こんにちは、Rinon(りのん)です!
りのちーという愛称で知られています(そんなことないか)。
『お願いだから、わたしを好きにならないで。』の作者でもあります。
優しい感想等、喜んで受け付けます♡ 厳しい感想…う、受けて立ちます!!
荒らし等はお控えください。もし、あったとしても、スルーします。
では、新たな物語のスタートです!!
>>2 ♡ 登場人物
>>3 ♡ プロローグ
( レス禁です…! )
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お互い俯いたまま、気まずい時間が流れる。
何か言わなきゃと焦って考えても、気の利いた言葉は何も思い浮かばない。
ああぁぁ、私があんなこと言わなきゃ……。
「あの……ごめんなさい……」
遂に沈黙に耐えられなくなった私は、顔を上げてそう言った。
水沢くんは一瞬ぽかんとした後、何故か吹き出した。
「なんで謝んの?美藍は何も悪いことしてないじゃん」
「え……いや、でも……私、あんなこと言っちゃったから」
「あれは、おれがいけなかったなって思ってさあ」
水沢くんの言葉に、今度は私がぽかんとする番。
「自分の声が聞こえないんだから大丈夫だって言われても、分かんないし不安だよな。おれ、たまにひとの気持ちとかあんまり分かってやれなくて。でも、本っ当に悪かったって思ってる、ごめんな」
どうしよう……謝らせちゃった……。
水沢くんは何も悪くないのに。
「ち……違うの!私は、その、確かに自分の声は聞こえないけど、聞こえないんだけど……でも嬉しかったの!発音おかしくないって言ってもらえて、びっくりしたけど嬉しかった。だから、謝らないで。あと……ありがとう」
言えた。伝わったかな。伝わってたらいいな。
久しぶりにこんなに長く話した気がするかも。
そんなことを考えると、自然と笑みが漏れてくる。
「……それなら、良かった」
そう言って、水沢くんは微笑むように笑った。
こんばんは、叶です。
りのんちゃんから小説届いたので
更新させて頂きました٩(๑′∀ ‵๑)۶•*¨*•.¸¸♪
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「あのさ……学校でのこととか、もし良かったら話してくれないかな?」
「えっ……学校でのこと……?」
いきなりのことに思わず言葉に詰まった私を見て、水沢くんは慌てだした。
「もちろん、嫌だったら言わなくていいから!」
嫌、ではないかも……。
でもそんな話しても暗くなっちゃうし……どうしよう。
「やっぱ嫌だよな!ごめんごめん、気にしないで」
またもや水沢くんに気を使わせてしまった、と思ったと同時にぽろりと声がこぼれ出た。
「嫌じゃないけど……」
「え」
「嫌じゃないけど!でもその、暗い話だし……水沢くんが嫌になっちゃうかもって思って……」
そう言った途端、水沢くんはすごい勢いで首を横に振った。
「おれは絶対嫌になんないから!大丈夫!」
「そっか……じゃあ、話そうかな……」
何から話そう、と考え始めて一番最初に思い浮かんだのはりこたんのこと。
りこたんのことも話さないとだけど、りこたんが悪く思われたらやだな……。
どう言えばいいんだろう。
そんなことを考えながら口を開いた。
「あのね……」
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「幼稚部のときから一緒で、親同士の仲も良い親友がいたの」
小さい頃のりこたんが鮮やかなまま私の記憶の中で笑っている。
あのときは楽しかったな……。
なんにも考えなくて良くて、ふたりでずっと遊んでいられてて。
障害も、なにもなくて……。
「周りから双子みたいって言われるほど仲良しで、本当にずーっと一緒にいた」
楽しかった。楽しかった、けど。
全部、過去形なんだ……。
「でも私が事故に遭って耳が聞こえなくなってから、クラスの子たちに無視され始めてね。最初はまだ話しかけてくれる子とかいたんだけど……だんだんいなくなっちゃって。でもりこたんは、最後まで私と一緒にいてくれたの。すごく心強かった……」
水沢くんは相槌を打ちながら真剣な表情で聞いてくれている。
「だけど、いつの間にかクラスで一番偉い……というか、一番慕われてる子のところに行っちゃったの。そのときは、さすがに悲しかったかな……」
「あのさ美藍はその、りこたん?のこと庇ってるつもりなんだろうけど」
それまで黙っていた水沢くんが、急に口を挟んできた。
「そいつも、美藍のこと裏切ったんだろ。じゃあ、みんなと同じじゃんか」
それは……そう、かもしれないけど……。
「でもっ……りこたんは、私の、親友なの。私は、諦めが悪いから、まだりこたんのことが好きなの!また私に笑いかけてくれるって信じてるのっ」
これは、ただの現実逃避。自分でも分かっている。
でも、頭では分かっていても、心がどうしてもついていかないの……。
りのんちゃんから、
小説のお届けものです(*´˘`*)♡
ぜひ、読んでください!
また来ます( ᵕᴗᵕ )