「成程な……、過去の堆積が今の吾を
作り出した事、それも事実に相違は無い。
そして、同じものを同じ様に繋げば、
それは歪み無き一筋の道となる、という事か。」
(相手の返す言葉を聞き、思考の内で咀嚼し、
理解の域に達した男は、感嘆の情を見せる。)
「だが……今しがたのその言葉で、
どうやら吾には一つの結論に辿り着いた。」
(脳内で複雑に組み上げられた思考の回路。
魔術師の反乱、王国の抑圧、国の有り様、
そして、工業技術の発達による情勢の変遷。
それらから、男は1つの答えを出した。)
「遥か昔からこの世界の中で、人類は、
国を築き、国と国が争い、勝者が栄華を誇り、
敗者が苦しみを背負う。その繰り返しだった。
だが、この国で起こり始めている『変化』、
吾は……。吾はこの『変化』を受け容れる事が、
この世界に可能性を齎すと考えている。
そして、戦いに生きてきた吾に出来る事……、
それは、魔術師と王国の争いを止める事だ。」
(産業革命。世にそう呼ばれる新たな波。
それは人類にとって大きな飛躍になる。
男はそれを確信していた。しかしその中で、
国王が姿を消してしまった事は重大な問題。
その為に魔術師は不信から反乱を企てている。
ならば、その反乱を止める事こそ最善の道。
男は、その様な結論に到達していた。)
>>81 リリィ
>>83 ▽ クリフさん
貴方なりの結論が出たようね。良かったわ
( この変化をちゃんと受け入れられるかしら。未来に対する不安と、魔術師の混乱に対して心配そうに眉を下げて。ただ、ここを乗り越えることが出来れば、皆大きな一歩を踏み出すことができるのだろう。そう思えば、幾許か余裕ができたらしく。彼の結論にこくりと頷けばにこりと笑みを浮かべて )