>>149
「…奴隷制のない世界は存在する」
そう、断言した。まるで確信があるように。
「この世界が、そう“だった”…。なのに…いえ、これは関係ない。とにかく、今を保つのが私の役目。…まぁ、もっと頼れる知識を持っている者を見つけたら行動に出てもいいかもとは考えてるけど…って…」
なにやら意味深だが、誤魔化す。
そして途中で言葉が切れる。
>>149 【>>145のイリア本体様に宛てた>>149の続きです】
んー、到着。こんな早く戻ることになるなんて……。
(半透明の板から降りて板を車百合の護符に戻し。旦那様からの連絡を受けてアトリエに待機していた奴隷から指名手配犯の情報を纏めた名簿と、奴隷主が被害者の未解決事件の事件のファイルを受け取り。名簿とファイルを持ってきた奴隷に下がるよう命じ、自分以外無人の部屋で机に二つの資料を広げ)
えーと……あ、もしかしてこれかな。確かに指名手配犯の情報にイリア・カーレンの名前は無いけどこれはねぇ……ちょっと本人に確かめなきゃ。
(奴隷主が被害者で死者が出るような事件の犯人なら必ず指名手配される筈、と踏んで未解決事件のファイルと指名手配犯の名簿を照らし合わせる内に、やがてある奴隷主の怪死事件を見つけ。その事件は被害者が奴隷主な上、金銭が奪われていたなど指名手配される要素だらけにも関わらず、名簿の方にそれらしい犯罪者の情報は無く、これがイリアの前科だと確信し。ふとパラパラと名簿を捲ると、「その他」と書かれたページを見つけ。そのページをよく読むと指名手配はされていないが、注意すべき犯罪者達が纏められたページで。その中の一人のデータがイリアの語った情報に驚く程一致し)
ああ、そこの貴方! この2つ、旦那様にお返ししておいて。環が大変感謝していました、次の開発には期待しておいてくださいと伝えて頂戴。私はもう一回出てくるから。
(ファイルと名簿を持って廊下に出て、偶然通りがかった自分の部下を捕まえ、資料の返却と伝言を依頼し。旦那様が拠点として使い、自身のアトリエも入っている屋敷から飛び出して、板に変えた車百合の護符に腰掛け。イリアを待たせている場所まで板を飛ばす間、大枠は掴んだがまだ分からないことがある、何としてでも吐かせなければと決意し)
>>150 葡萄
まるで奴隷制の無い世界を見てきたみたいな言い方ね。長命な妖狐ともなるとやっぱり違うのかしら。……ねぇ、行動に出てもいいかもって言った後何か言わなかった?
(環は妖狐の平均寿命には詳しくない。妖怪の中でもかなり長い時を生きる種族という程度のことしか知らない。いくら自分が見下していても葡萄は大きな権力を持つ解放者、妖怪としても格が高いのか、と考えた矢先。唐突に言葉を切った葡萄が、何か言いかけてやめたような気がして)