暗殺教室〜デスゲーム2〜 《ドロケイ》

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1:ミカエル:2015/12/31(木) 16:07 ID:W/Y

シリーズものです

前回は、暗殺教室〜人狼ゲーム〜でした

今回は、ただバトルするだけみたいな感じなので、推理とかはないです

では、年明けから始めます

よろしくお願いします

55:杏◆LI:2016/01/16(土) 21:07 ID:tEw

杉野がんばれ〜.....あっ!!渚を応援するつもりが....

56:ミカエル:2016/02/02(火) 06:02 ID:W/Y

神崎side

始まった…

渚君たちの激戦が……

渚君には、もちろん勝って欲しいけど、
そうしたら、杉野くんは…

カルマ「参戦したい?」

神崎「え?」

近くにいる彼は、私に問う

カルマ「俺だって、一緒に戦いたいよ。あの四人の中に、俺と神崎さんがいないのは、なんか嫌なんだよねー」

神崎「うん……」


私も同じ……だけど

カルマ「行っちゃう?」

神崎「行っても……いいのかな?」

行ってはいけない気がするの……


カルマ「だよね。俺も同じこと考えた」

57:ミカエル:2016/02/02(火) 19:12 ID:W/Y

渚side

シュッシュッ

ナイフを当て合う僕たち……

訓練で、何回もやったことだ

杉野……片目が潰れてるのに、避けきってる

すごい集中してるな……


杉野「……っ」


けどね……杉野……

そうやって……集中してる時こそ……


杉野(………渚?)


すっ……


この攻撃は……効きやすい……


ナイフを空中に置くようにして…そのまま…


杉野「………っ!!」




















パァァァァァァァァァァァァァァン!!!!






茅野「……!な……ぎさ…」

奥田「杉野くん!」



カルマ「……」

神崎「……っ」



終わったね……杉野……


後ろに倒れこむ杉野……

杉野「くっ……そ………!」



そして、すぐさま2本目の刃を……

抜くが……早いか……

僕は、銃を取り出す……



杉野「うっ……くっ……!」


渚「楽しかったよ……杉野……

ずっとそばにいてくれて…ありがとう」

杉野「なぎ……さ……」

渚「じゃあね……」
















パァァァァァァン!!

58:ミカエル:2016/02/02(火) 20:08 ID:W/Y

渚side

杉野「……」


なにが……起きた……?

僕の手に銃はない…銃だけ撃たれた……


撃った方向は、600mも離れてる……

千葉くんだって……ついこの間までは、

200mまでは撃てるようになったって…


ビルに隠れて
僕の銃を正確に狙ったスナイパー




速水さん……!!

そんな……

手持ちの武器がもうない……

渚「くっ……」

僕は、銃を取りに行こうとする……



渚「……えっ」


足が……動かない……!!


杉野「ひっかか……ったな……なぎさ」

渚「杉野!……これはっ」

杉野「奥田特製、ネバネバする液をこぼしたんだよ。それにくっつけば、数分は離れられない」

渚「いつ……こんなものを……!」

杉野「渚が猫だましを使う瞬間だよ。渚って猫だまし使うとき、いつもちょっと跳ねるだろ。集中してるのは、渚も同じ。下の方に目がいってなかったみたいだしな」

渚「くっ……」


完全に身動きが取れない

杉野「ありがとな、速水。ベストタイミング助かったよ」

マイクで話す杉野。その会話が、僕にも聞こえてくる

速水「びびった。いきなり磯貝から命令がきて、おかげで場所も移動しなきゃだし」

磯貝「悪いな速水。でも、本当助かったよ」

速水「それより、早くしたほうが」

杉野「だな」


そこで、会話が途切れた

杉野は、ネバネバの液に、なにか別のものをかけてくる

渚「何する気……?」

杉野「茅野と奥田のとこまで戻るんだよ。
渚ひとりなら抱えられる」

杉野……回復が早い……
ほんとに、猫だましをくらったの?

手足をガッチリと縛られ、杉野に抱えられた

杉野「よし、行くか」

59:ミカエル:2016/02/02(火) 20:14 ID:W/Y

杉野side

奥田たちのところまで戻った俺たちは、
茅野も拘束した

渚と茅野は、背中合わせで座っている

茅野の前に奥田が立って、
渚の前に俺が立っている状況だ

奥田「杉野くん、目は……」

杉野「あぁ、大丈夫。ちゃんと手当てするから、それより……」

渚「……何するつもり?」

杉野「お前らの宝はどこにあるんだ?」

茅野「言うわけないでしょ」


だよなー……

茅野「それより……」

……茅野?

茅野「早く殺ってくれない?

60:ミカエル:2016/02/02(火) 20:26 ID:W/Y

杉野side

杉野「何……言ってるんだよ。

そんなことするわけないだろ」

渚「ビビってんの?」

………渚……!

杉野「ビビってなんか……」

渚「なら早く殺ってよ。このゲームの意味、
わかってる?殺さなきゃ自分が死ぬんだよ」

そんなこと……

奥田「わかってます……!そんなこと……

けど、狭間さんを殺してしまったあの感覚が……怖いんです……」

杉野「奥田……」


茅野「それでも……殺ってほしい。

奥田さんに……」

渚「杉野に……」


2人の目が……違った……

強い目だけど、瞳の奥は、寂しい目も見える



俺は、銃を構える

渚に……銃口を突きつける……


奥田も……手が……震えてる

トラウマなのに……また……


けど、奥田の目も……強い目だった


決心した……

61:ミカエル:2016/02/02(火) 20:30 ID:W/Y

奥田side


茅野さん……ごめんなさい……

私は……あなたを……





































だめ……

62:ミカエル:2016/02/02(火) 20:50 ID:W/Y

杉野side


杉野「奥田……?」

渚「……?」

茅野「……奥田……さん」



奥田は、静かに銃を下ろした……



奥田「ごめんなさい……私、やっぱり」



茅野「………!!!」



茅野に、一瞬で殺気がまった


茅野が奥田にナイフを突き付けようとする

縛られてるのに……なんで!!


茅野「この………








意気地なし!!!!!」















バアアァァァァァァァァンンン!!
















杉野「…………!!!
















岡野………!!」

63:ミカエル:2016/02/02(火) 21:04 ID:W/Y

杉野side


ナイフを突き付けようとした茅野……


そのナイフを、体の柔らかい岡野が
蹴り上げた




茅野「……!!」

奥田「岡野さん……!!」






岡野……いつの間に……


岡野「大丈夫!?奥田さん!」

奥田「……はい!」


茅野「………っ!」



磯貝「大丈夫か、奥田」

後から磯貝も出てくる


杉野「磯貝……よかった。

後は頼むよ。約束通りな!」



磯貝「………」


杉野「磯貝………?」


磯貝「それでいいのか……?杉野」


杉野「……え?」



磯貝「俺たちが殺って……後悔しないか?」





杉野「…………」



渚……いつも一緒で……

俺が殺っても……いいのか?


岡野「奥田さん……きっと後悔するよ。

茅野っちだって……そう思ってる」


奥田「岡野さん……」


杉野「く……そ……!」







磯貝「杉野……」

64:ミカエル:2016/02/02(火) 21:39 ID:W/Y

茅野side


渚「茅野……大丈夫?」


茅野「うん……ごめんね。」




さっきのは、なんだったんだろ


急に、体が熱くなって、


渚「茅野……そろそろ、お別れかもね」

茅野「渚……」

渚「茅野……ありがとう。いつもそばにいてくれて……ほんと、楽しかったよ」

茅野「うん……私も……」


小声で話す私達……


渚「茅野……僕……



茅野が好きだよ」



茅野「うん……知ってる


私も……好き…」




でも……その思いは……もう……

65:杏◆RLI:2016/02/04(木) 18:41 ID:tEw

カルマチームの誰か渚たちを助けてあげて!!

66:舞花:2016/02/17(水) 19:31 ID:Uq.

