>>37 副隊長殿
(ヘイネの向かう先と真逆の方角、副隊長の現在地付近…)
地面に埋まった巨大な視線は
確かに先を行く妙な人間を捉えていた
(死線をくぐり抜けてきた視線の主は、小山の様な体を地面と同じ様なものに感じさせる
それでいてその視線は、確実にこの場所を行く人間を捉えているのだ)
警戒は、解けない
視線は注意深さとともに人間を見続けた
>>38 ヘイネさん
「…まさか既に移動したとか?いや、それはないかぁ」
一向に姿の見えない大蛇に少し焦りを感じ。
いっそのこと言霊で呼んでしまおうか、とも考えたがそれではデメリットが大きいのでやめた。
歩みを止め、辺りを見渡す。
「…?」
なんとなく視線を感じるような、と思い、不思議そうに首を傾げては更に警戒して。
腰辺りのナイフに手を添える。
仮にここで大蛇が襲ってこようものなら、容赦はしない。
繁殖期の生物というのは基本凶暴になる。ここで躊躇い、人里やヘイネの方へ被害がいってしまっては困るのだ。
(だけど理想を、欲を言うならば殺.しなんてしたくはないんだけどなぁ…)
そんなことを考え、依頼内容を思い出し。
「追っ払えばいいんだよねぇ…」
大蛇は知能が高いし、こちらの言うことを理解してくれればいいなぁ…なんて思い。