいい。百合香は、全てが正しいのだから。
百合香を少しでも否定するのならば、殺してやる。
この学園で生き残れるのは、百合香の全てを肯定する者のみ。
本当は私自身で殺してやりたいが、それでは百合香の名に傷がつきかねない。
だから、この処刑制度は本当にありがたい。
さあ……
最後まで生き残れるのは、一体どれくらいいるのでしょう?
(場面を少し変えます。正式ではない処刑宣言の少し後〜その日の放課後くらいのイメージです)
古来より「悪事千里を走る」とはよく言ったものか。生徒会長が処刑を正式に宣言する前にも関わらず、一部の生徒は板橋麻衣、松葉晃の存在を既に反逆者として認知していた。
ある者は二人の行動を無謀だと嘲笑し、ある者はストレスの捌け口が生まれたと歓喜し、ある僅かな者はこの恐怖政治を打ち破る革命を期待する。そのうち、二番目の思想を持つ数人の一年男子生徒は、学園の空き教室でダラダラとたむろしていた。
「えーと、二年の板橋と松葉だったか? その処刑対象ってやつ」
「そうそう。中庭近くの廊下歩いてたら、いきなりワーって大声が聞こえてよ。めっちゃ騒いでたから聞き辛かったけど、確かにそいつらだぜ」
「入学前に話は聞いてたがマジであったんだな……女王命令の処刑って」
「これからはそいつらボコっても文句言われねえってことなんだな? へっへっへ、俺の腕が唸るぜ!」
都合のいい暴力の矛先を知り、拳を振りかざしながら下卑た笑みを浮かべる男子生徒。彼らの髪はおよそ学生らしくない色に染められ、服装はだらしなく着崩されている。進学校の生徒であるならば、本来彼らの格好は校則によって厳しく取り締まられるはずなのだが。
「あんまり調子乗るなよお前ら? いくら処刑っつう大義名分があっても、度が過ぎりゃあ俺達が目えつけられるからな」
「へいへい。翼の生徒会長への熱い敬意にはいつも感謝してますよっと」
翼と呼ばれた彼の格好は、一時的に首元が緩められていることを除けば、模範的な白羽学園生のものだ。しかし彼がまとっている気だるげな雰囲気は、周囲の不良生徒たちによく溶け込んでいた。
一見不良には思えない見てくれの男子生徒、一年B組の大路伏翼(おちぶしつばさ)。不良生徒たちの素行が学園に見咎められないのは、熱心な生徒会長派である彼が、その擁護をしているためであった。
しかし、不良生徒の言葉を聞いた翼はきょとんとした表情の後、勢いよく失笑する。
「敬意? 生徒会長に? ああいう単純女は周りがヨイショしてやりゃあ、独りでに調子こいて色々見逃してくれるんだ。そんなアマに敬意もクソもねえよ」
「マジかよ! 裏でそう思ってたとか、お前笑えるくらいクズだな!」
「世渡りのためならクズ上等だ。それに俺も、お前らの喧嘩に付き合わさせてもらえて感謝してるんだぜ? いい鬱憤晴らしになってよ」
ゲラゲラと下品な笑いが、薄暗い空き教室に響く。その光景は、名だたる進学校の白羽学園には到底似つかわしくない一場面だった。
(安部野に続き、今度は生徒会長派の男子生徒を作らせていただきました。ただし文章内で書いた通り、真剣に慕っている訳ではありません)
(「校則違反は見逃されない」「モブでも部下的な存在を持つのは良くない」「そもそも学園に不良はいない」などの設定の不一致や不都合がありましたら、この投稿をスルーして構いません)