>>247
氷華
「そう……私が守るべき者よ。
だからこそ、後は私に任せて此処から一度離れましょう?」
氷華は差し伸べた右手を伸ばし、夕渚の手を取り、そのまま自分の足元に氷の足場を生成して、まるで空を飛ぶようにして上昇してこの場から離れようとする。
普段の氷華ならば……いや、今の氷華であればチンピラ二人を殺害した後、その場にいる民間人を無視して店ごと氷塊で圧し潰し、建物の倒壊に見せ掛けて中にいる者を殲滅しようとするものの、かつての氷華は人命や民間人の安全を確保する事を優先にしている事もあり、このような行動を取ろうとしている。
夕渚「わっ!?す、凄い・・・・・」
(突如として現れる氷の足場、まるで漫画のような展開に驚きを隠せずにいる・・・・・
自分の周りにはいないが、噂で世の中には不思議な力を持った人間が多からず少なからず存在するという話を聞いたことがある・・・・・
今目の前に入る自分と同い年くらいの少女がそうなのだということを知ると同時に、体験したことのない経験に、夢のようなぼんやりとした印象を同時に受ける・・・・・)
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