【八咫烏 新宿ビル/幕間イベント】
新宿にある八咫烏の所有するビルの屋上に氷塊に乗った氷華が降り立つ。
此処が総本部と言うわけではないものの、現時点では指揮系統はこの建物内に全て集約されており、小さな会議場や、集会場も内包している。
剱鴉
「"ただいま"と"おかえり"……どっちを先に言うべきかな。」
氷華
「……!
剱鴉。貴方が一番最初に来てくれたの?」
屋上にある塔屋に背を預け、両手で身の丈程もある長い刀を抱えて腕を組み、目を瞑りながらもその雰囲気だけで氷華であると察知し、声をかける。
青い髪に眼帯の剣士……彼女が八咫烏最高戦力の一角。
三羽鴉の一人であり氷華の相棒の"剱鴉"その人だ。
これまでは香港で中国大陸へ八咫烏が活躍するための足掛かりを作るために渡っていたのだが、氷華による召集を受けた事で本国へ戻って来た……
剱鴉
「他ならぬ君からの召集だったからな。向こうにあった組織を潰して直ぐに戻って来た。ところで……ボク達を呼んだと言うことは……いよいよ始めるつもりなのか?」
氷華
「………ええ、この国に……いえ、この世界に地獄を顕現し、そこで全ての悪人を等しく裁く……そして私達の理想とする真の平和世界を築き上げる……そのための足掛かりとして、手始めにこの国の中枢を掌握する。
一週間で全てが決まる、全てが終わり……始まる。」
この世に"地獄"を作り上げ、全ての悪人を裁く。
夕渚と話していた人物とは同一人物とは思えぬ程に心の底まで冷たい瞳をして夜月を見上げ、そう宣言する。
これまで二千年以上の時を影から支えて来た八咫烏が……自らの故郷である太陽を目指すように、表の世界を破壊し、新たなる世界を築き上げようとしている……これが氷華にとっての"正義と"なのだろうか。
剱鴉
「………ボクは強くなれるのならそれでいい。だが、君がそれを望むのなら僕もこの刀を振るおう。」
3日後に行われるfirstによる八咫烏の極秘兵器工場の破壊を成功させることが出来なければ……泰平の世は終わりを迎え、戦前を超える凄惨な地獄が始まることになるだろう……
悠矢「お、久しぶりな子がいるじゃ〜ん?」
(頭の後で両手を組みながら、どこからともなく現れる・・・・・
相変わらず何を考えているかわからないニヤニヤした表情、そして相変わらず相手を小馬鹿にしたような口調、八咫烏のメンバーとしてどこか欠けているような感じで話しかけてくる・・・・・
そして「いつ見ても大きい刀だよねぇ〜、動きづらくないの?」と、剱鴉に聞く・・・・・)
>>215
剱鴉
「緋染。お前はもう少し緊張感と言うものを持った方がいい。」
壁に背を預け、両腕を組んだままの状態で応える。
小柄な剱鴉に見合わない長大な刀であるものの、それを自在に振るうことで絶大なリーチを持つ。これまでこの刀の長さについて不便に思ったことはなく、それどころか底抜けに陽気に話している彼を見て思わずそう呟く。