渚と茅野かわいそう…

67:ミカエル:2016/02/18(木) 20:36 ID:W/Y

渚side


磯貝「杉野……」

杉野「……っ」


杉野……ごめん……

磯貝「殺れ…渚の……望みなら……」

渚「うん……お願い……」


奥田「うっ……ううっ……」

岡野「奥田さん……」

茅野「……」


女子達泣いてる……



杉野「ごめん……」


磯貝「……」

渚「……杉野」


杉野「ごめん……渚……俺……」

渚「いいんだよ……杉野……」


僕の望んでることだから……

渚「それに、嬉しかったよ。杉野とちゃんと戦えて。負けちゃったけど……楽しかった。すごく…楽しかったよ……」


杉野「渚……」

渚「殺ってよ杉野……。僕は、


杉野に……殺ってほしい……」

杉野「……!」



茅野「私も同じだよ……」


……!茅野……

茅野「私も……奥田さんに殺ってほしい」

奥田「でも……私……」




茅野「お願い……」


奥田「……わかり… ました………」



奥田さん……!!


茅野「……」

磯貝「杉野……」


杉野「……くそっ……」

渚「杉野」

杉野「ごめん……渚……今まで……

ありがとな……」

渚「ううん……僕こそ、ありがとう」

茅野「奥田さん……ありがとう」




渚「

68:ミカエル:2016/02/18(木) 20:39 ID:W/Y

磯貝side

渚と茅野は……優しい笑顔だった……

眩しいくらい……綺麗な笑顔……

磯貝「岡野……行こう」

岡野「うん……」


その場から離れる俺たち……


杉野……奥田……悔いのないように……

69:ミカエル:2016/02/18(木) 20:41 ID:W/Y

渚side

杉野が僕に銃口を向ける

笑って……けど、その笑顔は……

杉野らしい……



杉野「……」

渚「……」
















パアァァァァンンンンンン!!!!!!








僕の意識は……そこで途絶えた……

70:杏◆LI:2016/02/18(木) 22:34 ID:tEw

絶対に誰か助けてくれるって信じてる!!!

71:ミカエル:2016/02/20(土) 10:14 ID:W/Y

千葉side


あの激戦を……俺はずっと観戦していた

磯貝にも気付かれたかもしれない
おそらく気付かれてる

けど…殺さなかった……

これは……見るべきものだから……



その激戦の中で……

静かに…凄まじい力を発揮させた奴がいた



速水凛花……



俺らが本物の銃を持ったのは、南の島以来

その時だって…敵との距離は100m弱

けど…あの時渚の銃を撃った弾は……


600mは離れていた



あいつがあんなに成長してたとは……




俺は、スコープを覗く


俺も……できるのか……?


あ……イトナ……距離600m弱……

この引き金を引いたら……当たるのかな…

ザザッ

赤羽「やめてね?千葉」

千葉「カルマ」

マイクから聞こえる声……

赤羽「今殺ったら、計画が台無しになる。

敵に位置を知られる可能性もある。」

千葉「分かってる…」

俺は、銃を下ろした

赤羽「お前には…ちゃんとした舞台が

あるからね…」

カルマの声は聞こえなくなった……


舞台……か……

千葉「フッ」



楽しみにしてるよ……

72:ミカエル:2016/02/20(土) 10:36 ID:W/Y

岡野side


杉野たちのところに戻った……

あの銃声は……本当に……


奥田「茅野さん……ごめんな……さい…」

泣きじゃくる奥田さんがいた

杉野「……っなぎ……さ……っっ!」


涙を流す杉野……震えている肩……

立ち尽くしてしまう……


辛いよね……こんな……こと……

私は……奥田さんを…抱きしめることしか

できなかった……


奥田「うっ……わたし……私……!」

岡野「大丈夫。大丈夫」

なんで……私が泣いてんのよ……


磯貝「杉野」

磯貝くんが杉野に声をかける

杉野「くっそ……!!」

拳を床に叩きつける杉野の姿……

杉野「俺が……渚を……」

磯貝「お前のせいじゃない……」

杉野「くっ……!」

涙を流す杉野……悔しいだろうな……





その隣で……優しい目で見つめる磯貝くん

かがんで、杉野を慰めてる……


磯貝「岡野……」

岡野「……磯貝くん……?」


すっと立ち上がる彼の背中

磯貝「奥田を……頼む……。」

岡野「え?」


それだけ……?

磯貝「ちょっと…確かめたいことができた」

岡野「うん……わかった」

磯貝「ごめんな……ありがとう」


彼は行ってしまった……

何だろう、確かめたいことって……

73:杏◆RLI:2016/02/20(土) 13:37 ID:tEw

磯貝なんかかっこいい!!

74:ミカエル:2016/02/20(土) 22:41 ID:W/Y

イトナside

俺はいま……いわゆる、ぼっちだ

あいつらはみんな、とりあえず誰かと一緒にいるが……俺はぼっちだ……

あ、速水もぼっちか

あいつは仕方ないのかもな

援護するのが仕事だから……

75:ミカエル:2016/02/20(土) 22:58 ID:W/Y

矢田side

矢田「もー宝ないなー」

不破「なんでだろう?カルマくんなら、
ゲーセンとかに隠しそうなのに」

矢田「そんな簡単なとこに隠すのかな?」

しぶしぶ苦笑いを返す

ひたすら宝を探してる私達……

矢田「はぁー。どこにあるんだろう。ね、
優月ちゃん。一応磯貝くんには、警戒しろって言われたけど……流石に、こんなところまで来ないよね?

さっきから特に気配もないし。

そうだ!もうちょっと映画館の方まで
さがしにいってみようよ!」


少し興奮気味に……後ろに振り返った

そこには……




















血を流して倒れる優月ちゃんがいた



矢田「嘘……優月ちゃん……?」


いつの間に…こんな一瞬で……血の海に…

店内に……不快なメロディばかり響く

ゲームセンター……

全然気づかなかった……

周りの音に負けて……磯貝くんにも……

言われてたのに……


涙がたまっていく

矢田「嫌だ……なんで……?誰が……」


?「ううっ改めて見ると気持ち悪いな」











……!!


矢田「誰!?あんたが優月ちゃんを!?」

涙を流しながら、声のする方へと叫ぶ


?「しょうがないよ。逆に……なんか
スカッとしたよ」


矢田「……木村、陽菜乃……!!」

倉橋「ヤッホー桃花ちゃん♪久しぶり」

木村「決着をつけに来たぜ」


高いところから…私を見下ろす二人……

その目は……あの時と同じ……


矢田「ごめんね優月ちゃん……私のせいで」


だから……

矢田「私が……優月ちゃんの仇を討つ!!」




私は今……暗殺者の眼をしている……


倉橋「フフッそうこなくっちゃ♪」


ごめん……磯貝くん……ひなた……

約束を……守れなくて……


けど…私が……殺らなきゃ!!


矢田「行くよっ!!」


2人に飛びかかる……

76:ミカエル:2016/02/20(土) 23:03 ID:W/Y

矢田side

な、なんで……避けようとしないの!?

なら……このまま……!!


矢田「もらった!!!」



ガチイイイインッッッッ!!


私のナイフと木村のナイフが当たった

矢田「くっ……!」

やっぱり……力じゃ……

倉橋「だめだよ桃花ちゃん。力入りすぎ」

矢田「陽菜乃!!」

そっと私の手に…自分の手を重ねる陽菜乃



そして……私の耳元で囁いた……







倉橋「桃花ちゃんは……
























もういらないの……」




















矢田「……っ!!」



木村「………」


そして、陽菜乃は素早く銃を私に突きつけ、




倉橋「バイバイ♪」













パァァァァァァン!!!




