夏の創作

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1:匿名:2019/07/29(月) 22:46

もうこれ以上匿名板に創作系スレ要らないよってなれば勝手に下がるだけの、気まぐれ創作スレ
だから目障りだったら書き込まず下げてくれ
基本的にリレー小説式だけどふざけ過ぎはやめてね
(世界観のイメージはファンタジー)

以下スタート

166:匿名:2019/09/17(火) 18:27

『お前も支配された生活になるさ、じきに』
『ヴァーレ、お前はこうなるんじゃない』
『あの子は自由にしてあげて!!』
『人のために生きなさい。あなたの生き甲斐よ』
『これからは、こうやって生きるんだぞ』
『ごめんね、』

なにかに意識が引っ張られるようにして目が覚めた。急に、バチッとこの世界に戻されたのではなく、静かに、重く、確実に戻された。
さっきまで眠りについていたとは思えないほど意識がハッキリしている。昔の微かな記憶の夢を見ていたようだ。

167:匿名:2019/09/17(火) 18:37

少し体を起こす。左どなりのエカラット、右どなりのペルマナント共に眠っている。どのくらい寝ていたのだろう。あたりは明るくなってきていた。
「夜明けか、、、」
ヴァレンティノは弱くなったエカラットの握る手をそっとずらし、川に近づいていった。夜は気が付かなかった。さらさらと綺麗な音色を奏でながら水が流れている。これこそ、人間の愛した水の芸術なのであろう。
手を入れてみる。きんと冷えたそれは彼の生命を震えたたせた。少しすくって自分の口に運ぶ。久しぶりに口に入れるものとしては充分すぎるくらいの代物だ。腰につけた筒を手に取り、水につけた。カプカプと筒も水を飲み込み、あっという間に満たんになった。みんなで飲むとしても一日はもつ。またその筒を腰にさげると、ふと気配に気づいた。

168:匿名:2019/09/17(火) 22:21

ペルマナントが目を覚ましていたようだ。彼のすぐ近くまできていた。
「、、おはよう、よく眠れた?」
彼が笑いかけると、彼女は首を縦には振らなかった。
「すごく、嫌な夢を見ていました。」
「奇遇だね、僕もだよ」
ペルマナントもしゃがみ込む。人差し指を水に入れ、つめたいっと無邪気に笑った。
「ここは綺麗な水が流れているよ。ずっと向こうから来ている。多分、村があるね、」
「そこに、、、、、」
言わずとも彼はわかるだろうとペルマナントがヴァレンティノの瞳を覗き込む。可愛らしい仕草に動揺もすることもなく、彼はうん、と答えた。
「きっと、お師匠様が」

169:匿名:2019/09/20(金) 10:14






燦々と太陽が照りつける朝。夜の寒さが嘘のようだ。
「あっつい...倒れそうだ」
弱音を吐かないエカラットでさえもそう呟いた。
ペルマナントも純白の長い髪をしばり、白い頬を赤らめている。
この世界は、四季が区別できないのだ。真夏のようで、真冬でもあり、春のようで、秋なのでもある。だからこのような異常気象になるのだ。

170:匿名:2019/09/21(土) 18:28

エカラットの高熱はまだ下がっていなかったが、猛暑に文句をつける程度の気力は回復したようだ。
ヴァレンティノ達が汲んできた川の水を一飲みしてすぐに立ち上がろうとする。
しかし流石に身体を動かすのは難儀であるらしく、力がうまく入らないのか膝から崩れ落ちてしまう。

171:匿名:2019/09/26(木) 10:16

ヴァレンティノがすぐさま支えにはいるが、エカラットは大丈夫だ、と拒否を示す。

172:匿名:2020/01/23(木) 22:51

「それより私たちは、というよりもお前の師匠は一体どこに向かっているんだ?『こちら側』の世界の西には何がある?」

発熱に加えてうだるような暑さに頭がぼうっとするのを感じながらも彼女は声を張り上げた。

エカラットはあの湖の向こう側の世界の住人であるから、彼女が持っている、ヴァレンティノ達が住む世界についての知識量は極めて乏しい。
神秘のかけらを守護するという使命を負っているプラエフェクトス族はそもそも、滅多に自民族の領域外から出たりしないものなのだ。

一刻も早く神秘のかけらを取り戻すために、エカラットとしてはこちら側の世界のことを少しでも知りたいのであった。
それにほとんど何も勝手の分からない場所で行動を続けるのも不安である。

173:匿名:2020/08/27(木) 13:37

ヴァレンティノとペルマナントが、少し困ったように顔を見合わせた。
こちらに伝えるべきかどうか迷っているらしい。

良いから早く教えろ、と声を荒げそうになるのを我慢し、エカラットは2人が口を開くのをじっと待った。

「西っていうだけだと、まだ確信できないけど」

先に答えたのはヴァレンティノである。

「今目指している方向の西の果てにはね、僕たちが、いや、お師匠様が昔住んでいたヒーラーの廃村があるんだ」


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