>>174
蟲鴉
「休憩……休憩……」
大きく項垂れ、左右の目を不規則にギョロギョロと動かしながらブツブツと独り言を何度も呟いており、ただならぬ雰囲気を纏っている……彼は氷華が尋問の果てに殺害した者達の死体の始末も行っているのだが、氷華以外の者との会話はまともに交わされているところを見たことがない。
根からの狂人である蟲鴉を従えることが出来ているのも、一重に氷華が圧倒的な実力を持っているからであるからだろうか。
悠矢「・・・・・ま、いいか・・・・・」
(そう言うと、悠矢も部屋から出てゆく・・・・・
蟲を操るというあまり好まれるような能力ではない以上、立場上仲間ではあっても、できるだけ関わりたくはない人物の一人であり、今も少し気まぐれで話しかけてみたものの、案の定意思疎通は難しいと判断し、その場を後にした・・・・・)
【ファースト本拠地】
プシュー・・・・・
「・・・・・」
(治療マシンから出てきた桜空は、戦闘でボロボロになった服を着替え、狼谷が待っている喫茶室へと足を運ぶ・・・・・
一応、かなりマシになった方ではあるが、完治というよりかは今出来る最大限の応急処置を施した程度であり、もしかしたら何かしらの後遺症が残るかもしれない可能性もあるため、改めて氷華の能力の恐ろしさを思い知る・・・・・)
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