最後に見たのは……変わらない……

彼女の笑顔だった………

77:ミカエル:2016/02/20(土) 23:08 ID:W/Y

速水side


ザザ

『不破死亡、矢田死亡』

速水「なっ……」

なんで……一気に2人も……

殺った犯人には心当たりがある……


けど…ふたりとも……弱いわけじゃない

不破なんか頭脳派だし、矢田だって……

ナイフ術の成績は……女子3位だし……



そんな2人を一瞬で…まさか、瞬殺?……

嘘でしょ……

78:ミカエル:2016/02/20(土) 23:16 ID:W/Y

神崎side


赤羽「お疲れー木村。倉橋さん」

木村「ま、そんなに疲れてねーけど」


前原「瞬殺だったからな」

千葉「5分も経ってないな……」

倉橋「そう?ありがとう。あんなに簡単にいくとは…正直思わなかったよ」


マイクから聞こえるみんなの声……

赤羽「ま、こんな感じで……この調子でいこーぜ」


ブツッ

赤羽「これで、戦況はだいぶ有利になった」

神崎「て言っても……渚君や茅野さんが

負けてしまったから……」

赤羽「正直そこは想定外だったよ。

まさか、杉野と奥田さんに負けるとはね」

……


赤羽「けど…このままで終わらせないからねちゃーんと面白く仕上げなきゃ」

神崎「フフッ」

赤羽「え、俺なんか変なこと言った?」

神崎「ううん、ごめんね。

いつものカルマくんだなと思って」

いつものあなたの顔だった


赤羽「そりゃどうも」

79:杏◆RLI:2016/02/21(日) 10:05 ID:tEw

カルマもやっぱり渚とカエデが死んじゃうのは想定外だったんだ

80:ミカエル:2016/02/25(木) 20:15 ID:W/Y

片岡side

私は前原君と共に行動している

けど、今はちょっと休憩中

前原「なー片岡」

片岡「何?」

前原「俺らって、今何人残ってるんだ?」

片岡「えーと、ちょっとまってね」

前原「最初の人数は覚えてるぜ。

うちのチームが14人。相手チームが13人」

片岡「そうそう。もともとこっちのチームのほうが人数が多かったのよ」

前原「で?残ってる人数は?」

片岡「私たちのチームが10人
相手のチームが6人だよ。」

前原「お!結構いい感じじゃん」

片岡「そうは言ってられないよ。

相手チームには、結構強い人達が残ってるからね」

前原「そっか。磯貝に岡野に速水。あと
杉野と奥田とイトナか……」

片岡「そう。杉野と奥田さんは、渚と茅野さんを倒したぐらいだから、あなどれないね」

前原「けど、こっちのチームも結構戦力になるやつは残ってるぞ?」

片岡「そうだね。カルマ、千葉くん神崎さん倉橋さん。寺坂くん吉田くん村松くん。
木村くん。私と前原君」

前原「だろ?ま、油断は禁物だけどなー」

片岡「ほんと…。でも、私たちのチームが
有利に進みすぎてる気がする。」

前原「え?」

片岡「なんか逆に…気持ち悪いっていうか」

前原「ふーん……」

片岡「まあ、今は考えても仕方ないし、

この戦いに集中しなきゃね」

前原「だな」

81:ミカエル:2016/02/25(木) 20:22 ID:W/Y

磯貝side

マズイな……戦況が不利になる一方だ

俺はチラリと、横にいる岡野を見た

これ以上…岡野を巻き込むわけにはいかない


俺が考えられる……
みんなが傷つかずに済む戦い方……

これしかない……

82:ミカエル:2016/02/25(木) 20:51 ID:W/Y

寺坂side

吉田「おい、寺坂見ろよ」

俺らは今、住宅街の中にいる

その家の屋根で一休みしていた

寺坂「なんだよ?」

村松「あれあれ。イトナが丸腰だぜ。」

寺坂「おお。ほんとだ」

なんだアイツ……余裕だな……

赤羽「聞こえる?肉壁3人組」

吉田「お前……俺ら3人まとめんなよ」

赤羽「イトナを見つけたんでしょ。

いいよ。殺っちゃっても。」

村松「え?いいのかよ」

赤羽「別に、イトナはあんま計算に入れてないからね。ここから変な動きされるより、
今殺れるなら殺っちゃって欲しいんだよね」

吉田「だとよ。」

村松「そんじゃ、いっちょ暴れますか」

寺坂「おう」


ゆっくりとイトナに近づく……

背後から……確実に……

たとえ気付かれても、俺ら3人に一人で敵うはず無ぇからな







今だっ!!!!






なっ……!!!







俺らの動きが止まった……



近づくことすら出来ないくらいの






イトナの殺気……






吉田「……っ!」

村松「……」

寺坂「くっそ……」


近づけねぇ……空気が重い……!


寺坂「ひくぞっ……!」


そのまま退散しようとする俺ら……




イトナ「寺坂か」


寺坂・吉田・村松・「……!!」

イトナ「ばれてないと思ったか?

お前らの図体でばれないはずがないだろ」


背中を向けたまま話すイトナ……

寺坂「くっそ……いくぞっ!」



逃げるしかなかった

かっこ悪りぃ……


寺坂「悪りぃなカルマ。」

赤羽「仕方ないねー。ま、次があるでしょ」



イトナがあんなだったとはな

正直、びびったぜ

83:happy◆1xl0AOM:2016/02/25(木) 22:41 ID:fZ.

イトナがマジでカッコいいんだけど!!!

84:杏◆RLI:2016/02/26(金) 13:21 ID:tEw



めっちゃかっこええ!!

85:ミカエル:2016/02/26(金) 21:54 ID:W/Y

神崎side

神崎「失敗しちゃったね。寺坂くん達……」

赤羽「ちょっとびっくりだよねー。
ま、今はまだイトナはいいよ。そのうち
殺るから……」

神崎「そう……」


彼がどんなことを考えてるのか……

いまだによくわからないけど

赤羽「よっし。じゃ、行こっか神崎さん」

立ち上がる彼……

その声は、いつも通りの彼……

ゆっくりと振り返る……








赤羽「狩りの時間だよ」


その目は、暗殺者の眼だった……



神崎「うん……わかってる……」


私達は走り出した

86:ミカエル:2016/02/26(金) 22:07 ID:W/Y

岡野side

岡野「……っ!!」

今なんか……

振り返っても何もない、青空が広がる椚ヶ丘

磯貝「どうした?岡野」

岡野「磯貝くん……今、なんか気配が……」

磯貝「……」


磯貝くんは、
静かに目を閉じて……耳をすました……


岡野「……?」

磯貝「……動き出したか……」

岡野「え?」

どういう……

磯貝「みんな!聴こえるか!」

杉野「磯貝?」

イトナ「どうした?」

磯貝「カルマと神崎が動き出した充分に警戒してくれ」

「「「了解」」」


岡野「うそ……」

磯貝「やばいな、カルマが暴れたら……」


















果たして…カルマくんの餌食になってしまう
のは……誰なのか……

その緊張が……私達の中によぎった

87:ミカエル:2016/02/26(金) 22:09 ID:W/Y

速水side

くっ……カルマと神崎が動き出したっていうのに


こっちの事で、今は精一杯!


バンッッッッ!!



くっ……当たらない……!!


けど、この勝負は勝ちたい

あんたには負けない……






















千葉……!!!!

88:ミカエル:2016/02/27(土) 08:08 ID:W/Y

速水side


くっ……!

バババババババッッッッ!!!


避けるので精一杯!!


撃ちたいけど、態勢が整わない!

私は森の中に

彼はビルの中に

互いを撃ち合う銃撃戦……


このままじゃラチがあかない



近づく!



私は方向を変える


ナイフで勝負は決めたくない……

89:ミカエル:2016/02/27(土) 08:21 ID:W/Y

千葉side


………!!

速水が姿を消した……

どこだ!?一体どこに


千葉「……!!!」



ガチイイイイン


速水「……!」

千葉「……速水っ!!」


俺の銃と速水のナイフが当たる

速水「千葉……なんで……

あんた達は……どうして……!!」

千葉「俺らは、本気だ……。

お前達とは……違う!」

速水「どうして……そこまで……

死にたくないでしょ!?」

千葉「死にたくない…だからこうしてるんだ

死にたくないから」

速水「なら、大人しく宝のありかを」

千葉「そんなのは待てない!」




キィィィィィンンンンンン!!


