>>葡萄
じゃあ…いくわよ…
(そういい、さっきの何十倍もの速さで投げる)
>>環様
まあ…そうね…言い換えるわ。私の事を探す場合は愚か…かしら。
確かに皆長けてるかもねただ…私は特殊なの
「ん?これが本気?」
投げられたトランプを避ける…なら出来るだろうが、彼女はトランプを素手で止めた。
彼女的にはもっと強いものと警戒していたためか、少し驚いているようで。
しかしその驚きも相手からすれば皮肉なものだ。
>>144 葡萄
狂ってない世界なんてないわよ。異世界があるのかどうかは知らないけど、仮に奴隷制の無い世界が存在して、この世界の住民が異世界を認識できたなら、きっと狂ってる、と言うと思うわ。結局認識の差なのね。
(私からしたら狂ってるのは解放者の方だけど、と内心で付け足し。環は奴隷制について肯定も否定もするつもりは無い。日用品を使うように、奴隷を使役するのが闇社会で奴隷主のように生きてきた環の常識で。生きている身でありながら隷属に意を唱えない奴隷は差別されて、虐げられて当然。隷属を否定して解放を選んだ奴隷はもう奴隷では無い。他者の「日用品」を取り上げる権限を持つ解放者はただの略奪魔でしかない、と考える以上、「無理だとわかっているけど奴隷制の撤廃しかない、私は撤廃される事に反対したりはしない、撤廃されたらされたで雇用契約という形にすれば良い」という結論に行き着き)
>>145 イリア
愚かかどうかは、私が決めるの。例え犯人が指名手配されなくても、一人の死が明るみに出る事は、被害者も戸籍が無いとかじゃない限り確実だから。……色々調べてくるから、貴女はここで待っていて。こんな面白いテーマ、ほっとくわけにはいかないもの。
(言い終わると同時に、半透明の板は環を乗せたままアトリエの方に向かって飛んでゆき)
もしもし、旦那様。環です。今少しお時間よろしいでしょうか? 実は出先で戸籍もない、指名手配されない、自分について嗅ぎ回るのは愚かと豪語するイリアという少女に出会いまして。……ええ、いつもならスルーするのですが、奴隷の身でありながら主人を手に掛けたとも言っていたんですよ。ハッタリかもしれませんが、未解決の奴隷主の怪死事件、何件かあるのはご存知ですよね。その犯人の一人の可能性も捨てきれません。そこで、資料の閲覧許可を頂きたく。……はい、指名手配犯の名簿と奴隷主が被害者の犯罪の記録です。……はい、ありがとうございます! 今すぐ伺います!
(アトリエに向かう道中、ペンダントの金具に隠してあるスイッチを押し、パトロンである「旦那様」に繋ぎ。相手が出た事を確認した後、電話のマイクにあたるペンダントヘッドを口元に近づけて事情を説明し。話の中で、調査をする為に必要な資料の閲覧許可を得られないかと問い合わせ。暫くして受話器にあたる耳飾りから許可する、と返事が聞こえ。これで彼女の事が分かる、謎を解き明かす事ができるとワクワクしながら板を飛ばし)
>>149 【>>145のイリア本体様に宛てた>>149の続きです】
んー、到着。こんな早く戻ることになるなんて……。
(半透明の板から降りて板を車百合の護符に戻し。旦那様からの連絡を受けてアトリエに待機していた奴隷から指名手配犯の情報を纏めた名簿と、奴隷主が被害者の未解決事件の事件のファイルを受け取り。名簿とファイルを持ってきた奴隷に下がるよう命じ、自分以外無人の部屋で机に二つの資料を広げ)
えーと……あ、もしかしてこれかな。確かに指名手配犯の情報にイリア・カーレンの名前は無いけどこれはねぇ……ちょっと本人に確かめなきゃ。
(奴隷主が被害者で死者が出るような事件の犯人なら必ず指名手配される筈、と踏んで未解決事件のファイルと指名手配犯の名簿を照らし合わせる内に、やがてある奴隷主の怪死事件を見つけ。その事件は被害者が奴隷主な上、金銭が奪われていたなど指名手配される要素だらけにも関わらず、名簿の方にそれらしい犯罪者の情報は無く、これがイリアの前科だと確信し。ふとパラパラと名簿を捲ると、「その他」と書かれたページを見つけ。そのページをよく読むと指名手配はされていないが、注意すべき犯罪者達が纏められたページで。その中の一人のデータがイリアの語った情報に驚く程一致し)
ああ、そこの貴方! この2つ、旦那様にお返ししておいて。環が大変感謝していました、次の開発には期待しておいてくださいと伝えて頂戴。私はもう一回出てくるから。
(ファイルと名簿を持って廊下に出て、偶然通りがかった自分の部下を捕まえ、資料の返却と伝言を依頼し。旦那様が拠点として使い、自身のアトリエも入っている屋敷から飛び出して、板に変えた車百合の護符に腰掛け。イリアを待たせている場所まで板を飛ばす間、大枠は掴んだがまだ分からないことがある、何としてでも吐かせなければと決意し)
>>150 葡萄
まるで奴隷制の無い世界を見てきたみたいな言い方ね。長命な妖狐ともなるとやっぱり違うのかしら。……ねぇ、行動に出てもいいかもって言った後何か言わなかった?
(環は妖狐の平均寿命には詳しくない。妖怪の中でもかなり長い時を生きる種族という程度のことしか知らない。いくら自分が見下していても葡萄は大きな権力を持つ解放者、妖怪としても格が高いのか、と考えた矢先。唐突に言葉を切った葡萄が、何か言いかけてやめたような気がして)
>>145 イリア 【155の続きです】
イリアー? 貴女の前科は大体分かったけどー?
(イリアを待たせている場所の付近まで戻り、彼女を呼び。「前科は大体分かった」と言えば、自分は誰にも知られない存在だと自信満々に語っていたイリアが反応しない筈は無いと思いつき。自分が調べた結果を突き付けたらどんな顔をするのだろうと期待を膨らませ)
>>156 葡萄
手助け……? 何の?
(葡萄の言う意味が分からず、ぽかんとした顔で。奴隷制が始まる前、差別の無かった過去など気になる点は多々あるが、奴隷解放者が闇人に物を頼む事にまず驚き。もしかしたら目の前の相手が闇人と気付いていないのでは、とも思ったが、冬宮の名前に聞き覚えがあるような様子を見せたあたり闇人だと分かって頼み込んでいる可能性も浮かび)