>>40 稲入
「 んあ?いきなり何かと思えば、妖犬じゃないの… 」
( 目を細めて警戒しつつ声のする方向を見てみれば、耳を忙しく動かしている稲入が目に入り。小刀を懐に隠したまま応対する )
「 ええ、私は人よ。歩いていたら辺鄙な所に来てしまったけれど…アンタはもしかして、此処の部落の管理人かしら? 」
( 確認を取るかの様に話し掛けると )
はぁい 稲入さんと呼ばれます__
( まるで警戒のけの字も感じられない態度でお狗は言葉をつなぐ )
ぁあ、やっぱりお人 !
いぃえ....あたしは 傘売りに来てましてねー けえれど
今日はお人が居ないみたいでえ これから下吹市に行くんですよぅ、
お人さんは これから何方へ?
( うっすら笑っては 尻尾を振って、言葉のひとつひとつを
楽しむようにお狗は話をしてる )