速水「……っ!!」



お前らとは……違うんだ……

90:ミカエル:2016/02/27(土) 08:32 ID:W/Y

速水side


キィィィィィンンン!

くっ!はじかれた!

私は後ろに後退する

速水「……っ!」

長い前髪の隙間からかすかに見える彼の目は





暗殺者の目だった……



こいつ……本気だ……


なら、

相手が本気なら……そのまま返すのが

いいと、私は思う


速水「そっちが本気なら……」

私は彼を睨む


殺し屋の目で……


千葉「そうこなくっちゃな」


彼は……微笑んだ

91:杏◆RLI:2016/02/27(土) 16:21 ID:tEw

凛花と千葉の戦いは楽しみだね♪

92:ミカエル:2016/02/29(月) 07:09 ID:W/Y

磯貝side


磯貝「今…なにか……」

岡野「聞こえたよね?」

磯貝「あぁ。速水か」

相手は千葉か……もしくは……

ザザッ

速水「磯貝……邪魔しないでね」

磯貝「速水……」

速水「この勝負は……勝ちたい

自分の力で……だから……お願い」

速水が……こんなに自分の意思を伝えてくるのは初めてだ……

お前が本気なら

磯貝「わかった。絶対死ぬなよ」

速水「当然」


その短めの答えに、俺は思ったんだ

いつもの速水だって……

岡野「磯貝くん……」

磯貝「大丈夫。俺たちは……みんな強いだろ。負けないよ……あいつも。俺たちも」

岡野「……」

93:ミカエル:2016/02/29(月) 17:49 ID:W/Y

速水side


千葉「話は終わったか?」


速水「……」


千葉「いいな。いつものお前の目だ」

速水「それ、褒めてるの?」

千葉「当たり前だろ」


そう言って、千葉は距離を置く


千葉「こんな至近距離じゃ確実に当たる。
さっきの場所から勝負だ。どっちが先に当てられるか……」

速水「了解」

千葉「……」

速水「……」

千葉は笑った……まるで、これから始まる
事が、楽しみなように……

行った……


スコープを覗くと、千葉はもうさっきの場所にいた

速水「悪いね……千葉」

秒殺させてもらう







ビュッ!!!



速水「……!!」


そんな

94:ミカエル:2016/02/29(月) 18:45 ID:W/Y

速水side

速水「くっ……!あ…」

千葉が撃った弾は、私の左の二の腕をかする

まずい……反撃を……!

そう思ったのも束の間

あの場所に、千葉の姿はなかった

速水「どこに……」







ゾクッッッッッ


不意に背後から感じる殺気

速水「くっ……!」

とっさに取り出したナイフを後ろに投げる

千葉「っと……危ないな……

けど…さすが、殺気の察知は完璧だな」

速水「いつの間に……」

二の腕の痛みはあまり感じない

この距離なら……確実に殺れる


速水「……」

千葉「……」






ザッッッッッ!!





同時に銃を取り出す


速水「殺らないの?今なら……絶好のチャンスじゃない」

千葉「殺るよ」


何考えてんの……こいつ……


速水「そう……殺ってみなさいよ

殺れるもんなら……」

95:橘 舞花☆:2016/02/29(月) 18:52 ID:p/I

やばい…。千葉君と速水さんカツコよすぎるよ〜!!千葉&速水推しの私からにすれば、カッコよすぎて鼻血が
ブッシャーーーーーー!!!!!!

予想以上の量だった…。

96:ミカエル:2016/02/29(月) 18:53 ID:W/Y

千葉side


速水「殺れるもんなら……」

不敵に笑う速水の顔は、不気味だった




すっ


千葉「……?」


速水は左手を上げる


ギュュンンンンンン!!!





千葉「……なっ!」


彼女の体が、上に引っ張られる


くっそ……!ワイヤーか!!

木に引っ掛けてたのか!





パンっ!パンッ!



千葉「くっそ……」

当たらない……!速水が空中で、あちこち
動き回るから


速水「……」

!!消えた!


ここは森の中……

聴け……聴け……

草木の音……森の声を……聴け……



俺は耳をすます……




























千葉「……みつけた……」


















パァァァァァァン!!!


速水「うっ……!」

千葉「ちっ……」


急所は外したか……ま、いい感じのところに当たったな

速水「……っ」


パン!パン!パン!


そのうち方はもはやヤケクソだぞ

まったく

97:ミカエル:2016/02/29(月) 19:07 ID:W/Y

速水side

ま…ずい……

右肩を殺られた……

腕が……上がんない……

速水「うっ……痛っ……」

右手が使えなきゃ、左手で撃つしかないけど

左手で打つ練習なんていつもやってないし、

千葉「チャンス……」

速水「……!!」

まずい!!!

パァァァァァァン!!


速水「危ない……」

パン!パン!パン!パン!


速水「くっ!」


避けるので精一杯!!

こんなのに……どれだけの集中力が必要か、

わかってんの……?

ところどころ銃弾がかする

速水「やばい……全然攻撃できない」

千葉「どうした速水。反撃しなきゃ

殺られるぞ」

速水「なめないで……」


パン!

98:ミカエル:2016/02/29(月) 19:16 ID:W/Y

千葉side

何やってんだ速水……

なんで全然違うところに撃って……

速水「スキあり……」

千葉「やばっ……!」





シュッッッッッ!!


千葉「うわっ……!」

速水「よそ見するから……」

こいつ……笑ってんのか……!?


速水はナイフで俺を刺してきた

千葉「くっ……そ……!」

俺は銃を撃とうとした

速水「無駄」


パン!!


俺の銃が、弾き飛ばされた


千葉「……っ!」

速水「終わりだね。千葉」


かなり痛いな……

千葉「は……ははっ……

さすが……俺の認めるスナイパーだな」

速水「何様なのよ。あんた」

千葉「降参だよ」


俺は、座り込んだ

速水を見上げるように

ずっと彼女は……俺に銃口を向けてくる

99:ミカエル:2016/02/29(月) 19:41 ID:W/Y

速水side

千葉……

速水「思い出話しない?」

千葉「どうぞ」

速水「……って言われても、」

千葉「お前が言い出したんだろ」



…………


沈黙……

速水「はぁ」

静かに目を閉じる……

敵が逃げないかって思うかもしれないけど、

私は千葉を信じてるから……

目を閉じたまま話す

速水「私達の会話で……沈黙が起きないことってないよね」

千葉「……」

返事はないけど、そこにいるのはちゃんとわかってる

速水「そういえば、2人で遊びに行ったこともあったね。ま、その後
莉桜やカルマにからかわれたけど」

千葉「……」

千葉が笑った気がした

速水「ねえ千葉」

千葉「ん?」

返事を返してくれた

速水「楽しかったって、言っていいのかわかんないけど、ホントだから。

あんたとちゃんと戦えて、満足してる

千葉も同じでしょ」

千葉「あぁ」

いつもの短い返事……思わず笑ってしまう

速水「ねぇ千葉」


ゆっくりと、目を開けていく

速水「私、多分千葉が……」



































千葉が……死んでる…………













速水「う…そ……」






いつ……さっきまでの返事の声は、確実に
千葉だった……





全然気づかなかった………


自殺?そんなわけない

じゃあ……誰が……

なんで……こんな殺り方……酷すぎる

血の海……

速水「誰……誰よ……。

私……千葉に、本当の気持ち……

伝えられてないじゃん……」


ボロボロこぼれてくる涙……


速水「くっ……うぅ〜」

彼に泣きすがる……

誰が……誰がこんなこと……

せめて……私に殺させてよ……

心の中にあるのは……

悲しみ…怒り…復讐…

速水「〜〜〜〜〜っ!!」


千葉……!!!!!

