>>102
相手はこちらを警戒する様子も無く返し、
彼は、若干ながら拍子抜けした様にあった。
「……まァ、今アンタが俺に頼る必要が
得に無いのは理解したよ、わざわざ悪い。
じゃあとりあえず俺の事だけ知っといてくれ。
アンタとは、またどこかで会うかも分からん。」
飄々とそう言って彼が男に手渡したのは、
街によく貼っている、彼の手配書だった───。
>>109 スモッグ
「あっもし良ければ岩場がある場所まで……ん?」
(相手の口調の変わりようにほんの少し不思議に思ったが、ポケットから老眼鏡を取り出して相手に渡された紙をじっくりと見る。そしてゆっくり顔を上げるとにこりと笑い下に続けて。)
「ああ……なるほど。貴方が指名手配犯の方ですか。」