「!?」
環の言葉に反応し、葡萄の刀を避けるのに手こずる
「悲愴『クイーンの涙』」
そう言うとトランプが雨の様に降り注ぐ
一つ一つが槍のように鋭くなっている。
「おっと、よく木っ端微塵にならなかったね?“普通”ならバラバラなのに!」
降ってくるトランプを避けたり切ったりしながら、軽く笑う。
戦いに関しての彼女の普通が世間一般的な普通かどうかは置いといて。
(少し試してみるか)
もう一度突っ込み、懐を狙う。
先ほどよりスピードは出ていなく、きっとイリアならば避けられるだろう。
そこで、足を取る。いや、足を引っ掛けた…とも言える。
つまりいわば膝カックン的なアレである。
体勢を崩したところを狙うようだ。
(さて、どうするかな)
>>161 葡萄
……私は何をすれば良い?
(今まであって当然だった奴隷制の概念を覆す様な、葡萄の語る世界に興味はある。今まで差別していたとはいえ、解放者から見た世界にも興味がある。それでも、何処の馬の骨ともしれない家の娘を迎え入れ、研究資金やアトリエを提供してくれた「旦那様」を裏切る様な真似は出来ず。葡萄の話に乗るのか降りるのか、どちらにしろ何を頼まれているのかはっきりさせる必要があり)
>>162 イリア
やっぱり貴女を調べたのは愚かじゃなかった。私の予想以上の収穫があったの。例えば、さっき聞いた自分の事は誰も知らないって事とかね。
(板から降り、近くの木に凭れて板から変化させた車百合の護符を手に取って、愉快そうに語り。自分の調査が真実の何割を掴んだのかは分からない。もしかしたら一割も掴んでいないかもしれないが、少なくとも自分の事を調べるのは愚かだ、無駄だというイリアの主張を崩せるだけの手応えは感じていて)