100:橘 舞花☆:2016/02/29(月) 19:41 ID:p/I

どっちが勝つのか最後までわかんないね!ひきこまれる!

101:ミカエル:2016/02/29(月) 19:43 ID:W/Y

??side

いつまでも殺らないから……


殺っちゃったよ……

102:橘 舞花☆:2016/02/29(月) 19:43 ID:p/I

100ゲット!

103:ミカエル:2016/02/29(月) 19:53 ID:W/Y

杉野side


『千葉死亡』


速水……殺ったのか……

奥田「なんだか……喜んでいいのか

悪いのか……わからないですね」

杉野「……あぁ」


















杉野「うぐっ!!」

奥田「杉野くん!!」


なんだ……誰かに……背中を蹴られ……た



赤羽「スキありすぎだね、杉野」


奥田「カルマくん!」

神崎「ダメだよ。一応渚君や茅野さんを倒した人達なんだから」

赤羽「わかってるよ〜」

杉野「神崎……さん」




その目は……殺し屋の目だ……


奥田「杉野くん……大丈夫ですか?」

杉野「あぁ……平気」













シュッッッッッ!!!





え?








奥田「……」




奥田が倒れた




神崎「ごめんね奥田さん」




神崎さんが……殺った?


彼女の殺り方は美しすぎて…魅了された





風になびくその髪は…サラサラとした髪だ




杉野「……っ!!」


カルマに背後を取られた!!

俺の首筋にナイフを当ててくる

赤羽「じゃあね杉野。楽しかったよ」

杉野「そんな……」

神崎「さようなら」







シュッッッッッ!!!



最後に聞いたのはその声……

最後に見たのは彼女の笑顔……















俺の意識は



そこで途絶えた

104:ミカエル:2016/02/29(月) 20:03 ID:W/Y

岡野side

『奥田死亡、杉野死亡』


岡野「嘘でしょ……」

2人が殺られた

磯貝「カルマと神崎だな……」

にしても瞬殺って……


磯貝「くそ……っ!」

岡野「どうしよう……」

『イトナ死亡』


磯貝「えっ!!」

岡野「そんな……!!」


なんで……

寺坂くんたち?


岡野「待ってよ……残ってるのって……

私、磯貝くん、速水さんだけ……?」

磯貝「あぁ」




















??「みーっけ」

??「探したよ」







磯貝・岡野「!!!」






前原「やっと戦えるな」

片岡「待ちくたびれてたんだ」





磯貝「前原……片岡……」

岡野「そんな……」






微笑んでいる2人の顔は……

今までで見たことのないくらい

綺麗で……恐ろしくて……












本気だった……












赤羽「ふっ」

神崎「クスッ」

赤羽「これは見ものだ♪」

105:ミカエル:2016/02/29(月) 20:05 ID:W/Y

現在の生き残り


警察チーム

赤羽、神崎、倉橋、木村、前原、片岡、

寺坂、村松、吉田


計9名



泥棒チーム

磯貝、岡野、速水



計3名

106:ミカエル:2016/03/01(火) 06:25 ID:W/Y

倉橋side

倉橋「おぉ〜カルマくんたち瞬殺したね〜」

木村「あぁ、さすがだな」

やっぱすご〜い

寺りん達は少し手こずったみたいだけど

木村「おい……見ろよ倉橋」

倉橋「なになに?」


あ、誰かいるね。あれは……


倉橋「……!!」

木村「あぁ、」


倉橋「いいな…私も、あそこに混ざりたい」

木村「俺もだよ」


これは、目を離せないよね……


木村「どっちが勝っても……誰も文句は
言わないな」

倉橋「うん……」


前原くんとメグちゃん

磯貝くんとひなたちゃん




どっちが……勝つんだろう

107:ミカエル:2016/03/02(水) 17:42 ID:W/Y

前原side


そんなに驚くなよ

ちゃんと予告しといたろ

岡野「本当に…殺る気なの?」

片岡「当たり前だよ。だからここまで生き残ってきたの」

前原「お前らと戦いたいから」



磯貝「岡野…」

岡野「磯貝くん」

磯貝「殺ろう……」


ようやく覚悟が決まったか……


前原「どっちが勝っても…恨みっこなしな」


岡野「ごめん……私……殺る……」

片岡「楽しみにしてるからね。ひなた。

例え……私たちの方が成績が悪くたって……
結局は実戦で力を出せるかどうかが重要
なんだから……」

磯貝「……」

岡野「……」

ったく。全然乗り気じゃねーな

そんなんじゃ楽しめねーだろ

前原「おーいお前ら。大丈夫か?

その状況じゃ、俺らに瞬殺されて終わりだぞ?」

ずっとうつむきやがって……


磯貝「あぁ……」

岡野「……!」

磯貝「ごめんな……」



磯貝が顔を上げる……


その顔は……その目は……


暗殺者の目だった…………


いつもと雰囲気が違うのは、明らかにわかる


前原「くっそ……」

一瞬びびっちゃったじゃねーか……


岡野「……」


片岡「それじゃあ……手加減はナシで……」


岡野「うん……!」


始まる……

108:杏◆RLI:2016/03/02(水) 17:56 ID:tEw

どちらも負けてほしくない!!

109:ミカエル:2016/03/02(水) 18:07 ID:W/Y

磯貝side


磯貝・岡野「!!!」



キィィィィィンンンンンン!!


いきなりか……!!



前原と片岡が攻撃してきた

なんとかナイフで防いだ


前原(ニヤッ)


……!

俺を見て笑った……!!

その目で……訴えてきた





前原『お前の相手は……俺だって……』って


磯貝「……」

ああ……受けて立つよ……


磯貝「岡野……」

岡野「……ん」

磯貝「わかってるよな」

岡野「もちろん」


俺は、岡野に手をグーにして突きつける

磯貝「……」

岡野「……」


岡野も同じように出して……

ポン……

ぐーパンチをした


磯貝「スー……ハァーー……」


大きく深呼吸をする


集中しろ……


前原「そうこなくっちゃな」

前原が攻めてくる

110:ミカエル:2016/03/03(木) 07:13 ID:W/Y

磯貝side

シュッシュッ

ナイフを当て合う

磯貝「ひとつ聞いていいか?前原」

キィィィィィンンンンンン!!

ナイスとナイフが当たり

磯貝「お前ら…なんでそんな戦法なんだ」

当たったまま話し続ける

前原「俺たちは……負けたくないんだよ
この勝負に……死にたくないんだよ」

磯貝「けど…」

前原「俺らは……知っちゃったんだよ」



そう言って、後ろに大きく飛ぶ前原

そのまま空中で回転して

片岡とハイタッチをした

キィィィィィンンンンンン!!


磯貝「片岡……!」

片岡「私達もね……最初は驚いたよ
奥田さんが狭間さんを殺したのを見たときは
けどそれと同時に、

なんて面白いんだろう!!って……」

磯貝「……なっ!」

片岡「私達は、ゲームマスターの気持ちがわかるの。」

磯貝「な……んで……」

片岡「ゲームマスターは、楽しんでるの
私達が仲間を殺しあうのを見て……

私達も同じ……

今まで教わったことをフルに生かして
あなた達を殺したい……そう思った」

磯貝「……」

片岡「それで……いざ殺してみるとね」



岡野「きゃあ!」

磯貝「岡野!」

どさっ
岡野が飛ばされてきた

磯貝「大丈夫か?」

岡野「うん。この体育着だしね」





片岡「殺してみるとね……」

その先には、片岡と前原がいた

前原「最高に楽しいんだよ」


風が吹いている

2人の目は…俺たちが決して見たことのない
純粋に……楽しんでいる
純粋に……殺したいと思っている

そう見えた

岡野「狂ってる……!」


片岡「たしかに狂ってる。
けど…あなた達も感じてない?」

岡野「友達を殺すことがそんなに楽しいの?
ねぇ……メグ……目を覚ましてよ」

片岡「楽しいからこうしてるの」


シャキ

片岡がもう一本のナイフを取り出す

磯貝「岡野!避けろ!」

片岡「フフッ」

片岡が攻めてくる

シュッ


俺と岡野はなんとか避け切った


岡野「危なかっ……た」

ボンっ!!!!!




