>>38 ヘイネさん
「…まさか既に移動したとか?いや、それはないかぁ」
一向に姿の見えない大蛇に少し焦りを感じ。
いっそのこと言霊で呼んでしまおうか、とも考えたがそれではデメリットが大きいのでやめた。
歩みを止め、辺りを見渡す。
「…?」
なんとなく視線を感じるような、と思い、不思議そうに首を傾げては更に警戒して。
腰辺りのナイフに手を添える。
仮にここで大蛇が襲ってこようものなら、容赦はしない。
繁殖期の生物というのは基本凶暴になる。ここで躊躇い、人里やヘイネの方へ被害がいってしまっては困るのだ。
(だけど理想を、欲を言うならば殺.しなんてしたくはないんだけどなぁ…)
そんなことを考え、依頼内容を思い出し。
「追っ払えばいいんだよねぇ…」
大蛇は知能が高いし、こちらの言うことを理解してくれればいいなぁ…なんて思い。
>>39 副隊長殿
一向に諦めない、もうすぐ雌の巡回が始まるというのに
1潰せば、20も来る奴らなのは大蛇も理解している
グズグズしている暇はない
(風の音にかき消される程の小さな音と共に、小山が地上に躍り出る
その視線は先を行く人間をしっかりと捉えている)
前足を滑らせ、人間の斜め後ろを保ち
じわりじわりと距離を詰める
(小山の様な体は、地面を捨てたとしても表皮と巧みな動きは
視線にその巨体を写させることはなかった)