>>223
【過去編】
氷華
「今日は空地に行こう!」
氷華は今の氷像のように冷たい肌とは違い、温もりがある手で優しく桜空の手を引いて、近所の空地に行こうと言うも。
今の氷華に見られるような氷のような瞳も、冷たい微笑もない。
純粋に楽しいと思って笑っていた、それが幸せだと自覚する必要もないぐらいに幸せな日々だった。
安らげる場所があった、
帰るべき場所があった、
守るべきものがあった、
血や屍を見る必要もない、心を削って戦う必要もない、
当たり前の人間としての暮らしがそこにはあった。
桜空「空地!空地!」
(桜空ははしゃぐあまり、空地を連呼しながらジャンプして喜ぶ・・・・・
靴下も履かずに、氷華の手に引かれるがままにサンダルで外へと飛び出し、空地へと向かう・・・・・
何気ないこういう日常、かくれんぼや鬼ごっこなどで遊ぶのが、氷華同様に桜空も大好きだった・・・・・)
>>225