磯貝「こ、これは!」

岡野「煙幕!?」

何も見えない……!

くっそ……どこだ!



磯貝「………!岡野!後ろ!」

岡野「……!!」


シュッ!


岡野「……っ!」

磯貝「大丈夫か!?」

岡野「かすっただけ。大丈夫」


くっそ……こうなったら銃で……

霧が晴れていく
周りにはビルたちがある

磯貝「いつの間に……地上に」


……いた!




パン!!!


岡野「えっ……!」

磯貝「矢田!!!」


ビルの窓から、矢田の遺体が放り出された
それを俺は片岡と勘違いした


岡野「……後ろ!!」

磯貝「……なっ!」


キィィィィィンンンンンン!!!

111:杏◆RLI:2016/03/03(木) 16:40 ID:tEw

どうなっちゃうの??

112:ミカエル:2016/03/08(火) 19:30 ID:W/Y

すいません

すごい今更なのですが、

岡野さんって、磯貝くんの事
「磯貝くん」って呼んでますか?
それとも「磯貝」でしょうか

誰かコメントお願いします

113:さな◆gw YELLOW DANCER:2016/03/08(火) 21:32 ID:LTg

おそらくそうだと思います。そのような描写が思い浮かばないので、正確には分かりませんが…

114:ミカエル:2016/03/08(火) 22:06 ID:W/Y

やっぱり「磯貝」でしたか……

すいません。私も描写が思い浮かばなくて、

次からはきおつけます

さなさん、ありがとうございます

115:ミカエル:2016/03/09(水) 22:22 ID:W/Y

すいません。

次から「磯貝」と呼ぶようにします
いきなりすいません

他にも違和感などがあれば、コメント下さい

よろしくお願いします

116:ハッピー:2016/03/11(金) 22:03 ID:Qg6

はじめましてハッピーです。
とっても面白いです。次が楽しみです‼

117:ミカエル:2016/03/12(土) 13:34 ID:W/Y

岡野side


岡野「うわっ…!!」

磯貝「岡野!!」


私は後ろに飛ばされた


前原「やっぱり女子は力がねーな」

片岡「それ、私に失礼じゃない?」


磯貝「……大丈夫か?」

私に駆け寄ってきた

岡野「う…ん。……!痛っ!」

突如襲ってきた痛みに、私は左腕を抑えた

磯貝「岡野……血が……」

岡野「大丈夫……かすっただけ」


前原「おーい。大丈夫か?」

岡野「うるさい。大丈夫に決まってんでしょ
こんなかすり傷……痛ッ!」

磯貝「無理に喋るな!」

片岡「休憩しないとダメかな?」


悔しい……意地でも勝ちたい

岡野「んなわけ……」

磯貝「岡野」


……磯貝…?

磯貝「このまま戦っても負ける。

お前は一旦休んで、手当てしてこい
一人でできるよな?」

岡野「それは……できるけど……」


そしたら……磯貝は……

磯貝「俺は……戦ってるから……

お前がしっかり手当てして、戻ってくるまで

俺が時間を稼ぐ」

そんな……

岡野「ムチャだよ!うっ……そんな……

この2人相手に……一人なんて……

リスクが高すぎるよ」

磯貝「大丈夫。約束しよう

お前は傷を治して、必ず戻ってくる

俺はその間……絶対死なない」


岡野「そんな……」


断りたかった……戦いたかった

けど…

なぜか……断れなかった



岡野「うん……わかった……

絶対生きててね!!」


まっすぐ彼を見つめて伝えた

磯貝「もちろん。約束だ」

私は微笑んだ

そして、その場を離れていった

118:ミカエル:2016/03/12(土) 13:49 ID:W/Y

片岡side


ひなたが行った

片岡「本気なの?磯貝くん」

前原「ま、俺らも随分と舐められたもんだな

まだまだって事か」

磯貝「そんなんじゃないよ」

片岡「私たち2人相手に……かなうと思ってるの?」


磯貝「………」

黙っちゃった……


磯貝「まともに戦えるとは……思ってない」

前原「だろーな。しっかし

はっきり言われるとこっちもがっかり……」


磯貝「けど…!



可能性は……0じゃない」



片岡・前原「……!!」



磯貝「だろ」



風が吹いていた


彼は笑った……


怖い……その笑顔が……何より怖い……


前原「ハッ……」

隣にいる彼も笑った……


前原「面白そうじゃん」


この2人……雰囲気が違う……

私も……負けてられない

119:ミカエル:2016/03/12(土) 17:28 ID:W/Y

磯貝side

落ち着け……集中しろ……


そう自分に言い聞かせているものの、

明らかに鼓動が早くなっていってるのがわかる


磯貝「スー……ハーーー」


大丈夫……







相手が前原と片岡なだけ……まだよかった

120:ミカエル:2016/03/12(土) 18:00 ID:W/Y

前原side


岡野はガサツだから、テンパって逆に
手当てが遅くなるはず……

時間稼ぎになるといいけどな……


前原「そんじゃ、いっちょ暴れますか」

片岡「あれ。さっきのは大して暴れてないの?」

前原「まぁな」





キィィィィィンンン!!!!!



前原「っぶね……!」

磯貝「無駄話するからだ」



けど…戸惑ったのは俺一人……


つまり……


片岡「っ!!」

キィィィィィンンン!!!!!


片岡が後ろから襲ってきた


けど…それを磯貝は左手で防ぐ


こいつ……2つのナイフを止めている


だいぶ腕震えてるけど……


俺は素早くもう一本のナイフを


パァァァァァァン!!



前原「なっ……」

片岡「嘘……」


一瞬だった……

その瞬間だけスローモーションに見えた



俺と片岡の血が散った



前原「くっ……そ!」

片岡「……!」


俺と片岡は、後退するしかなかった


前原「チッ」

片岡「かすり傷か」


あの一瞬の出来事……


俺がナイフを取り出した……

そして、刺すよりも早く……あいつは……


2本のナイフで俺と片岡をさばいた


なんとかかすり傷程度で済んだけど……


片岡は二の腕か……大丈夫そうだな


間はあるが……俺と片岡に挟まれてる

あいつは……


もう笑っていなかった


上目遣いに俺たちを睨んできたその目は…


目だけで……俺たちを震わせた



前原「こりゃあ、ちょいとてこづるかもな」

片岡「問題ないよ」



そいつから出てくる半端ない殺気……


これが……こいつの力……

121:ミカエル:2016/03/12(土) 18:08 ID:W/Y

片岡side

すごい……磯貝くん……

寒気がする……

体が勝手に震えてる……!


片岡「フフッ」


そう……これだよ……

私が感じたかったのは……この感じ……!!




すごい……楽しみ……!!

122:ミカエル:2016/03/13(日) 19:34 ID:W/Y

前原side

磯貝「ほんと……相手がお前らなだけまだよかったよ」

は?


おい待て……こいつ、笑ってる?

片岡「どういう意味」

磯貝「それは……」


ビュッッッッ!!


前原「なっ…」

気がつけば磯貝は俺の目の前にいた


バンッッッッ!!!!!


前原「うっ……!!」


横腹を蹴られた

なんつー威力だ……!!


そしてあいつは……すぐに片岡の方を向き…

片岡「……!!」


キィィィィィンンン!!!!!

片岡「くっ……」


あぶねー……

よく防いだな……片岡

男子並みに力のある片岡なら……このまま


磯貝「やっぱり……」

片岡「え?」


磯貝「女の子だな。片岡は」

片岡「なっ……!」

磯貝「スキあり……」


バンッッッッ!!!



