悠矢「・・・・・ま、いいか・・・・・」
(そう言うと、悠矢も部屋から出てゆく・・・・・
蟲を操るというあまり好まれるような能力ではない以上、立場上仲間ではあっても、できるだけ関わりたくはない人物の一人であり、今も少し気まぐれで話しかけてみたものの、案の定意思疎通は難しいと判断し、その場を後にした・・・・・)
【ファースト本拠地】
プシュー・・・・・
「・・・・・」
(治療マシンから出てきた桜空は、戦闘でボロボロになった服を着替え、狼谷が待っている喫茶室へと足を運ぶ・・・・・
一応、かなりマシになった方ではあるが、完治というよりかは今出来る最大限の応急処置を施した程度であり、もしかしたら何かしらの後遺症が残るかもしれない可能性もあるため、改めて氷華の能力の恐ろしさを思い知る・・・・・)
>>175
【first東京本部 第】
狼谷
「……これは乗るべきか……それとも見送るべきか……いや、これが本当なら此処を潰せば八咫烏の奴らにかなりのダメージを与えられるな……」
喫煙室にて、十二鴉と言う地位を活かして八咫烏から盗み出した機密情報書類を読んでいた狼谷が煙草を吸いながらそう呟く。既に用意された灰皿の上には煙草の吸殻が山のようになっており、換気のされている筈の喫煙室の中であるにも関わらず、煙草の煙が充満しており、回復が終わるまでずっと煙草を吸いながら書類を読んでいた事がわかる。