【八咫烏 八王子活動拠点】
都内、八王子市内にある小さな商業ビル。
名目上は小さな企業の本社ビルとなっているものの、その正体は八咫烏が用意したダミー会社による、八咫烏活動拠点となっている。
その一室である窓の無い地下部屋では廃工場での戦闘の際に、別動隊として行動していた毒鴉の毒剣から滴る神経毒の影響で動きを止められていたところを蟲鴉が生み出す巨蟲によって拉致されたfirst構成員が七人と、氷華がいるものの、既に三人の構成員が殺害されている。
一人は肌が浅黒く変色して絶命しており、
もう一人は手足を凍らされて砕かれて絶命し、
また一人は頭を凍らされて砕かれて絶命した
死屍累々とした状況であるもの、氷で出来た鎖によって身動きを封じられている四人の構成員達の前で氷の椅子に座っている氷華は死体をまるで気にしていない、涼しい顔をしたまま尋問を行っている。
first構成員
「も、もう全部話しただろ!?」
氷の鎖で拘束されている四人の体には針のような氷柱が幾つもの突き刺さり、ある者は右目を潰され、ある者は既に両足を凍らされて砕かれ、またある者は顔から下が重度の凍傷による影響で常に激痛に苛まれている……
氷華に拷問器具は必要ない。
彼女が持つ異能そのものがこれ以上ない拷問道具となっており、これを用いて
氷華
「……取引物はチップ……
その詳細については知らないの?」
first構成員
「ああ、そうだ……本当にこれ以上は何も知らないんだ!!」
氷華
「……そう、それならもう貴方達は必要ない。」
first構成員
「や、やめ……!!!」
《バキンッ》
《バキバキバキバキバキッ》
氷華はもう情報を抜き取ることが出来ないとわかると、黒い革手袋を付けていない右手で四人の構成員全員に軽く触れる。すると、氷華が触れた箇所から構成員達の体が凍り始め、十秒足らずで全身が凍り付くと、彼らを拘束していた氷鎖が凍った彼らの体を圧迫して四人全員を砕き、絶命させる……
四人の構成員全員が砕けて絶命していく様子を見ながら、氷華は黒革の手袋を右手に付け、コートの右ポケットから青白いハンカチを取り出し、顔に付着した返り血を拭きながら新たに思考を巡らせていく。
氷華
「収穫は無し……か、やっぱり下っ端を幾ら尋問してもまともに出てくる情報は無いわね。狙うなら"幹部以上"かしら?」
桜空「あぁ、わかった・・・・・」
(そう言うと、治療マシンの中で眠り始める・・・・・
ここで治療を受けている間は、さっきまでの戦いが嘘だと思えるほどに、安らかな時間のみがただただ流れる・・・・・
そうして桜空は、夢へと入っていった・・・・・)
悠矢「ウチに記憶抜き取り系の能力者でもいれば楽なんだけどねぇ〜・・・・・で、どうするよ?氷華ちゃん・・・・・奴ら、拠点がどこかもわからない以上、あの襲撃以降、取り引きの際は俺らに備えてくるかもよ?」
(悠矢もおちゃらけてばかりではいるものの、馬鹿ではない・・・・・
敵はどう出るか、こちらはそれに対応してどう出るか、氷華同様に悪には徹底して容赦なくかかることを考えている・・・・・
悠矢は、氷華はどうするつもりなのかとニヤニヤしながら真剣に問いかける・・・・・)
>>169