片岡「かはっ!!」


前原「片岡!」

片岡が腹蹴りを食らった

片岡が磯貝の言葉に顔を赤くしている
スキを狙って


なんてやつだよ……


前原「片岡!すぐ起きろ!」

片岡「うっ……わかってる……!」



シュッシュッシュッ!!


磯貝は2本
俺らは4本

ナイフの差では圧倒的に磯貝が不利


なのに……


シュッシュッ

なんでちっともあたらねぇんだよ!!


その4本の刃を軽やかにかわしていく


お前は……

前原「ハハッ!」

ほんと……尊敬するぜ……

123:ミカエル:2016/03/13(日) 19:50 ID:W/Y

神崎side


岡野さんがいなくなって

磯貝くんが2人の相手をしている

神崎「なんだか……
2人の方が押されてるみたい」

赤羽「うーん……ま、そう見えるよね」

神崎「え?違うの?」

赤羽「確かに磯貝が押してるけど……

逆になんであの2人が手こずるのか」

神崎「……?どういうこと?」

赤羽「つまり……磯貝は見てたんだよ


今までナイフを当てあってきて……


前原と片岡のクセを……そして…弱点を」

神崎「それって……」

赤羽「そう。おそらくそれで力は互角になってるんだよ。

相手にスキを見せずに……さらに

相手の弱点をつく……

その観察眼も……それを実践で出す事も……

殺し屋に必要なスキルじゃない?」


神崎「……」

すごい……磯貝くん……

124:杏◆RLI:2016/03/13(日) 19:59 ID:tEw

磯貝まじで尊敬!!

125:みーか:2016/03/19(土) 01:00 ID:9ZU

あーつまんなかったー

126:ミカエル:2016/03/19(土) 08:55 ID:W/Y

みーかさん

つまらなかったですか?
どういう展開を期待しましたか?

これで完結ではないです

127:夏輝 美井薫☆天才暗殺者☆:2016/03/19(土) 09:05 ID:Jqw

ミカエルごめん…
125私じゃないです…
私と同じ名前の誰かです…

128:ミカエル:2016/03/19(土) 09:09 ID:W/Y

わかりまた!
みーかが2人いるんですね

大丈夫ですよ

129:葉月 美桜(夏輝 美井薫):2016/03/19(土) 09:34 ID:Jqw

ミカエルごめんね。
あ、名前変えたから、そっちでよんでもらっても…みゆといいます。

130:ミカエル:2016/03/19(土) 09:38 ID:W/Y

いえいえ。

よろしくお願いします

131:ミカエル:2016/03/20(日) 12:22 ID:.36

片岡side


全然当たらない……

それにこっちが押されてる!?

手榴弾はもうないし……


こうなったら…まだ一度も試したことないけど……!


スッ


私は後ろに後退した


バッッッ


足からナイフを出して……


シュッ!!


磯貝「……!」

私のナイフを避けた磯貝くんは……

空中で……



キィィィィィンンン!!


前原君に殺られるだろう……


磯貝「くっ……!」


ひなたがよく使うこの技……

ひなたみたいにできないけど

敵を動揺させることはできる……

磯貝くんの体勢が崩れた

そして、その隙に一気に攻撃を……!!


前原・片岡(もらった!!)
































え……



















ボンッッッッ!!!


















片岡「なっ……!」



そうか……そっちには……奥田さんが!!


前原「片岡!逃げろ!爆発するぞ!」


キィィィィィ
















バンッッッッ!!!!!













くっ……


爆風が……!!




片岡「なっ……!」


目の前には……磯貝くんがいた……



やばい……!

132:杏◆RLI:2016/03/20(日) 16:01 ID:9gI

どうなるの!?

133:ハッピー:2016/03/25(金) 15:15 ID:Qg6

続き楽しみ!

134:ミカエル:2016/03/25(金) 22:44 ID:W/Y

前原side


くそ!!なんも見えねー!

片岡「うっ……!!」


前原「なっ……片岡!!大丈夫か!」

片岡の声……

磯貝に殺られたか……!?


くっ……!どこだ!

片岡「前原君!逃げて!!」

前原「え……」







パン!!!





前原「くっ……!」


右足を撃たれた!

やば……!



日が落ちてきた……




ドン!!!


前原「うぐっ!!」



正面から腹けられたら……痛いだろうな




片岡「前原君!!」

前原「片岡……!殺れ!」


キィィィィィンンン!!!


片岡「くっ…」


めっちゃいいところ蹴られたな……

ちょーいてぇ……

135:ミカエル:2016/03/25(金) 22:54 ID:W/Y

片岡side

強い!!


必殺技……使うしかないのかな……


こんな場面で使うことになるとわね

ホント……感謝しなくちゃ


ありがとうございました

ビッチ先生……





私は……ゆっくり顔を上げて……



片岡(ニコッ)


笑った……

磯貝「……!!」


相手がナイフで攻めてきたら……


それを軽やかにかわして……


磯貝「なっ……」


そのまま……


抱きつくだけ……


磯貝「!!」


あはは
磯貝くんの表情が変わってく……


そして……そのまま……



2本目の刃を……

















バンッッッッ!!!








片岡「なっ……!」







嘘……このタイミングで……!?





片岡「ひなた!!」




岡野「磯貝!遅れてごめん!!」


私と磯貝くんの間に蹴りを入れてきた……



磯貝「いやいや。思ってたより早かったよ」

岡野「本当にありがと!こっからは私が頑張るから」

磯貝「にしても、ベストタイミングだな」

岡野「本当にね」



くっ……あと少しだったのに



前原「惜しかったな。片岡」

片岡「前原君……大丈夫なの?」


前原「あぁ。大分良くなったわ」

片岡「そう……」

日の位置が低くなってきた……




前原「さーー!こっからが本番だ」


岡野「わかってる」


片岡「決着を……つけよう」


磯貝「当然……」




血の気を引くような激戦が始まるのは……


ここからだった

136:ミカエル:2016/03/25(金) 23:30 ID:W/Y

岡野side


本当は……もっと前から戻れてた……

けど…

磯貝くんが……強すぎて……


1人でも……あの2人に勝てるんじゃないかって……


けど…後悔したくないから……


殺るね……

137:ミカエル:2016/03/25(金) 23:34 ID:W/Y

磯貝side


岡野「磯貝」ボソッ

磯貝「なんだ?」

岡野「私……最初メグと戦いたい……

伝えたいことがあるから……」

磯貝「わかった……」

岡野「ありがと」



日が沈む前に決着をつけたい……


バッ!!


キィィィィィンンン!!




岡野と別れた……

予想通り……俺についてきたのは前原……

138:ハッピー:2016/04/04(月) 10:40 ID:Qg6

更新がんばってください!

139:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/04/04(月) 11:37 ID:p/I

私からも同じく更新頑張ってくださいね
続き楽しみにしてます!

140:ミカエル:2016/04/05(火) 10:30 ID:W/Y

ミカエルです

申し訳ございません
春休み中、家族旅行に行っておりました

これからはジャンジャン投稿します

141:ミカエル:2016/04/09(土) 17:49 ID:W/Y

岡野side


夕日がきらめく……


磯貝と前原はもう戦っていた



片岡「ありがとうね。ひなた」

メグは笑っていた

岡野「なにが?」

片岡「私と仲良くしてくれて……」

岡野「今さら何言ってんの?」

片岡「特に深い意味はないけどね……」


そう言って、静かにナイフを取り出すメグ


片岡「今なら……殺れる気がする」


なんでだろう……メグが怖い……

その絶対的自信と、純粋な殺意が……



岡野「私も……頑張るから……」


私も純粋に…勝ちたいと思ってる……





負けない……!!

142:ミカエル:2016/04/09(土) 18:01 ID:W/Y

木村side


キィィィィィンンン!!


バシッ!!

シュッシュッシュッ!



