狼谷
「ああ……アイツらは無関係の一般人を巻き込むことに躊躇いがない。俺にはついて行けない考えだ」
一度自分達が悪と判断した者に対しては異常なまでに冷酷になり、民間人を巻き込んだ攻撃でさえ攻撃に巻き込んで犠牲にする事でさえ躊躇わないそのやり方に狼谷は付いていけず、組織を裏切るスパイとなった……
そう話している内に電話の音が鳴ると「電話が鳴っているぞ」と言い、先に電話に出ても構わないことを伝える。
桜空「どっちが悪かわかったもんじゃねぇな・・・・・」
(悪を排除するためならば、民間人でさえ躊躇わずに攻撃に巻き込むそのやり方に、これじゃあどっちが悪なのかわからないと漏らすと、電話が鳴り先に出てもいいと言われるものの「いいのか?この番号、ファーストのメンバーの電話番号でもなければ、ボスのでもない・・・・・八咫烏の奴らからじゃねぇのか?あっちでも一応活動はしているんだろ?」と、携帯の画面に出ている番号を見せる・・・・・)
>>185
狼谷
「最初はうちのボスもまともだったんだがな……
犯罪組織を潰していく内におかしくなっていったんだ……」
最初の頃の金鵄(氷華)は今とは違い、民間人を巻き込むことを嫌い、相手が悪人であろうと、救える者は救い、苦しめられ虐げられる者を守るためにその力を使っていた事を狼谷は知っていた。
だが、上に登り詰めるにつれて、犯罪組織や悪党を潰すにつれて今のような歪み、捻れ、荒んだ正義を翳すようになった……そして、人間の心を捨てるにつれ、彼女は力を増していった……それはまるで失った心を埋めるかのように……
狼谷
「………俺だ。」
自分の携帯電話でなく、わざわざ桜空の携帯を通じて連絡をよこして来たことに違和感を抱きながら、その見知らぬ連絡先からかかって来た電話に桜の代わりに出る。
自分の名前や素性がバレないように最低限の言葉だけを返し、その反応から相手が誰なのか、何を目的にしようとしているのかを推測しようとする。