>>135 葡萄
其方だけ質問するのはフェアじゃないわ。私からも質問。この世界では、生きているだけで人も妖怪も、一部の例外を除いて隷属を強いられる。これを仮に奴隷制と呼ぶとして……何故解放者は奴隷制から変えようとせず、一人一人奴隷を解放しているの? 奴隷解放者として、考えた事がないなんて言わせない。
(動物減少の真相は気になるものの、今は解放者にしか訊けない問いを投げかけ。もし答えが「奴隷にいなくなられては解放者の特権を失うから」といったものだったら、その時は元々差別感情を抱いている解放者を、所詮私達と同じだと軽蔑するつもりで)
>>136 イリア
自分でもよく分からないのね。……質問責めにしてごめんなさい、私に用があるとかじゃないならもう大丈夫よ。
(どうやら自分が思っていたよりワケありの様だとイリアに対する認識を改め。もし自分に用がないならアトリエに戻って戸籍情報や犯罪のデータベースを一通り調べようと考え)
【しばらく来れなくてごめんなさいっ‼】
「…それが出来れば、こんなこと、してない」
小さくはあったが、強い意志がこもっていて。
「根元を折れるなら最初からやっている。でも無理なのよ。この奴隷法に黒幕なんていないし、あまりに規模が大きすぎる。…私たち解放者は、確かに上の存在。だけど、それがどうしたって程度なの。私達ができるのは開放のみ。奴隷からすれば凄いのでしょうけど、世界を変えるほどの力はない。……つまりは、私の、力不足…。だから、一人一人でも、それがたいしたことない事でも、私は開放を進める」
その表情はよく見えないが、とても悔しそうだ。
どうやら本心を言っている。
彼女もこの世界がおかしいことには気づいている。
しかし、何億何万といる奴隷、奴隷主、闇人…それらを全て変えるなど、
解放者であっても難しいのだ。
「それに、中には奴隷が生きがいって奴もいるしね。私が望むのは、皆が幸せな世界。ありきたりだけど…。それが私の望む世界だから。奴隷のままがいいっていう奴がいるんなら、その法を無くしてしまってはそいつに悪いわ」
奴隷のままを望む者もいる世界。
面倒臭いものだが、彼女はそれも含めた上で今を保っているのだ。
>>138
「へぇ、それは楽しめそう。でもごめんなさい。…私が勝つ」
そう断言する。本気のようだ。