ふんふんふんふんふんふんふーん、 ふんふんふんふんふんふるるーるるーん
( 多分此処にも慣れてきたし、幽霊さんの顔も覚えた。随分昔から此処に居たのか錯覚するくらいに、城に自分が溶け込んでいるように迷わず廊下を辿り。鼻歌だって歌っちゃう、昨日あの幽霊さんが聞かせてくれたメロディー。何だっけな? 後でちゃんと聞こう。兎に角今は今日の曲を聞きたいな、とこんこんとノックしたのは、日本の国会議事堂みたいに背が高くて年季の入った香りの重々しい扉。扉からはピアノの音が漏れてきていて、少し耳を澄まして。それから音を立てないように、目が覗くくらいに少しだけ扉を開け、目をちょこんと隙間から出し、ピアノの音にぎりぎり埋もれて聞こえないくらいの声を。 )
ピアノのおねーさーん、
>>47 / ピアノのLydiaおねーさん
や、へたれくん。
( 耳はきっといい方だから、小さな声も聞きつける。つと頬を緩めては、ゆらり、ごく自然に鍵盤から指を下ろして、膝の上に。楽器の音はぴたりとやんで、穏やかな沈黙が部屋を包み。扉の隙間から覗く瞳はもうなんだか見慣れたもので、お姉さんと呼んでくれる声も心地いい。おしゃべりしてくれる彼はすごくいい子だ、ちょっと頼りないけれど。そんな皮肉を込めて小さな声で呼びかければ、片手でひょいひょいと手招き。嬉しさを押し隠そうともせず、少し幼めな笑顔を向けて。 )
>>50 Eddie隊長