激しい攻撃が繰り返される


俺と倉橋は……2人の戦いを見物していた


倉橋「凄いね〜2人とも。さすがだよ」

木村「あぁ、近接戦で強い2人だからな」


こんな話をしてる間も、2人の戦いは続く


倉橋「でもね……私……知ってるんだ。」

木村「なにが?」


倉橋「メグちゃんが………本当は………


ううん……何でもない」


木村「そう……か?」


倉橋「あれ?見てきむちゃん」

木村「え?」


そう言って倉橋が指差したのは

学校の裏山に向かう片岡と……
それを追いかける岡野の姿だった


木村「片岡……何する気なんだ?」

倉橋「さぁ?」

143:ミカエル:2016/04/09(土) 18:23 ID:W/Y

岡野side

メグ……なんで……裏山なんかに……



ザッ


そう思いながら…裏山の中へと入っていく


メグの姿が……見えにくい……




バッ!




え?ここは………








………プール?




メグ!見失った!


夕日の光に反射してキラキラ光る水面……


プールサイドで気配を察知する

どこ……どこに行ったの……!?



風がそよめき……木々がゆれる音がする



























ドンっ!!!






岡野「ぐっ……!」




思い切り背中を蹴られた………




嘘でしょ……そんな……











ドボン!!





私は……プールの中に落とされた


まずい……早く上がらなきゃ……!


バッ!


なっ……メグ!?


メグが私を押さえつけてきた



メグ……溺死を選んだの……?

水中で、潜水でメグに敵うわけない



うっ……息が……


がぼっ……ゴッ……


やばい……死ぬのかな……


ごめん、磯貝……私……
































ダメ……だよ……

144:ミカエル:2016/04/09(土) 18:38 ID:W/Y

片岡side


ふふっ苦しいでしょ?ひなた


苦しみながら……ゆっくり死んで……


そう……だんだん意識が遠のいていって

体も動かなくなるの……



ギュ……


私は、ひなたを抱きしめた……




そろそろ……かな……













ドンッ!!






片岡「ぐっ……がは……」






うそ……




腹を蹴られた……


くっ……





上に上がるしかなかった……




ザバッッ!!!



スタっ

くっ……


プールサイドに上がった


何で……そんな力……残ってないはず……



ザバッ!


ひなたは、反対のプールサイドに上がった




岡野「はー……はー……かはっ」

ひなた、凄い息が上がってる


片岡「あらあら、大丈夫ひなた」


蹴る力が残っていたことに驚いたことは
顔に出さない


岡野「はー……はー……」




やっぱりすごいな……ひなたは

145:ミカエル:2016/04/09(土) 19:25 ID:W/Y

岡野side

片岡「なんで……ひなたはいつも」

岡野「……え?」

片岡「今までだってそうよ……

私だって頑張ってるのに、先を行くのは
いつもひなた……」

メグ……?

片岡「ナイフだって……」
岡野「そんなこと……ないよ。

メグだってしっかりしてるし、私より
かっこいいし」

片岡「そう……みんなそう言うの。
かっこいいって……しっかりしてるって。

けど、私が欲しいもの……全部ひなたが
持ってる。」

岡野「そんな……私だってメグの欲しいなって思うところあるよ」

片岡「じゃあそれを言ってみてよ」

岡野「優しいし、背高いししっかりしてるしモテるし優しいし……」

片岡「そんなの全然嬉しくないよ……
優しいなんて、他にいいところがない人に言う言葉じゃない。」

岡野「……ごめん」

片岡「ひなたはナイフ術も1位だしね。

それに、明るいし素直だし……
本当に……名前の通り太陽みたい」


岡野「メグ……?」

片岡「そんなひなたのこと……


わたしずっと…………






ずっとウザかったのよ!!!!」


……メ…グ…



泣いてる……そんな……思いだったの?
私にも涙が溢れてきて……

岡野「ごめ…ん。私、知らなかった……」

メグがそんなに辛かったなんて……
その場に座り込んでしまった

片岡「申し訳ないと思ってるの……?」

岡野「思ってる……思ってるよ……」


2人とも泣いていた


片岡「なら……死んで!!!」



メグが向かってくる……
その目は……もういつものメグの目じゃない

私は動けなかった


ごめんメグ……本当に……








磯貝「情に流されるな!岡野!」


キィィィィィンンン!!!

岡野「磯貝……!」

磯貝「騙されるな!目を覚ませ!」


何言ってんの……?

メグは……泣いてるんだよ……見えないの?






片岡「はーあ。さすが磯貝くんだね。
簡単には騙せないや」


岡野「え?」





そこには、涙なんてかけらも見えない
メグがいた



岡野「メグ……?なんで…さっきは」

片岡「ごめんね、ひなた。あなたは素直だから、騙せると思ってたけど……

こんな簡単に行くなんて思ってなかった」



磯貝「……」

片岡「演技させてもらったよ」




岡野「う……そ…」

力が……抜けて……




前原「背中がガラ空きだぜ!!」

ハッ!前原……後ろに!


キィィィィィンンン!!


岡野「ごめん!磯貝」
磯貝「大丈夫だよ」


バッ


プールを挟んで、反対のプールサイドに
いる私達……


磯貝「立てるか……岡野」
岡野「うん。ありがと」


磯貝に手を借りて立ち上がる

前原「そーそー。それだよそれ」


……前原?


前原「俺も片岡と同じ気持ちだよ。

頑張ってても……お前は常に俺の先を行く
俺は……常にお前の2番目だった」


磯貝「……」
岡野「前原……」


片岡「だから……」


前原「これは……

俺らがお前らを超えるチャンスなんだよ!」


そっか……

146:ミカエル:2016/04/09(土) 19:29 ID:W/Y

神崎side


レベルが高い……

日没まで時間もない……

赤羽「夜になって戦われちゃ、作戦が狂う」


神崎「けど……」

赤羽「長続きするかもねー。けど、

この戦いの間に、誰も殺ろうとはしないでしょ〜」


神崎「うん……そうだね」

147:橘 舞花☆赤髪の殺し屋◆Us:2016/04/09(土) 20:30 ID:p/I

来ました!小説の続きが!
これからもバンバン小説更新していって下さい!応援してます!

148:魔女 ゆかにゃん:2016/04/13(水) 15:57 ID:k/k

続きが気になります!

149:ハッピー:2016/04/17(日) 20:39 ID:22k

どうなるの〜気になる

150:美咲 hk:2016/05/01(日) 12:48 ID:UmY

面白いです
投稿頑張ってください

151:葵:2016/12/09(金) 11:59 ID:lHs

おおおお!
とても、面白い!
頑張ってください!
私の大好きな神崎ちゃんの出番も多くて……!

152:匿名さん:2017/08/01(火) 22:22 ID:F66

私は、磯貝くんたちに勝ってほしいです‼
そして、これからも頑張ってください‼

153:匿名さん:2017/08/01(火) 22:23 ID:F66

私は、磯貝くんたちに勝ってほしいです‼
そして、これからも頑張ってください

154:ミカエル:2023/04/12(水) 00:43 ID:aRU

赤羽side


赤羽「磯貝が思ったより厄介かもなぁ……」

神崎「やっぱり、ナイフも狙撃も優秀なだけあるかもね」

赤羽「いや…それもそうだけど、この状況への理解度が高いんだ」

神崎「…?
どういうこと?」

赤羽「あいつは今、岡野が片岡さんの訴えに騙されかけたでしょ?普通はそうなんだよ。けどあいつはそれを止めた。
クラスメイトを疑うなんて絶対しなそうなやつなのに」

神崎「それって…つまり磯貝くんは……」

赤羽「そう…あいつはもう理解してるんだよ。














信じれる人はいないって」



本来なら岡野みたく、クラスメイトに情が湧くものだ。けど磯貝にはもうそれが無い。

一見あるように見えるし、本人も無自覚だろうけど、もうあいつの心の中の俺らの顔は、黒く塗りつぶされてんだ


赤羽「神崎さん」

神崎「どうしたの?」

赤羽「こりゃあ俺ら、相当気合い入れないとマズイかもなぁ」


友を友と思わなくなった暗殺者が、
1番恐ろしいんだよねえ


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